2018年05月28日

Edu Lobo『Sergio Mendes Presents Lobo』

Sergio Mendesプロデュースの米国進出作☆Edu Lobo『Sergio Mendes Presents Lobo』
セルジオ・メンデス・プレゼンツ・ロボ
発表年:1970年
ez的ジャンル:ノルデスチ系MPB
気分は... :モヤモヤのCL決勝!

昨晩のサッカーUEFAチャンピオンズリーグの決勝「レアル・マドリー対リヴァプール」はモヤモヤが残る結果でしたね。

サラーの負傷に絡んだラモスのプレー、涙を流してピッチを去ったサラーとカルバハル、2度の致命的ミスで傷心のGKカリウス・・・試合後もスッキリしない感じでした。

そんな中でリヴァプールのセネガル代表マネのプレーは鮮烈でしたね。日本代表もロシアW杯でかなり苦労しそうですね。

さて、ブラジルを代表する名シンガー・ソングライターEdu Lobo『Sergio Mendes Presents Lobo』(1970年)です。

リオ出身ながらブラジル北東部(ノルデスチ)の影響を感じる名シンガー・ソングライターEdu Loboに関して、これまで当ブログで紹介したのは以下の3枚。

 『A Musica De Edu Lobo Por Edu Lobo』(1965年)
 『Edu E Bethania』(1967年)
 『Cantiga de Longe』(1970年)

本作はSergio Mendesをプロデューサーに迎え、米国進出を図ったアルバムです。同時期にレコーディングした本国ブラジル向けのアルバム『Cantiga de Longe』(1970年)と一部収録曲が重なっており、聴き比べるのも楽しいかもしれません。

レコーディングにはEdu Lobo(vo、g)、Hermeto Pascoal(fl、p、el-p)、Oscar Castro-Neves(g)、Sebastiao Neto(b)、Claudio Slon (ds)、Airto Moreira(per)、Gracinha Leporace(vo)といったミュージシャンが参加しています。

アレンジはSergio MendesEdu LoboHermeto Pascoal

「Zanzibar」「Ponteio」「Even Now(Cantiga de Longe)」「Crystal Illusions(Memorias de Marta Sare)」「Corrida De Jangada」「Casa Forte」「To Say Goodbye(Pra Dizer Adeus)」といった独特の雰囲気を持つEdu Loboの名曲をSergio MendesHermeto Pascoalらが、どのように調理しているのかを楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Zanzibar」
Edu Lobo作。『Cantiga de Longe』収録曲の再録。Loboの再評価につながった人気曲です。『Cantiga de Longe』ヴァージョンと比較すると薄っすらとセルメン的エッセンスが加味された感じですね。
https://www.youtube.com/watch?v=hN7estRhmBk

「Ponteio」
Edu Lobo/Capinan作。Edu Loboの代表曲の1つ。当ブログではThe G/9 GroupBatidaSergio Mendesのカヴァーを紹介済みです。Edu Loboらしいノルデスチな疾走感がいい感じです。Hermetoのフルートも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=2JjcATTc55I

「Even Now」
Edu Lobo/Lani Hall/Paula Stone作。『Cantiga de Longe』タイトル曲の英語ヴァージョン。これはLoboの個性とセルメンのサウンド・センスが見事に融合した本作ならではの1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=n6FNNEqlS-o

「Crystal Illusions」
Edu Lobo/Gianfrancesco Guarnieri/Lani Hall作。「Memorias de Marta Sare」の英語ヴァージョン。当ブログではSergio Mendes & Brasil '66Elis Reginaのカヴァーも紹介済みです。Sergio Mendes & Brasil '66ヴァージョンに寄り過ぎず、Loboらしさを引き出しているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=iljhbHGMvrk

「Casa Forte」
Edu Lobo作。『Cantiga de Longe』収録曲の再録。クラブ・シーンで人気の高い1曲ですね。中盤で一気にテンポアップするスリリングな魅力があります。モノトーンな雰囲気の『Cantiga de Longe』ヴァージョンと比較して、本ヴァージョンはカラフルな雰囲気が漂います。

「Corrida De Jangada」
Edu Lobo/Capinan作。当ブログでは『Elis Especial』『Aquarela Do Brasil』『Elis Regina in London』という3種のElis ReginaヴァージョンやTatiana Parra & Andres Beeuwsaertのカヴァーを紹介済みです。本ヴァージョンはHermetoのフルートが先導する爽快チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=CDLg0h_6bfI

「Sharp Tongue」
Hermeto Pascoal作。Edu LoboとGracinha Leporaceのタパタパ・スキャットが印象的なメロウ・フォーキー。
https://www.youtube.com/watch?v=WE52GkoI6_M

「To Say Goodbye」
Edu Lobo/Lani Hall/Torquato Neto作。『Edu E Bethania』収録の人気曲「Pra Dizer Adeus」の英語ヴァージョン。美しいチェロの響きが印象的な哀愁チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=sVHU83z3eRI

本曲に関して、当ブログではLuciana SouzaMaria BethaniaSebastiao Tapajos/Maria Nazareth/Arnaldo HenriquesAgustin Pereyra LucenaElis ReginaStacey Kentのカヴァーを紹介済みです。

「Hey Jude」
The Beatlesの名曲カヴァー(John Lennon/Paul McCartney作)。これが単純なカヴァーではないノルデスチ風味のミステリアス・サウンドで魅了します。
https://www.youtube.com/watch?v=_2XA4f0ab3Q

Edu Loboの過去記事もご参照下さい。

『A Musica De Edu Lobo Por Edu Lobo』(1965年)
エドゥ・ロボによるエドゥ・ロボ、タンバ・トリオと共に

『Edu E Bethania』(1967年)
エドゥ・ロボ&マリア・ベターニア

『Cantiga de Longe』(1970年)
Cantiga De Longe: Serie Elenco
posted by ez at 00:16| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする