2018年05月19日

Sirius B『Sem Fronteiras』

UKブラジリアン・ジャズ・ユニットのデビュー作☆Sirius B『Sem Fronteiras』
sirius b sem fronteiras.jpg
発表年:1999年
ez的ジャンル:UKブラジリアン・ジャズ
気分は... :バトゥカーダ!

今回はUKのブラジリアン・ジャズ・ユニットSirius Bの1stアルバム『Sem Fronteiras』(1999年)です。

リーダーのJoe Cavanagh(key)、女性ヴォーカリストAzhar(vo)を中心としたユニットSirius Bに関して、これまで当ブログで紹介したのは以下の4枚。

 『Posto Nove』(2001年)
 『Ouro Batido』(2002年)
 『Bagunca』(2004年)
 『Casa Do Sol』(2006年)

UKならではのクラブジャズ経由のブラジリアン・サウンドで楽しませてくれるSirius B。この1stアルバム『Sem Fronteiras』(1999年)には、そんなユニットの魅力が凝縮されています。

「Watermelon Man」Herbie Hancock作)、「Favela」Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作)以外はJoe CavanaghとAzharのオリジナルです。

バトゥカーダな「The Dreamtime」、ダンサブルな「Houses Of The Sun」、メロウな「No Boundaries (Sem Fronteiras)」あたりがおススメです。

また、オリジナルUK盤は8曲ですが、国内盤にはボーナス・トラックとして、「Mas Que Nada」「Girl From Ipanema」という有名カヴァー2曲が追加収録されています。

上記ジャケは国内盤ジャケですが、UK盤ジャケはこんな感じです。

『Sem Fronteiras』 ※UK盤
Sem Fronteiars

UKクラブジャズ経由のブラジリアン・サウンドを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Houses Of The Sun」
Joe Cavanagh/Azhar作。UKクラブジャズらしいダンサブルなブラジリアン・グルーヴを楽しめるオープニング。妖しげなフルートの音色と妖艶なAzharのヴォーカルが印象的です。

「No Boundaries (Sem Fronteiras)」
Joe Cavanagh/Azhar作。タイトル曲は緩急のアクセントをつけたブラジリアン・メロウ。Azymuth風のシンセもグッド!

「The Dreamtime」
Joe Cavanagh/Azhar作。僕の一番のお気に入り。Sirius BらしいUKブラジリアン・ジャズを満喫できます。華やかなバトゥカーダのリズムに乗ってAzharのヴォーカルが躍動します。

「Destiny」
Joe Cavanagh/Azhar作。Joe Cavanagのサウンド・センスが冴える1曲。少し哀愁モードのメロディをAzharが切々と歌います。

「Siren's Song」
Joe Cavanagh/Azhar作。Azharのバイオリンの弦の響きが印象的なメロウ・ボッサ。フェイク・ボッサな感じが逆にいいかも?

「Watermelon Man」
Herbie Hancock作の名曲をカヴァー。Azharのヴォーカルがブラジル×ラテンなサウンドと共に弾けます。

「Sirius」
Joe Cavanagh/Azhar作。メロウ・フュージョン風の仕上がりは星空のブラジリアン・メロウ・グルーヴといった趣です。

「Favela」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作の名曲「O Morro Nao Tem Vez」をカヴァー。Azharのヴァイオリンを効果的に配したインスト・チューンで本編を締め括ってくれます。

ここから2曲は国内盤ボーナス・トラック(いずれもライヴ・ヴァージョン)。

「Mas Que Nada」
Jorge Ben作の名曲をカヴァー。Azharの妖艶なヴォーカルの魅力が印象的なカヴァーに仕上がっています。

「Girl From Ipanema」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作の名曲「イパネマの娘」をカヴァー。ひたすらメロウな仕上がりです。

他のSirius B作品もチェックを!

『Posto Nove』(2001年)
ポスト・ノーヴィ

『Ouro Batido』(2002年)
Ouro Batido

『Bagunca』(2004年)
sirius b bagunca.jpg

『Casa Do Sol』(2006年)
カーザ・ド・ソウ
posted by ez at 14:16| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月17日

『今の気分は...2018年5月17日編』

過去記事から10曲セレクトするシリーズです。

今回は2000年代からクロスオーヴァー感のある曲を中心に選んでみました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

Alice Russell「Take Your Time, Change Your Mind」
https://www.youtube.com/watch?v=pGuBA5Pqfeo
From 『Under The Munka Moon』(2004年)
Under Munka Moon

Silhouette Brown「Whose In Change」
https://www.youtube.com/watch?v=wUUBq1Y4Oq8
From 『Silhouette Brown』(2004年)
シルエット・ブラウン

Saravah Soul「Oil Is Thicker Than Blood」
http://www.youtube.com/watch?v=kpc4zqjHwl0
From 『Saravah Soul』(2008年)
Saravah Soul (TRUCD149)

Steve Spacek「Rapid Rate」
https://www.youtube.com/watch?v=gjRJxySTeiQ
From 『Space Shift』(2005年)
Space Shift

Julie Dexter「Like Ours」
https://www.youtube.com/watch?v=O9Ky-GHHQDU
From 『Conscious』(2004年)
Conscious

Da Lata「Serious」
https://www.youtube.com/watch?v=WEthEkILl7s
From Da Lata『Serious』(2003年)
Serious

Seu Jorge「Mangueira」
https://www.youtube.com/watch?v=HDjv_CfGVKQ
From 『Samba Esporte Fino』(2001年)
サンバ・エスポルチ・フィーノ

Moreno + 2「Enquanto Isso」
https://www.youtube.com/watch?v=7kMsPyh9ZFs
From 『Maquina de Escrever Musica』(2002年)
タイプライター・ミュージック

Fat Freddy's Drop「Roady」
https://www.youtube.com/watch?v=29MgzHUhHws
From 『Based On A True Story』(2005年)
ベイスド・オン・ア・トゥルー・ストーリー

The Black Seeds「Heavy Mono E」
https://www.youtube.com/watch?v=oP2oDer5mmk
From 『Into The Dojo』(2006年)
Into the Dojo
posted by ez at 01:35| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月16日

Duke Pearson『Prairie Dog』

Atlantic第2弾。人気曲「The Fakir」収録☆Duke Pearson『Prairie Dog』
プレイリー・ドッグ
録音年:1966年
ez的ジャンル:名アレンジャー系ピアノ・ジャズ
気分は... :ホタルイカの沖漬け!

ジャズ・ピアニスト/作曲家/アレンジャーDuke Pearson『Prairie Dog』(1966年)です。

これまで当ブログで紹介してきたDuke Pearson(1932-80年)のリーダー作は以下の6枚。

 『Angel Eyes』(1961年)
 『Wahoo!』(1964年)
 『Sweet Honey Bee』(1966年)
 『The Right Touch』(1967年)
 『The Phantom』(1968年)
 『How Insensitive』(1969年)

本作『Prairie Dog』(1966年)は、『Honeybuns』(1965年)に続くAtlanticからの第2弾アルバムです。

レコーディングにはDuke Pearson(p、celeste)以下、Johnny Coles(tp)、Harold Vick(ts、ss)、George Coleman(tp)、James Spaulding(as、fl)、Bob Cranshaw(b)、Mickey Roker(ds)、Gene Bertoncini(g)といったミュージシャンが参加しています。

プロデュースはJoel Dorn

これまで紹介した作品と比較して、クラブジャズ人気曲「The Fakir」以外は地味な印象も受けますが、1曲1曲、名アレンジャーPearsonらしい味わいがあって楽しめる1枚です。

順番としては、60年代後半のBlue Note作品を一通りチェックした後のタイミングで聴くといいのでは?

全曲紹介しときやす。

「The Fakir」
Duke Pearson作。クラブジャズ方面での再評価も高い本曲が今日的にはハイライトかもしれませんね。Dave Brubeck「Take Five」とJohn Coltrane「My Favorite Things」をマッシュ・アップしたようなジャズ・ワルツ調の演奏です。James SpauldingのフルートとHarold Vickのソプラノ・サックスが妖しく響き渡ります。
https://www.youtube.com/watch?v=GcXLRv1iG2U

「Prairie Dog」
Duke Pearson作。南部出身のPearsonらしいゴスペル・フィーリングなピアノを楽しめるノスタルジックなカントリー調の仕上がり。安い酒でも引っかけて酔いどれモードといった雰囲気には捨てがたい魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=-87WoPkvxlk

「Hush-A-Bye」
Sammy Fain/Jerry Seelen作。ミュージカル映画『The Jazz Singer』(1952年)で使用されたジャズ・スタンダードをカヴァー。ここでのPearsonはチェレスタを弾き、何とも寂しげな哀愁ワールドを醸し出しています。

「Soulin'」
Joe Henderson作。多分、Roy Brooks『Beat』(1963年)が初レコーディングだと思います。小粋なブルース・フィーリングが渋いですな。
https://www.youtube.com/watch?v=S7nZyQCHsgg

「Little Waltz」
Ron Carter作。多分、本作と同じ1966年に録音されたBobby Timmons『The Soul Man!』のためにCarterが提供した曲だと思います。名アレンジャーPearsonらしいセンスを感じるバラード演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=kj8ZP1NnK5o

「Angel Eyes」
Earl Brent/Matt Dennis作。『Angel Eyes』で取り上げていた楽曲の再演。『Angel Eyes』ヴァージョンと同じくBob Cranshawのベースを従え、Pearsonの美しいピアノ・タッチを楽しめる演奏となっています。

Duke Pearsonの過去記事もご参照下さい。

『Angel Eyes』(1961年)
エンジェル・アイズ

『Wahoo!』(1964年)
ワフー

『Sweet Honey Bee』(1966年)
Sweet Honey Bee

『The Right Touch』(1967年)
Right Touch

『The Phantom』(1968年)
ザ・ファントム

『How Insensitive』(1969年)
ハウ・インセンシティヴ
posted by ez at 00:43| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月14日

Diana Ross『The Boss』

ダンス・チューンが充実!☆Diana Ross『The Boss』
ザ・ボス
発表年:1979年
ez的ジャンル:キュート・ソウル・ディーヴァ
気分は... :私がボスよ!

今回はキュートなソウル・ディーヴァDiana Ross『The Boss』(1979年)です。

The Supremesのリード・シンガーDiana Rossの紹介は、ChicNile Rodgersがプロデュースした大ヒット作『Diana』(1980年)、Ashford & Simpsonがプロデュースしたソロ第1弾アルバム『Diana Ross』(1970年)に続き3回目となります。

Diana Rossはもっと多く紹介してきたつもりだったのですが、まだ3回目でした。

ソロ通算10枚目となる本作『The Boss』(1979年)は、前作『Ross』(1978年)での不振を挽回し、ゴールド・ディスクに輝いたヒット・アルバムです。

プロデュースはDiana Rossとは何度も組んでいるAshford & Simpson(Nickolas Ashford & Valerie Simpson)。楽曲もすべてAshford & Simpsonです。

レコーディングにはValerie Simpson(p、back vo)、Nickolas Ashford(back vo)、Eric Gale(g)、Ray Chew(key)、Anthony Jackson(b)、Francisco Centeno(b)、John Sussewell(ds)、Errol Bennett(per)、Sammy Figueroa(per)、Michael Brecker(sax)、Julia Tillman Waters(back vo)、Maxine Willard Waters(back vo)、Stephanie Spruill(back vo)等のミュージシャンが参加しています。

また、Rob MounseyPaul RiserJohn Davisがホーン&ストリングス・アレンジを手掛けています。

「The Boss」「No One Gets the Prize」「It's My House」というシングル3曲に象徴されるダンス・チューンが充実しているアルバムです。

メロウ・バラード「Sparkle」、ポップなダンサブル・チューン「I Ain't Been Licked」あたりも僕好みです。

ソロ・アーティストとして駆け抜けたDiana Rossの70年代の締め括りに相応しい1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「No One Gets the Prize」
アルバムからの2ndシングル。ガラージ好きの人は気に入るであろうなダンス・チューン。Rob Mounseyの華やかなホーン&ストリングス・アレンジが絶妙です。仰々しいイントロだけは好きになれませんが…
https://www.youtube.com/watch?v=gSwl28HiEeE

「I Ain't Been Licked」
Dianaのヴォーカルが躍動するポップなダンサブル・チューン。ソウル・ディーヴァとしての存在感があります。Waters姉妹らのバック・コーラスもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=1zWvgTEkdDM

「All for One」
オーセンティックなバラードを透明感のあるヴォーカルで歌い上げます。個人的にはスルーしがちな1曲ですが・・・
https://www.youtube.com/watch?v=XXDtr69paVM

「The Boss」
タイトル曲はアルバムからのリード・シングルであり、ガラージ・クラシックとしても人気の高いダンス・クラシック。John Davisのアレンジの華やかなディスコ・サウンドが魅力を際立てるキュートな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=NO0bwjkPdBk

当ブログでも紹介したThe Braxtonsヴァージョンをはじめ、Lindsay Custodio、Future Abstract Soul feat. M.A.R.A.、Chris Richardson、Kristine Wがカヴァーしています。
The Braxtons「The Boss」
 https://www.youtube.com/watch?v=mcji8GpT3eo

「Once in the Morning」
https://www.youtube.com/watch?v=a0P-Qe2P3mM

「It's My House」
アルバムからの3rdシングル。Ashford & Simpsonらしい良曲であり、Dianaのキュートなヴォーカルが映えるメロディアスなミディアム・グルーヴ。個人的には一番のお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=QO93p3ZZ8Xw

Eddie Murphy「This Is My House」、Snoop Dogg「Da Boss Would Like to See You」、MCF「Fri Tajm」、Mejja feat. Bro「Niko Poa」、Fashawn feat. Boaz & GLC「Weed Nap」のサンプリング・ソースとなっています。
MCF「Fri Tajm」
 https://www.youtube.com/watch?v=PA-oElW_PSo
Mejja feat. Bro「Niko Poa」
 https://www.youtube.com/watch?v=5oV-FUuU4mM
Fashawn feat. Boaz & GLC「Weed Nap」
 https://www.youtube.com/watch?v=sNczB9AV6fk

「Sparkle」
夢の中を彷徨うようなイントロのスキャットが印象的なメロウ・バラード。シングル3曲以外であればコレが一番好き!Michael Breckerがサックス・ソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Q13Mirphw60

Three 6 Mafia feat. Lil Glock & S.O.G.「Mask and Da Glock」、Yung Simmie「Splak」、Evil Pimp, Killa Elite & Mr. Sawed Off「Victim of the Crew」、Ethereal feat. KCSB「Mask」、A.G. & Ray West feat. Roc Marciano「Red Apple Kings」のサンプリング・ソースとなっています。
Three 6 Mafia feat. Lil Glock & S.O.G.「Mask and Da Glock」
 https://www.youtube.com/watch?v=1joHLLmcvug
Yung Simmie「Splak」
 https://www.youtube.com/watch?v=_NR2JA0HVqE
Evil Pimp, Killa Elite & Mr. Sawed Off「Victim of the Crew」
 https://www.youtube.com/watch?v=CLVykmu34vc
A.G. & Ray West feat. Roc Marciano「Red Apple Kings」
 https://www.youtube.com/watch?v=ql1IXqq78Mk

「I'm in the World」
ラストは美しいバラードで感動的に締め括ってくれます。Julien Jabre「Sun Is Back」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=S8rcvC4cdLs

CDにはボーナス・トラックとして、「The Boss" (Original 12" Remix)」「It's My House" (Original Promotion-only 12" Remix) 」の2曲が追加収録されています。

Diana Rossの他の70年代アルバムもチェックを!

『Diana Ross』(1970年)
Diana Ross

『Everything Is Everything』(1970年)
Everything Is Everything

『Surrender』(1971年)
Surrender, Expanded Edition

『Lady Sings the Blues』(1972年)
ビリー・ホリデイ物語

『Touch Me in the Morning』(1973年)
Touch Me in the Morning, Expanded Edition

Diana Ross & Marvin Gaye『Diana & Marvin』(1973年)
Diana Ross and Marvin Gaye

『Last Time I Saw Him』(1973年)
Last Time I Saw Him

『Diana Ross』(1976年)
愛の流れに

『Baby It's Me』(1977年)
ベイビー・イッツ・ミー

『Ross』(1978年)
ロス(紙ジャケット仕様)

『Diana』(1980年)
ダイアナ
posted by ez at 00:04| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月13日

Mario Biondi『Brasil』

新作はリオ・デ・ジャネイロで全面レコーディング☆Mario Biondi『Brasil』
BRASIL
発表年:2018年
ez的ジャンル:伊達男系男性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :ブラジルでも伊達男は健在!

今回は魅惑のバリトン・ヴォーカルで魅了するイタリア人男性ジャズ・シンガーMario Biondiの最新作『Brasil』です。

2メートルを超えるイタリア人の巨漢シンガーMario Biondiについて、これまで当ブログで紹介した作品は以下の4枚。

 『Handful Of Soul』(2006年)
 『If』(2009年)
 『Sun』(2013年)
 『Beyond』(2015年)

本作『Brasil』は、タイトルの通り、リオ・デ・ジャネイロでレコーディングを行い、ブラジル色を前面に打ち出したアルバムです。ブラジル人ミュージシャンとの交流の中でMarioの開放的な魅力が全開です。

プロデュースはブラジル新世代の重要ミュージシャンKassinMario Caldato, Jr.(Mario C)。Mario Caldato, Jr.はBeastie BoysJack JohnsonBebel Gilbertoのプロデューサーとしてお馴染みですね。

ゲスト・ミュージシャンとして、Ivan Lins(key)、Till Bronner(flh)、Daniel Jobim(p)、Ana Flora(back vo)、Ivete De Souza(back vo)が招かれています。

それ以外にKassin(b)、Daniel Conceicao(ds)、Davi Moraes(g)、Pedro Sa(g)、Roberto Pollo(key)、Giuseppe Furnari(p)、Andre Siqueira(per)、Altair Martins(tp)、Ze Carlos Bigorna(sax)、Marlon Sette(tb)、Bettina Graziani(back vo)、Jurema de Candia(back vo)、Jussara Lorenco(back vo)、The City Of Prague Philharmonic Orchestra等のミュージシャンが参加しています。

Marlon Setteがホーン・アレンジ、Arthur Verocaiがストリングス・アレンジを手掛けています。また、ソングライティングではRoge/Gabriel Mourというブラジル人ソングライター・コンビが大きく貢献しています。

オリジナルの中ではポップ・ディスコな「Take Me To The Stars」、ダンサブルな「On The Moon」、メロウな「Sophia」あたりがおススメです。

カヴァーでは「Felicidade」Seu Jorge)、「Upside Down (Flor De Lis)」Djavan)、「It's You I'll Always Love (Eu Sei Que Vou Te Amar)」Jobim)、「Smooth Operator」Sade)がおススメです。

ブラジル人ミュージシャンと交流しても、Marioの男臭く豪快なヴォーカルは圧倒的な存在感を放ちます。その意味では、ブラジル録音という部分にあまり引きずられすぎず、Mario Biondiワールドを楽しめばいいと思います。

全曲紹介しときやす。

「Felicidade」
Leandro Fab/Seu Jorge/Gabriel Moura/Pretinho Da Serrinha/Jeff Cascaro/Robin Meloy Goldsby作。Seu Jorgeのカヴァー。オリジナルは『Musicas para Churrasco, Vol. 2』(2014年)に収録されています。オリジナルの開放感を受け継ぎつつ、伊達男らしいポップ・ジャズにアップデートさせています。抜きのいいホーン・サウンドもグッド!

「Devotion (Mundo Coloridao)」
Roge/Gabriel Moura/Gabriela Da Silva Riley作。Kassinらしい新世代ブラジル・サウンドに乗って、Marioの男臭いヴォーカルが軽快に駆け抜けます。
https://www.youtube.com/watch?v=3z913Q9CUyc

「Upside Down (Flor De Lis)」
Djavanの名曲「Flor De Lis」をカヴァー。オリジナルは『A Voz, O Violao, A Musica De Djavan』(1976年)に収録されています。ここでは少しテンポを落としたメロウ・ボッサ・サウンドでMarioらしい低音ヴォーカルの魅力を引き出してします。
https://www.youtube.com/watch?v=hIGuKBvRdZw

「Rivederti」
Mario Biondi/Giuseppe Furnari/Dario Fisicaro作。Giuseppe Furnariの美しいピアノをバックに、Marioが美しいバラードを優しく歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=w3_c2IU0EHc

「Take Me To The Stars」
Mario Biondi/Roge/Gabriel Moura作。開放的なポップ・ディスコ調の仕上がり。Marioらしいスケールの大きさダンサブル・ワールドを楽しめます。Arthur Verocaiのストリングス・アレンジが冴えます。
https://www.youtube.com/watch?v=Gx7bqjnMeDM

「Sophia」
Roge/Gabriel Moura/Jeff Cascaro/Robin Meloy Goldsby作。ブラジルらしいメロウ・サウンドとMarioらしい男臭いヴォーカルが上手く結びついています。

「It's You I'll Always Love (Eu Sei Que Vou Te Amar)」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作の名曲カヴァー。Marioにしかできないシブい語り口の好カヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=63m_tkkmMlg

「Deixa Eu Dizer」
Ronaldo Monteiro/Ivan Lins作。Ivan Linsのオリジナルは『Modo Livre』(1974年)に収録されています。ベテラン女性シンガーClaudiaと作者Ivan Linsのキーボードをフィーチャー。Marioの武骨なポルトガル語ヴォーカルを楽します。

「On The Moon」
Mario Biondi/Roge/Gabriel Moura/Jeff Cascaro/Robin Meloy Goldsby作。軽快なホーン・サウンドと共に疾走する豪快ダンサブル・チューン。近年のMario作品がお好きな人であれば気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=Q-hDyiHjj-4

「Jardin D'hiver」
Benjamin Biolay/Keren Ann作。Keren Annのオリジナルは『La Biographie de Luka Philipsen』(2000年)に収録されています。哀愁ボッサ・サウンドに乗って、Marioが哀しげなフレンチ・ヴォーカルを披露します。

「Smooth Operator」
Sade Adu/Antonio Hardy/Clyde Otis/Murray Stein作。Sadeの初期ヒットをカヴァー。ドイツ人イケメン・ジャズ・トランペッターTill Bronnerをフィーチャーし、BronnerのフリューゲルホーンとMarioの伊達男ヴォーカルが相まって格好良いカヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=WDzGJd0grcc

「Luiza」
Antonio Carlos Jobim作。Roberto Polloのキーボードとサウンド・エフェクトのみのバックでMarioが歌い上げるミステリアスなカヴァーに仕上がっています。

「Mundo Coloridao」
Roge//Gabriel Moura/Mario Biondi作。Kassinの新世代ブラジル・サウンドが冴える開放的なポップ・ダンスに仕上がっています。

「Rivederti (Se Quer Entrar)」
Ana Carolina、Daniel Jobim(Antonio Carlos Jobimの息子)をフィーチャーした「Rivederti」の別ヴァージョン。Arthur Verocaiのストリングスがロマンティック・ムードを演出してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=SnbX4EyPbXU

Mario Biondiの過去記事もご参照下さい。

『Handful Of Soul』(2006年)
ハンドフル・オブ・ソウル

『If』(2009年)
IF

『Sun』(2013年)
Sun

『Beyond』(2015年)
Beyond
posted by ez at 01:08| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。