発表年:1975年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系フレンチ・ライブラリー
気分は... :クロアチア強い!
サッカーW杯は大会が何日か進み、本大会の特徴が幾つか見えはじめていますね。
1つは会場の芝の長さ、それに伴うボール・コントロールの難しさ、1つはセットプレーからの得点の多さ、そして最後はVARの影響です。
日本代表もこういった点を考慮して対策を練っていると思うので、リスク対策を怠らないと同時に、これを活かしたプレーで試合を有利に進めて欲しいですね。
クロアチア、セルビアとサッカーW杯で旧ユーゴスラビアの国々が登場したので、旧ユーゴスラビア出身のコンポーザーの作品を紹介したいと思います。
モンテネグロ出身でフレンチ・ライブラリー界の巨匠Janko Nilovicの人気作『Soul Impressions』(1975年)です。
1941年モンテネグロ生まれのコンポーザーで、1960年代後半から1970年代にかけてフレンチ・ライブラリー(TV音源)界の巨匠として活躍したJanko Nilovicの紹介は、『Rythmes Contemporains』(1974年)、『Chorus』(1974年)に続き3回目です。
本作『Soul Impressions』(1975年)は、『Chorus』(1974年)と並び再評価の高いアルバムです。
収録内容は実にバラエティに富んでいますが、レア・グルーヴ好きが喜びそうな楽曲が多数収録されています。特にアクション・シーンが似合いそうな、ギターの効いたエキサイティングなトラック多めなのがいいですね。
レア・グルーヴ・クラシックのタイトル曲「Soul Impressions」をはじめ、ファズ・ギターの効いたハードボイルド「Hippocampus」、妖しげなグルーヴィー・サウンドの「Crazy Enterprise」、ブラック・フィーリングの効いた「Drug Song」、ハード・ロックな「Black Swan Lake」、小粋なワルツ「To And Fro」あたりがおススメです。
全曲Janko Nilovicのオリジナルです。
全曲紹介しときやす。
「Hippocampus」
ファズ・ギターの効いたハードボイルドな格好良さに満ちたオープニング。鮮やかなホーン・サウンドやパーカッシヴ・リズムも含めて僕好み!
https://www.youtube.com/watch?v=KDXR68iiHGA
「Open Country」
嵐の前の静けさといった趣のフォーキー・チューン。何処となく寂しげな感じがいいですね。ハープシコードの音色が効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=CKMM2dCfvT8
「Crazy Enterprise」
妖しげなフルートの音色が先導するグルーヴィー・トラック。うねるベースライン、攻撃的的なギター、マッドなフルート全てがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=QIskvCnSBE4
「Soul Impressions」
タイトル曲はレア・グルーヴ・クラシック。アクション映画のオープニングにピッタリですね。中盤以降のパーカッシヴな展開がたまりません。エキサイティングなホーン・アンサンブルもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=DgD5AZKMxYk
「Lettre De Mer」
映画サントラでいえば、愛のテーマ系の仕上がり。素敵なホーン・アンサンブルで魅せてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=VRyS5GDXwzA
「Drug Song」
レア・グルーヴ好きはグッとくるであろうブラック・フィーリングに満ちたグルーヴィー・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=ScNgrQ1EXr0
Da Poet & Hayki「Hiphop」、Mickrey Mouse feat. DJ Mrki「Oridzinal Romale」等のサンプリング・ソースとなっています。
Mickrey Mouse feat. DJ Mrki「Oridzinal Romale」
https://www.youtube.com/watch?v=QuP6wOufT30
「Man Of Genius」
ロッキン・モードのハードな仕上がり。緩急つけながらハードに盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=eRJbdSQ87rc
「Push Push」
B級ガール・ポップにありそうな確信犯的ポップ・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=S_hL9RklDeA
「Black Swan Lake」
フレンチ・ライブラリー流ハード・ロックといった雰囲気です。ハード・ロック・サウンドがライブラリー・サウンドに急変したりするあたりが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Buktz6r8Oqg
Linguistics「Linguistics」のサンプリング・ソースとなっています。
Linguistics「Linguistics」
https://www.youtube.com/watch?v=iPkASX1nKTs
「Lady Day」
初めて聴いたとき、ワーグナー「結婚行進曲」かと思いました(笑)。伸びやかなトランペットが印象的なバラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=QGh3gVsuCrY
「To And Fro」
僕好みの小粋なワルツ・チューン。グルーヴィーなオルガンとダイナミックなホーン・サウンドの組み合わせがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=r2p1SdP5l48
「Family Tree」
ラストはタイトルの通り、和やかな雰囲気で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=mIXq0L2BCiM
Janko Nilovicの他作品もチェックを!
『Psyc' Impressions』(1970年)
『Vocal Impressions』(1971年)
『Chorus』(1974年)
『Rythmes Contemporains』(1974年)
『Funky Tramway』(1975年)