発表年:1965年
ez的ジャンル:オルガン・ソウル・ジャズ
気分は... :アメコミ・ヒーロー!
今回はジャズ・オルガン奏者Johnny "Hammond" Smith(1933-1997年)の『The Stinger』(1965年)です。
1950年代から70年代にかけて活躍したハモンド・オルガン奏者Johnny "Hammond" Smithの紹介は、レア・グルーヴ/フリーソウル人気作『Gears』(1975年)、『Gambler's Life』(1974年)に続き3回目となります。
Prestigeからリリースされた本作『The Stinger』(1965年)は、彼がソウル・ジャズへ舵を切ったターニング・ポイントとなる1枚です。
プロデュースはCal Lampley。
レコーディング・メンバーはJohnny "Hammond" Smith(org)以下、Floyd Smith(g)、John Harris(ds)、Earl Edwards(sax)、Houston Person(sax)。
「There Is No Greater Love」、「You Don't Know What Love Is」というスタンダード・カヴァー2曲以外は、Johnny "Hammond" Smithのオリジナルです。
ちなみにカヴァー2曲は共に1963年レコーディングの『A Little Taste』収録曲の再演です。ただし、結果的に発売は本作『The Stinger』が先になってしまいましたが。
今日的にハイライトとなるのは「Benny's Diggin'」、「Brother John」の2曲。この2曲目当てで本作を購入する方が多いのでは?
それ以外の演奏は正直少し地味かもしれませんが、それでもJohnny "Hammond" Smithらしいオルガン・ジャズ・サウンドを楽しめます。
Freddie McCoy『Spider Man』(1966年)と並ぶアメコミ系ジャケも印象的ですね。
Freddie McCoy『Spider Man』(1966年)
全曲紹介しときやす。
「The Stinger」
Johnny "Hammond" Smith作。タイトル曲はブルージーに迫ります。ソウルフルなオルガンと2本のテナー・サックス・ソロを楽しみましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=k6l3j8V8j_I
「There Is No Greater Love」
Isham Jones/Marty Symes作のジャズ・スタンダードをカヴァー。リラックスしたソウル・フィーリングでサラッと聴かせる感じがいいですね。
「Brother John」
Johnny "Hammond" Smith作。オルガン・ジャズらしいヒップな格好良さのあるソウル・ジャズ。Earl Edwardsのサックス、Floyd Smithのギターもキマっています。
https://www.youtube.com/watch?v=X-FuSfttOrg
「Cleopatra And The African Knight」
Johnny "Hammond" Smith作。タイトルも表しているように少しエキゾチックなムードが漂います。
「You Don't Know What Love Is」
Don Raye/Gene DePaul作のポピュラー・スタンダードをカヴァー。オルガン・ジャズならではのバラード演奏で魅せてくれます。
「Benny's Diggin'」
Johnny "Hammond" Smith作。本作のハイライトはコレなのでは?クラブジャズ好きの人は気に入るであろうスリリング&スピーディーに疾走するオルガン・ジャズです。
https://www.youtube.com/watch?v=c01ofYuu9Vg
Johnny "Hammond" Smithの他作品もチェックを!
『That Good Feelin'』(1959年)
『All Soul』(1960年)
『Talk That Talk』(1960年)
『Johnny "Hammond" Cooks With Gator Tail』(1962年)
『A Little Taste』(1963年)
『Black Coffee』(1963年)
『Opus de Funk』(1966年)
『Breakout』(1971年)
『What's Going On』(1971年)
『Wild Horses/Rock Steady』(1971年)
『Higher Ground』(1974年)
『Gambler's Life』(1974年)
『Gears』(1975年)