発表年:1982年
ez的ジャンル:ポップ・ディスコ系女性ポップ・シンガー
気分は... :気になるふたり・・・
今回は女性シンガー・ソングライターMelissa Manchesterのヒット・アルバム『Hey Ricky』(1982年)です。
70〜80年代ポップス・ファンにはお馴染みの女性シンガー・ソングライターMelissa Manchesterの紹介は、『Don't Cry Out Loud』(1978年)、『Singin'』(1977年)に続き3回目となります。
本作はArif Mardinをプロデューサーに迎え、全米チャート第5位となった彼女のキャリア最大のヒット曲「You Should Hear How She Talks About You」を生んだヒット・アルバムです。
Melissa Manchester(vo、key、p)以下、元BreadのDavid Gates(vo)、Arif Mardin(key、syn)、Robbie Buchanan(key、syn)、Bob Christianson(key、syn)、Stuart Elster(key、syn)、Larry Williams(syn、as)、David Gates(vo、g)、Jim Henken(g)、Michael Landau(g)、Steve Lukather(g)、Hugh McCracken(g)、Dean Parks(g)、David Spinozza(g)、Dennis Belfield(b)、Nathan East(b)、Cliff Hugo(b)、Abe Laboriel, Sr.(b)、Will Lee(b)、Ed Greene(ds)、Sinclair Lott(ds)、Jeff Porcaro(ds)、Sammy Figueroa(per)、Don Brooks(harmonica)、David Manchester(bassoon)、Hamish Stuart(Average White Band)(back vo)、Millie Whiteside(back vo)、Tom Snow(back vo)、Ula Hedwig(back vo)、Lani Groves(back vo)、Robin Beck(back vo)等がレコーディングに参加しています。
やはり、目立つのはポップ・ディスコな大ヒット曲「You Should Hear How She Talks About You」や、Elton Johnとのコンビでお馴染みのBernie Taupinと組んだタイトル曲「Hey Ricky (You're a Low Down Heel)」といった80年代らしいポップ路線の楽曲です。
一方で、その2曲を除けば、オーセンティックな楽曲が多い正統派のポップ・ヴォーカル作品に仕上がっています。
ウエスト・コーストらしい開放的なメロウ・ミディアム「Looking for the Perfect Ahh」、ブルーアイド・ソウル的な魅力を持つ「Your Place or Mine」、オーセンティックなメロウ・バラード「Slowly」や「I'll Always Love You」、元BreadのDavid Gatesとのデュエット「Wish We Were Heroes」あたりが僕のおススメです。
大ヒット曲「You Should Hear How She Talks About You」は勿論、それ以外の楽曲も楽しみましょう。
全曲紹介しときやす。
「You Should Hear How She Talks About You」
Dean Pitchford/Tom Snow作。全米チャート第5位となった彼女のキャリア最大のヒット曲。Olivia Newton-John「Physical」あたりと同タイプのポップ・ディスコ・チューン。僕も高校時代にリアルタイムでよく聴きました。ニューウェイヴ/エレポップなエッセンスも効いているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=GWbDykX47uU
「Slowly」
Ken Bell/Terry Skinner/Gerry L. Wallace作。Melissaの魅力が伝わってくるオーセンティックなメロウ・バラード。聴いていると、昔の竹内まりあのバラードが聴きたくなってきた・・・
https://www.youtube.com/watch?v=0BKc8TaIdA0
「Hey Ricky (You're a Low Down Heel)」
Melissa Manchester/Bernie Taupin作。タイトル曲はElton Johnとのコンビでお馴染みのBernie Taupinの作詞です。ポップ・ロック調のアップ・チューンは実にこの時代らしい雰囲気です。
「I'll Always Love You」
Tom Snow/Eric Kaz作品のカヴァー。オリジナルはMichael Johnson。Melissaの素敵な歌声に包まれるラブ・バラード。彼女にはこういったオーセンティックなメロウ・バラードが似合います。
「Race To The End」
Vangelis/Jon Anderson作。Vangelisの大ヒット曲「Chariots of Fire」をカヴァー。シンセとオーケストラを配したスケールの大きなバラードですが、僕には少し仰々しいかな・・・
「Wish We Were Heroes」
元BreadのDavid Gatesとのデュエット。Austin Gravelding作。ハーモニカの音色の似合うメロウなアコースティック・バラード。ジワジワと胸に染み入ります。
https://www.youtube.com/watch?v=nKwwx5-NjzA
「Come in From The Rain」
Melissa Manchester/Carole Bayer-Sager作。『Better Days & Happy Endings』(1976年)収録曲の再レコーディング。Captain & Tennilleもカヴァーした曲です。オリジナル・ヴァージョンからそれ程変わった印象は受けませんが、胸に迫ってくる感動バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=t12lJMO1yzg
「Looking for the Perfect Ahh」
Melissa Manchester/Carole Bayer-Sager/Robbie Buchanan作。僕の一番のお気に入り。ウエスト・コーストらしい開放的なメロウ・ミディアムです。
https://www.youtube.com/watch?v=-yx095JruZU
「Your Place or Mine」
Melissa Manchester/Allee Willis/David Paul Bryant作。ブルーアイド・ソウル的な魅力を持つミディアム。Average White BandのHamish Stuartがバック・コーラスで参加しています。
「Someone to Watch Over Me」
ラストはGeorge & Ira Gershwin作のスタンダードをカヴァー。オリジナルはミュージカル『Oh, Kay!』(1926年)のために書かれたものです。当ブログではChet Baker、Ann Burtonのカヴァーを紹介済みです。スタンダード然としたバラードを堂々と歌い上げます。
Melissa Manchesterの他作品もチェックを!
『Home to Myself』(1973年)
『Bright Eyes』(1974年)
『Melissa』(1975年)
『Better Days & Happy Endings』(1976年)
『Help Is On The Way』(1976年)
『Singin'』(1977年)
『Don't Cry Out Loud』(1978年)
『For the Working Girl』(1980年)
『Emergency』(1983年)
『Mathematics』(1985年)