2018年10月08日

Fred Parris & The Satins『Fred Parris & The Satins』

The Five Satinsのリーダーによるメロウ・ソウル☆Fred Parris & The Satins『Fred Parris & The Satins』
フレッド・パリス&ザ・サテンズ
発表年:1982年
ez的ジャンル:ドゥーワップ系メロウ・ソウル
気分は... :晴れやかな空のように・・・

Fred Parris & The Satins『Fred Parris & The Satins』は、50年代から活躍してきたドゥーワップ・グループThe Five SatinsのリーダーFred Parrisが、1982年にElektraでレコーディングしたグループ名義の作品です。

The Five Satinsは、1955年コネチカット州ニューヘイブンで結成されたドゥーワップ・グループ。1975年にはグループ名をBlack Satinへと改名し、ソウル・グループへの転身を図りますが、結局アルバム『Black Satin』1枚を残してグループは解散してしまいます。

そして、グループのリーダーFred Parrisがカムバックを図った1枚が本作『Fred Parris & The Satins』(1982年)です。

Fred Parris以外のメンバーは、Bernard JonesDennis RayLarry DiSalviの3名。

プロデュースはMarty Markiewicz。また、The Four Seasons、Laura Nyro等のアレンジを手掛けたCharlie Calelloがホーン&ストリングス・アレンジを手掛けています。

レコーディングにはRichard Tee(el-p)、Ray Cranshaw(el-p、p)、Buzzy Feiten(g)、David Williams(g)、Howie West(g)、Neil Stubenhaus(b)、Jim Tutunjian(b)、Vinnie Colaiuta(ds)、Bill Franz(ds)、David Szpack(syn)、Marty Markiewicz(syn)、Paulinho Da Costa(per)、Dave Boruff(sax)等のミュージシャンが参加しています。

アルバム全体としては、80年代らしい都会的サウンドをバックに、70年代ソウル・マナーなヴォーカルが展開されます。正直、ヴォーカル・スタイルだけでいけば、僕の好みではありませんが、都会的なバッキングが加わることで爽快な僕好みの作品に仕上がっています。

一般的なアルバムのハイライトは、シングルにもなったドゥーワップ名曲のカヴァー・メドレー「Memories Of Days Gone By」あたりかもしれませんが、僕のお気に入りはAOR的なメロウ・ソウル「Let Me Be The Last One」、Richard Teeのメロウ・エレピを聴ける「I'll Be Seeing You」も僕好み。

最後に、全6曲、トータルで30分にも満たない作品である点をお忘れなく!

全曲紹介しときやす。

「I'll Be Seeing You」
Marty Markiewicz作。70年代ソウル・マナーのヴォーカルながらも、Richard Teeのメロウ・エレピが心地好く響くメロウ・ミディアム。Dave Boruffのサックスも盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=zX3E-OE8KNM

「Breaking Up」
Marty Markiewicz作。何処となくThe Stylistics「You Make Me Feel Brand New」を想起させる哀愁メロウ・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=rMCcmycucAA

「Memories Of Days Gone By」
The Crests「Sixteen Candles」、The Penguins「Earth Angel」、The Platters 「Only You (And You Alone)」、The Heartbeats「A Thousand Miles Away」、Little Anthony And The Imperials「Tears On My Pillow」 、The Skyliners「Since I Don't Have You」、The Five Satins「In The Still Of The Night (I'll Remember)」というドゥーワップ黄金期の名曲のカヴァー・メドレー。シングル・カットもされました。ノスタルジックなメロディを爽快なコーラスワークで歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=wHO7KUvml3E

「Let Me Be The Last One」
Mark Bauman/Marty Markiewicz作。僕の一番のお気に入りはAOR好きの人も気に入るであろう都会的なメロウ・ソウル。個人的な希望としては、このタイプをあと1、2曲入れて欲しかった・・・
https://www.youtube.com/watch?v=9c2onwu0Teg

「Didn't I (Blow Your Mind)」
The Delfonics、1969年のヒット曲をカヴァー(Thom Bell/William Hart作)。ソウル名曲をライト感覚のスウィートネスでカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=xT3DH9KpTbo

「Loving You (Would Be The Sweetest Thing)」
Marty Markiewicz作。ラストは軽やかなミディアム・ソウルで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=dBNspulkPCI

NFLは第5週に突入。先週ペイトリオッツに完敗し、開幕からの連勝がストップした我がドルフィンズ。

今週はベンガルズ戦。ここで立て直しを図って欲しいものです。
posted by ez at 01:24| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月07日

Ed Motta『Criterion Of The Senses』

再びAOR度を高めた待望の新作☆Ed Motta『Criterion Of The Senses』
クライテリオン・オブ・ザ・センシズ
発表年:2018年
ez的ジャンル:AOR系ブラジル男性シンガー
気分は... :コレを待っていました!

今回は新作ブラジルものからEd Motta『Criterion Of The Senses』です。

ブラジルNo.1ソウル・シンガーTim Maiaの甥であり、1971年リオ・デ・ジャネイロ生まれの巨漢男性シンガー・ソングライターEd Mottaの紹介は、前作『AOR』(2013年)、『Perpetual Gateways』(2016年)に続き3回目になります。

前々作『AOR』で、タイトル通り、AORフリークぶりを発揮し、AOR人気の高い日本で大絶賛されたEd Motta

前作『Perpetual Gateways』では、ジャズ的アプローチも交えたため、AOR度が少し後退した印象を受けましたが、本作『Criterion Of The Senses』では再びAOR度を高めた作品に仕上がっています。

プロデュース、アレンジ、ソングライティングはすべてEd Motta自身。

レコーディングにはEd Motta(vo、el-p、clavinet、syn、g、b、per、bongos)以下、Alma Thomas(vo)、Cidalia Castro(vo)、Paulo Cesar Barros(b)、Sergio Melo(ds)、Thiago Arruda(g)、Alexandre Carvalho(g)、Joao Castilho(g)、Vinicius Rosa(g)、Renato Fonseca(clavinet)、Glauton Campello(el-p、p)、Michel Limma(syn)、Ademir Junior(bcla)、Frank Colon(congas、per)等のミュージシャンが参加しています。

Alma Thomasは、当ブログでも以前にアルバム『Sub Entendido』(2006年)を取り上げたUS出身、ブラジルを拠点に活動する女性シンガーです。また、Thiago Arrudaは、日本でも人気のブラジル人プロデューサー/コンポーザー/マルチインストゥルメント奏者Lucas Arrudaの兄弟です。さらにPaulo Cesar Barrosは、Renato E Seus Blue Caps.の創設メンバーだったミュージシャンです。

ファンにとっては、Steely Dan/Donald Fagen調の「Lost Connection to Prague」「X1 in Test」に思わずニンマリするはずです。

また、AORフリークEd Mottaらしい「The Required Dress Code」を本作のハイライトに挙げる人も多いのでは?アルバムからのリード・トラックとなったディスコ・ブギー「Your Satisfaction Is Mine」も実にキャッチーです。

また、「Sweetest Berry」「Novice Never Noticed」といったアーバンなソウル/ファンクも僕好み。

『Perpetual Gateways』で少し消化不良気味であったファンも、スッキリした気分になる本編8曲だと思います。

アルバムの中身とは関係ありませんが、カマキリ/バッタ/コオロギ風のキャラが描かれているジャケをSteely Dan『Katy Lied』(1975年)やDonald Fagen『Kamakiriad』(1993年)に結び付けようとする某ライターや販売元の強引さには閉口してしまいました(笑)

AORフリークEd MottaらしいAOR作品をニンマリしながら楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Lost Connection to Prague」
Steely Dan調のメロディといい、Donald Fagen調のヴォーカルといい、思わずニンマリしてしまうオープニング。Thiago Arrudaのギター・ソロもJay Graydon調です。

「Sweetest Berry」
アーバン・メロウなソウル・チューン。リラックスした雰囲気のメロウ・サウンドが実に心地好いです。

「Novice Never Noticed」
クラヴィネットの効いたアーバンなメロウ・ファンク。Steely Danがアーバン・ファンクにアプローチしたら、こんな仕上がりになるのでは?

「The Required Dress Code」
AOR好きが求める都会的な爽快サウンドを見事に音にしてくれている1曲。Ed MottaのAOR/シティ・ポップ・フリークぶりを如何なく発揮した仕上がりです。

「X1 in Test」
Steely Danのアルバムに収録されていそうな仕上がり。一筋縄ではいかぬミステリアスな雰囲気がたまりません。

「The Tiki's Broken There」
Cidalia Castroとのデュエット。Ademir Juniorのバス・クラリネットがいいアクセントになっています。

「Your Satisfaction Is Mine」
アルバムのリード・トラック。Ed Motta流のディスコ・ブギー。ディスコ・ブギー×AORな雰囲気がEd Mottaらしくていいですね。Alma ThomasがEd Mottaと共にリード・ヴォーカルを務め、華やかな印象を与えてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=M2YH2NQg7Y0

「Shoulder Pads」
本編ラストはポップ・ロック調で締め括ってくれます。80年代のUSチャートに入っていそうな(良い意味での)商業ロック的キャッチーさがあります。

国内盤には「Sweetest Berry (Alt Version Organ)」「Sweetest Berry (Alt Version Piano Solo)」「Novice Never Noticed (Alt Solo) 」「X1 in Test (Alt Take 2) 」「The Tiki’s Broken There (Alt Take)」「Your Satisfaction Is Mine (Instrumental Version)」の6曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。正直、あまり必然性を感じないボートラですが。

ご興味がある方はEd Mottaの他作品もチェックを!

『Manual Prático Para Festas, Bailes e Afins Vol.1』(1997年)
パーティ・マニュアル(1)

『As Segundas Intenções do Manual Prático....』(2000年)
As Segundas Intencoes Do Manue

『Dwitza』(2002年)
Dwitza

『Poptical 』(2003年)
ポップティカル

『Aystelum』(2005年)
Aystelum

『Chapter 9』(2008年)
Chapter 9

『Piquenique』(2009年)
Piquenique

『AOR』(2013年)
AOR

『Perpetual Gateways』(2016年)
Perpetual Gateways
posted by ez at 02:30| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月05日

Dorothy Ashby『The Rubaiyat Dorothy Ashby』

オリエンタル・ムードのレア・グルーヴ人気作☆Dorothy Ashby『The Rubaiyat Dorothy Ashby』
ルバイヤート・オブ・ドロシー・アシュビー
発表年:1970年
ez的ジャンル:ジャズ・ハープ系オリエンタル・ジャズ
気分は... :森羅万象・・・

ジャズ・ハープのパイオニアDorothy Ashbyによるストレンジ・ジャズ作品『The Rubaiyat Dorothy Ashby』(1970年)です。

ミシガン州デトロイト出身のジャズ・ハープ奏者Dorothy Ashby(1930-1986年)の紹介は、『Dorothy's Harp』(1969年)、『Afro-Harping』(1968年)に続き3回目となります。

本作『The Rubaiyat Dorothy Ashby』(1970年)は、『Afro-Harping』(1968年)は『Afro-Harping』(1968年)、『Dorothy's Harp』(1969年)と並ぶCadet三部作としてレア・グルーヴ方面で人気の1枚です。

Cadet三部作はプロデューサー/アレンジャーのRichard Evansとタッグを組み、ジャズ・ハープの未知の魅力や底知れぬ可能性を示した1枚です。

そのラスト作となる本作『The Rubaiyat Dorothy Ashby』は、ペルシャ絨毯の上でAshbyが琴を奏でるジャケが象徴するように、オリエンタルなムードが印象的なアルバムです。アルバム・タイトルには"Rubaiyat"とは11世紀のペルシャの詩人Omar Khayyamの代表的な詩集タイトルであり、その詩集『Rubaiyat』にインスパイアされたのが本作です。

また、詩集『Rubaiyat』からの引用を含むAshby自身のヴォーカル/ポエトリー・リーディング入りの楽曲が大半を占め、琴やピアノといったハープ以外のAshbyのプレイが印象深いのも本作の特徴です。

レコーディングにはDorothy Ashby(harp、koto、p、vo)以下、Fred Katz(kalimba)、Stu Katz(vibe)、Lenny Druss(fl、oboe)、Cliff Davis(as)、Cash McCall(g)、Ed Green(violin)等のミュージシャンが参加しています。

神秘的なオリエンタル・ジャズを楽しめる「Myself When Young」「For Some We Loved」「The Moving Finger」、Ashbyのヴォーカルを楽しめる「Drink」、トライバルなスピリチュアル・ジャズ「Wax And Wane」、ボッサ調の「Dust」「Heaven & Hell」あたりが僕の好みです。

ジャズ・ハープの枠を飛び越え、Dorothy Ashbyのトータル・アーティストとしての才を楽しめる1枚です。

楽曲はすべてDorothy Ashbyのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Myself When Young」
オリエンタル・ムードの幻想的なイントロに続き、美しいハープの音色と共にOmar Khayyamの詩をポエトリー・リーディング、さらに中盤以降はレア・グルーヴ仕様のリズミックな展開へ・・・と1曲で3回楽しめる"ひつまぶし的"オープニングです。
https://www.youtube.com/watch?v=hl9g10DSQGs

O.S.T.R.「Mam Plan」、Shape of Broad Minds feat. John Robinson「So Much (Chaos)」、Flying Lotus feat. GonjaSufi「Testament」、Electric Wire Hustle「Numbers and Steel」等のサンプリング・ソースとなっています。
O.S.T.R.「Mam Plan」
 https://www.youtube.com/watch?v=ir6fiWrAsWU
Shape of Broad Minds feat. John Robinson「So Much (Chaos)」
 https://www.youtube.com/watch?v=01iKSu1Ims0
Flying Lotus feat. GonjaSufi「Testament」
 https://www.youtube.com/watch?v=fDjFLT-KaUg

「For Some We Loved」
ここでのAshbyは琴をプレイ。中近東風グルーヴと日本の琴、アフリカのカリンバが織り成す摩訶不思議なオリエンタル・スピリチュアル・ジャズに魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=er1eZPYozAE

Flying Lotuss「Dirty Chopsticks」のサンプリング・ソースとなっています。
Flying Lotus「Dirty Chopsticks」
 https://www.youtube.com/watch?v=luH-tUwc970

「Wax And Wane」
カリンバ等によるトライバル・リズムとエレガントなAshbyのハープによる僕好みのスピリチュアル・ジャズに仕上がっています。ハープに寄り添うLenny Drussのフルート、Stu Katzのヴァイヴもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=3czbF283X24

J Dilla「Snappin' Necks in Africa」、Que. D「Michelle」、Andre Nickatina & Equipto「Jungle」、Quinto Andar「Vive Pra Servir, Serve Pra Viver...」、Lord Finesse and DJ Mike Smooth「Here I Come Remix」、deeB「Have We Met」等のサンプリング・ソースとなっています。
J Dilla「Snappin' Necks in Africa」
 https://www.youtube.com/watch?v=n_Tm4o73LyI
Que. D「Michelle」
 https://www.youtube.com/watch?v=UwAWsUjqjVE
Andre Nickatina & Equipto「Jungle」
 https://www.youtube.com/watch?v=IMFy3z2aDsc
Quinto Andar「Vive Pra Servir, Serve Pra Viver...」
 https://www.youtube.com/watch?v=sHxtdU8MOVs
Lord Finesse and DJ Mike Smooth「Here I Come (Remix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=cmukAnkxeo0

「Drink」
美しいオーケストレーション&ハープと共に哀愁メロディをAshbyが歌い上げる幻想的ヴォーカル・チューン。格好良いイントロも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=hvopNKWDyQU

5 Elementz「Janet Jacme」、Homeliss Derilex「Live & Direct」、Miles Bonny「What It Is I See」、Ghostface Killah「Clips」、Algorhythms「Audrey Hepburn」、Tha Alkaholiks feat. Diamond D「The Next Level (Buckwild Remix)」、Reks「Kill Em」、Neek the Exotic feat. B-1「Comin' in Piles」、第三段落 97ページ「第三段落 97ページ」等のサンプリング・ソースとなっています。
Homeliss Derilex「Live & Direct」
https://www.youtube.com/watch?v=Xqa7TTMkilM
Ghostface Killah「Clips」
https://www.youtube.com/watch?v=T1PIKdqUGFw
Tha Alkaholiks feat. Diamond D「The Next Level (Buckwild Remix)」
https://www.youtube.com/watch?v=RXXI9zeLa5M
Reks「Kill Em」
https://www.youtube.com/watch?v=28Es2BiUO7s
Neek the Exotic feat. B-1「Comin' in Piles」
https://www.youtube.com/watch?v=uo4LUfgiR4A

「Wine」
ここでのAshbyはピアノをプレイ。Lenny Drussのフルート、Stu Katzのヴァイヴを従えて、スウィンギーなジャズ・プレイで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Rj5DBrcVkKA

「Dust」
ドリーミーなヴォーカル・チューン。ボッサ調リズムに乗って、Ashbyのヴォーカル&ハープが優しく包み込んでくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=j-K7njSx5s4

「Joyful Grass & Grape」
琴のプレイを大きくフューチャーしたオリエンタル・ジャズ。Richard Evansのオーケストレーションと琴の音色が意外にマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=x4UDM7lzAWE

Murs & 9th Wonder「Asian Girl」、Madlib「Episode XVIII」のサンプリング・ソースとなっています。
MURS and 9th Wonder「Asian Girl」
 https://www.youtube.com/watch?v=oIdkaLLxfkM

「Shadow Shapes」
前半はエレガントなオーケストレーションをバックに、前半はAshbyがジャズ・ヴォーカリストばりのヴォーカルを披露してくれるビューティフル・バラード。中盤以降はAshbyの小粋なハープを楽しめるスウィンギーな展開となります。
https://www.youtube.com/watch?v=IT0lE67g_Xs

「Heaven & Hell」
再びボッサ調のビューティフル・チューン。ボッサ・リズムと美しいハープやヴァイヴの響きの相性は抜群です。
https://www.youtube.com/watch?v=f7_Baqn3hqM

「The Moving Finger」
ラストは琴をフィーチャーした神秘的なオリエンタル・ジャズ・グルーヴで締め括ってくれます。後半にエレクトリック・ギターが入り、いきなり電化ジャズっぽくなるのも面白いです。
https://www.youtube.com/watch?v=0kxuAZictJ4

Quasimoto「Real Eyes」、DJ Spinna & Shadowman「Drive」、J Dilla「1 for the Treble and 2 for the Bass」、Siriusmo「The Uninvited Guest」、Tuamie「Three Eyed Aliens」、KeKe「Z Boku」のサンプリング・ソースとなっています。
DJ Spinna & Shadowman「Drive」
 https://www.youtube.com/watch?v=jWGYc08-nFU
KeKe「Z Boku」
 https://www.youtube.com/watch?v=WOWiHHx38sc

Dorothy Ashbyの他作品もチェックを!

『The Jazz Harpist』(1957年)
Jazz Harpist

Dorothy Ashby with Frank Wess『Hip Harp』(1958年)
ヒップ・ハープ

Dorothy Ashby and Frank Wess 『In a Minor Groove』(1959年)
イン・ア・マイナー・グルーヴ

『Soft Winds: The Swinging Harp Of Dorothy Ashby』(1961年)
Soft Winds: The Swinging Harp of Dorothy Ashby (Remastered) [Bonus Track Version]

『Dorothy Ashby』(1962年)
Dorothy Ashby

『The Fantastic Jazz Harp of Dorothy Ashby』(1965年)
The Fantastic Jazz Harp of Dor

『Afro-Harping』(1968年)
Afro-Harping (Dig)

『Dorothy's Harp』(1969年)
ドロシーズ・ハープ

『Django/Misty』(1984年)
Django / Misty
posted by ez at 02:23| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月04日

Rebel Clique『Still Curious』

Five DeezのFat Jonによるソウル・ユニット☆Rebel Clique『Still Curious』
スティル・キュリアス
発表年:2007年
ez的ジャンル:Five Deez系ソウル・ユニット
気分は... :大ぶりエビ・フライ、たっぷりのタルタルで!

昨日は人気の某定食屋で大ぶりなエビ・フライをタルタル・ソース追加トッピングで食し、テンション上がりました。僕の最後の晩餐はタルタル大盛りのエビ・フライかな・・・

さて、Hip-HopユニットFive Deezの中核メンバーFat Jonによるソウル・ユニットRebel Cliqueの2ndアルバム『Still Curious』(2007年)です。

Rebel Cliqueは、Fat JonFive Deez作品に参加している女性R&BシンガーAmleset Solomonと結成したユニット。

これまで『Unique Connection』(2005年)、『Still Curious』(2007年)という2枚のアルバムをリリースしています。

2ndアルバムとなる『Still Curious』(2007年)は全16トラックですが、曲タイトルが「Still 〜」となっている6トラックはインタールード的な小曲なため、実質的には10曲構成のアルバムです。

曲によって、愛に夢中の女心、愛に破れた切ない女心という対照的な心情をAmleset Solomonが歌い分けているのが印象的です。サウンドについてはFive Deez以上にキャッチー&ダンサブルで聴きやすいと思います。

メロウ・ソウル・グルーヴ「Gotta Let You Know」、幻想的なメロウ・ソウル「The Wave」、ドリーミーなアッパー・チューン「Losin' It」、ドラムンベース調の哀愁チューン「Let Me Go (If You Don't Love Me)」、Jonがラップするラテン・フレイヴァーの「First Kiss」、セクシー&ラブラブ・モードの「That Day」が僕のおススメ。

キャッチー&ダンサブルなトラックと、愛の悲喜こもごもを歌うAmleset Solomonのチャーミングなヴォーカルの組み合わせは、かなりハマるかもしれません?

全曲紹介しときやす。

「Still Ready」
アルバムのプロローグ。

「Gotta Let You Know」
Amlesetの艶やかなヴォーカルが映えるキャッチーなメロウ・ソウル・グルーヴ。Fat Jonのトラック創りも含めて、僕好みのアーバン・メロウに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=wgKnrmD4GRo

「My World」
Jonが自分の人生哲学についてラップします。JonのHip-Hopアーティストとしての揺るぎない自信のようなものを感じます。

「Still Waiting」
ジャジー&メロウな小曲。

「Unspoken Goodbye」
愛に破れた切ない女心をAmlesetを歌い上げる哀愁R&Bグルーヴ。哀愁メロディと吹っ切れたようなダンサブルなリズムのコントラストがいいですね。

「The Wave」
幻想的なメロウ・ソウル。霧の中のメロウ・サウンドとAmlesetの艶やかなヴォーカルが別世界へと誘ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=pH4ciozPY94

「Still Striving」
ジャジーHip-Hopらしいクールな小曲。

「Losin' It」
幻想的なイントロから一転、情熱的で妖艶なAmlesetのヴォーカルが弾けるアッパー・チューン。ドリーミーに疾走するFat Jonのトラックもグッド!

「Sneakin Around」
「Losin' It」からの流れを受け継ぐ、ドリーミーなトラックをバックに、愛が終わったことへのむき出しの感情をAmlesetがビッチ・モードで歌います。

「Still Chillin」
フルートの音色が妖しく響く小曲。

「Let Me Go (If You Don't Love Me)」
美しいピアノを伴った哀愁バラード。少しドラムンベース調のダンサブル・トラックが印象的です。切ないAmlesetのヴォーカルにもグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=6pA5FAKDU_w

「To Love」
ダーク&クールなトラックをバックに、Amlesetが愛する人への思いの丈を歌い上げます。

「Still In Love」
メロウ・グルーヴな小曲。もっと長尺で聴きたい!

「First Kiss」
ファースト・キスの意味についてJonがラップします。ラテン・フレイヴァーの軽快なトラックが僕好み。

「That Day」
あの日からの変わらぬ愛をAmlesetがキュートに歌うセクシー&ラブラブ・モードのメロウ・チューン。メロウ・エレピの音色が実に心地好いです。

「Still Breathing」
ラストはアブストラクトな格好良さを持つ小トラックで締め括ってくれます。

『Unique Connection』(2005年)
ユニーク・コネクション
posted by ez at 02:53| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年10月03日

Larry Young『Contrasts』

ジャズ・オルガンの革命児、大編成コンボの意欲作☆Larry Young『Contrasts』
コントラスツ
録音年:1967年
ez的ジャンル:オルガン・ジャズの革命児
気分は... :白と黒、明と暗・・・

今回はジャズ・オルガン奏者Larry YoungBlue Noteからリリースした『Contrasts』です(1967年録音、1968年発売)。

"オルガンのColtrane"と呼ばれた"ジャズ・オルガンの革命児"Larry Youngについて、これまで当ブログで紹介した作品は以下の4枚。

 『Into Somethin'』(1964年)
 『Unity』(1965年)
 『Heaven On Earth』(1968年)
 『Larry Young's Fuel』(1975年)

本作『Contrasts』Blue Noteからの第4弾アルバム。

レコーディング・メンバーはLarry Young(org)、Hank White(flh)、Herbert Morgan(ts)、Tyrone Washington(ts)、Eddie Wright(g)、Eddie Gladden(ds)、Stacey Edwards(congas)、Althea Young(vo)。

このように以前のリーダー作にはない、大編成コンボが本作の特徴です。個人的にはコンガが加わっているのがポイント高いです。

コンガが加った3曲、リズミックな「Majestic Soul」、ボッサ・グルーヴな「Evening」、フリー/スピリチュアルな「Means Happiness」が特におススメです。この3曲の格好良さはクラブジャズ好きの人も気に入るのでは?

残りの3曲もYoungのオルガンとEddie Gladdenのドラムのみのバトル「Major Affair」、Youngの奥方Altheaのヴォーカルをフィーチャーしたバラード「Wild Is the Wind」、軽快なアンサンブルを楽しめる「Tender Feelings」といったようにバラエティに富んだ構成になっています。

Blue Noteのリーダー作の中では異色かもしれませんが、"ジャズ・オルガンの革命児"Larry Youngならではのオルガン・ジャズ・ワールドを楽しめるはずです。

全曲紹介しときやす。

「Majestic Soul」
Larry Young作。いきなりアドレナリン出まくりのオープニング。Youngのオルガン、Herbert Morganのテナー・サックスのアグレッシブなプレイが印象的です。Stacey Edwardsのコンガによって、よりリズミックな演奏になっているのが僕好みです。
https://www.youtube.com/watch?v=3_lcCZfY_M0

「Evening」
Larry Young作。Youngのオルガンが牽引するボッサ・グルーヴ。Hank White、Herbert Morganの2管も含めて素敵なアンサンブルで楽しませてくれます。ここでもStacey Edwardsのコンガが効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=bGcbieL90b0

「Major Affair」
Larry Young作。YoungのオルガンとEddie Gladdenのドラムのみの演奏。2人の白熱した真剣勝負に耳を研ぎ澄ませましょう。

「Wild Is the Wind」
Dimitri Tiomkin/Ned Washington作のポピュラー・スタンダードをカヴァー(オリジナルはJohnny Mathis)。当ブログでは少し前にThe Dave Pike Quartetのカヴァーを紹介したばかりです。Larry Young夫人のAlthea Youngのヴォーカルをフィーチャー。Youngのオルガン、Eddie Wrightのギター、Eddie Gladdenのドラムをバックに、Altheaが憂いのあるヴォーカルを聴かせる哀愁バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=60U-YXFhsZk

「Tender Feelings」
Tyrone Washington作。軽快なアンサンブルを楽しめます。Youngのオルガンに加え、作者Tyrone Washingtonのテナー・ソロが大きくフィーチャーされています。

「Means Happiness」
Larry Young作。ラストはオルガンのColtraneらしいフリー/スピリチュアルな演奏で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=z_CkmABUU1M

Larry Youngの他作品もチェックを!

『Testifying』(1960年)
Testifying

『Young Blues』(1961年)
Young Blues

『Groove Street』(1962年)
グルーヴ・ストリート

『Into Somethin'』(1964年)
イントゥ・サムシン

『Unity』(1965年)
ユニティ

『Of Love and Peace』(1966年)
オブ・ラヴ・アンド・ピース

『Heaven On Earth』(1968年)
ヘヴン・オン・アース

『Mother Ship』(1969年)
Mother Ship

『Lawrence of Newark』(1973年)
Lawrence of Newark

『Larry Young's Fuel』(1975年)
Larry Young's Fuel

『Spaceball』(1976年)
SPACEBALL
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