2018年06月28日

The Sweet Inspirations『Estelle, Myrna And Sylvia』

黒人女性ヴォーカル・グループによる南部テイストの1枚☆The Sweet Inspirations『Estelle, Myrna And Sylvia』
Estelle, Myrna and Sylvia by Sweet Inspirations (1991-05-03)
発表年:1973年
ez的ジャンル:黒人女性ヴォーカル・グループ。
気分は... :まさかのドイツ敗退・・・

W杯は前回王者ドイツがまさかのグループリーグ敗退。

グループリーグ3戦目はサウジアラビア、ペルー、韓国とそれまで2連敗していた国の執念の勝利が目立ちます。その意味では、日本もポーランド相手に受け身にならず、世界ランク上位国にチャレンジする姿勢で戦って欲しいですね。

最大6名の先発メンバー入れ替えという事前情報もありますが、どうなんですかね。個人的にはこれまで出番のない武藤あたりを起用してもいい気がします。その意味では西野ジャパンの転機となったパラグアイ戦の前線4名のカルテットも見てみたいです。

今回は60年代後半から70年代にかけて活躍した黒人女性ヴォーカル・グループThe Sweet Inspirations『Estelle, Myrna and Sylvia』(1973年)です。

The Sweet Inspirationsは1967年にN.Y.で結成された黒人女性ヴォーカル・グループ。

オリジナル・メンバーはCissy Houston(Whitney Houstonの母)、Sylvia ShemwellMyrna SmithEstelle Brownという4名。

Cissy Houstonは1969年に脱退し、代わりにAnn Williamsが加入しますが短期間で離脱してしまいます。その後はSylvia、Myrna、Estelleの3名で活動しています。

Aretha FranklinElvis Presley等のバック・コーラスで有名ですが、グループ名義の作品もAtlanticを中心に60年代後半から70年代にかけて8枚のアルバムをリリースしています。

Aretha、Elvis以外であれば、ジャズ・アーティストYusef Lateef作品にも数多く参加していますね。

The Sweet Inspirationsといえば、Cissy Houston在籍時の『The Sweet Inspirations』(1967年)、『Songs of Faith & Inspiration』(1968年)、『What the World Needs Now is Love』(1968年)、『Sweets for My Sweet』(1969年)という4枚をまず紹介すべきなのかもしれませんが、『Estelle, Myrna and Sylvia』(1973年)をセレクトするあたりがひねくれもの僕らしいかも(笑)

本作『Estelle, Myrna and Sylvia』(1973年)は、前作『Sweet Sweet Soul』(1970年)を最後に長年在籍したAtlanticを離れ、Staxからリリースされた作品です。

本作におけるメンバーはアルバム・タイトルにあるように、Sylvia ShemwellMyrna SmithEstelle Brownという3名。Cissy Houstonの代わりに加入したAnn Williamsは、前作『Sweet Sweet Soul』(1970年)のみの参加となりました。

プロデュースはDavid PorterRonnie Williams

レコーディングにはThe Memphis Hornsも参加しています。

全体的に派手さはありませんが、実力派グループとしての力量を随所で見せてくれる南部モードの1枚に仕上がっています。

「Why Marry」「You Roam When You Don't Get It At Home」「All It Takes Is You And Me」「Wishes And Dishes」といった楽曲はサンプリング・ソースとしても人気です。

シングルにもなった「Slipped And Tripped」をはじめ、「Pity Yourself」「Emergency」といったファンキー&グルーヴィーな楽曲も楽しめます。

全曲紹介しときやす。

「Wishes And Dishes」
David Porter/Ronnie Williams作。哀愁バラードオープニング。抑えたトーンから徐々にエモーションが高まっていきます。
https://www.youtube.com/watch?v=H2Ge9MgTNiI

MC Solaar「Quand Le Soleil Devient Froid」、Sunz of Man「For the Lust of Money/The Grandz」のサンプリング・ソースとなっています。
MC Solaar「Quand Le Soleil Devient Froid」
 https://www.youtube.com/watch?v=toQjknBRboI
Sunz of Man「For the Lust of Money/The Grandz」
 https://www.youtube.com/watch?v=4I2bMKjQwfo

「You Roam When You Don't Get It At Home」
Bettye Crutcher/David Porter/Ronnie Williams作。ディープな雰囲気と美しいコーラスワーク印象的なミディアム・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=WLzo9anSXm8

Ghostface Killah「One」、Rob Swift「2 Minutes of Soul」、Ayatollah「Stomping Grounds」、Diddy - Dirty Money「Someone to Love Me」、Wu-Tang Clan feat. Nathaniel「Keep Watch」のサンプリング・ソースとなっています。
Ghostface Killah「One」
 https://www.youtube.com/watch?v=X_JhD0HUGYQ
Diddy - Dirty Money「Someone to Love Me」
 https://www.youtube.com/watch?v=SUB4xRWPlbw
Wu-Tang Clan feat. Nathaniel「Keep Watch」
 https://www.youtube.com/watch?v=g-_MgHFSaik

「Slipped And Tripped」
David Porter/Ronnie Williams作。シングルにもなった南部らしいミディアム・グルーヴ。The Memphis Hornsらをバックにエモーションなヴォーカルを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=VRKZOh_5fcE

「All It Takes Is You And Me」
David Porter/Ronnie Williams作。実力派グループならではの余裕を感じるミディアム。
https://www.youtube.com/watch?v=5AOgPJREf78

Lloyd Banks「Die One Day」、LMNO feat. Self Lion, Chali 2na & Ariano「God Bless」、Thelonious Martin feat. Smoke DZA「All It Takes」のサンプリング・ソースとなっています。
Lloyd Banks「Die One Day」
 https://www.youtube.com/watch?v=smE5PEq307k
LMNO feat. Self Lion, Chali 2na & Ariano「God Bless」
 https://www.youtube.com/watch?v=DVLx6AJNTNU

「Pity Yourself」
Estelle Brown/Joseph Lane/Myrna Smith/Sylvia Shamwell作。リズミック&ファンキーな仕上がり。L.E.G.A.C.Y. and DJ Parydime「No Apology」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=L6nyHMmkx5c

「Emergency」
David Porter/Ronnie Williams作。正にエマージェンシー・モードのソウル・グルーヴ。南部モードのグルーヴィー感がグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=fkIiIFfsQDM

「Call Me When All Else Fails」
Bettye Crutcher/David Porter/Ronnie Williams作。ゴスペル・フィーリングの感動バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=QejZkFbg7d8

「The Whole World Is Out」
David Porter/Ronnie Williams作。味わい深いビューティフル・バラードで実力派グループらしい貫禄を見せてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=5o5pdVLp7is

「Why Marry」
Bettye Crutcher作。黒人女性コーラスグループらしい魅力に溢れた素敵なミディアム。気の利いたエンディングも含めてアルバムで一番のお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=UuheUPnR_DE

Raekwon feat. Ghostface Killah「Criminology」、Da Germ feat. Finsta & Lin Que「It'z Uzelezz (Evil Dee Remix)」、London Elektricity「Bare Religion」、#BENGAZI, DonGURALesko, Gruby Mielzky & Rafi「W Duszy Gra Mi Blues」、Dirt Disciples feat. Torae「Panoramic」のサンプリング・ソースとなっています。
Raekwon feat. Ghostface Killah「Criminology」
 https://www.youtube.com/watch?v=jE656lxTNVs
Da Germ feat. Finsta & Lin Que「It'z Uzelezz (Evil Dee Remix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=MPhYqPdvods
London Elektricity「Bare Religion」
 https://www.youtube.com/watch?v=gR7W1KozJw0
Dirt Disciples feat. Torae「Panoramic」
 https://www.youtube.com/watch?v=PkoF-tL9jnk

僕の保有するCDにはボーナス・トラックとして、全米チャート第18位、同R&Bチャート第5位となったグループの代表曲「Sweet Inspiration」「Why (Am I Treated So Bad)」という2曲(共に元々はアルバム『The Sweet Inspirations』に収録)が追加収録されています。
「Sweet Inspiration」
 https://www.youtube.com/watch?v=HjvkJTLdR28
「Why (Am I Treated So Bad)」
 https://www.youtube.com/watch?v=K5jXqYa_E8M

The Sweet Inspirationsの他作品もチェックを!

『The Sweet Inspirations』(1967年)
スウィート・インスピレイションズ

『Songs of Faith & Inspiration』(1968年)
ソングス・オブ・フェイス&インスピレイション

『What the World Needs Now is Love』(1968年)
世界は愛を求めてる

『Sweets for My Sweet』(1969年)
Sweets for My Sweet

『Sweet Sweet Soul』(1970年)
スウィート、スウィート・ソウル
posted by ez at 11:08| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする