2018年04月25日

Hank Mobley『Hi Voltage』

Jackie McLean、Blue Mitchellとの3管が揃った唯一の作品☆Hank Mobley『Hi Voltage』
ハイ・ヴォルテージ(紙ジャケット仕様)
録音年:1967年
ez的ジャンル:3管ハードバップ
気分は... :一期一会

今回は60年代ジャズからHank Mobley『Hi Voltage』(1967年)です。

“テナー・サックスのミドル級チャンピオン”と評されたジャズ・サックス奏者Hank Mobley(1936-80年)に関して、これまで当ブログで紹介したのは以下の3枚。
 『No Room For Squares』(1963年)
 『Dippin'』(1965年)
 『A Caddy For Daddy』(1965年)

『A Caddy For Daddy』を投稿したのが2008年だったので、、約10年ぶりのHank Mobley作品の紹介となります。こんなに間隔が空いていたんですね。

本作『Hi Voltage』は1967年にレコーディングされ、1968年にBlue Noteからリリースされた作品です。

レコーディング・メンバーはHank Mobley(ts)、Jackie McLean(as)、Blue Mitchell(tp)、John Hicks(p)、Bob Cranshaw(b)、Billy Higgins(ds)という6名。

MobleyJackie McLeanBlue Mitchellという3管のラインナップに惹かれる1枚ですね。この三者が顔を合わせた唯一のアルバムが本作です。

アルバム全体はストレート・アヘッドな演奏が中心であり、『ハイ・ヴォルテージ』というアルバム・タイトルがイメージされるハイ・テンションな演奏のオンパレードというよりも、バラエティに富んだ構成のバランスの取れた作品となっています。

ヒップなジャズ・ロック「High Voltage」、3管の格好良さを満喫できる「Two and One」、ビューティフル・バラード「No More Goodbyes」、ストレート・アヘッドな魅力を持つ「Advance Notice」、哀愁ボッサ・ジャズ「Bossa De Luxe」、リラックス・モードの小粋なファンキー・ジャズ「Flirty Gerty」とどの演奏も充実しています。

Blue Note後期におけるHank Mobleyの成熟を実感できる1枚です。

全曲Mobleyのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「High Voltage」
ジャズ・ロックなオープニング。特にHigginsの白熱のドラミング、Hicksのヒップなピアノ、Mitchellのトランペット・ソロが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=Vj3rCmig1Ok

「Two and One」
Mobley、McLean、Mitchellによる3管の格好良さを満喫できる1曲。ハイ・ヴォルテージなCranshaw & Higginsのリズム隊もグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=kq3qQavgU04

「No More Goodbyes」
Mobleyのワン・ホーンによるビューティフル・バラード。Hicksの美しいピアノを従えて、リリカルなサックスで魅せてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=8gmCVqem3z0

「Advance Notice」
迷いのないストレート・アヘッドな演奏がいいですね。Mobleyをはじめとする参加メンバーの美学を感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=naXwYHUgDIc

「Bossa De Luxe」
哀愁ボッサ・ジャズ「Recado Bossa Nova」好きの人は、どうしてもこのタイプのボッサ・ジャズを期待してしまいますね。
https://www.youtube.com/watch?v=DE34onHHdeM

「Flirty Gerty」
ラストは緩やかなテンポのリラックスしたファンキー・サウンドで締め括ってくれます。Horace Silver好きの人は気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=VGuBoiEX6as

Hank Mobleyの過去記事もご参照ください。

『No Room For Squares』(1963年)
ノー・ルーム・フォー・スクエアーズ+2

『Dippin'』(1965年)
ディッピン

『A Caddy For Daddy』(1965年)
Caddy for Daddy (Hybr)
posted by ez at 00:47| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする