発表年:2018年
ez的ジャンル:イタリア発ポップ・ジャズ・プロジェクト
気分は... :ハプニングも楽しむ!
昨日は横浜ランドマークタワー68Fで懐石ランチ。
眼下に港と海を眺めながら優雅にランチのはずが、霧で景色は真っ白状態(泣)
まぁ、視界ゼロ状態で懐石料理を食すのも、ある意味で幻想的!とポジティブに楽しんできました(笑)
今回は新作アルバムから当ブログでもお馴染みのイタリア発ポップ・ジャズ・プロジェクトPapikの最新作『Little Songs for Big Elevators』です。
イタリア人キーボード奏者/コンポーザー/アレンジャーNerio Poggiによるポップ・ジャズ・プロジェクトPapik。
これまで当ブログで紹介したPapik関連作品は以下の5枚。
『Rhythm of Life』(2009年)
『Music Inside』(2012年)
『Papik Presents: Cocktail Martino - A Tribute To Bruno Martino』(2013年)
『Sounds for the Open Road』(2014年)
The Soultrend Orchestra『84 King Street』(2017年)
今年3月にアーバン・ディスコにアプローチした新プロジェクトThe Soultrend Orchestraの『84 King Street』を紹介したばかりですが、Papik名義の新作もリリースしてくれました。
Papik名義の純粋なスタジオ新作という意味では、『Sounds for the Open Road』(2014年)以来になります。
『Sounds for the Open Road』は、Disc1にはJazzy Lane、Disc2にはSoul LaneというCD2枚組でしたが、本作『Little Songs for Big Elevators』も同じような形式で、Disc1:Jazzy FloorとDisc2:Soul FloorというCD2枚組です。
いつもの通り、殆どの曲がヴォーカル入りであり、Ely Bruna、Alan ScaffardiといったPapik作品のレギュラー・メンバーをはじめ、ハウス・クラシック「Restless」で知られるイタリア人女性シンガーNeja、90年代から活動するイタリアのジャズ・ユニットGazzara、Bee Geesカヴァー・バンドTree GeesのメンバーAlex Sammarini、US出身で長年イタリアを拠点に活動するベテランR&BシンガーRonnie Jones、イタリアのジャズ・ファンク・ユニットDirotta Su CubaのメンバーSimona Bencini、The Happy EndのメンバーでもあったUKベテラン女性シンガーSarah Jane Morris等の多彩なシンガーがフィーチャリングされています。
Papik作品といえば、カヴァー・セレクトもお楽しみの1つですが、今回はCrash Test Dummies、Kaleidoscopio、Soundgarden、Terence Trent D'Arbyといった意外なカヴァーも含まれます。
内容的には、100%Papik印のアレンジ・センスが冴えわたるポップ・ジャズ・ワールドを楽しめます。
ラウンジ好き、AOR好き、ボッサ好き、ポップ・ソウル好きの人もぜひチェックを!
全曲紹介しときやす。
Disc1:Jazzy Floor
「Cold As Fire」
ハウス・クラシック「Restless」で知られるイタリア人女性シンガーNejaをフィーチャー。映画のテーマ曲のような哀愁バラードを堂々と歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=bCn6GTI46dU
「Rein Que Je Changerais」
『Papik Presents: Cocktail Martino - A Tribute To Bruno Martino』にも参加していた女性シンガーFrancesca Gramegnaをフィーチャー。Papikらしいラウンジ・ポップなボッサ・ジャズを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=FCvau6AlpZ0
「Keep The Fire Higher」
The Soultrend Orchestra『84 King Street』にも参加していた男性シンガーFrankie Lovecchioをフィーチャー。爽快に疾走するシティ・ポップ調の仕上がり。伊達男のシティ・ポップといった趣がサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=ZpEyNVB1tYc
「No Doubts Left」
Mario Biondi作品等にも参加しているイタリア人男性シンガー&ピアニストWalter Ricciをフィーチャー。オーセンティックなロマンティック・バラードをしっとりと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=W64hS9nT7ZI
「MMM MMM MMM MMM」
カナダのロック・バンドCrash Test Dummies、1993年の世界的ヒットをカヴァー。Marta Capponiの女性ヴォーカルをフィーチャー。ロック・バラード名曲をPapikらしいジャジー・ポップへ変貌させています。
https://www.youtube.com/watch?v=dRo1sPvHlXI
「Nevermore」
Alfredo Malabelloの男性ヴォーカルをフィーチャー。美しいジャズ・バラードをしっとり歌い上げます。
「Her Name Is」
Papik作品の常連である男性シンガーAlan Scaffardiをフィーチャー。Papikらしいボッサなポップ・ジャズを男臭く歌い上げます。
「I Feel Fine」
Erika Scherlinの女性ヴォーカルをフィーチャー。優しいジャジー・ムードのバラードに仕上がっています。
「Soul Town」
90年代から活動するイタリアのジャズ・ユニットGazzara(Francesco Gazzara、Massimo Sanna、Mauro Mirti)をフィーチャー。オルガンが印象的な伊達男の小粋なポップ・ソウル・ジャズ といった趣です。
「Just For One Day」
再びAlan Scaffardiをフィーチャー。ボッサ・フィーリングのロマンティックなミディアム・バラードです。
「Voce Me Apareceo」
ブラジリアン・ドラムンベース・ユニットKaleidoscopio、2002年のヒット・シングルをカヴァー。Papik作品への参加経験を持つ女性シンガーFrancesca Gramegnaをフィーチャー。ドラムンベースだったオリジナルをボッサ調メロウ・チューンで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=i-dAqFTbvQM
「Anyway You Want To」
Bee Geesのカヴァー・バンドとして知られるTree Geesの男性シンガーAlex Sammariniをフィーチャー。リード・ヴォーカル&バック・ヴォーカルの多重録音で一人Bee Gees状態のメロウ・バラードです。"これBee Geesの未発表曲だよ"と紹介されたら騙されてしまいそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=GKOqbBB9kv8
「In Fondo Ai Tuoi Occhi」
Papik作品への参加経験を持つ女性シンガーSara Galimbertiをフィーチャー。妖艶なSaraのヴォーカルに惹かれる哀愁セクシー・バラード。イタリア語の語感がセクシー・ムードを高めてくれます。
「L'avventure (Borsalino)」
ジャン=ポール・ベルモンド、アラン・ドロン主演のギャング映画『Borsalino(ボルサリーノ)』(1970年)のテーマ曲をカヴァー(Claude Bolling作)。ベルリン生まれの女性シンガー・ソングライターIda Landsbergをフィーチャー。Papikのアレンジ・センスが冴える素敵なフレンチ・ポップ・ジャズに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Ei-bQUgCosY
「Grace」
ピアノ&ストリングスによる哀愁モードのインストでJazzy Floorを締め括ってくれます。
Disc2:Soul Floor
「Never Knew Love Like This Before」
当ブログでも紹介したStephanie Mills、1980年のヒット曲をカヴァー(a href="http://eastzono.seesaa.net/article/449483316.html">James Mtume/Reggie Lucas作)US出身ながら長年イタリアを拠点に活動するベテランR&BシンガーRonnie Jonesをフィーチャー。オリジナルよりも少しテンポを落とし、年季の入ったRonnie Jonesのビター・ヴォーカルが映えるポップ・ソウルに仕上がっています。
「You Got Me Wrong」
Papik作品に欠かせない女性シンガーEly Brunaをフィーチャー。安定感のあるヴォーカルで哀愁チューンを情熱的に歌い上げます。Ely Brunaのソロ作がお好きな人であれば、気に入るはず。
「Get On」
エレクトロ・スウィングでお馴染みのParov Stelar作品にも参加している男性シンガーAnduzeをフィーチャー。ミディアム・バラードを味わい深く歌い上げます。
「One Hundred Ways」
James IngramをフィーチャーしたQuincy Jones、1981年のヒット曲をカヴァー(Ben Wright、Kathy Wakefield、Tony Coleman作)。Kenneth Baileyの男性ヴォーカルをフィーチャー。Papikにフィットしそうなカヴァー・セレクトですね。オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、Papikらしいポップ・メロウな味わいで楽しませてくれます。
「I Just Wanna Let You Know」
イタリアのジャズ・ファンク・ユニットDirotta Su Cubaのメンバーとして知られる女性シンガーSimona Benciniをフィーチャー。AOR好きの人が気に入りそうな都会的メロウ・グルーヴに仕上がっています。
「I Really Feel You So」
The Happy End時代も含めて80年代から活動するUKのベテラン女性シンガーSarah Jane Morrisをフィーチャー。 少し中性的なソウルフル・ヴォーカルで歌い上げるミディアム・バラードです。
「Baby It's Over」
Andrea Veschiniの男性ヴォーカルをフィーチャー。切々と歌い上げる哀愁バラードです。
「Touch The Sky」
The Soultrend Orchestraをフィーチャー。『84 King Street』に収録されていそうなアーバンなメロウ・グルーヴです。
「Love Exists」
『Papik Smooth Experience』にも参加していた女性シンガーDagmar Segbersをフィーチャー。アコギの美しい響きが印象的なビューティフル・バラードです。
「Black Hole Sun」
グランジ・ロックの人気バンドSoundgarden、1994年のヒット・シングルをカヴァー(Chris Cornell作)。「I Like Chopin」でお馴染みのGazebo作品にも参加している女性シンガーNadia Stracciaをフィーチャー。ロック名曲をキュートなポップ・ソウルへ変貌させるPapikの真骨頂を満喫できる1曲です。
「Justice Or Cospiracy」
再びAnduzeをフィーチャー。ドラム・マシーンやシンセで80年代シンセ・ポップ調の味わいを演出しています。
「You Are All That I Ever Wanted」
再びKenneth Baileyをフィーチャー。Kenneth Baileyの声質の良さが映えるメロウなミディアム・バラードです。
「The Moonlight On Your Face」
三度Alan Scaffardiをフィーチャー。 「Justice Or Cospiracy」同様、シンセ・ポップ調のダンサブル・チューンで楽しませてくれます。
「Everytime I Look At You」
The Soultrend Orchestra『84 King Street』にも参加していたLetizia Liberatiをフィーチャー。Papikらしいポップ・センス全開の素敵なメロウ・チューン。Letizia Liberatiの明るく優しいヴォーカルにもグッときます。
「Wishing Well」
ラストはTerence Trent D'Arby、1987年USチャートNo.1の大ヒット曲をカヴァー。The Soultrend Orchestra『84 King Street』にも参加していたFrankie Pearlをフィーチャー。オリジナルの雰囲気を受け継ぐ、妖しげな格好良さにグッときます。
前回もそうでしたが、2枚組全30曲にコメントするのは結構大変です(笑)
Papik関連の他作品もチェックを!
『Rhythm of Life』(2009年)
『Music Inside』(2012年)
『Papik Presents: Cocktail Martino - A Tribute To Bruno Martino』(2013年)
『Sounds for the Open Road』(2014年)
『Cocktail Mina』(2016年)
『Papik Smooth Experience』(2016年)
Papik & Yuma『Lupin III (L'avventura Italiana)』(2016年)
『Cocktail Battisti』(2016年)
The Soultrend Orchestra『84 King Street』(2017年)