2018年03月12日

JuJu『Chapter Two : Nia』

衝動的なアフロ・ファンク/スピリチュアル・ジャズ☆JuJu『Chapter Two : Nia』
チャプター2:ニア
発表年:1974年
ez的ジャンル:アフロ・ファンク/スピリチュアル・ジャズ
気分は... :プリミティヴな衝動!

今回はUSアフロ・ジャズ・ファンク・グループJujuの2ndアルバム『Chapter Two : Nia』(1974年)です。

ヴァージニア州リッチモンド出身のサックス奏者Plunky Nkabinde(Plunky Branch)を中心としたアフロ・ジャズ・ファンク・グループJujuについて、当ブログではバンド名をOneness of Jujuへ改名した後の『African Rhythms』(1975年)、『Space Jungle Luv』(1976年)の2枚を紹介済みです。

本作『Chapter Two : Nia』(1974年)は、『A Message From Mozambique』(1973年)に続く2ndアルバムとなります。前作と同じくStrata-Eastからのリリースです。

本作におけるメンバーは、Plunky Nkabinde(sax、fl、per)、Al Hammel Rasul(p、per、shekere)、Babatunde(ds、congas、whistle)、Phil Branch(b)、Ngoma Ya Uhuru(vo、bells)、Lon Moshe(vibe、per)。

プロデュースはPlunky Nkabinde

『A Message From Mozambique』よりもサウンドが充実し、聴きやすくなっているものの、Oneness of Juju時代のような洗練はなく、プリミティヴな衝動が魅力のブラック・ジャズに仕上がっています。

Pharoah Sandersの名曲カヴァー「Black Unity」、漆黒のアフロ・ファンク「Contradiction (For Thulani)」、スリリングなブラック・ジャズ「Black Experience」、Ngoma Ya Uhuruのポエトリー・リーディングをフィーチャーした「Nia (Poem: Complete The Circle)」「The End Of The Butterfly King (Poem: Things Comin' Along)」といったスピリチュアル・ジャズあたりがおススメです。

Oneness of Juju時代とは異なる魅力を楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「Introduction」
Plunky Nkabinde作。フルートが不気味に響く前衛的なフリー・ジャズがオープニング。

「Contradiction (For Thulani)」
Plunky Nkabinde作。漆黒のグルーヴを堪能できるアフロ・ファンク。アヴァンギャルドな空気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=aOCc8jf2Xpk

「Black Experience」
Al-Hammel Rasul作。ハイ・スピードのスリリングなブラック・ジャズ。張り詰めた緊張感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=0xwe5cpTULI

「Nia (Poem: Complete The Circle)」
Ngoma Ya Uhuru/Plunky Nkabinde作。Ngoma Ya Uhuruのポエトリー・リーディングをフィーチャーしたアフロ・スピリチュアル・ジャズ。フルートやヴァイヴの音色が効果的に使われています。
https://www.youtube.com/watch?v=n20wwfVeYxE

「The End Of The Butterfly King (Poem: Things Comin' Along)」
Ngoma Ya Uhuru/Lon Moshe作。この曲もNgoma Ya Uhuruのポエトリー・リーディングをフィーチャー。権力と戦うアフロ・スピリチュアル・ジャズといった感じでしょうか。実にスリリングです。

「Black Unity」
Pharoah Sanders作品のカヴァー。オリジナルは『Black Unity』(1971年)に収録されています。スピリチュアル・ジャズ名曲をハイ・テンポにカヴァーしています。トライバル&スピリチュアル&スリリングなサウンドが格好良すぎです!
https://www.youtube.com/watch?v=W3le04F_0M8

「Live Revolution」
Plunky Nkabinde作。前衛的なインプロヴィゼーションが繰り広げられます。

「Live Revolution Continue」
Plunky Nkabinde作。フリーキーな「Live Revolution」がまだまだ続きます。プリミティヴな衝動のある前衛ジャズ的な演奏でアルバムを締め括ってくれます。

ご興味がある方はOneness of Jujuの他作品もチェックを!

Juju『A Message From Mozambique』(1973年)
ア・メッセージ・フロム・モザンビーク

Oneness Of Juju『African Rhythms』(1975年)
アフリカン・リズムス

Oneness Of Juju『Space Jungle Luv』(1976年)
スペース・ジャングル・ラヴ

Oneness of Juju『Bush Brothers & Space Rangers』(1977年)
ブッシュ・ブラザーズ・アンド・スペース・レンジャーズ

Plunky & the Oneness of Juju『Every Way But Loose』(1982年)
Every Way But Loose
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2018年03月11日

Submotion Orchestra『Kites』

UKソウル・コレクティブによる10のサウンドスケープ☆Submotion Orchestra『Kites』
カイツ
発表年:2018年
ez的ジャンル:サウンドスケープ系UKエレクトロニカ
気分は... :音の美学・・・

今回は人力ダブステップ・バンドとして注目を浴びてきたUKのソウル・コレクティブSubmotion Orchestraの最新作『Kites』です。

Ruby Wood(vo)、Simon Beddoe(tp、flh、horn arr)、Taz Modi(key、strings arr)、Chris Hargreaves(b、syn b)、Danny Templeman(per)、Tommy Evans(ds)、Dom Howard(producer、engineer)という7組、Submotion Orchestraに関して、これまで当ブログで紹介してきたのは以下の3枚。

 『Finest Hour』(2011年)
 『Alium』(2014年)
 『Colour Theory』(2016年)

5thアルバムとなる本作『Kites』は、自身のレーベルSMO Recordingsからの初作品となっています。

本作はインナーに示されているように、抽象的な10枚の写真をモチーフに音を創り上げたサウンドスケープ作品に仕上がっています。簡素ながらもエコーやリヴァーブといったエフェクトを駆使した美しくも深淵な音世界を満喫できます。

このユニットの1つの音楽的な頂点を極めたと感じるSubmotion Orchestraの美学が貫かれたアートな音像作品です。

目を閉じて美しい音世界を聴いていると、知らず知らずのうちにサウンドに没頭でき、自分の中にさまざまな心象風景が浮かんできます。

とりあえず「Prism」「Variations」「Kites」「Youth」あたりを聴くと、本作の魅力を実感できると思います。

さぁ、この美しいサウンドスケープに心を委ねてみましょう!

全曲紹介しときやす。

「Prism」
白昼夢のような幻想の音世界を楽しめるオープニング。UKクラブミュージックらしいジャズ・フィーリングが効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=FlQ3AuD2UAw

「Variations」
余白の音創りが素晴らしい1曲。余白が大きい分、シンセ・ベースやストリングスの効果が抜群です。軽くパーカッシヴなのも僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=LKNsRoa4Vg0

「Night」
子守歌のようなRubyの優しいヴォーカルと美しいピアノの響きに包み込まれた後、少しダークな夜の闇へ突入していきます。
https://www.youtube.com/watch?v=XOZBjvFTY-A

「Kites」
まさに凧のようにユラユラと揺らめく音世界が展開されます。まさにこのバンドならでは完成度の高いオーケストラ的サウンドを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=Oun-tJQbcLo

「Bridge」
エフェクトを駆使した音の間が絶妙なサウンドスケープらしいサウンドを楽しめるインスト。無機質なリズムと人肌の温もりも感じるピアノ&ホーンの組み合わせがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=sB6o1qj-Gos

「Own」
Rubyの祈りのようなヴォーカルが心の奥まで響くビューティフル・バラード。心を浄化してくれる素敵な1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=APKX6EixE88

「Branches」
ストリングスを効果的に配した美しい音世界。クラブミュージック的な音に、ストリングスを効果的に織り交ぜることができるのがこのユニットのセンスですね。
https://www.youtube.com/watch?v=07FnTC3fhVo

「Youth」
このユニットの音の美学を満喫できる1曲。僕の一番のお気に入り。聴いているだけ無垢な気持ちになれるサウンド・マジックに魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=br9P7LlVTbQ

「Tunnel」
少しダークな質感のインスト。ダンサブルという観点ではアルバムで最も"動"のサウンドかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=8Bazglts4DM

「Alone」
ラストは静寂に包まれた内省的な雰囲気で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=HzbhuRfAyrw

Submotion Orchestraの他作品もチェックを!

『Finest Hour』(2011年)
Finest Hour

『Fragments』(2012年)
フラグメンツ

『Alium』(2014年)
Alium [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC448)

『Colour Theory』(2016年)
Colour Theory
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2018年03月10日

Shalamar『The Look』

Howard Hewett、Jody Watley、Jeffrey Daniel最強布陣のラスト作☆Shalamar『The Look』
Look
発表年:1983年
ez的ジャンル:Solar系R&B/ファンク
気分は... :新陳代謝!

今回はダンス・クラシック「A Night to Remember」で知られるR&BグループShalamar『The Look』(1983年)です。

80年代R&B/Soulファンには欠かせない重要レーベルSolarLakesideDynastyMidnight Star、Whispers、Klymaxx等と並びSolarを代表するアーティストであるShalamarの紹介は、『Friends』(1982年)、『Big Fun』(1979年)に続き3回目となります。

前回『Big Fun』を記事をアップしたのが2007年なので、11年ぶりのShalamarの記事になります。

3rdアルバムとなる『Big Fun』(1979年)でJody WatleyHoward HewettJeffrey Danielという最強布陣が揃い、黄金期に突入したShalamar

7thアルバムとなる本作『The Look』(1983年)は、その最強布陣3名によるラスト・アルバムです。本作を最後にJody WatleyとJeffrey Danielはグループを去りました。確かに、本作ではHoward Hewettが目立っている分、Jody Watleyの存在感は薄く、脱退止む無しという気もします。

プロデュースは勿論Leon Sylvers。グループも共同プロデューサーとしてクレジットされています。

時代を反映してシンセ・ポップ的な楽曲もいくつか収録されており、そのあたりで好き/嫌いが分かれるかもしれません。僕もそうしたシンセ・ポップ的な楽曲を手放しで歓迎する訳ではありませんが、一方で、そういた曲も含めてこの時代らしいアルバムとして楽しんでいる部分もあります。

シングル・ヒットしたシンセ・ポップ調の「Dead Giveaway」がアルバムを象徴しているのかもしれませんが、僕のおススメは
「Right Here」「Over And Over」「Closer」「You Won't Miss Love (Until Its Gone)」といったアーバンなファンク・チューンです。

Howard Hewettのヴォーカルを満喫できるスロウ系の「You Can Count On Me」「You're The One For Me」あたりもグッド!

Shalamar黄金期の終幕をぜひチェックしてみてください。

全曲紹介しときやす。

「Closer」
Solar好きの人にはグッとくるであろうエレクトリック・ブギー。昨今のブギー/ディスコ・ブームの流れにも符号するダンサブル・チューンだと思います。Howard Hewettのヴォーカルも快調です。
https://www.youtube.com/watch?v=tfP6PfHx958

「Dead Giveaway」
アルバムからの1stシングル。USチャート第22位、同R&Bチャート第10位、UKチャート第8位のヒットとなりました。本作を反映するシンセ・ポップ的なダンサブル・チューン。ど派手なギター・ソロも目立ちます。
https://www.youtube.com/watch?v=cfaPmaG0Yx8

「You Can Count On Me」
本作のハイライトに推す人も多いであろうHoward Hewettがしっとりと歌い上げるビューティフル・バラード。レーベル・メイトである女性R&BシンガーCarrie Lucasもソングライティングの1名としてクレジットされています。
https://www.youtube.com/watch?v=I4Xs_ipEpPA

「Right Here」
僕の一番のお気に入り。Jody Watley、Howard Hewettのツイン・ヴォーカルを満喫できるメロウ・ファンク。DynastyのKevin Spencerがキーボード&ソングライティングで参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=xaVTySpZPb8

「No Limits (The Now Club)」
「Dead Giveaway」と同タイプのダンサブルなシンセ・ポップ。決して僕好みのサウンドではありませんが、リアルタイムで80年代を過ごしてきた者としては、何故か愛着が湧いてきます(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=E-x8Unnhi-k

「Disappearing Act」
Jody Watleyがリード・ヴォーカルをとるダンサブルなシンセ・ファンク。音は正直???ですが、キュートなJody Watleyのヴォーカルはいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=TbI5W_W7Idc

「Over And Over」
シングルにもなったアーバンなミディアム・ファンク。ブラコン好きの人であれば気に入ると思います。リード・ヴォーカルはHoward Hewett。「Right Here」と並ぶ僕のお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=pEAHDR1qaco

Cheryl "Pepsii" Riley「(So Glad) This Love Affair Is Over」のサンプリング・ソースとなっています。
Cheryl "Pepsii" Riley「(So Glad) This Love Affair Is Over」
 https://www.youtube.com/watch?v=7psWVHpJ5mc

「You're The One For Me」
Howard Hewettのファルセット・ヴォーカルが映えるアーバンなミディアム・バラード。Howard Hewett好きの人にはおススメです。
https://www.youtube.com/watch?v=eqEbFNHpiw4

「You Won't Miss Love (Until Its Gone)」
Solarらしいダンサブル・サウンドを楽しめるアーバン・ダンサー。なかなか雰囲気があって好きです。リード・ヴォーカルはHoward Hewett。
https://www.youtube.com/watch?v=ESN8moPCx0o

「The Look」
ラストは人気ベーシストStanley Clarkeが演奏&ソングライティングで貢献しているタイトル曲。ドラムはEd Greene。強力リズム隊とシンセ・サウンドを融合させたこの時代ならではのファンク・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=3Y9ot0k3V7o

Shalamarの他作品もチェックを!

『Uptown Festival』(1977年)
Uptown Festival

『Big Fun』(1979年)
Big Fun

『Three for Love』(1980年)
Three for Love

『Go for It』(1981年)
Go for It

『Friends』(1982年)
フレンズ

『Circumstantial Evidence』(1987年)
CIRCUMSTANTIAL EVIDENCE

『Wake Up』(1990年)
Wake Up
posted by ez at 05:39| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月09日

Aldemaro Romero Y Su Onda Nueva『La Onda Maxima』

"Onda Nueva"ワールドを満喫できる1枚☆Aldemaro Romero Y Su Onda Nueva『La Onda Maxima』
ラ・オンダ・マキシマ
発表年:1972年
ez的ジャンル:オンダ・ヌエヴァ
気分は... :雨の日でも心は晴れやかに!

今回はベネズエラの偉大な音楽家Aldemaro Romeroが提唱した音楽スタイル"Onda Nueva"の1枚、Aldemaro Romero Y Su Onda Nueva『La Onda Maxima』(1972年)です。

ベネズエラ、ヴァレンシア出身のプロデューサー/アレンジャー/コンポーザー/ピアニストであり、ボサノヴァ、ラテン・ポップス、フォルクローレ、ソフトロック、ジャズ、クラシックなどを融合させたイージー・リスニング的な音楽スタイル"Onda Nueva"を提唱したAldemaro Romero(1928-2007年)の紹介は、『El Fabuloso』(1971年)、『Aldemaro Romero And His Onda Nueva』(1972年)に続き3回目となります。

爽快な男女コーラス、軽快なリズム、エレガントなホーン&ストリングスが織り成すドリーミーなOnda Nuevaワールドを存分に楽しめます。やはり、アレンジ・センスが抜群ですね。

「Fiesta En El Orza」「Carretera」「La Guachafita」「Pais Tropical」「Si Voce Pensa」「Limon Limonero」といった爽快グルーヴを聴いていると、それだけで気分がポジティヴになってきます。

雨の日には、こういうハッピーな音楽で心を晴れやかにしてみては?

全曲紹介しときやす。

「Tema De La Onda」
Aldemaro Romero作。次から次へとビートが変化していくドラマティックなオープニング。男女のパヤパヤ・スキャットも楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=zh-6zd4uUKo

「Pasillaneando」
Dr. La Riva Contreras作。南米ならではの少しノスタルジックなメロウネスが魅力の1曲。ヴォーカルのスパニッシュな響きがいいですね。

「Fiesta En El Orza」
おススメその1。Eneas Perdomo作。軽やかなホーン・サウンドが先導し、溌剌とした男女ヴォーカルが躍動する爽快グルーヴ。リズミックなピアノもグッド!ボッサ・グルーヴ系の音がお好きな人であれば気に入るはず!

「Marisela」
Salvador Diaz Pena作。Romeroが50年代に録音した『Fiesta Venezolana』にも収録されていた楽曲の再演。フーガ風コーラスが印象的です。コーラス・グループとしての魅力を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=OJTL01qLo-E

「Carretera」
おススメその2。Aldemaro Romero作。エレガントなホーン&ストリングスが盛り上げてくれる開放的なサウンドをバックに、素敵な男女コーラスが伸びやかに響くビューティフルな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=hTFPz1iF0_0

「Lady Burnett」
Aldemaro Romero作。男性ヴォーカルによる哀愁バラードが中盤から躍動するメロウ・グルーヴへ変貌します。ここでもホーン&ストリングス・アレンジの妙が光ります。
https://www.youtube.com/watch?v=t9yw7D9ym1A

「La Guachafita」
おススメその3。Alberto Munoz作。鮮やかなホーン・サウンドと共に駆け抜ける高速メロウ・グルーヴ。キュートな女性ヴォーカルを強調とした男女コーラスにもグッときます。僕の一番のお気に入りです。
https://www.youtube.com/watch?v=M6JEJQEvxdY

「Valse Numero Tres」
著名なベネズエラ人ギタリスト/コンポーザーAntonio Lauroの作品。再びフーガ風コーラスが登場します。ジャズ・コーラス好きの人は楽しめるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=4TzHEqE5wMQ

「El Negro Jose」
Aldemaro Romero作。インストですが、小粋なタッチのピアノと効果的なホーン・サウンドが実に格好良いです。

「Pais Tropical」
おススメその4。Jorge Ben作品のカヴァー。オリジナルは『Jorge Ben』(1969年)に収録されています。当ブログではオリジナル以外にSom Okey 5Gal Costa‎Aquarius Y Luiz Antonio‎のカヴァーも紹介済みです。この名曲を"Onda Nueva"らしい音世界で聴かせてくれるファンタスティックなカヴァーです。気分は楽園モード!
https://www.youtube.com/watch?v=ZVF0rTUcBeQ

「Si Voce Pensa」
おススメその5。Roberto Carlos/Erasmo Carlos作の名曲「Se Voce Pensa」。当ブログではElis ReginaGal CostaGaetano PartipiloAquarius Y Luiz Antonio‎のヴァージョンを紹介済みです。『Elis Regina in London』の印象が強い曲ですね。ポルトガル語で聴き慣れているので、スペイン語で聴くのは新鮮ですね。電子オルガンの覚醒的な響きもグッド!

「Limon Limonero」
おススメその6。Carlos Imperial作。ラストはダバダバ・スキャットをはじめ男女コーラスが躍動する晴れモードの爽快グルーヴで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=WcxPbqP2EfA

Aldemaro Romeroの他作品もチェックを!

Monna Bell & Aldemaro Romero『La Onda Nueva En Mexico』(1970年)
La Nueva Onda Nueva En Mexico

Aldemaro Y Su Onda Nueva『El Fabuloso』(1971年)
エル・ファブローゾ

Aldemaro Romero And His Onda Nueva『Aldemaro Romero And His Onda Nueva』(1972年)
aldemaro romero and his onda nueva.jpg

Aldemaro Romero Y Su Onda Nueva『Toma Lo Que Te Ofreci』(1974年)
TOMA LO QUE TE OFRECI

Aldemaro Romero『Istituto Italo-Latino Americano/Roma』(1976年)
イスティトゥート・イタロ=ラティーノ・アメリカーノ
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2018年03月08日

Donn T『Flight of the Donn T』

?uestloveの妹の2ndアルバム☆Donn T『Flight of the Donn T』
Flight of the Donn T
発表年:2015年
ez的ジャンル:オルタナR&B
気分は... :ムーンライト・・・

今回は?uestloveThe Roots)の妹としても知られる女性R&BアーティストDonn Tの2ndアルバム『Flight of the Donn T』(2015年)です。

フィラデルフィア出身の女性R&BシンガーDonn T(本名:Donn Thompson)の紹介は、1stアルバム『Kaleidoscopic』(2010年)に続き2回目となります。

前作『Kaleidoscopic』(2010年)が兄?uestloveに負けないキャラ立ちしたクラブ・ミュージック寄りのエレクトリックなフューチャー・ソウル作品であったのに対して、2ndとなる本作『Flight of the Donn T』(2015年)は、ロック、ポップス、ジャズ、ブルースのエッセンスを取り入れた落ち着きのあるオトナのオルタナR&B作品に仕上がっています。

プロデュースはDonn T本人と彼女の夫であるマルチ・インストゥルメント奏者Jake Morelli

さらに、兄?uestlove、フィリー出身のプロデューサー/ドラマーSteve McKie、多数の有名アーティストに楽曲提供しているMike McHenryも参加しています。

派手さのあるアルバムではありませんが、1曲1曲バラエティに富み、聴くほどに味わいが増す1枚です。意外にバラード系に引き込まれます。

全曲Donn Tのオリジナルです(共作含む)。

全曲紹介しときやす。

「Last Breath」
抑えたトーンながらも、本作らしいオルタナ感を楽しめるオープニング。余白の音空間創りが実にクールです。

アルバムには未収録ですが兄?uestloveによるリミックスもあります。
「Last Breath (Questlove Remix)」
https://www.youtube.com/watch?v=QytdF9foADs

「I Recognize」
エレクトリックなダンサブル・サウンドが印象的です。前作のDonn Tっぽいハイパー感です。

「Fly」
この曲はDonn Tというより旦那Jake Morelliのソリッドなギターが主役です。

「What's Beautiful」
アコースティック・ギターとベースのみのバッキングによるブルージーな仕上がり。まるでCassandra Wilsonのようです。

「Rainbow Girl」
トロンボーンの音色によるイントロが印象的なノスタルジック・モードのソウル・チューン。

「Viva」
少し抑えた哀愁モードながらも、ソリッドな疾走感が格好良い1曲。本作らしいオルタナ感を楽しめます。

「To the Moon, Alice!」
Jake Morelliによる落ち着いたバッキングがDonn Tのヴォーカルをしっかりサポートするオトナのジャジー・ソウル。

「Midnight」
Jill Scottも出演していた映画『With This Ring』(2015年)の挿入歌。ポジティヴ・ヴァイヴが伝わってくる素敵なビューティフル・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=FzxDiB0rcmg

「Bother Me」
兄?uestloveがドラムを叩く、哀愁バラードをしっとりと歌い上げます。

「Elevator」
少しダークで抑えたトーンの哀愁ソウル。聴けば聴くほど味わいが増します。

「Waiting」
ラストは映画『I Will Follow』(2010年)の挿入歌。抑えた語り口で哀愁のメロディを歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=Lldv_49z8-o

『Kaleidoscopic』(2010年)
Kaleidoscopic
posted by ez at 02:38| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする