発表年:2000年
ez的ジャンル:実力派男性R&Bデュオ
気分は... :フランス強し!
今回は2000年代男性R&Bユニット作品、Ruff Endz『Love Crimes』(2000年)です。
Ruff Endzはメリーランド州ボルティモア出身のDante "Chi" JordanとDavid "Davinch" Chanceによる男性R&Bデュオ。
同郷の男性R&BグループDru Hillのメンバーとは地元が同じで昔から交流があったようです。
1999年にEpicのコンピ『Blue Streak』に収録された「Please Don't Forget About Me」でデビュー。その後Cam'Ronのシングル「Freak」にフィーチャリングされています。
さらに2000年にリリースされたシングル「No More」は全米シングル・チャート第5位、同R&Bチャート第1位の大ヒットとなります。
アルバムとしては『Love Crimes』(2000年)、『Someone to Love You』(2002年)という2枚をリリースしますが、David "Davinch" Chanceがソロに転向したため、ユニットは解散しています。その後、2010年に(おそらく未発表曲を集めた)アルバム『Final Chapter』(2010年)をリリースしています。
デビュー・アルバムとなる本作『Love Crimes』(2000年)には、前述の大ヒット・シングル「No More」が収録されています。
DJ Eddie F、Darren Lighty、Manuel Seal、Mike Clemons、Nate Love、Nokio、Phil Weatherspoon、Night & Day、Kip Collins、Lorenzo Straight、Oji Pierce、Charles Harrison、Leland Robinson、Bryan-Michael Cox、Cory Rooney、Dan Shea、Guy Roche、Khris Kellow、Stretch Armstrongといった多彩なプロデューサーが起用されています。
目立つのは大ヒット曲「No More」ですが、アルバム全体としては実力派ユニットらしいミディアム〜スロウ系が魅力の1枚に仕上がっています。
特に中盤の「I Apologize」から「If I Was The One」までの6曲のバラード・オン・パレードの流れがサイコーです。それ以外に本格派バラード「Where Does Love Go From Here」、セクシー×メロディアスな「Shout Out」もおススメです。
実に聴き応えのある良質な男性R&Bデュオ作品だと思います。
全曲紹介しときやす。
「No More」
DJ Eddie F/Darren Lightyプロデュース。前述のように全米シングル・チャート第5位、同R&Bチャート第1位の大ヒットとなった代表曲。哀愁モードの中にも男の色気が漂うR&Bグルーヴ。巧みなプロダクションの勝利ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=6TLxUAa3lb0
「Where Does Love Go From Here」
Manuel Seal/Mike Clemons/Nate Loveプロデュース。シングルにもなりました。本格派R&Bユニットであると感じさせる自信が漲るバラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=xVW6Q0h-cLs
「Phone Sex」
Manuel Seal/Mike Clemons/Nate Loveプロデュース。セクシーなダンサブル・チューン。George Clinton「Atomic Dog」の声ネタをサンプリングしています。
https://www.youtube.com/watch?v=wt7KWN3--Jc
「Please Don't Forget About Me」
Nokio/Phil Weatherspoonプロデュース。Dru HillのNokioが関与しています。前述のようにEpicのコンピ『Blue Streak』に収録されたデビュー曲。ドラマチックなダンサブル・サウンドがこの時代らしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=7MMt93mqQOk
「Shout Out」
当ブログでも紹介した男性R&BデュオNight & Dayのプロデュース。セクシー×メロディアスが魅力のバラード。こういうの大好きです!
https://www.youtube.com/watch?v=xVS1YDwjuoc
「Are U Fuckin' Around」
Kip Collinsプロデュース。Kevin "She'kspere" Briggsあたりに通じるこの時代らしいバロック調サウンド・プロダクションです。
https://www.youtube.com/watch?v=QUyr2UcszGI
「I'm Not Just Sayin' That, I'm Feeling That」
Manuel Seal/Mike Clemons/Nate Loveプロデュース。切々と歌い上げる哀愁バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=DNi8UVwMpWM
「I Apologize」
Manuel Seal/Lorenzo Straightプロデュース。さり気ないですがジェントルな雰囲気が僕好みのバラード。彼らの歌心が伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=xNU2R2k5Ldw
「Love Crimes」
Oji Pierceプロデュース。タイトル曲は素敵なヴォーカルワークに魅了される感動バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=JXnHpOJwvsc
「Saying I Love You」
Charles Harrison/Leland Robinsonプロデュース。素敵なラブ・バラード。ジワジワと感動が込み上げてきます。
https://www.youtube.com/watch?v=chGp7L6M39A
「Missing You」
Bryan-Michael Coxプロデュース。Bryan-Michael Coxが超売れっ子プロデューサーらしい仕事ぶりを見せてくれる哀愁R&Bグルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=HKuW5vE6fR8
「The World To Me」
Cory Rooney/Dan Sheaプロデュース。僕好みの美メロ・バラード。聴く者を優しく包み込んでくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=qjudVufJZtY
「If I Was The One」
Guy Roche/Khris Kellowプロデュース。男性R&BシンガーRicky Jonesのカヴァー。シングルにもなりました。Ricky Jonesのオリジナルは『Ricky Jones』(1997年)に収録されています。カヴァーしたくなる気持ちが良く分かる名バラードですね。そんな名バラードを素敵に歌い上げます。Dru HillのNokioがキーボードで参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=jKd5WBf3t3A
Ricky Jones『Ricky Jones』(1997年)も近々取り上げようと思っていた作品なので、そのうちエントリーしたく思います。
「Cuban Linx 2000」
Stretch Armstrongプロデュース。Ghostface KillahとRaekwonをフィーチャー。ラストは有名ラッパー2人を迎えて、ダンサブルに締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=IUleuflrh_4
Ruff Endzの他作品もチェックを!
『Someone to Love You』(2002年)
『Final Chapter』(2010年)