2018年05月27日

Phonte『No News Is Good News』

The Foreign Exchangeのフロントマン、原点回帰の2ndソロ☆Phonte『No News Is Good News』
NO NEWS IS GOOD NEWS (ノー・ニューズ・イズ・グッド・ニューズ) (直輸入盤帯付国内仕様)
発表年:2018年
ez的ジャンル:FE系Hip-Hop
気分は... :原点回帰!

新作アルバムからThe Foreign Exchange(FE)のフロントマンとして活躍するR&Bシンガー/ラッパーPhonte Colemanの2ndソロ・アルバム『No News Is Good News』です。

9th Wonder、Big Poohと組んだ強力Hip-HopユニットLittle Brotherのメンバーとして活動し、現在はNicolayらとThe Foreign Exchangeを組むPhonte Colemanのソロ作品の紹介は、1stソロ『Charity Starts At Home』(2011年)、『ezが選ぶ2016年の10枚』でもセレクトしたEric Robersonとの共演アルバム『Tigallerro』(2016年)に続き3回目となります。

最近はラッパーというよりR&Bシンガー寄りの活動が目立っていたPhontenですが、約7年ぶりのソロとなる『No News Is Good News』は、原点回帰のHip-Hop作品に仕上がっています。

リッチモンドのライヴ・ジャズ・バンドButcher BrownのメンバーDJ HarrisonDevonne Harris)、トロント出身、現在はブルックリンを拠点とするビートメイカー/プロデューサーである"ブームバップ伝道師"Marco Polo、ミネアポリスを拠点とするプロデューサーKing Karnov、Busta Rhymes、Snoop Dogg、Kanye West、The Game等も手掛ける天才トラック職人 Nottz、デトロイト出身のプロデューサー/MCであるIllingsworthRadio Galaxyのメンバーとしても活動するDJ Cozmos、サンディエゴ出身のビートメイカー/プロデューサー/DJであり、L.A.の新世代コレクティブ/レーベルSoulection所属のAbjo、2ndアルバム『Let's Take A Trip』『ezが選ぶ2017年の10枚』でセレクトしたデトロイト出身の次世代ビートメイカーTall Black Guyといった多彩な顔ぶれがプロデューサーに起用されています。

また、『Tigallerro』で共演したEric Roberson、ギャングスタ・ラッパーFreddie Gibbsがフィーチャリングされています。

それ以外にThe Foreign Exchange Musicのミュージック・ディレクターZo!Carmen RodgersTamisha WadenというThe Foreign Exchangeの女性ヴォーカリスト2人、Terrace Martinとのプロデュース・ユニットLoveDragonでも知られるジャズ・ミュージシャン兼Hip-HopプロデューサーJosef Leimberg等がレコーディングに参加しています。

派手なアルバムではありませんが、多彩なプロデューサー陣がそれぞれの個性を活かしながらPhonteの魅力を引き出しています。

初期The Foreign Exchange(FE)作品など、ラッパーPhonteがお好きな人であれば満足できる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「To The Rescue」
DJ Harrisonプロデュース。オープニングは今ジャズ感覚のHip-Hop。FEの同僚Carmen Rodgersが盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ah-1gWtzxSs

「So Help Me God」
Marco Poloプロデュース。哀愁モードのトラックをバックにPhonte節を堪能できます。気の利いたアウトロもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=qadHMibHzlA

「Pastor Tigallo」
King Karnovプロデュース。タイトルからしてPhonteらしいですね。前半は浮遊するトラックが印象的ですが、中盤以降はFEの同僚Tamisha Wadenが加わり、ソウルフルなアクセントで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=w84TYqdKHNo

「Expensive Genes」
Nottzプロデュース。トラック職人NottzがPhonteにピッタリのコズミック・トラックを提供してくれました。
https://www.youtube.com/watch?v=s_nvRMuOaUs

「Cry No More」
Illingsworthプロデュース。ジャジー・フィーリングと次世代感覚のビートが融合した僕好みのトラックです。
https://www.youtube.com/watch?v=Mtw2o1akZdc

「Such is Life」
DJ Cozmosプロデュース。メロウネスという点ではジャジー・メロウHip-Hopなこの曲が一番かも?Cecile Jordanの女性ヴォーカルもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=R0w-PacvUTo

「Change Of Mind」
Freddie Gibbsをフィーチャー。Abjoプロデュース。Abjoが次世代ビートメイカーらしいビートで盛り上げてくれます。ここでのPhonteはラップはGibbsに任せ、ヴォーカルに徹しています。Zo!のピアノも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=D76GzlosiqA

「Sweet You」
Tall Black Guyプロデュース。The Foreign Exchange「Sweeter Than You」のヴォーカル部分をサンプリングしたトラックが印象的です。PhonteらしいメロウHip-Hopに仕上がっていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=liwv4M82U3U

「Find That Love Again」
Eric Robersonをフィーチャー。DJ Cozmosプロデュース。『Tigallerro』コンビの再会ですが、ここでのRobersonはPhonteの引き立て役に徹しています。Josef Leimberg「Between Us 2」をサンプリングした浮遊感のあるトラックがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=_pO4flE5sWk

「Euphorium (Back To The Light)」
Abjoプロデュース。ラストはThe Foreign Exchangeをイメージさせるフューチャリスティックなクロスオーヴァー・サウンドに乗って、Phonteがリズミックなフロウを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Wy-vU4nfexQ

Phonte ColemanThe Foreign Exchangeの過去記事もチェックを!

Phonte『Charity Starts At Home』(2011年)
Charity Starts at Home

Phonte & Eric Roberson『Tigallerro』(2016年)
TIGALLERRO (ティガレロ) (直輸入盤帯付国内仕様)

The Foreign Exchange『Connected』(2004年)
Connected

The Foreign Exchange『Leave It All Behind』(2008年)
Leave It All Behind

The Foreign Exchange『Authenticity』(2010年)
Authenticity

The Foreign Exchange『Love In Flying Colors』(2013年)
Love in Flying Colos

The Foreign Exchange『Tales From The Land Of Milk And Honey』(2015年)
Tales From the Land of Milk & Honey
posted by ez at 01:51| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする