2018年05月07日

The Gary McFarland Sextet『Point Of Departure』

ヴァイヴ奏者としてのMcFarlandを楽しめる1枚☆The Gary McFarland Sextet『Point Of Departure』
ポイント・オブ・デパーチャー
発表年:1963年
ez的ジャンル:クール・ヴァイヴ・ジャズ
気分は... :雨の日はクール・ヴァイヴで・・・

名アレンジャー/ヴァイヴ奏者Gary McFarlandの初期作品『Point Of Departure』(1963年)です。

これまで当ブログで紹介したGary McFarland作品は以下の4枚。

 『Soft Samba』(1964年)
 『Does the Sun Really Shine on the Moon』(1968年)
 『Today』(1969年)
 Gary McFarland/Peter Smith『Butterscotch Rum』(1971年)

Impulse!からリリースされた本作『Point Of Departure』(1963年)は、The Gary McFarland Sextet名義でスモール・コンボによるMcFarlandワールドを楽しめる1枚です。

名アレンジャーの印象が強いGary McFarlandですが、本作ではヴァイヴ奏者としてのMcFarlandのプレイを楽しめる1枚に仕上がっています。

レコーディング・メンバーはGary McFarland(vibes)、Richie Kamuca(ts、obe)、Willie Dennis(tb)、Steve Swallow(b)、Mel Lewis(ds)、Jimmy Raney(g)

プロデュースはBob Thiele

個人的には、哀愁モードのエキゾチック・ボッサ「Amour Tormentoso」、小粋なワルツ調の「I Love To Say Her Name」、美しく穏やかな「Love Theme From David And Lisa」「Hello To The Season」がおススメ。

ただし、ジャズ好きの方には「Pecos Pete」「Sandpiper」「Schlock-House Blues」「Schlock-House Blues」あたりの方が、一筋縄ではいかないMcFarlandのユーモラスなセンスを楽しめるかもしれません。

「Love Theme From David And Lisa」以外はMcFarlandのオリジナルです。

GW明けの今日は雨模様の1日になりそうですが、そんな日に似合う穏やかなクール・ヴァイヴ・ジャズをぜひ!

全曲紹介しときやす。

「Pecos Pete」
静寂の8ビートといった趣のユーモラスなムードのオープニング。派手さはありませんが一筋縄ではいかない感じがMcFarlandらしいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=5j0pDlSW4ac

「Love Theme From David And Lisa」
Frank Perry監督のアメリカ映画『David and Lisa』(1962年)の主題曲(Mark Lawrence作)をカヴァー。McFarlandのヴァイヴ・プレイを満喫できる美しく穏やかな演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=PUVckoNwgzY

「Sandpiper」
鳥のさえずりを模したMel Lewisのチャイムと共にスタートし、クールに疾走します。トロンボーン、サックス、ヴァイヴ・ソロを交えたスモール・コンボらしい演奏を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=v_yzJGOKyhg

「Amour Tormentoso」
Richie Kamucaのオーボエが印象的な哀愁モードのエキゾチック・ボッサ。ジャケに写る憂いのある表情のMcFarlandの心象を音にしたような演奏です。終盤にはMcFarlandの寂しげなスキャットも聴けます。
https://www.youtube.com/watch?v=loZS83IvCrY

「Schlock-House Blues」
ブルージーな演奏ながらも何処かユーモラスな雰囲気のある演奏です。各プレイヤーのソロや緩急のアクセントも含めてアレコレ楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=Pj1y2hAlALw

「I Love To Say Her Name」
McFarlandらしいセンスを楽しめる小粋なワルツは僕好み。ヴァイヴやギターの音色が映える優雅な雰囲気がグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=mk5numdo6ug

「Hello To The Season」
ラストは穏やかなバラードで締め括ってくれます。季節の変化を音で見事に表現しているMcFarlandらしいセンスが冴えます。
https://www.youtube.com/watch?v=8-gysjLx3ZM

Gary McFarlandの過去記事もご参照下さい。

『Soft Samba』(1964年)
ソフト・サンバ

『Does the Sun Really Shine on the Moon』(1968年)
ダズ・ザ・サン・リアリー・シャイン・オン・ザ・ムーン?(紙ジャケット仕様)

『Today』(1969年)
トゥデイ  (紙ジャケット仕様)

Gary McFarland/Peter Smith『Butterscotch Rum』(1971年)
バタースコッチ・ラム
posted by ez at 00:51| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする