2018年03月25日

The Soultrend Orchestra『84 King Street』

Papikによるアーバン・ディスコ・プロジェクト☆The Soultrend Orchestra『84 King Street』
84 King Street
発表年:2017年
ez的ジャンル:イタリア産アーバン・ディスコ
気分は... :伊達男のN.Y.ディスコ

今回は新作アルバムからイタリア産アーバン・ディスコ作品The Soultrend Orchestra『84 King Street』です。

The Soultrend Orchestraは、イタリア人キーボード奏者/コンポーザー/アレンジャーPapikことNerio Poggiによる新プロジェクト。

これまで当ブログで紹介したPapik作品は以下の4枚。

 『Rhythm of Life』(2009年)
 『Music Inside』(2012年)
 『Papik Presents: Cocktail Martino - A Tribute To Bruno Martino』(2013年)
 『Sounds for the Open Road』(2014年)

これまでポップ・ジャズ・プロジェクト的な色合いが強かったPapik名義の作品に対して、The Soultrend Orchestraはアーバン・ディスコにアプローチしたプロジェクトです。

1stアルバムのタイトル『84 King Street』は、伝説のDJ、故Larry LevanのホームグラウンドParadise Garageのあった通りの名称です。

プロデュースはPapikLuigi di Paola

アルバムにはPapikでお馴染みのEly Brunaをはじめ、Dario DaneluzFrankie Lovechio等多彩なシンガーがフィーチャリングされています。

「Waiting For Your Love」Totoのカヴァー)、「Boogie Oogie Oogie」A Taste Of Honeyのカヴァー)以外はPapikらのオリジナルです。

全20曲というPapikらしいボリューム感ですが、全編Papikらしいアレンジ・センスが冴えるN.Y.アーバン・ディスコ/ソウルへのオマージュを楽しむことができます。

人気レーベルIrmaからのリリースです。

全曲紹介しときやす。

「King Of The Dancefloor」
More Blondeをフィーチャー。軽やかなディスコ・サウンドと鮮やかなストリングスがあの時代のN.Y.ディスコへタイムスリップさせてくれるオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=AZbFNdCaERc

「Real Information」
Ely Bruna、Eli Thompsonをフィーチャー。Papikらしいポップ・ジャズ経由のアーバン・ディスコに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=0QOM9owRGXg

「Dancing」
Groovy Sistasをフィーチャー。Chic「Good Times」とマッシュアップして聴きたくなる華やかなアーバン・ディスコです。
https://www.youtube.com/watch?v=xkUgER3uPuw

「A Dream In Your Heart」
Dario Daneluzをフィーチャー。Papikらしいアレンジ・センスとDario Daneluzの艶のある男性ヴォーカルが見事にフィットしたメロウ・ダンサブル・チューンに仕上がっています。かなり僕好み!
https://www.youtube.com/watch?v=67A7dQVv-Cc

「Fire」
Frankie Lovecchioをフィーチャー。オトナな雰囲気のアーバン・ソウルはAOR好きの人にもフィットするのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=sXY4qx61QP0

「Shiver」
Frankie Pearlをフィーチャー。Frankie Pearlのハスキー・ヴォーカルが映えるディスコ・チューン。切ない雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=CdmmM0_SgrM

「Waiting For Your Love」
Anna Fondiをフィーチャー。Toto作品をカヴァー(Bobby Kimball/David Paich作)。アーバンなミディアム・ソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=TeHcdH7bfY8

「We Use To Live Together」
Adika Pongoをフィーチャー。ラテン・フレイヴァーを効かせたディスコ・チューン。Papikらしいポップなアレンジ・センスをディスコ・サウンドに活かしています。
https://www.youtube.com/watch?v=mwyfCCGtZV8

「Break It」
Frankie Lovecchioをフィーチャー。伊達男のディスコ・サウンドといった趣が格好良い1曲。Papikらしい仕上がりだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=s7aF96SPC8I

「No More Missing You」
Groovy Sistasをフィーチャー。カッティング・ギター&パーカッションの疾走感が心地好い、N.Y.フィーリングのアーバン・ディスコ。かなり僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=vol_g1A7WWk

「Living Together」
Isabella Cananaをフィーチャー。素敵なアレンジのアーバン・メロウ。初めて聴くのに懐かしい!AOR好きの人もチェックを!
https://www.youtube.com/watch?v=OUwrKqoekaM

「My Love Is Real」
Janine Johnson、Eli Thompsonをフィーチャー。男女ヴォーカルによる爽快アーバン・ディスコ。Papikらしいアレンジを楽しめます。トランペット・ソロもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=Z07LupUeuZQ

「Don'T You Ever Loose It」
Frankie Lovecchioをフィーチャー。ロマンティックなストリングスが印象的なアーバン・メロウ。Frankie Lovecchioのヴォーカルとフィットしています。
https://www.youtube.com/watch?v=J3TPDG3aFyc

「84 King Street」
Groovy Sistasをフィーチャー。軽快なギター・カッティングと共にスタートする華やかなディスコ・チューン。天国でLarry Levanもニンマリしているのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=U3sCl0hUjMs

「The Game」
Anna Fondiをフィーチャー。鮮やかなホーン・サウンドをはじめ、メリハリのあるアレンジが冴える爽快アーバン・ディスコ。
https://www.youtube.com/watch?v=yfUVO631XUs

「My Final Fantasy」
Dario Daneluzをフィーチャー。EW&F「Boogie Wonderland」ライクな雰囲気が心地好いアーバン・ディスコ。
https://www.youtube.com/watch?v=ElUX8xZbvLI

「The Look In Your Eyes」
Frankie Lovecchio、Letizia Liberatiをフィーチャー。オトナのメロウ・バラードをしっとりと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=zQn130JUzwo

「Boogie Oogie Oogie」
Frankie Pearlをフィーチャー。A Taste Of Honeyの大ヒットしたダンス・クラシックをカヴァー。オリジナルの雰囲気を大切にしつつ、Papikらしいセンスをさり気なく散りばめています。
https://www.youtube.com/watch?v=P2NG8pzyZVw

「The Journey Of Your Life」
Groovy Sistasをフィーチャー。疾走するアーバン・ダンサー。Papik流のN.Y.ディスコ・サウンドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=1d1PjUmHtI0

「Shiver (Papik 80's Remix)」
「Shiver」のリミックス。80年代モードのブギー・ディスコ・サウンド全開で楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=dFH0HyRDiCw

Papik関連の他作品もチェックを!

『Rhythm of Life』(2009年)
Papik - Rhythm Of Life

『Music Inside』(2012年)
Music Inside

『Papik Presents: Cocktail Martino - A Tribute To Bruno Martino』(2013年)
カクテル・マルティーノ ~ ブルーノ・マルティーノ・トリビュート・アルバム (papik presents COCKTAIL MARTINO ~ tribute to Bruno Martino) [輸入盤]

『Sounds for the Open Road』(2014年)
Sounds for the Open Road

『Cocktail Mina』(2016年)
Cocktail Mina

『Papik Smooth Experience』(2016年)
Papik Smooth Experience

Papik & Yuma『Lupin III (L'avventura Italiana)』(2016年)
Lupin III Original Soundtrack - L'avventura Italiana

『Cocktail Battisti』(2016年)
Cocktail Battisti

Papikが全編アレンジを手掛けたEly Brunaの作品もチェックを!

Ely Bruna『Remember the Time』(2010年)
Remember the Time

Ely Bruna『Synesthesia』(2015年)
Synesthesia
posted by ez at 01:42| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月24日

『今の気分は...2018年3月24日編』

過去記事から10曲セレクトするシリーズです。

今回は1970年代カテゴリーからロックを10曲セレクトしました。
最近は殆どロックを聴かない僕ですが、急にロックを欲する衝動が・・・

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

The Clash「Safe European Home」
https://www.youtube.com/watch?v=i_6UTZb-_vI
From 『Give 'Em Enough Rope』(1978年)
Give 'em Enough Rope

XTC「Cross Wires」
https://www.youtube.com/watch?v=MyImiQIgs-I
From 『White Music』(1978年)
White Music

The Specials「Little Bitch」
https://www.youtube.com/watch?v=YthLQSqXjLo
From 『Specials』(1979年)
Specials

The Jam「Thick as Thieves」
https://www.youtube.com/watch?v=4Q-11ROckfY
From 『Setting Sons』(1979年)
Setting Sons

Elvis Costello & The Attractions「No Action」
https://www.youtube.com/watch?v=Otv_63OFhQQ
From 『This Year's Model』 (1978年)
This Year's Model

Talking Heads「I Zimbra」
https://www.youtube.com/watch?v=b-RDJ4Z4XrQ
From 『Fear Of Music』(1979年)
Fear of Music

David Bowie「Fame」
https://www.youtube.com/watch?v=O9kuNMdUq_0
From 『Young Americans』(1975年)
ヤング・アメリカンズ

T.Rex「Country Honey」
https://www.youtube.com/watch?v=bqNsg5IkenY
From 『Tanx』(1973年)
Tanx

Roxy Music「She Sells」
https://www.youtube.com/watch?v=DrpgkK_3Y3Q
From 『Siren』(1975年)
サイレン(紙ジャケット仕様)

Lou Reed「Walk on the Wild Side」
https://www.youtube.com/watch?v=0KaWSOlASWc
From 『Transformer』(1972年)
Transformer
posted by ez at 12:59| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月23日

Night & Day『Night + Day』

実力派男性R&Bデュオ、Jiveからリリースした2nd☆Night & Day『Night + Day』
night & day night + day.jpg
発表年:2000年
ez的ジャンル:実力派男性R&Bデュオ
気分は... :リバース!

今回は2000年代R&B作品から男性R&BデュオNight & Dayの2ndアルバム『Night + Day』(2000年)です。

Night & DayGasner HughesTonyatta Martinezによる男性R&Bデュオであり、『Day & Night』(1996年)、『Night + Day』(2000年)という2枚のアルバムをリリースしています。特に今回紹介する2nd『Night + Day』(2000年)は大手のJiveからのリリースです。

また2人は裏方としても、Jiveのレーベル・メイトである男性R&BグループImajinや男性R&BデュオRuff Endzのプロデュースを手掛けています。

本作も2人のセルフ・プロデュースであり、全曲のソングライティングも手掛けています(共作含む)。また、数曲で実力派プロデューサーLarry "Rock" Campbellが共同プロデュースしています。

2000年のR&B作品ですが、良い意味で90年代男性R&Bグループの魅力がある所が好きです。

アルバムに先駆けてシングル・リリースされていた「Dante's Girl」をはじめ、「What The Deal Be? (Baby's Daddy)」「Is U Is」「Parlay」といったバラード系が聴き所です。

また、Too $hortをフィーチャーしたダンサブル・チューン「Sex Me The Way You Dance」The Gap Band「I Don't Believe You Want To Get Up And Dance (Oops!)」を引用した「Game Recognize Game」あたりも好きです。

ヴォーカルのみならず、プロデュース、ソングライティングの才もある実力派男性R&Bデュオを満喫しましょう!

まずは「Dante's Girl」をチェックしてみてください!

全曲紹介しときやす。

「What The Deal Be? (Baby's Daddy)」
このオープニングを聴けば、この男性R&Bデュオの実力が一発で分かるはず!歌良し!曲良し!のミディアム・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=ZJIsIjgVolA

「Dante's Girl」
アルバムに先駆けてシングル・リリースされていた楽曲。僕の一番のお気に入り曲でもあります。90年代男性R&Bグループ好きならば気に入るであろう美メロ・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=avJ0BiYm6UY

「Sex Me The Way You Dance」
Too $hortをフィーチャー。この曲もアルバムに先行してシングル・リリースされていました。タイトルの通り、セクシー・モードのキャッチーなダンサブル・グルーヴ。Too $hortのラップもフィットしています。
https://www.youtube.com/watch?v=xekOW_1F5SY

「The Birth (Interlude)」
インタールード。

「Is U Is」
プロデュース&ソングライティングも彼らのトータルなセンスを感じるバラード。派手さはありませんが抜群の安定感です。
https://www.youtube.com/watch?v=6v-UVj7GwE4

「Parlay」
さり気ないけど、このデュオの魅力がジワジワと伝わってくるミディアム・バラード。ツボを押さえた曲作り、サウンド創りの巧さを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=PhaqNiLcaG8

「I'll Make You Say Oh」
アコースティックな質感を織り交ぜたミディアム・バラード。他の曲とは少し異なる雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=WB_HZKn8QfU

「Can You Feel It」
Jane Blazeの女性ラップをフィーチャー。少しダークなトーンのダンサブル・チューンに仕上がっています。

「You Pulled Me Out The Game」
アルバム前半の雰囲気を取り戻した哀愁バラード。このデュオの魅力が伝わってくる仕上がりです。

「Testify」
ギターの響きと男気のあるヴォーカルがマッチした哀愁バラード。

「Game Recognize Game」
The Gap Band「I Don't Believe You Want To Get Up And Dance (Oops!)」を引用したトラックが印象的なミディアム・グルーヴ。この曲はLarry "Rock" Campbellのアシストも大きいかもしれませんね。

「Say Hello To Goodbye」
この当時らしい雰囲気のある哀愁ミディアム。

「Girl, Wear This Ring」
ラストはシングルにもなった感動的なビューティフル・バラードで締め括ってくれます。ストリング・アレンジは何とPaul Riser。
https://www.youtube.com/watch?v=LW9KySDrZH8

ご興味がある方はNight & Dayも関与しているレーベル・メイト男性R&BグループImajinの作品もチェックしてみては?

Imajin『Imajin』(1999年)
Imajin
posted by ez at 00:40| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月22日

Zinga『Zinga』

80年代N.Y.サウンドを満喫できるモダン・ファンク作品☆Zinga『Zinga』
zinga zinga.jpg
発表年:1982年
ez的ジャンル:N.Y.モダン・ファンク
気分は... :この都会の片隅に・・・

今回は80年代N.Y.サウンドを満喫できるモダン・ファンク作品Zinga『Zinga』(1982年)です。

Zingaは、女性ヴォーカリストZinga Washingtonをフロントに据えたプロジェクト。その唯一のアルバムが本作『Zinga』(1982年)です。

ジャケで古代の女王然としてポーズをキメているのがZinga Washington本人です。てっきり僕は作品とは全く関係のないセクシー・モデルを使ったジャケだと思っていましたが(笑)

プロデュースはCrown Heights AffairMade In USAThe StrikersといったN.Y.ディスコ/ファンク・バンドでの活動で知られるDarryl Gibbs

そんな関係でCrown Heights AffairThe StrikersUnlimited TouchEmpressといったN.Y.ディスコ/ファンク・バンド関連のメンバーが多数レコーディングに参加し、ソングライティングにも関与しています。

「Back Up For Love」「Heartbreak」、ソウル・クラシック・カヴァー「Respect」「Check Me Out」「Surrender Your Love」など80年代初めのN.Y.サウンドらしいアーバンなディスコ/ファンク・サウンドを存分に楽しめます。

とりあえず「Back Up For Love」「Heartbreak」あたりを聴けば、本作の魅力を実感できるはずです。

全曲紹介しときやす。

「Back Up For Love」
Nick Braddy/Richard Bassoff作。昨今のディスコ/ブギー・ブームとも符合するご機嫌なモダン・ファンクがオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=d6ojuJGfCLs

「Heartbreak」
Sargeant & Malone(Scipio Sargeant/Debbie Malone)作。スウェイビート+エレクトリック・ファンクな雰囲気が実にいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=d7L_IAdNMyA

「Respect」
Otis Redding作。Aretha Franklinの大ヒットでもお馴染みのソウル・クラシックをカヴァー。ソウル名曲をブギー・ファンク・スタイルで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=glO3-qLjjFs

「Gonna Get Ya」
Darryl Gibbs作。N.Y.らしい雰囲気のアーバン・ファンク。Zinga Washingtonの艶やかなヴォーカルが映えます。
https://www.youtube.com/watch?v=z0vuExYK9RU

「Check Me Out」
Fred Charles作。シングルにもなったモダン・ファンク。煌びやかなアーバン・ナイト感がグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=jVWEH_kdfSs

「Get Wet (Make Sweat)」
Crystal WindsのM. Cortez Brownによる作品。重量ファンク・グルーヴをバックに、Zinga Washingtonがパワフルに歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=o2EDQcAP5AY

「Magic Moments」
Charles Morais/Lawrence Gibbes作。ムーディーなサックスと共に始まる素敵なミディアム・バラード。

「Surrender Your Love」
Arnold "Muki" Wilson/Darryl Gibbs作。ラストはアッパーで妖しげなディスコ・ファンクで妖艶に締め括ってくれます。本作らしいN.Y.サウンドを存分に楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZQJKwilhuh0

ご興味がある方はDarryl Gibbs関連の作品から、昨年リイシューされたMade In U.S.A.『Melodies』(1977年)あたりもチェックしてみては?

Made In U.S.A.『Melodies』(1977年)
MELODIES +2 (日本初CD化、ボーナストラック、解説付き)
posted by ez at 01:06| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月20日

Wilson Bros.『Another Night』

Steve Lukatherが全面参加したAOR作品☆Wilson Bros.『Another Night』
アナザー・ナイト
発表年:1979年
ez的ジャンル:兄弟AOR
気分は... :Ticket To My Heart

今回はAORファンから支持の高い1枚、Wilson Bros.『Another Night』(1979年)です。

TotoSteve Lukatherのギター・プレイを全編で聴くことができるアルバムとしても人気の高い1枚ですね。

The Wilson Brothers(Wilson Bros.)は、Steve WilsonKelly Wilsonの兄弟デュオ。

彼らが書いた「If The World Ran Out Of Love Tonight」England Dan & John Ford Coley『Some Things Don't Come Easy』(1978年)でカヴァーされたことで、England Dan & John Ford ColeyのプロデューサーKyle Lehningの目に留まり、制作されたのが、The Wilson Brothers唯一のアルバム『Another Night』(1979年)です。

プロデュースはKyle Lehning。レコーディングの多くはナッシュビルで行われました。

レコーディングにはSteve Wilson(vo、g)、Kelly Wilson(vo、g、key)以下、Steve Lukather(g)、元Area Code 615Kenneth Buttrey(ds)、Jack Williams(b)、Bob Wray(b)、Jon "Git" Goin(g)、Steve Gibson(g)、Shane Keister(key)、Farrell Morris(per)、Ernie Watts(ss、ts)、Billy Puett(ts、bs、fl、recorder)、Don Sheffield(tp)、Dennis Good(tb)等のミュージシャンが参加しています。

Steve Lukatherの全面参加が目立つアルバムですが、仮にLukatherの参加がなくても充実したAOR作品だと思います。

シングルになったのはタイトル曲「Another Night」The Holliesのカヴァー)と「Feeling Like We're Strangers Again」

個人的なハイライトは、Stevie Woodsのカヴァーでもお馴染み「Take Me To Your Heaven」。それ以外に、Ernie Wattsのサックス・ソロが素敵な「Thanking Heaven」Todd Rundgrenの名曲カヴァー「Can We Still Be Friends」、リラックスした爽快メロウ「Ticket To My Heart」あたりもおススメです。

アルバム全体を通して、いい雰囲気が貫かれたAOR作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Feeling Like We're Strangers Again」
Kelly Wilson/Mark O'Leary作。本作のセンスの良さを感じるオープニング。甘すぎないビター・スウィートなAORって感じがいいですね。Steve Lukatherのギター・プレイもキマっています。
https://www.youtube.com/watch?v=nq7Q-CUyDTs

「Another Night」
タイトル曲はThe Holliesのカヴァー(Allan Clarke/Terry Sylvester/Tony Hicks作)。The Holliesのオリジナルは『Another Night』(1976年)に収録されています。AORらしいアーバンな雰囲気がたまらないメロウ・ミディアムは。シングルにもなりました。ヴォーカルワークも含めてAOR然としているのはいいですね。ここでのギター・ソロはLukatherではなくJon "Git" Goin。
https://www.youtube.com/watch?v=Qz1lprqusyo

「Thanking Heaven」
Kelly Wilson作。Ernie Wattsの素敵なサックス・ソロと共に始まるメロウ・ミディアム。この曲もAOR好きにはグッとくる天国気分な1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=93JCrwfO5AM

「Shadows」
Alice Keister/Shane Keister作。ポップ・フィーリングのミディアム・グルーヴですが、Lukatherの気の利いたギターも含めてなかなかいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=aLx-lmWN4Rc

「Just Like A Lover Knows」
Kelly Wilson/Robin Reynolds作。曲自体の派手さはありませんが、その分Lukatherのギターが目立っています。
https://www.youtube.com/watch?v=B_MbI1TYaSA

「Lost And Long Way From Home」
Steve Wilson/Kelly Wilson作。ドラマティックなサウンドが目立ちますが、僕には少し仰々しいかな?
https://www.youtube.com/watch?v=7qe-femaM8I

「Can We Still Be Friends」
Todd Rundgrenの名曲をカヴァー。Toddのオリジナルは『Hermit Of Mink Hollow』(1977年)に収録されています。Toddの名曲をオリジナルよりも少しテンポを上げて、サラッとさり気ない雰囲気でカヴァーしています。Todd好きの僕には嬉しいカヴァーです。
https://www.youtube.com/watch?v=8VwTzp_kY7c

「Ticket To My Heart」
Steve Wilson作。晴れた日の朝に聴きたい!リラックスした爽快メロウ。The Cherry Sistersによる女性バック・コーラスもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=PEhcmeZ82bQ

「Take Me To Your Heaven」
Steve Wilson/Kelly Wilson作。Stevie Woodsがアルバム『Take Me To Your Heaven』(1981年)でカヴァーしたことでも知られる名曲。個人的にも本作のハイライト。ブリージンな爽快メロウは、いつ聴いても心をときめかせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=37NcsCoL1lQ

「Like Yesterday」
Steve Wilson/Kelly Wilson作。ラストはストリングスを配したバラードでしっとりと締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=gYI-TfgTrf0

今日はまた冬モードですね。
温度差がこたえますな。
posted by ez at 04:05| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする