発表年:1974年
ez的ジャンル:レイドバック系ロック
気分は... :少しモヤモヤ...
今回はレイドバック感のある70年代ロック作品、Dave Mason『Dave Mason』(1974年)です。
元TrafficのメンバーDave Masonの紹介は、『It's Like You Never Left』(1973年)、『Let It Flow』(1977年)に続き3回目となります。
本作『Dave Mason』(1974年)は、Columbia移籍第2弾アルバムです。前作『It's Like You Never Left』(1973年)には、George Harrison、Graham Nash、Stevie Wonderといった豪華ゲストが参加していましたが、本作ではそうしたゲストを排し、自身のバンドでのレコーディングを重視した1枚に仕上がっています。
そのThe Dave Mason Bandのメンバーは、Dave Mason(vo、g)、Mike Finnigan(key、back vo)、Bob Glaub(b)、Rick Jaeger(ds)、Jim Krueger(g、back vo)。
それ以外にRichard Bennet(pedal steel)、Gary Barone(horn)、Jerry Jumonville(horn)、Jock Ellis(horn)、Sal Marquez(horn)、Tim Weisberg(fl)といったミュージシャンが参加しています。
プロデュースはDave Mason本人。また、Nick DeCaroがストリングス・アレンジを手掛けています。
気心知れたメンバーと肩肘張らずにリラックスして制作された感じがいいですね。「All Along the Watchtower」、「Every Woman」あたりの人気が高いかもしれませんが、個人的には「Show Me Some Affection」、「It Can't Make Any Difference To Me」あたりもおススメです。
アルバムは全米アルバム・チャート第25位となっています。
ある意味、とてもDave Masonらしい1枚に仕上がっているのでは?
全曲紹介しときやす。
「Show Me Some Affection」
Dave Mason作。レイドバックした中の爽快メロウ・フィーリングが心地好いオープニング。涼しげなフルートの音色もいいですね。個人的にはコレが一番のお気に入り。
「Get Ahold On Love」
Dave Mason作。この時期のウエスト・コースト・ロック好きの人であれば気に入るであろう仕上がり。軽やかなホーン・サウンドもグッド!
「Every Woman」
Dave Mason作。人気の高い曲ですね。Richard Bennetのペダル・スティールが印象的なカントリー調の仕上がり。前作『It's Like You Never Left』(1973年)にも収録されていた楽曲の再録。本ヴァージョンの方が作り込まれていて完成度は高いです。
https://www.youtube.com/watch?v=_iI1Hv84o_k
「It Can't Make Any Difference To Me」
Lane Tietgen作。ソウルフルな味わいのイントロが格好良いミディアム・ロック。Jim Kruegerのギター・ソロもキマっています。
Xzibit「Judgement Day」のサンプリング・ソースとなっています。
Xzibit「Judgement Day」
https://www.youtube.com/watch?v=4SgGBSPDS9M
「All Along the Watchtower」
Bob Dylanの名曲をカヴァー。オリジナルは『John Wesley Harding』(1967年)に収録されています。Jimi Hendrixのカヴァーでもお馴染みですね。本ヴァージョンはDave Masonのギタリスト魂を堪能でき、ジミヘン・ヴァージョンがお好きな方も気に入ると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=erHGEagAk_g
「Bring It On Home to Me」
Sam Cooke、1962年のヒット曲をカヴァー(Sam Cooke作)。ア・カペラ・コーラスと共に始まるカントリー・ソウル調の仕上がりはなかなか感動的です。
https://www.youtube.com/watch?v=ruSVxqIsDv0
「Harmony and Melody」
Dave Mason作。レイドバックした雰囲気が心地好い1曲。Jim Kruegerのギター・ソロがいい味出しています。
「Relation Ships」
Dave Mason作。しみじみと歌い上げる味わい深い1曲ですが、重くなりすぎないのがいいですね。
「You Can't Take It When You Go」
Dave Mason作。ラストは本作でしっかりロックしている演奏で締め括ってくれます。中盤のMike Finniganのオルガン・ソロにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=eS7M0mjIcbk
Jay Dee(J Dilla)「Nothing Like This」のサンプリング・ソースとなっています。
Jay Dee「Nothing Like This」
https://www.youtube.com/watch?v=_ncSt5xC8Uk
Dave Masonの他作品もチェックを!
『Alone Together』(1970年)
Dave Mason & Cass Elliot『Dave Mason & Cass Elliot』(1971年)
『Alone Together/Headkeeper』(1970/1972年) ※2in1CD
『It's Like You Never Left』(1973年)
『Split Coconut』(1975年)
『Certified Live』(1976年)
『Let It Flow』(1977年)
『Mariposa de Oro』(1978年)
『Old Crest on a New Wave』(1980年)