2018年08月25日

Orchestra Harlow『El Exigente』

レア・グルーヴ人気作が遂に国内CD化☆Orchestra Harlow『El Exigente』
エル・エキシジェンテ
発表年:1967年
ez的ジャンル:N.Y.ラテン系ブーガルー
気分は... :サイケ×ブーガルー!

N.Y.サルサを代表する名ピアニストLarry Harlow率いるOrchestra Harlowが1967年にリリースした『El Exigente』です。

『Rare Groove A to Z』にも掲載されていたレア・グルーヴ人気作の国内CD化が遂に実現しました。

1939年N.Y.ブルックリン生まれのピアニストLarry Harlow率いるOrchestra Harlowの紹介は、『Abran Paso!』(1971年)、『Orchestra Harlow Presenta A Ismael Miranda』(1969年)に続き3回目となります。

Orchestra Harlowの3rdアルバムとなる『El Exigente』は、サイケ・ジャケがインパクト大ですが、内容的には当時流行のブーガルー色を前面に打ち出した1枚です。お馴染みN.Y.ラテンの"美少年"シンガーIsmael Mirandaを前面にフィーチャーしています。

今日的なハイライト「Freak Off」をはじめ、蒸気機関車の効果音が印象的な「El Exigente」、ダンサブルなミディアム「That Groovy Shingaling」、ロック・フィーリングを大胆に取り込んだ「Mess Around」、ツイストなラテン・ソウル「Groovin' To The Afro-Twist」あたりが僕のおススメです。

プロデュースはJerry Masucci

60年代後半のサイケ&ヒッピーな空気感とN.Y.ラテンの当時流行ブーガルーを満喫できるレア・グルーヴらしいN.Y.ラテン作品です。

勿論、Fania Recordsからのリリースです。

全曲紹介しときやす。

「El Exigente」
Ismael Miranda/Larry Harlow作。蒸気機関車の汽笛や列車が通り抜ける音と共に始まるオープニング。Ismael Mirandaのヴォーカルが躍動するご機嫌なブーガルーです。
https://www.youtube.com/watch?v=L6ssqtL0F_c

「Las Luzes」
Ismael Miranda/Larry Harlow作。これはサルサ調の仕上がり。N.Y.サルサらしい哀愁モードのラテン・グルーヴを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=zbwUgUd7XK8

「Rhumba Me Llaman」
鮮やかなトランペットが先導するルンバ。変幻自在のティンバレスが格好良すぎです。
https://www.youtube.com/watch?v=jD-MxViyQtk

「El Mejor」
軽快なHarlowのピアノが牽引する開放的なラテン・グルーヴです。ここでも中盤からティンバレスの存在感を示してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=bAmH6nZEJkw

「Mess Around」
Cynthia Ellis作。60年代後半ロック・フィーリングを大胆に取り込んだアンダーグラウンド感覚のN.Y.ラテン・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=ukAryfJAvjw

「Groovin' To The Afro-Twist」
Harvey Averne/Marty Sheller作。N.Y.ラテンらしい「Twist And Shout」調のラテン・ソウル。
https://www.youtube.com/watch?v=T701dcIsmic

「That Groovy Shingaling」
Cynthia Ellis作。タイトルの通り、グルーヴィーなシリンガリング。ラテン・ソウルな魅力に溢れたダンサブルなミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=gT5hQePUMLI

「Freak Off」
Jerry Weinstein/Mark Weinstein作。レア・グルーヴ好きにとってのハイライトはコレ。ドラム・ビートとファンキー・サウンドが醸し出す、ストリート感覚のワイルドな格好良さがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=75sEr-bBqPg

「Be Free」
Jerry Weinstein作。ドラム&パーカッションの強力リズムが牽引します。ロック/ポップス好きの人でもスンナリ聴ける仕上がりです。オープニングに呼応するように、蒸気機関車の汽笛や列車が走る音で締め括ってくれます。

Orchestra Harlowの他作品もチェックを!

Orchestra Harlow『Heavy Smokin'』(1966年)
Heavy Smokin'

Orchestra Harlow『Gettin' Off (Bajandote)』(1967年)
Gettin' Off / Bajandote

『Orchestra Harlow Presenta A Ismael Miranda』(1969年)
Presenta a Ismael Miranda

Orchestra Harlow『Electric Harlow』(1970年)
Electric Harlow

Orchestra Harlow『Tribute to Arsenio Rodriguez』(1971年)
Tribute to Arsenio Rodriguez

Ismael Miranda Con Orchestra Harlow『Abran Paso!』(1971年)
Abran Paso

Orchestra Harlow『Harlow's Harem』(1972年)
Harlow's Harem

Ismael Miranda Con Orchestra Harlow『Oportunidad』(1972年)
Oportunidad

Orchestra Harlow『Hommy a Latin Opera』(1973年)
Hommy a Latin Opera

Orchestra Harlow『Live In Quad』(1974年)
Live in Quad
posted by ez at 15:19| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月23日

Latimore『Dig A Little Deeper』

マッスル・ショールズの面々も参加したマイアミ・ソウル☆Latimore『Dig A Little Deeper』
ディグ・ア・リトル・ディーパー
発表年:1978年
ez的ジャンル:T.K. Records系マイアミ・ソウル
気分は... :ビター・スウィート!

今回はマイアミ・ソウルを代表する男性シンガーLatimoreの5thアルバム『Dig A Little Deeper』(1978年)です。

1939年テネシー州チャールストン生まれのR&Bシンガー/ピアニストLatimore(Benjamin Latimore)の紹介は、4thアルバム『It Ain't Where You Been...It's Where You're Goin'』(1976年)に続き2回目となります。

本作『Dig A Little Deeper』の特徴は、本拠地マイアミ以外に、アラバマ、ナッシュビル、デトロイトでレコーディングが行われている点です。

プロデュースはデビュー・アルバム『Latimore』(1973年)からコンビを組み続けるSteve Alaimo

レコーディングにはRoger Hawkins(ds)、David Hood(b)、Jimmy Johnson(g)、Barry Beckett(key)というMuscle Shoals Rhythm Sectionの面々をはじめ、George "Chocolate" Perry(b)、Larry Byrom(g)、Terry MacMillan(harmonica、per)、Brandye(back vo)等のミュージシャンが参加しています。

David Van De Pitteがホーン&ストリングス・アレンジを手掛けています。

ブルージーな味わいのバラード「Dig A Little Deeper」、グルーヴィーな「Out To Get 'Cha」「Too Hot To Handle」、哀愁ダンサブルな「We Got To Hit It Off」、アコースティックな「Ain't Nothing Like A Sweet Woman's Love」、イナたいバラード「Long Distance Love」など充実の全7曲です。

他の70年代Latimore作品と同じくT.K. Records傘下のGladesからのリリースです。

全曲紹介しときやす。

「Long Distance Love」
Latimore作。Latimoreらしいシブさにグッとくるイナたいバラードでアルバムは幕を開けます。哀愁のギター・ソロも味わい深いです。
https://www.youtube.com/watch?v=wa16eNlo7FY

「Out To Get 'Cha」
Latimore作。個人的にはアルバムのハイライトと感じるグルーヴィー・ソウル。ここではマイアミの仲間George "Chocolate" Perryがベースを弾いています。Brandyeによる華やかな女性コーラスとLatimoreのビター・ヴォーカルの組み合わせがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=tDf5t6DsTcA

「We Got To Hit It Off」
Latimore作。哀愁モードのダンサブル・チューン。最初はバラードかと思いきや、次第にダンサブル・モードへ変貌していきます。David Van De Pitteのホーン&ストリングス・アレンジが冴えます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ek7RDYfy28w

Millie Jacksonがアルバム『A Moment's Pleasure』(1979年)でカヴァーしています。また、C.T.C.「Nu Stii」等のサンプリング・ソースとなっています。
Millie Jackson「We Got To Hit It Off」
 https://www.youtube.com/watch?v=ighXVcCv_vc
C.T.C.「Nu Stii」
 https://www.youtube.com/watch?v=ortFWEVo9kQ

「Ain't Nothing Like A Sweet Woman's Love」
George Jackson作。アコースティック・ギター/スティール・ギターの音色が印象的なアーシー・バラード。胸に染みる味わい深さがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=GZfO8a8OVF0

「Too Hot To Handle」
Mickey Buckins作。「Out To Get 'Cha」と並ぶ僕のお気に入り。ビター・トーンのメロウ・グルーヴといった感じがLatimoreらしくていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=j578rFWuyjM

「Dig A Little Deeper」
Latimore作。タイトル曲はブルージーな味わいのバラード。ビター・スウィートなLatimoreの魅力を満喫できる絶品バラードです。ジワジワくる感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=r4vRVCqCNqI

Pushim「果実の月」、Atmosphere「Good Times (Sick Pimpin') 」等のサンプリング・ソースとなっています。
Atmosphere「Good Times (Sick Pimpin') 」
 https://www.youtube.com/watch?v=JV9hglnkhNA

「Tonight's The Night」
ラストはRod Stewart、1976年の大ヒット曲をカヴァー(Rod Stewart作)。ただし、ブルージーすぎて予備知識なしに聴くと、しばらくは「Tonight's The Night」だとは気づかないかもしれません。Terry MacMillanのハーモニカがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Y_pppjGxv1I

前回も書きましたが、「Jolie」収録の『Latimore』(1973年)のCD再発を希望します。

『Let's Straighten Out - More, More, More, Latimore』(1974年)
Let's Straighten It Out (More, More, More): Expanded Edition

『It Ain't Where You Been...It's Where You're Goin'』(1976年)
イット・エイント・ホウェア・ユー・ビーン

『Getting Down To Brass Tacks』(1980年)
Getting Down to Brass Tacks

『The Only Way Is Up』(1991年)
Only Way Is Up

『Catchin' Up』(1993年)
Catchin' Up
posted by ez at 01:04| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月22日

Geronimo『De Bahia』

ワールド・ミュージック・ブームの中でリリースされたバイーア作品☆Geronimo『De Bahia』
geronimo de bahia.jpg
発表年:1989年
ez的ジャンル:バイーア音楽
気分は... :当時の流行は・・・

今回は80年代後半のブラジル、バイーア・サウンドを収めた1枚、Geronimo『De Bahia』(1989年)です。

Geronimo(本名:Gerenimo Santana Duarte)は1953年バイーア州生まれの男性シンガー/ソングライター。

『Pagina Musical』(1983年)を皮切りに80年代後半〜90年にかけて5枚のアルバムをリリースしています。

本作(1989年)はフランスBlue Moon Productionsからリリースされた編集盤であり、アルバム『Geronimo』(1988年)の全曲にアルバム『Danda』(1988年)からの2曲を加えた構成であり、国内盤CDが1990年にリリースされました。

ワールド・ミュージック全盛期にリリースされた作品であり、僕もリアルタイムで愛聴していました。

Geronimoを含むブラジル北東部バイーアの新進アーティストが注目されるきっかけとなったのが、前述のフランスBlue Moon Productionsからリリースされた、バイーアの新進アーティストを集めたコンピ・アルバム『Tempo De Bahia』(1989年)です。

ワールド・ミュージック・ブームの中でクローズ・アップされた音楽の1つとして、メレンゲ、ソカ、ズークといったカリビアン・ミュージックがあります。そして、さまざまなカリビアン・ミュージックのエッセンスを取り込んだバイーアの新進アーティストがブラジル音楽の新しい波として注目されたのが当時の流れです。

『Tempo De Bahia』を契機にGeronimoへの注目が高まり、同じBlue Moonから編集盤『De Bahia』がリリースされることとなりました。

僕自身も『Tempo De Bahia』でGeronimoを知り、その後『De Bahia』を購入しました。

久々にアルバム1枚聴き直しましたが、今聴いてもワールド・ミュージックらしいブラジル音楽という気がします。メレンゲ、ソカ、ズーク、サルサ、レゲエ、ブラジル音楽がゴッタ煮となった開放的サウンドを聴いていると自然とテンションが上がります。

そういった文脈でいえば、『Tempo De Bahia』収録曲の「Lambada Da Delicia」に代表される開放的リズムで躍動する楽曲に注目すべきなのでしょうが、僕の好みは「Coracao Vicoso」「Anjo Daniel」「Papel De Arroz」といったメロウな楽曲です。

Bob Marleyに捧げられたサンバ・レゲエ「Brilho E Beleza」Maria Bethaniaもカヴァーしたカリビアン・レゲエ「Salve As Folhas」Ruben Bladesのサルサ名曲「Pedro Navaja」のカヴァー「Surresas Tem O Pelo」もおススメです。

ワールド・ミュージック全盛期らしいブラジル作品を満喫しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Lambada Da Delicia」
前述のバイーア新進アーティストのコンピ『Tempo De Bahia』収録曲。タイトルに"Lambada(ランバダ)"とあり、世界的にヒットしたKaoma「Lambada」(1989年)をイメージする人がいるかもしれませんが、全然違う音です。カーニヴァル・モードの開放的リズムで軽やかに弾けます。
https://www.youtube.com/watch?v=1O9XHNY4E-k

「Kirika Na Bucana」
「Lambada Da Delicia」と同タイプの開放的な仕上がり。鮮やかなホーン・サウンドで盛り上げてくれます。また、サルサ調のパーカッシヴな展開も僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=We8YqfZIbl8

「Namorado Da Chuva」
少しテンポを落とした優しいカリビアン・サウンドがアイランド・モードの寛いだ気分にさせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=7dlRr5ELBYc

「Mangueira Do Major」
ブラジルとカリビアンが融合した開放的サウンドが晴れやかな気分にさせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ut8PS9WQaQY

「Brilho E Beleza」
Bob Marleyに捧げられたサンバ・レゲエ調の仕上がり。当時はピンと来ませんでしたが、今聴くとサンバ・レゲエのグルーヴがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=eqa2lLrYs5I

「Coracao Vicoso」
今も昔も僕の一番のお気に入りはコレ。全然バイーアやGeronimoらしい作品ではないのかもしれませんが、ギターが印象的なビーチ・モードのメロウ・サウンドの魅力に抗うことはできません。
https://www.youtube.com/watch?v=QS0vyZ_lRR0

「Surresas Tem O Pelo」
サルサの人気シンガーRuben Bladesの名曲「Pedro Navaja」のカヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介したサルサ名盤Willie Colon & Ruben Blades『Siembra』(1978年)に収録されています。オリジナルの格好良さをそのまま受け継いだ好カヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Mqnr1S6i_84

「Jubiaba」
カリプソ・レジェンドLord Kitchenerのカヴァー。本作らしいカリビアンなエッセンスを楽しめる1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=0dDnoN6cp8c

「Anjo Daniel」
「Coracao Vicoso」と並ぶ僕のお気に入り。Geronimoのジェントルな歌い回しとカリビアン・メロウな雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=8GkAzzTfCmA

「Salve As Folhas」
Maria Bethaniaがアルバム『Memoria Da Pele』(1989年)でカヴァーした楽曲です。カリビアン×レゲエなサウンドがサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=AvnnX6YMe5Y

「Papel De Arroz」
リアルタイムで繰り返し聴いていた哀愁メロウ。何ともいえないセンチメンタル・ムードがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=VFCfRTNYj_0

「Oxossi」
ハチロク・ビートによるバイーア産ワールド・ミュージックらしい1曲に仕上がっています。

「Porto Do Sonho」
ロッキン・ギターも鳴り響く、ミクスチャー・サウンドが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=a_BREOXRiDw

「Elonie」
アルバムの余韻を楽しむエピローグ的な小曲。

ご興味がある方は、当時のバイーア音楽のコンピ『Tempo De Bahia』(1989年)もチェックを!

『Tempo De Bahia』(1989年)
tempo de bahia.jpg
posted by ez at 02:45| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月21日

D'Influence『Prayer 4 Unity』

アシッド・ジャズを代表するグループの2nd☆D'Influence『Prayer 4 Unity』
d'influence prayer 4 unity.jpg
発表年:1992年
ez的ジャンル:Acid Jazz系ジャズ・ファンク
気分は... :少しモヤモヤ?

今回はアシッド・ジャズを代表するグループの1つD'Influence(D-Influence)の2ndアルバム『Prayer 4 Unity』(1995年)です。

Ed Baden Powell(g、b、key)、Kwame Kwaten(MC、key)、Sarah Anne Webb(vo)、Steve Marston(sax)の4人組D'Influence(D-Influence)の紹介は、デビュー・アルバム『Good 4 We』(1992年)に続き2回目となります。

今年に入り、UK新世代ビートメイキング・デュオBlue Lab BeatsのメンバーNK OK(Namali Kwaten)の父、あるいはUK新世代黒人女性シンガー・ソングライターLaura MvulaのマネジャーとしてKwame Kwatenの名前を取り上げる機会があり、彼が在籍していたD'Influenceを聴き直す良い機会となりました。

D'Influenceの代表作といえば、デビュー・アルバム『Good 4 We』(1992年)かもしれませんが、個人的にリアルタイムで愛聴していたのは本作『Prayer 4 Unity』(1995年)です。

プロデュースはD'Influence自身。楽曲もすべてグループのオリジナルです。

アルバムにはEarth, Wind & FireのリーダーMaurice White、ナイジェリア出身シンガー/ギタリストKeziah Jones、ダブ・ポエットのパイオニアLinton Kwesi Johnson(LKJ)といったアーティストがフィーチャリングされています。

それ以外にSebastian Allen(b)、Pascal Consoli(ds)等のサポート・ミュージシャンが参加しています。

改めて聴き直すと、ジャズ・ファンクをベースに、ソウル、ジャズ、Hip-Hop、ダブ/レゲエ、クラブミュージック、アフロ・ジャズ/アフロビート等のエッセンスを取り入れたUKらしいサウンドを楽しめる1枚に仕上がっています。

ぜひ自分のお気に入りの1曲を探してみてください。

全曲紹介しときやす。

「Midnight」
EW&FのリーダーMaurice Whiteのスポークンと共にスタートするオープニング。Sarah Anne Webbのヴォーカルが映えるUKソウル的な仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=32NUkUoP3-k

「Phunky Times」
ストリングスを配したメロウ・グルーヴ。クールなミュート・トランペットが似合う夏向けアシッド・ジャズなのでは?The Whispers「And the Beat Goes On」 ネタ。
https://www.youtube.com/watch?v=XRFIpaHALxg

「Waiting」
シングル曲にもなりました。あまり目立ちませんがRon Paisleyがラップで参加しています。ジャズ・ファンク×Hip-Hopな雰囲気もアシッド・ジャズらしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=3PtKIQBofZE

「Simmer Down」
巧みなホーン&ストリングス・アレンジが冴えるファンキー・グルーヴ。一筋縄ではいかない感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ZJETrC8zVVA

「Always」
Keziah Jonesがギターで参加。クラブミュージック感覚のダンサブル・チューンです。サマー・モードにフィットする1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=FgIp8r8j-04

「Should I?」
ピアノやチェロの美しい響きとSarah Anne Webbの柔らかなヴォーカルが調和したメロウ・バラード。

「I Will」
爽快メロウ×ヘヴィ・グルーヴの組み合わせが絶妙なサマー・ブリージン。こういったサマー・ジャズ・ファンクもアシッド・ジャズの魅力ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=A7tqHee0JiE

「Break Up」
クールなUKソウル。打ち水のようなヒンヤリとした質感が僕好み。涼しげなフルートもいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=DOczQzhmizA

「Prayer 4 Unity」
タイトル曲はLinton Kwesi Johnson(LKJ)のポエトリーをフィーチャー。ダブ/ラガのエッセンスを取り入れたジャズ・ファンクというのがUKらしくて格好良いです。
https://www.youtube.com/watch?v=ge0KrJGJZFI

「Brasilia (Interview Interlude)」
インタールード。

「Afrojam」
子供の声と共に始まるトライバルなアフロ・ジャズ・ファンク。アフロ・ジャズ/アフロビートのエッセンスを巧みに取り入れています。
https://www.youtube.com/watch?v=1yjfwYJZxZ0

「You're All I Need」
ラストはサンセット・モードのビューティフル・バラードでロマンティックに締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=lgSkVLB2CO0

D'Influenceの他作品もチェックを!

『Good 4 We』(1992年)
Good 4 We

『London』(1997年)
London
posted by ez at 02:38| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月20日

Dee Dee Bridgewater『Bad For Me』

George Duke全面プロデュース☆Dee Dee Bridgewater『Bad For Me』
涙より美しく<FUSION 1000>
発表年:1979年
ez的ジャンル:実力派女性ジャズ・シンガー系サマー・フュージョン
気分は... :スイカのかき氷!

今回は夏らしいサマー・フュージョン/ファンキー・メロウ作品、Dee Dee Bridgewater『Bad For Me』(1979年)です。

1950年テネシー州メンフィス出身の女性ジャズ・シンガーDee Dee Bridgewaterの紹介は、デビュー・アルバム『Afro Blue』(1974年)に続き2回目となります。

4thアルバムとなる本作『Bad For Me』(1979年)は、George Dukeが全面プロデュースしたダンサブル&メロウなサマー・フュージョン作品に仕上がっています。

サマー・モードなジャケも華がありますよね。

レコーディングにはGeorge Duke(p、el-p)、Bobby Lyle(el-p)、Larry Dunn(el-p)、Greg Phillinganes(el-p)、Roland Bautista(g)、Byron Miller(b)、Alphonso Johnson(b)、Robert Powell(b)、 Ricky Lawson(ds)、Sheila Escovedo(per)、Paulinho Da Costa(per)、
Jerry Hey(tp)、Larry Williams(ts)、Don Menza(ts)、Fred Jackson(bs)、Lew McCreary(tb)、Bill Reichenbach(tb)、Napoleon M. Brock(tb、back vo)、Josie James(back vo)、Lynn Davis(back vo)、Jim Gilstrap(back vo)等のミュージシャンが参加しています。

随所でGeorge Dukeらしいファンキー&メロウなフュージョン・サウンドを満喫できます。

12"シングルのミックスはLarry Levanが手掛けたガラージ・クラシック「Bad for Me」、フリーソウルなCarole Bayer Sagerのカヴァー「It's the Falling in Love」、ファンキー・サマー・フュージョンなRamsey Lewisのカヴァー「Tequila Mockingbird」、アーバンに躍動する「Don't Say It (If You Don't Mean It)」、哀愁メロウな「Back of Your Mind」「Love Won't Let Me Go」、ダンサブル&ポップな「For the Girls」あたりがおススメです。

ジャズ/フュージョン好きのみならず、ソウル/ファンク好き、AOR好きの人も楽しめる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Bad for Me」
Deborah Thomas/Charles Veal作。タイトル曲はThe Paul Cacia Bandのカヴァー。オリジナルは『Unbelievable』(1978年)に収録されています。12"シングルのミックスはLarry Levanが手掛けたガラージ・クラシックとしても人気です。George DukeのピアノやRoland Bautistaのギターが先導するファンキー・グルーヴに乗って、Dee Deeのヴォーカルが躍動します。
https://www.youtube.com/watch?v=q1pXysbeMNY

「Back of Your Mind」
Eugene Mcdaniels/Raye Styles作。サマー・フュージョンなサウンドに乗って、切ないバラードをDee Deeがしっとりと歌い上げます。Bobby Lyleのメロウ・エレピもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=0fe1nuDvo7I

「For the Girls」
Dee Dee Bridgewater/George Duke作。ダンサブル&ポップなファンキー・フュージョン。George Dukeのキーボード・ソロも存分に楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=BakBdhtkcRo

「Love Won't Let Me Go」
Larry Dunn/Dee Dee Bridgewater作。サマー・フュージョンな哀愁メロウ・ミディアム。夏の終わりの儚さのような雰囲気があっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=xUvO0u4g8B8

「Streetsinger」
Don Kerr作。少しロッキン・フュージョンなミディアム・グルーヴ。Dee Deeのヴォーカルにもパンチが効いています。

「It's the Falling in Love」
Carole Bayer Sager/David Foster作。Carole Bayer Sagerのオリジナルは『...Too』(1978年)に収録されています。フリーソウル好きの人は気に入るであろうメロウ・グルーヴ。個人的にも一番のお気に入り。Roland Bautistaの心地好いカッティング・ギターをバックに、Dee Deeのチャーミングなヴォーカルが映えます。
https://www.youtube.com/watch?v=J3UaX7yBh9A

「Tequila Mockingbird」
Larry Dunn/Roxanne J. Seeman作。Ramsey Lewis『Tequila Mockingbird』(1977年)のタイトル曲をカヴァー。ファンキーなサマー・フュージョンに仕上がっています。Larry Dunnのムーグ・シンセやJerry Heyらのホーン隊も盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=rji1ozWgg4M

「Don't Say It (If You Don't Mean It)」
Bobby Lyle作。George Dukeプロデュースらしさという点では本曲もおススメ。アーバン&ファンキーなフュージョン・サウンドをバックに、Dee Deeのヴォーカルが輝きを放ちます。
https://www.youtube.com/watch?v=T7BEVfdVqD0

「Is This What Feelings Gets?」
Nickolas Ashford/Valerie Simpson作。Diana Ross、Michael Jacksonが出演した映画『The Wiz』(1979年)の「Dorothy's Theme」をカヴァー。素敵なホーン・アンサンブルをバックに、オーセンティックなバラードを見事に歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=y-S0PN7-Zco

Dee Dee Bridgewaterの他の初期作品もチェックを!

『Afro Blue』(1974年)
アフロ・ブルー 【紙ジャケット仕様】

『Dee Dee Bridgewater』(1976年)
私の肖像

『Just Family』(1978年)
ジャスト・ファミリー<FUSION 1000>
posted by ez at 03:38| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。