2018年09月11日

Nick Cohen Presents Cushty『Nick Cohen Presents Cushty』

UKフューチャー・ジャズ/ブラジリアン・ジャズ☆Nick Cohen Presents Cushty『Nick Cohen Presents Cushty』
nick cohen presents cushty.jpg
発表年:2007年
ez的ジャンル:UKフューチャー・ジャズ/ブラジリアン・ジャズ
気分は... :イルカ軍団、開幕戦勝利!

いよいよNFL2018-2019シーズンが開幕!
我がマイアミ・ドルフィンズは悪天候による開始遅延や中断のアクシデントに見舞われながらも、幸先良く開幕戦勝利!

昨シーズンの怪我から復帰したエースQBタネヒルはまだまだ本調子とは言えませんが、次週のジェッツ戦も勝利して勢いをつけて欲しいですね。

UKフューチャー・ジャズ/ブラジリアン・ジャズ作品からNick Cohen Presents Cushty『Nick Cohen Presents Cushty』(2007年)です。

Nick Cohenは80年代後半からロンドンを拠点に活動するベーシスト。当ブログでも紹介したアシッド・ジャズ期のジャズ・ファンク・ユニットVibraphonicThe BaysThe Sunburst Band等のユニットで活動する一方で、他アーティストのレコーディングやツアーに数多く参加しています。当ブログで紹介した作品でいえば、Adam F『Colours』(1998年)に参加しています。

さて、本作はNick CohenCushty名義でリリースしてきたEP、12"を1枚のCDにまとめたものです。リミックス3曲を含む全7曲構成は、アルバム、ミニ・アルバムでもない作品集といった感じですかね。

ロンドンを拠点とするジャズ・シンガーRachael Calladine、UKのシンガー・ソングライターElisabeth Troyといった女性シンガーがフィーチャーされ、ポルトガル出身のパーカッション奏者Oli Savill、UKアフロ・ブラジリアン・ファンク・バンドSaravah Soulのメンバーとしても知られる、ブラジル人サックス/フルート/ギター/バイオリン奏者Marcelo Andrade

Gilles Petersonの人気コンピ『Worldwide Programme 2』収録の人気曲「La La Li」をはじめ、ダンサブル/フューチャリスティックなブラジリアン・ジャズが並びます。リミックス・ヴァージョンもいいですよ。

UKフューチャー・ジャズ/ブラジリアン・ジャズ好きの人はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Sun」
Rachael Calladineをフィーチャー。Oli Savillがパーカッションで参加。サンバ・リズムにアフロ・リズムが重なるクラブ仕様のフューチャリスティックなブラジリアン・ジャズ。パーカッシヴなリズム、エレクトロニカな質感、Rachael Calladinの艶やかなヴォーカルのバランスがいいですね。Nick Cohenプロデュース。
https://www.youtube.com/watch?v=eU4ibgS4KpE

「La La Li」
Rachael Calladineをフィーチャー。Gilles Petersonの人気コンピ『Worldwide Programme 2』収録でも知られる本作のハイライト。Rachaelのスキャットが艶やかな舞う華やかでダンサブルなブラジリアン・ジャズ。Mark Smithプロデュース。
https://www.youtube.com/watch?v=BZC_jI-K7FY

「Properties Of Love」
Elisabeth Troyをフィーチャー。Nick Cohen/Tom Szirtesプロデュース。ミステリアス&ドリーミーなダンサブル・チューン。薄っすらとしたブラジリアン・テイストが逆にいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=RMx4C-ev6Kg

「Amour」
Elisabeth Troyをフィーチャー。Nick Cohen/Tom Szirtesプロデュース。ミステリアス&ドリーミーなフューチャー・ジャズ。派手さはありませんが、惹き込まれるサムシングがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=hra4MBpOEIU

「La La Li (Anaconda Remix)」
「La La Li」のリミックス。トライバルなリズムが協調された仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=LSuJPBEP6Zs

「Sun (Flute Mix)」
「Sun」のリミックスその1。Marcelo Andrade(Saravah Soul)のフルートをフィーチャーしたインスト・ヴァージョンです。
https://www.youtube.com/watch?v=Zu7G4E8S7wE

「Sun (Kuniyuki Remix)」
「Sun」のリミックスその2。日本人DJ/プロデューサー/サウンド・エンジニア Kuniyuki Takahashi(高橋邦幸)によるリミックス。抑えた雰囲気ながらもジャジー・フィーリングが強調された仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=TB2hqflMBeY

ご興味がある方はRachael Calladineのアルバム『Life, Love And Gossip』(2006年)あたりもチェックしてみては?

Rachael Calladine『Life, Love And Gossip』(2006年)
Life, Love & Gossip
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2018年09月10日

Brian Auger's Oblivion Express『Brian Auger's Oblivion Express』

Oblivion Express名義の第1弾アルバム☆Brian Auger's Oblivion Express『Brian Auger's Oblivion Expre
Oblivion Express
発表年:1971年
ez的ジャンル:UKジャズ・ロック
気分は... :王者の品格!

テニスのUSオープン女子シングルスは大坂なおみ選手が遂に日本人初のグランドスラム・チャンピオンに輝きました。生放送で見ていましたが、感動と同時に後味の悪さが残りましたね。

正々堂々と戦った20歳の新チャンピオンに、優勝セレモニーの晴れのスピーチで「ごめんなさい」と謝罪させてしまうセレーナ贔屓の観客の異常さにはガッカリでした。

また、セレーナがスピーチで大坂選手をフォローしたことを美談のように書いている記事を見かけますが、後味の悪さを作った張本人はセレーナであり、とても称賛する気にはなりません。むしろ、主審への暴言には出場停止などの追加ペナルティを課すべきなのでは?

いくらグランドスラム23回優勝の実績があっても、あのような振る舞いがある限り、彼女のことを偉大なチャンピオンと呼ぶ気にはなりません。王者に相応しい品格を備えることが偉大なチャンピオンの条件だと思います。

今回はUKキーボード奏者Brian AugerBrian Auger's Oblivion Expressでリリースした第1弾アルバム『Brian Auger's Oblivion Express』(1971年)です。

これまで当ブログで紹介したBrian Auger関連作品は以下の9枚です。

Julie Driscoll, Brian Auger & The Trinity
 『Open』(1967年)
 『Streetnoise』(1969年)
Brian Auger & The Trinity
 『Definitely What!』(1968年)
Brian Auger's Oblivion Express
 『A Better Land』(1971年)
 『Second Wind』(1972年)
 『Closer to It!』(1973年)
 『Straight Ahead』(1975年)
 『Reinforcements』(1975年)
Brian Auger & Julie Tippetts
 『Encore』(1978年)

1970年のBrian Auger & The Trinity解散後、Augerが新たに結成したグループがBrian Auger's Oblivion Expressであり、その1stアルバムが本作『Brian Auger's Oblivion Express』(1971年)です。

本作におけるメンバーはBrian Auger(key、vo)、Jim Mullen(g、vo)、Barry Dean(b、vo)、Robbie McIntosh(ds)の4名。Brian Augerがプロデュースも手掛けています。

クロスオーヴァーなジャズ・ロック・サウンドでフリー・ソウル好きにも人気のあるBrian Auger's Oblivion Expressですが、1stとなる本作では時代を反映したプログレッシヴ・ロック/ヘヴィ・ロック的なジャズ・ロックを展開しています。

フリー・ソウル的な音を期待すると肩透かしを食らうかもしれません。しかし、John McLaughlinのカヴァー「Dragon Song」、プログレ・ロック調の「Total Eclipse」、ヴォーカル入りのグルーヴィー・ロック「The Light」「On The Road」、ハード・ドライビングな「The Sword」、Augerのハモンドが暴れまわるファンキーなタイトル曲「Oblivion Express」といった内容は、70年代のUKロック/ジャズ・ロック/グルーヴィー・ロック好きの人であれば楽しめる1枚だと思います。

オルガン・ロック好きの人はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Dragon Song」
John McLaughlinのカヴァー。McLaughlinのオリジナルは『Devotion』(1970年)に収録されています。ヘヴィなギターとマッドなオルガンが印象的なジャズ・ロックは、この時代らしい音かもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=Jk7fqNsP3dc

「Total Eclipse」
Roger Ball作。11分半超の大作はプログレ・ロック調のコズミック&ミステリアスな雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=GG3e7rVVt9Q

「The Light」
Brian Auger作。Brian Augerらしいハモンドを満喫できるヴォーカル入りのグルーヴィー・ロック。前のめりのワイルドなグルーヴ感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=wVarF_0DB1k

「On The Road」
Brian Auger/Jim Mullen作。ヴォーカル入りのグルーヴィーなジャズ・ロック。グルーヴを下支えするBarry Deanのベース・ラインが格好良いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=55jwn0guQsA

「The Sword」
Brian Auger作。僕の一番のお気に入り。スリリングなハード・ドライビングにグッとくるグルーヴィー・ロック。Brian Auger & The Trinityのグルーヴをパワー・アップさせた感じがいいですね。ここでもBarry Deanのベースがイカしています。Madlib「Paradies」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=XUvf6aqvxYc

「Oblivion Express」
Brian Auger作。グループ名を冠したタイトル曲が今日的に本作のハイライトかもしれませんね。Augerのハモンドが暴れまわるハード&ファンキーなジャズ・ロックで締め括ってくれます。アシッドな雰囲気もあtっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=vFkazt5BuH0

Brian Augerの過去記事もご参照下さい。

Julie Driscoll,Brian Auger & The Trinity『Open』(1967年)
Open

Brian Auger & The Trinity『Definitely What!』(1968年)
デフィニットリー・ホワット(紙ジャケット仕様)

Julie Driscoll,Brian Auger & The Trinity『Streetnoise』(1969年)
Streetnoise by Julie Driscoll & Brian Auger (2011-07-12) 【並行輸入品】

Brian Auger's Oblivion Express『A Better Land』(1971年)
ア・ベター・ランド(紙ジャケット仕様)

Brian Auger's Oblivion Express『Second Wind』(1972年)
Second Wind

Brian Auger's Oblivion Express『Closer to It!』(1973年)
Closer to It (Dlx)

Brian Auger's Oblivion Express『Straight Ahead』(1975年)
ストレイト・アヘッド(紙ジャケット仕様)

Brian Auger's Oblivion Express『Reinforcements』(1975年)
Reinforcements

Brian Auger & Julie Tippetts『Encore』(1978年)
思い出にアンコール
posted by ez at 01:30| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月09日

Garth.『Human Nature』

新世代男性R&Bシンガー、日本独自編集アルバム☆Garth.『Human Nature』
Human Nature
発表年:2018年
ez的ジャンル:新世代男性R&B
気分は... :ピリオド(.)がポイント!

新作R&BからGarth.『Human Nature』です。

Garth.(最後にピリオドが入ります)ことGarth Michael Taylor, Jr.は、メリーランド州ロウレル出身の男性R&Bシンガー。

カレッジ時代に知り合った仲間とソウル/R&BバンドThe Rooksを結成。やがて、The RooksはN.Y.へ拠点を移します。

The Rooksは公式デビューEP「Something You Can Take」(2013年)、ミニ・アルバム『Wires』(2015年)等の作品をリリースしています。

The Rooksの活動と並行してソロの準備を進めていたGarth.は、2017年にソロ・シングル「Human Nature」、2018年3月に「Human Nature」を含む8曲入りEP『Human Nature』をリリースしています。

本作はEP『Human Nature』の8曲に新曲4曲を追加した日本独自仕様のアルバムです。

Frank OceanPrinceの影響を感じるヴォーカルとシンプルなサウンドによる独特の美学に貫かれた本編と8曲と、本編以上に作り込まれて華やかな新曲4曲のバランスが案外絶妙だったりします。

プロデュースはGarth.Donnie SpackmanCaseyMQMike IrishConnor SchultzeSpencer HattendorfMikos da Gawd

Garth.はヴォーカル以外に様々な楽器を演奏できるマルチ・インストゥルメンタリストですが、本作ではヴォーカルに専念しています。

レコーディングにはJessica Best(vo)、George Watsky(vo)、Paul Bloom(key、syn)、Mike Irish(key、syn)、Ru Lemer(key、syn、per)、CaseyMQ(key、syn)、Zack Cross(key、syn)、Spencer Hattendorf(key、syn)、Gray Hall(g)、Graham Richman(g)、George Risk(g、per)、Connor Schultze(g、b)、Kilian Karlsson(g)、(g)、Reed Sutherland(b)、Jay Elliot(ds)、Donnie Spackman(ds、per)といったミュージシャンが参加しています。

本編でいえば、Prince調ファンクの「Erika」、Garth.の美学を感じるタイトル曲「Human Nature」、オーガニックなビューティフル・バラード「Can I Follow You There?」、セクシーなミニマル・ファンク「Love Like」あたりがおススメ。

ボーナス・トラックでは、ロッキン・フィーリングの「Dutty Love」、ディスコ・ブギーな「Wild (Golden Child)」が僕好み。

The Rooksの活動も含めて注目したい男性R&Bアーティストです。

全曲紹介しときやす。

「Rosemary」
セミアコ・ギターとコーラスが中心のシンプルなミディアム・バラード。ソウル・マナーに沿ったオーセンティックな楽曲なのに、そう聴こえないのが面白いですね。

「Erika」
Prince調のダンサブルなファンク・チューン。80年代テイストのエッセンスを巧みに取り入れています。

「Human Nature」
タイトル曲はエレクトロニック・サウンドを駆使つつ、ブルージー&ソウルフルなフィーリングが伝わってくる素敵なスロウです。Garth.の美学を感じる1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=y8eu6aiMEzM

「I Don't Know What Love Is」
George Watskyのラップをフィーチャー。ポップなPrince殿下といった趣のミディアム・グルーヴ。

「Can I Follow You There?」
Princeがオーガニック・ソウルを歌ったら・・・といった雰囲気のファルセット・ヴォーカルが印象的なビューティフル・バラード。

「Past Life」
次曲への繋ぎの小曲。Frank Ocean調の雰囲気を楽しめます。

「Love Like」
僕好みのミニマル・ファンク。Garth.のセクシーな魅力が伝わってきます。派手さはありませんが、本作のセンスの良さを感じます。

「The Mess」
ラストはシンプルながらも少し風変わりなバラードです。

ここからはJapan Bonus Tracks。

「Nowhere」
本編以上に華やかなエレクトリックなダンス・チューン。個人的にはEDMっぽい方向には進んで欲しくありませんが・・・

「Dutty Love」
ロッキン・フィーリングも取り入れたセクシーなダンサブル・チューン。Garth.のファルセットが冴えわたります。

「Our Father」
少し内省的なミディアム・スロウ。本編以上に作り込まれている印象です。

「Wild (Golden Child)」
ラストはアルバムで最もキャッチーなディスコ・ブギーで締め括ってくれます。80年代的なキラキラした雰囲気がいいですね。

いよいよテニスの全米オープン女性シングルス決勝ですね。
歴史的瞬間を見たいので早く寝ようっと。
posted by ez at 01:03| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月08日

Horace Silver『Serenade To A Soul Sister』

「Psychedelic Sally」のオリジナル収録☆Horace Silver『Serenade To A Soul Sister』
セレナーデ・トゥ・ア・ソウル・シスター
録音年:1968年
ez的ジャンル:ファンキー・ジャズ伝道師
気分は... :セレンディピティ・・・

今回はジャズ・ジャイアントの一人Horace Silverが1968年にリリースした『Serenade To A Soul Sister』です。

ファンキー・ジャズの伝道師として名高いジャズ・ピアニストHorace Silverについて、当ブログでこれまで紹介した作品は以下の4枚。

 『Song For My Father』(1964年)
 『The Cape Verdean Blues』(1965年)
 『The Jody Grind』(1966年)
 『Total Response (The United States Of Mind/Phase 2)』(1971年)
 『In Pursuit Of The 27th Man』(1973年)

Blue Noteからリリースされた本作『Serenade To A Soul Sister』(1968年)は、Horace Silverを代表する作品でもなく、評価が分かれる1枚かもしれません。

ファンキー路線を突き進んできたHorace Silverですが、時代の波の中で方向性に迷いが生じていたのではないかと推察します。しかし、時代背景など気にせず、純粋に1曲1曲の演奏を聴けば、楽しめるはずです。

アルバムはオリジナルLPのA面(前半3曲)とB面(後半3曲)の2つのセッションで構成されています。ざっくり言えば、前半はHorace Silverらしいファンキー路線、後半はモーダルな演奏という構成です。

前半3曲のメンバーは、Horace Silver(p)、Charles Tolliver(tp)、Stanley Turrentine(ts)、Bob Cranshaw(b)、Mickey Roker(ds)という5名。

後半3曲のメンバーは、Horace Silver(p)、Charles Tolliver(tp)、Bennie Maupin(ts)、John Williams(b)、Billy Cobham(ds)という5名(ホーン隊の2名はラストの「Next Time I Fall in Love」不参加)。

前半のファンキー路線のハイライトはEddie Jeffersonヴァージョンでも知られる「Psychedelic Sally」、後半のモーダル路線はどの演奏も甲乙つけがたいですが、「Jungle Juice」「Kindred Spirits」が僕のおススメです。

楽曲はすべてHorace Silverのオリジナルです。

レア・グルーヴ好きの人は、とりあえず「Psychedelic Sally」目当てで聴いてみてください。

全曲紹介しときやす。

「Psychedelic Sally」
レア・グルーヴ方面で人気のEddie Jeffersonヴァージョンでもお馴染みの楽曲のオリジナル。Stanley Turrentineが絶好調のテナーを聴かせてくれるダンサブルでヒップなソウル・ジャズです。
https://www.youtube.com/watch?v=jZEkxWzUSDs

Eddie Jefferson以外にBilly Paul、Lionel Hampton、J. Teixi Bandがカヴァーしています。
Eddie Jefferson「Psychedelic Sally」
 https://www.youtube.com/watch?v=9C9Bs2mP1uo
Billy Paul「Psychedelic Sally」
 https://www.youtube.com/watch?v=bZrDBSSgW_A
J. Teixi Band「Psychedelic Sally」
 https://www.youtube.com/watch?v=C28mrWvlmgI

Eddie Jeffersonヴァージョンはアルバム『Body And Soul』(1968年)に収録されています。
Eddie Jefferson『Body And Soul』(1968年)
Body & Soul

「Serenade to a Soul Sister」
抑えたトーンながらもリラックスした雰囲気で軽やかなファンキー・ジャズを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=2pgYPonXo1s

「Rain Dance」
雨音のようなイントロに続き、本編はSilverらしいピアノを楽しめます。ここまでが前半のセッション。
https://www.youtube.com/watch?v=9uNzmGsaZQ8

「Jungle Juice」
ここから後半のセッション。モーダルとファンキーが両立している感じがいいですね。演奏全体を牽引するJohn Williamsのベースが格好良いです。
https://www.youtube.com/watch?v=uSJcZbyTjjs

「Kindred Spirits」
何処となくミステリアスな雰囲気に惹き込まれる演奏です。派手さはありませんがキマっています。
https://www.youtube.com/watch?v=UNsbaHUW7AM

「Next Time I Fall in Love」
ラストはピアノ・トリオによる小粋なバラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=0fZQfoXgif0

Horace Silverの過去記事もご参照ください。

『Song For My Father』(1964年)
ソング・フォー・マイ・ファーザー

『The Cape Verdean Blues』(1965年)
The Cape Verdean Blues

『The Jody Grind』(1966年)
The Jody Grind

『Total Response (The United States Of Mind/Phase 2)』(1971年)
トータル・レスポンス

『In Pursuit Of The 27th Man』(1973年)
イン・パースート・オブ・ザ・27th・マン
posted by ez at 10:02| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月07日

Eric Justin Kaz『If You're Lonely』

シンガー・ソングライター名作の誉れ高い1枚☆Eric Justin Kaz『If You're Lonely』
イフ・ユアー・ロンリー
発表年:1972年
ez的ジャンル:男性シンガー・ソングライター
気分は... :反脆弱性!

今回は再評価の高い70年代SSW作品からEric Justin Kaz『If You're Lonely』(1972年)です。

Eric Justin Kazは1947年、N.Y.ブルックリン生まれの男性シンガー・ソングライター。

60年代後半は、本作にも参加しているSteve Solesらと組んだサイケ・フォーク・ユニットBearやサイケ・ガレージ・バンドBlues Magoosで活動していました。

70年代に入り、HappyとArtie(Bear時代の同僚)のTraum兄弟の呼びかけで集まったプロジェクトMud Acresへ参加を経て、本作『If You're Lonely』(1972年)と『Cul-De-Sac』(1974年)という2枚のソロ・アルバムをリリース。
その間、彼の楽曲「Love Has No Pride」Bonnie RaittLinda Ronstadtが取り上げたことで知名度を上げていきます。

さらにCraig Fullerらと組んだバンドAmerican Flyerでアルバム2枚をリリースしています。Craig Fullerとは共同名義のアルバム『Craig Fuller/Eric Kaz』(1978年)もリリースしています。

自身の作品では商業的成功と縁遠かったEric Kazですが、全米ヒットしたDon Johnson「Heartbeat」Michael Bolton 「That's What Love Is All About」、USカントリー・チャートNo.1となったGeorge Strait「I Cross My Heart」などソングライターとして成功を収めています。

Eric Kazといえば、まず本作『If You're Lonely』(1972年)ということになりますね。

ヒットはしませんでしたが、シンガー・ソングライター名作として確固たる評価を確立しているアルバムです。

プロデュースはジャズ評論家としても知られるMichael CuscunaEumir Deodatoがアレンジを手掛けています。

レコーディングにはEric Kaz(vo、p、g、harmonica)以下、Chuck Rainey(b)、Tony Levin(b)、George Duvivier(b)、Richard Davis(b)、Grady Tate(ds)、Paul Dickler(g)、Steven Soles(g、back vo)、Bonnie Raitt(steel g)、Ralph MacDonald(per、congas)、David Schiffman(congas)、Romeo Penque(english horn)、Seldon Powell(clarinet)、Don Butterfield(tuba)、Al Brown(strings)、Cissy Houston(back vo)、Dianne Davidson(back vo)、Josh Brown(back vo)、Sandie Cantrell(back vo)、Tracy Nelson(back vo)が参加しています。

N.Y.のジャズ/フュージョン系ミュージシャンが多数参加していますが、まず歌詞やメロディに惹かれるシンガー・ソングライター然とした作品である点がいいですね。個人的にはCissy Houstonらバック・コーラス隊のゴスペル/ソウルな味わいもアルバムの魅力向上に大きく貢献していると思います。

楽曲はすべてEric Kazのオリジナルです(共作含む)。

間違いのない男性シンガー・ソングライター作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Cruel Wind」
抑えたトーンながらも都会的サウンドが印象的なオープニング。淡々としたKazのヴォーカルとCissy Houstonらのゴスペル調バック・コーラスの組み合わせもいい感じです。Paul Dicklerのスライド・ギター、Deodatoによるストリングスもグッド!予備知識なく聴くと、ウエストコースト系だと感じるかも?
https://www.youtube.com/watch?v=vqalz1pxl5g

「If You're Lonely」
Kazのソングライティングの才を感じるタイトル曲。淋しい思いをしている人に優しくKazが語りかけます。Kaz自身のハーモニカやDeodatoによるストリングスが絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=ux7-2A5QTRA

「Temptation (Took Control Of Me And I Fell)」
Bonnie Raittのスティール・ギターが印象的なR&B調のブルージーな仕上がり。洗練されたイナたさがサイコーです。今回久々に聴き直して一番グッときたのがコレでした。
https://www.youtube.com/watch?v=mwv82BYspQM

「Time Has Come」
ピアノの弾き語りによるブルース。もうすぐ死を迎える男の心情を歌ったものですが、湿っぽくなく歌うところがこの人らしいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=s--HX7QEmeo

「Tonight, The Sky's About To Cry」
John Andreolliとの共作。本作にも参加している女性シンガーTracy NelsonがメンバーであったMother Earthへ提供した楽曲のセルフ・カヴァー(Mother Earthヴァージョンはアルバム『Bring Me Home』収録)。美しいストリングスと共に始まるセンチメンタルなバラードです。悲しみに浸りたい気分のときにどうぞ!
https://www.youtube.com/watch?v=m_gh8fCR0Us

「Cry Like A Rainstorm」
人生に迷いながらもがいている歌詞には、Jackson Browneに通じる魅力がありますね。弱さも含めて自分に向き合い、しみじみと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=Vi2Ykr6VkaI

「Mother Earth (Provides For Me)」
本作にも参加している女性シンガーTracy Nelsonがアルバム『Tracy Nelson/Mother Earth』(1972年)で取り上げたことでも知られる楽曲。ソウルフルなコーラス隊とダブルベースが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=ORMn4hlUI90

「When I'm Gone」
旅立ちの心情を淡々と歌い上げます。Deodatoのアレンジ・センスが冴えます。
https://www.youtube.com/watch?v=dHAFVT1sTnM

「Someday, My Love May Grow」
「Mother Earth (Provides For Me)」同様、Tracy Nelsonがアルバム『Tracy Nelson/Mother Earth』(1972年)で取り上げた楽曲。恋に破れた男の心情を切々と歌い上げます。シンガー・ソングライター然とした感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=-KKfR1mnUu0

「Christ, It's Mighty Cold Outside」
タイトルのように、キリストへ懺悔するバラードでアルバムは幕を閉じます。
https://www.youtube.com/watch?v=KP53ZSq30RI

Eric Kazの他作品もチェックを!

『Cul-De-Sac』(1974年)
カル・デ・サック

Craig Fuller/Eric Kaz『Craig Fuller/Eric Kaz』(1978年)
クレイグ・フラー&エリック・カズ(期間生産限定盤)

『1000 Years Of Sorrow 』(2002年) ※未発表音源集
1000年の悲しみ

『エリック・カズ: 41年目の再会』(2015年)
エリック・カズ: 41年目の再会

Mud Acres『Music Among Friends』(1972年)
ミュージック・アマング・フレンズ

American Flyer『American Flyer』(1976年)
アメリカン・フライヤー

American Flyer『Spirit Of A Woman』(1977年)
スピリット・オブ・ア・ウーマン
posted by ez at 03:30| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする