発表年:1975年
ez的ジャンル:男性ソウル・ヴォーカル・グループ
気分は... :ジャケで引かないで(笑)
今回は70年代ソウル作品からThe Dynamic Superiors『The Dynamic Superiors』(1975年)です。
The Dynamic Superiorsは、リード・シンガーTony Washingtonを中心に、George Spann、George Wesley Peterback, Jr.、Michael McCalpin、Maurice Washingtonというハイスクールの仲間5名が1963年にワシントンD.C.で結成したソウル・ヴォーカル・グループ。当初はThe Superiorsを名乗っていました。
グループはMotownから『The Dynamic Superiors』(1975年)、『Pure Pleasure』(1975年)、『You Name It』(1976年)、『Give And Take』(1977年)という4枚のアルバムをリリースしています。それ以外に『The Sky's the Limit』(1980年)というアルバムをリリースしています。
1stアルバムとなる本作『The Dynamic Superiors』(1975年)は、ゲイを公言していたリード・シンガーTony Washingtonがゲイ・モード全開で中央に陣取るイラストのジャケがインパクト大ですね。
内容的にもAshford & Simpson(Nickolas Ashford & Valerie Simpson)がプロデュースし、最大のヒットである名バラード「Shoe Shoe Shine」が収録されているグループを代表するアルバムです。
「Shoe Shoe Shine」をはじめ、「Leave It Alone」、「Don't Send Nobody Else」、「Romeo」といったスウィート・バラードが売りのアルバムですが、「Soon」、「Release Me」あたりのメロウ・ミディアムもおススメです。
「I Got Away」以外はAshford & Simpsonによるソングライティングです。
ファルセット・ヴォーカルが映えるスウィート・ソウルをご堪能ください。
全曲紹介しときやす。
「Shoe Shoe Shine」
前述のようにグループを代表する名バラード。甘く切ないメロディをTony Washingtonのファルセット・ヴォーカルが歌い上げるスウィート・ソウル。クラシックに相応しい佇まいがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=mOtk-3R44QQ
XV feat. El Prez「Please, Holdのサンプリング・ソースとなっています。
XV feat. El Prez「Please, Hold」
https://www.youtube.com/watch?v=p9ZgU9pFu4k
「Soon」
個人的にはアルバムで一番のお気に入り。適度にメロウ&グルーヴィーなサウンドとこのグループらしいコーラスワークがマッチした爽快ミディアム。クラヴィネットのグルーヴィーな音色がいいアクセントになっています。
「Leave It Alone」
「Shoe Shoe Shine」に引けを取らない素敵なバラード。聴けば聴くほど味わいが増すオーセンティックな名バラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=C2CNVBP5FpY
「Don't Send Nobody Else」
Millie Jacksonのカヴァー(Nickolas Ashford/Valerie Simpson作)。Millie Jacksonのオリジナルは『It Hurts So Good』(1973年)に収録されています。Ace Spectrumもカヴァーしていました。
https://www.youtube.com/watch?v=4yruV9o04Y0
Wade Waters「Back in Time」、Noel Gourdin「Better Man」、Lil B「Myself Alone」、Shaun Boothe feat. Kim Davis「Do It for You」、Blu feat. Prodigy, Mitchy Slick & Phil Da Agony「Red and Gold」のサンプリング・ソースとなっています。
Wade Waters「Back in Time」
https://www.youtube.com/watch?v=F-YlRrJfEew
Noel Gourdin「Better Man」
https://www.youtube.com/watch?v=yMKdpvo5mOU
Lil B「Myself Alone」
https://www.youtube.com/watch?v=N7M7W8y9a9U
Shaun Boothe feat. Kim Davis「Do It for You」
https://www.youtube.com/watch?v=MM5Vs-GWdqA
Blu feat. Prodigy, Mitchy Slick & Phil Da Agony「Red and Gold」
https://www.youtube.com/watch?v=4CY3DE6MpTc
「Romeo」
切々と歌い上げるドラマティックなバラード。Tony Washingtonのファルセットも冴えます。
https://www.youtube.com/watch?v=oWCgZ7GMTcU
ソウル・グループMirageがアルバム『Princes Of Love』(1978年)でカヴァーしています。また、Puff Daddy feat. Busta Rhymes, Sauce Money,Redman,Shyne, G. Dep & Cee-Lo Green「Reverse」、1982「Born in 82」のサンプリング・ソースとなっています。
Mirage「Romeo」
https://www.youtube.com/watch?v=Kl5m94hdnJY
Puff Daddy feat. Busta Rhymes, Sauce Money,Redman,Shyne, G. Dep & Cee-Lo Green「Reverse」
https://www.youtube.com/watch?v=dDWBfJ43_X0
1982「Born in 82」
https://www.youtube.com/watch?v=OHFe0e9h06Y
「Star of my Life」
しっとりと歌い上げるバラード。Tony Washingtonの天まで届きそうなファルセットが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=rKOfqdeD74E
「Cry When You Want To」
切々とした哀愁バラード。ジワジワくる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ouWfvtDKKJM
Crazy P「One True Light」のサンプリング・ソースとなっています。
Crazy P「One True Light」
https://www.youtube.com/watch?v=yp7x7u3KkyA
「I Got Away」
後にVillage PeopleのメンバーとなるRaymond Simpsonの作品。ソウル・コーラス・グループらしいカラっとしたダンサブル・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=pqqKuRYKheo
「One-Nighter」
ポップなアレンジを施したミディアム・グルーヴ。少し狙いすぎの感もありますが・・・
https://www.youtube.com/watch?v=7V6U_D86E1U
「Release Me」
ラストはファルセットが映える雰囲気のあるメロウ・ミディアムで素敵に締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Wj6iDhScgDk
The Dynamic Superiorsの他作品もチェックを!
『The Dynamic Superiors/Pure Pleasure』(1975/1976年)※2in1CD
『You Name It』(1976年)
『Give And Take』(1977年)