2018年08月23日

Latimore『Dig A Little Deeper』

マッスル・ショールズの面々も参加したマイアミ・ソウル☆Latimore『Dig A Little Deeper』
ディグ・ア・リトル・ディーパー
発表年:1978年
ez的ジャンル:T.K. Records系マイアミ・ソウル
気分は... :ビター・スウィート!

今回はマイアミ・ソウルを代表する男性シンガーLatimoreの5thアルバム『Dig A Little Deeper』(1978年)です。

1939年テネシー州チャールストン生まれのR&Bシンガー/ピアニストLatimore(Benjamin Latimore)の紹介は、4thアルバム『It Ain't Where You Been...It's Where You're Goin'』(1976年)に続き2回目となります。

本作『Dig A Little Deeper』の特徴は、本拠地マイアミ以外に、アラバマ、ナッシュビル、デトロイトでレコーディングが行われている点です。

プロデュースはデビュー・アルバム『Latimore』(1973年)からコンビを組み続けるSteve Alaimo

レコーディングにはRoger Hawkins(ds)、David Hood(b)、Jimmy Johnson(g)、Barry Beckett(key)というMuscle Shoals Rhythm Sectionの面々をはじめ、George "Chocolate" Perry(b)、Larry Byrom(g)、Terry MacMillan(harmonica、per)、Brandye(back vo)等のミュージシャンが参加しています。

David Van De Pitteがホーン&ストリングス・アレンジを手掛けています。

ブルージーな味わいのバラード「Dig A Little Deeper」、グルーヴィーな「Out To Get 'Cha」「Too Hot To Handle」、哀愁ダンサブルな「We Got To Hit It Off」、アコースティックな「Ain't Nothing Like A Sweet Woman's Love」、イナたいバラード「Long Distance Love」など充実の全7曲です。

他の70年代Latimore作品と同じくT.K. Records傘下のGladesからのリリースです。

全曲紹介しときやす。

「Long Distance Love」
Latimore作。Latimoreらしいシブさにグッとくるイナたいバラードでアルバムは幕を開けます。哀愁のギター・ソロも味わい深いです。
https://www.youtube.com/watch?v=wa16eNlo7FY

「Out To Get 'Cha」
Latimore作。個人的にはアルバムのハイライトと感じるグルーヴィー・ソウル。ここではマイアミの仲間George "Chocolate" Perryがベースを弾いています。Brandyeによる華やかな女性コーラスとLatimoreのビター・ヴォーカルの組み合わせがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=tDf5t6DsTcA

「We Got To Hit It Off」
Latimore作。哀愁モードのダンサブル・チューン。最初はバラードかと思いきや、次第にダンサブル・モードへ変貌していきます。David Van De Pitteのホーン&ストリングス・アレンジが冴えます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ek7RDYfy28w

Millie Jacksonがアルバム『A Moment's Pleasure』(1979年)でカヴァーしています。また、C.T.C.「Nu Stii」等のサンプリング・ソースとなっています。
Millie Jackson「We Got To Hit It Off」
 https://www.youtube.com/watch?v=ighXVcCv_vc
C.T.C.「Nu Stii」
 https://www.youtube.com/watch?v=ortFWEVo9kQ

「Ain't Nothing Like A Sweet Woman's Love」
George Jackson作。アコースティック・ギター/スティール・ギターの音色が印象的なアーシー・バラード。胸に染みる味わい深さがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=GZfO8a8OVF0

「Too Hot To Handle」
Mickey Buckins作。「Out To Get 'Cha」と並ぶ僕のお気に入り。ビター・トーンのメロウ・グルーヴといった感じがLatimoreらしくていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=j578rFWuyjM

「Dig A Little Deeper」
Latimore作。タイトル曲はブルージーな味わいのバラード。ビター・スウィートなLatimoreの魅力を満喫できる絶品バラードです。ジワジワくる感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=r4vRVCqCNqI

Pushim「果実の月」、Atmosphere「Good Times (Sick Pimpin') 」等のサンプリング・ソースとなっています。
Atmosphere「Good Times (Sick Pimpin') 」
 https://www.youtube.com/watch?v=JV9hglnkhNA

「Tonight's The Night」
ラストはRod Stewart、1976年の大ヒット曲をカヴァー(Rod Stewart作)。ただし、ブルージーすぎて予備知識なしに聴くと、しばらくは「Tonight's The Night」だとは気づかないかもしれません。Terry MacMillanのハーモニカがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Y_pppjGxv1I

前回も書きましたが、「Jolie」収録の『Latimore』(1973年)のCD再発を希望します。

『Let's Straighten Out - More, More, More, Latimore』(1974年)
Let's Straighten It Out (More, More, More): Expanded Edition

『It Ain't Where You Been...It's Where You're Goin'』(1976年)
イット・エイント・ホウェア・ユー・ビーン

『Getting Down To Brass Tacks』(1980年)
Getting Down to Brass Tacks

『The Only Way Is Up』(1991年)
Only Way Is Up

『Catchin' Up』(1993年)
Catchin' Up
posted by ez at 01:04| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする