2018年06月08日

Teti『Equatorial』

Toninho Hortaがアレンジを手掛けたブラジル女性シンガー作品☆Teti『Equatorial』
テチ
発表年:1979年
ez的ジャンル:ブラジル北東部女性シンガー
気分は... :梅雨に聴くブラジル音楽!

今回は梅雨に似合いそうなブラジル作品Teti『Equatorial』(1979年)です。
※国内再発CDは『Teti』のタイトルですが、オリジナル・タイトルを尊重して『Equatorial』としておきます。

Tetiは1950年ブラジル、セアラー州生まれの女性シンガー。

EdnardoRodger Rogerioと組んだユニットPessoal do Cearaでアルバム『Meu Corpo Minha Embalagem Todo Gasto Na Viagem』(1973年)をリリース。さらにRodger RogerioとのデュオRodger e Tetiとしてアルバム『Chao Sagrado』(1975年)をリリースしています。

そして、初のソロ・アルバムとしてレコーディングしたのが本作『Equatorial』(1979年)です。

プロデュースはRaimundo Fagner

Toninho HortaTulio Mouraoがアレンジを手掛けています。

レコーディングには盟友Rodger Rogerio(violao)をはじめ、Toninho Horta(g)、Tulio Mourao(org、el-p、key)、Luis Alves(b)、Tuti Moreno(ds)、Elber Bedaque(ds)、Robertinho de Recife(g)、Robertinho Silva(per)、Mauro Senise(fl)、Nivaldo Ornelas(fl)、Manasses(viola de 10 cordas)、Geraldo Azevedo(viola de 10 cordas)等のミュージシャンが参加しています。

爽快で楽しげなメロウ・グルーヴ「Pe na Terra」、透明感のあるTetiのヴォーカルが映えるメロウ・チューン「Daniela」、SSW作品風の「Falando da Vida」、美しいオーケストレーションの「Ultimo Raio de Sol」、軽快なファンキー・サウンドの「Girias do Norte」、郷愁モードの「Vento Rei」、Fagnerとのデュエット「Passaras, Passaras, Passaras」、リズミックに疾走する「Equatorial」など1枚の中でバラエティ豊かな音楽性を楽しめる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Daniela」
Clodo/Rodger Rogerio作。しっとりとしたメロウ・チューンがオープニング。透明感のあるTetiのヴォーカルとメロウ・エレピの組み合わせがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=I0knPTLEacc

「Jumento Passarinho」
Rodger Rogerio/Zila Mamede作。子供の歌声も交えた童心に帰ったような小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=wsmoL_oVy44

「Barco de Cristal」
Fausto Nilo/Clodo/Rodger Rogerio作。この時代らしい哀愁メロディを聴けます。Robertinho de Recifeによるポルトガル・ギターが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=K_v4Tt-NpXU

「Ultimo Raio de Sol」
Fausto Nilo/Clodo/Rodger Rogerio作。美しいメロディを少し憂いを帯びたヴォーカルが歌い上げます。Mauro Seniseのフルートとオーケストレーションによる美しくも切ないサウンドが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=42dn1l9iGaQ

「Girias do Norte」
Onildo Almeida/Jacinto Silva作。それまでのサウンドからは一転し、軽快なファンキー・サウンドと共にTetiのヴォーカルが弾けます。
https://www.youtube.com/watch?v=Tc3l4O-L2NQ

「Pe na Terra」
Fausto Nilo/Stelio Valle作。僕の一番のお気に入り。爽快かつ楽しげに疾走するメロウ・グルーヴ。アレンジの妙が光ります。
https://www.youtube.com/watch?v=aPHa5wDSOUA

「Vento Rei」
Ze Maia/Cale Alencar作。初めて聴くのに懐かしい思いがこみ上げてくる郷愁モードの仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=8A0PJ42bjOk

「Passaras, Passaras, Passaras」
Capinan/Petrucio Maia作。Fagnerとのデュエット。澄み切ったエレガント・ムードの中でいい雰囲気のデュエットを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=DunM1s_2T1k

「Espacial」
Belchior作。ロマンティック・ムードの中でTetiが可憐な歌声を聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=in1qxMK7XxU

「Falando da Vida」
Rodger Rogerio/Dede Evangelista作。SSW作品風の雰囲気がいい感じのメロウ・チューン。アレンジも含めて1曲の中に物語があります。
https://www.youtube.com/watch?v=wdsKgQafHDY

「Maraca」
Clodo/Rodger Rogerio作。ノルデステ×ジャズ・ロックな雰囲気の1曲。独特のリズミック感がグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=NHEM-9sAWoM

「Equatorial」
Fausto Nilo/Cale作。タイトル曲はリズミックな疾走感に惹かれます。スピード感の中にもTetiの可憐なヴォーカルの魅力を楽しむことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=dOByCXoP33M

ソロ・アルバムとしては、本作以外に『Nos Um』(2006年)というアルバムをリリースしているようです。
posted by ez at 02:49| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする