2018年05月20日

Joe Armon-Jones『Starting Today』

Ezra Collectiveのキーボード奏者の初アルバム☆Joe Armon-Jones『Starting Today』
Starting Today [帯解説 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC572)
発表年:2018年
ez的ジャンル:南ロンドン新世代ジャズ
気分は... :やはり南ロンドンはヤバすぎ!

ロイヤルウェディングで盛り上がるロンドン!
音楽面では南ロンドンの新世代ジャズがヤバすぎます!

新作から南ロンドンのアフロ・ジャズ・ファンク・バンドEzra Collectiveのキーボード奏者Joe Armon-Jonesのソロ・アルバム『Starting Today』です。

Joe Armon-Jonesは、1993年オックスフォード生まれ。James Mollison(ts)、Dylan Jones(tp)、TJ Koleoso(b)、Femi Koleoso(ds)と共に南ロンドン・ジャズの活況を象徴するアフロ・ジャズ・ファンク・バンドEzra Collectiveのメンバーとして活動する白人キーボード奏者。

ソロ・アーティストとしてもJoe Armon-Jones & Maxwell Owin名義でリリースしたEP「Idiom」(2017年)は高評価を得ています。

Ezra Collectiveへの注目が高まる中でリリースされた初ソロ・アルバム『Starting Today』は、Gilles PetersonBrownswood Recordingsからのリリースとなります。

レコーディングにはJoe Armon-Jones(el-p、vo)以下、Ezra Collectiveの同僚James Mollison(ts)、Dylan Jones(tp)、Moses Boyd Exodusを率いるロンドンの気鋭ジャズ・ドラマーMoses Boyd(ds)、期待の女性ジャズ・サックス奏者(ts)、ロンドンのアフロビート・バンドKokorokoのメンバーMutale Chashi(b)とOscar Jerome(g、vo)、それ以外にKwake Bass(ds)、David Mrakpor(b)、Maxwell Owin(effects)、Ras Asheber(vo)、Ego Ella May(vo)、Big Sharer(vo)といったミュージシャンが参加しています。

また、国内盤ボーナス・トラック「Go See」にはFabrice BourgelleRuby SavageShabaka HutchingsDaniel Casimirといった南ロンドン・ジャズ・シーンの重要ミュージシャン達がバック・コーラスで参加しています。

南ロンドン新世代ジャズ、今ジャズがお好きな人であれば、間違いなく大満足できる1枚だと思います。今ジャズ的な面白さとUKクラブジャズ的な格好良さを兼ね備えて調和させているのが南ロンドンらしいのでは?

南ロンドン新世代ジャズの魅力を余すことなく伝えてくれる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Starting Today」
Ras Asheberをフィーチャー。本作を象徴するオープニング。UKクラブジャズ経由の今ジャズといった格好良さとポジティブなヴァイヴが魅力です。Joe Armon-Jonesのウーリッツァー、Moses BoydとKwake Bassのツイン・ドラム、Mutale Chashiのベース、Dylan JonesとNubya Garciaによるホーン・アンサンブル、Ras Asheberのフリー・スタイル・ヴォーカルが織り成す南ロンドンらしいジャズ・グルーヴを存分に楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=mdz9jHg-mWM

「Almost Went Too Far」
Thundercat『Drunk』あたりに通じるメロウ・アプローチ。Joe Armon-Jones自身とEgo Ella Maがヴォーカルをとります。Joe Armon-JonesのウーリッツァーとOscar Jeromeのギターが生み出すメロウ・ワールドがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=7YPWM6ckOT4

「Mollison Dub」
タイトルの通り、David MrakporとMoses Boydのリズム・セクションを中心にダビーなジャズ・ワールドを楽しめます。このあたりはUKジャズならではですね。

「London's Face」
Oscar Jeromeのヴォーカル&ギターをフィーチャー。モロッコ音楽のエッセンスを取り入れたエスニック感覚の今ジャズ・グルーヴを楽しめます。ミステリアスなJoe Armon-Jonesの鍵盤プレイに加え、Moses BoydとKwake Bassのパワフルなツイン・ドラム、同僚Dylan Jonesのトランペット・ソロが印象的です。

「Ragify」
Big Sharerのラップをフィーチャー。Joe Armon-Jonesのウーリッツァーが冴えわたる南ロンドンらしい今ジャズ。Moses Boydの格好良いドラミングにはChris Daveに通じる魅力があります。

「Outro (Fornow)」
「Idiom」でタッグを組んだMaxwell Owinがエフェクトを手掛けたアウトロで本編は幕を閉じます。

「Go See」
国内盤ボーナス・トラック。南ロンドンの小宇宙を感じるコズミックな仕上がり。Joe Armon-Jonesに加え、Fabrice Bourgelle、Ruby Savage、Shabaka Hutchings、Nubya Garcia、Daniel Casimirといった南ロンドン・ジャズ・シーンの重要ミュージシャン達がバック・コーラスで参加しています。

ご興味がある方はEzra Collectiveの作品もチェックを!

Ezra Collective『Chapter 7 + Juan Pablo: The Philosopher』(2017年)
Chapter 7 + Juan Pablo: The Philosopher [日本限定独自企画盤]
posted by ez at 01:20| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする