2018年03月13日

Imani『Dosier Volume.1』

The PharcydeのImaniのソロ・アルバム☆Imani『Dosier Volume.1』
THE DOSIER VOLUME.1
発表年:2004年
ez的ジャンル:西海岸Hip-Hop
気分は... :自然派で・・・

今回は人気Hip-HopユニットThe PharcydeのメンバーImaniが日本限定でリリースしたソロ・アルバム『Dosier Volume.1』(2004年)です。

90年代後半のHip-Hopシーンで眩しく輝いていたThe Pharcyde。当ブログでも1st『Bizarre Ride II』(1992年)、2nd『Labcabincalifornia』(1995年)という絶頂期のアルバム2枚を紹介済みです。

しかしながら、その後FatlipSlimkid3といったメンバーが抜け、残ったImaniBootie Brownの2人がThe Pharcydeとして活動を続けていました。

『Labcabincalifornia』以降、『Plain Rap』(2000年)、『Humboldt Beginnings』(2004年)という2枚のアルバムをリリースしていますが、以前ほど話題になることはありませんでした。

そんな中で日本限定でリリースされたImaniのソロ・アルバム『Dosier Volume.1』(2004年)は、大きな話題にはなりませんでしたが、The Pharcydeファンを満足させる1枚に仕上がっています。僕の当時のHip-Hopヘビロテ作品であり、愛着のある1枚です。

12"で先行リリースされていた「Mary Jay」「Woman」「Keep On」「Ultimate Breakdown Pt.1」「On The Way」をはじめ、キャッチーなトラックとImaniのスムース・ラップがフィットした楽しいHip-Hop作品に仕上がっています。

プロデュースは当時のThe Pharcydeのサポート・メンバーであったSpace Boy Boogie X。彼のトラック・センスがアルバムに大きく貢献しています。

The Pharcydeの仲間Bootie Brownをはじめ、Space Boy Boogie XPeteyRequiemEtienneといったアーティストがフィーチャリングされています。

前述の5曲以外であれば、「All My People」「Livin Like We're Livin」「Dosier Goes Off」「Get Busy」あたりがおススメです。

The Pharcydeファンで未聴の方はぜひチェックを!


全曲紹介しときやす。全24トラックにコメントするのは大変ですが(笑)

「Richard Dar」
アルバムのイントロ。ノスタルジックに・・・

「Jenny Elastic」
次トラックへのブリッジ。

「Bau」
ここからが本編。涼しげなフルートのメロウ・トラックの中にアブストラクトなエッセンスも盛り込まれているのがいいですね。

「All My People」
哀愁モードのクールネスを持つトラックはThe Pharcyde好きの人は気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=mDwVch1AU5o

「Livin Like We're Livin」
Space Boy Boogie Xをフィーチャー。さり気ないビューティフル&メロウ・トラックがグッド。僕のアングラHip-Hop嗜好にフィットする1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=mDwVch1AU5o

「Pacman」
インタールード。

「On The Way」
12"で先行リリースされていた楽曲。The Whatnauts「Help Is On The Way」をサンプリングした軽快トラックに乗って、スムーズ・ラップを聴かせてくれます。

「Horrors」
ジャズ・フィーリングの1分強のトラック。

「Dosier Goes Off」
The Pharcydeに通じる90年代フィーリングのトラックがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=KnK3I0T-cSs

「Dance Freak」
Peteyをフィーチャー。ギター&ホーンのループに乗って、軽やかにリリックを畳みかけるダンサブル・トラック。

「Seymor」
子供番組のBGMのような小曲。

「Get Busy」
Herman Kelly & Life「Dance To The Drummer's Beat」をサンプリングしたご機嫌なトラックがキャッチーなパーティー・トラック。De La SoulATCQあたりのNative Tongues系と一緒に聴きたくなります。

「Pachuco」
ファンキーな小曲。

「You Make Me」
テンポを落としたビューティフルなメロウ・トラック。穏やかな雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=4PpTEXj4J2s

「Live」
インタールード。

「Ultimate Breakdown Pt.1」
「Keep On」とのカップリングで12"で先行リリースされていた楽曲。Bootie Brown、Space Boy Boogie Xをフィーチャー。タイトルの通り、The Incredible Bongo Band「Apache」ESG「UFO」The Blackbyrds「Rock Creek Park」、The Mohawks「The Champ」、The Jimmy Castor Bunch「It's Just Begun」という定番サンプリング・ソースを盛り込んだ、ベタすぎるけど楽しめるトラックです。
https://www.youtube.com/watch?v=twCMsXNfNDc

「Da Dosier」
Bootie Brownをフィーチャー。お馴染みMary Jane Girls「All Night Long」をサンプリングした軽快なアーバン・トラックが心地好いです。

「Betty」
60年代ポップスのような小曲。

「Mary Jay」
12"で先行リリースされていた楽曲。涼しげなボッサ・フィーリングのトラックが印象的です。サウンドは全く異なりますが、タイトル通り、マリファナ賛歌Rick James「Mary Jane」を意識したものでしょうね。
https://www.youtube.com/watch?v=GSyzI9ncCgM

「Gigantic」
Requiem/Space Boy Boogie Xをフィーチャー。前曲「Mary Jay」を少しアブストラクトにしたような硬質ビートがこの時代らしいのでは?

「50's」
インタールード。

「Woman」
12"で先行リリースされていた楽曲。The Jones GirlsThe Pharcyde「Runnin'」あたりに通じる質感がいいですね。

「Keep On」
12"で先行リリースされていた楽曲。Etienneをフィーチャー。フルーソウル人気曲Edna Wright「Oops! Here I Go Again」をサンプリングしたキャッチーなトラック、Etienneの艶やかな女性ヴォーカル、Imaniのスムースなフロウがマッチしたグッド・ヴァイヴスに溢れた1曲。

「No Matter What」
Space Boy Boogie X をフィーチャー。ラストは重量ファンク・トラックでど派手に締め括ってくれます。

The Pharcydeの作品もチェックを!

『Bizarre Ride II』(1992年)
ビザール・ライドII

『Labcabincalifornia』(1995年)
Labcabincalifornia

『Plain Rap』(2000年)
Plain Rap

『Humboldt Beginnings』(2004年)
Humboldt Beginnings
posted by ez at 01:04| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする