発表年:1980年
ez的ジャンル:MPB第二世代男性シンガー・ソングライター
気分は... :台風に振り回されて・・・
台風で雨風が騒がしい中、記事を書いています。
仕事にも影響が出ており、今日一日はバタバタになりそうです。
今回はブラジルの世界的シンガー・ソングライターDjavanの3rdアルバム『Alumbramento』(1980年)です。
1947年ブラジル北東部アラゴアス州マセイオ生まれの男性シンガー・ソングライターDjavanの紹介は、2ndアルバム『Djavan』(1978年)、デビュー・アルバム『A Voz, O Violao, A Musica De Djavan』(1976年)に続き3回目となります。
3rdアルバムとなる本作は、2nd『Djavan』(1978年)、4th『Seduzir』(1981年)と並び、Djavanというアーティストの個性を確立した作品だと思います。
プロデュースはMariozinho RochaとEduardo Souto Neto。
楽曲について、『A Voz, O Violao, A Musica De Djavan』(1976年)、『Djavan』(1978年)という過去2作は、すべて単独作であったのに対して、本作ではAldir Blanc、Chico Buarqueらとの共作に取り組んでいるのが特徴です。
特にChico Buarqueとの共演・共作は、Djavanが主演、Chico Buarqueが音楽総監督を務めた映画『Para Viver Um Grande Amor』(1983年)の製作へとつながります。
詩人Aldir Blancと組んだ「Tem Boi Na Linha」や「Aquele Um」、Chico Buarqueと共演した「A Rosa」、同じくChico Buarqueとの共作によるタイトル曲「Alumbramento」、TVドラマ主題歌にもなった「Meu Bem Querer」、ミナスの詩人Cacasoとの共作「Lambada de Serpente」、憂いを帯びた歌声がよく似合うメロウ・バラード「Sim ou Nao」あたりがおススメです。
Aldir Blanc、Chico Buarqueらとの共作で刺激を受けたDjavanが着実にステップアップしていることを実感できる1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Tem Boi Na Linha」
Djavan/Aldir Blanc/Paulo Emilio作。詩人Aldir Blancと組み、ラップで韻を踏むように言葉の語感が立っているのがいいですね。リズミックでコンテンポラリーなメロウ・サウンドとも調和しています。
https://www.youtube.com/watch?v=uF-cCB1zg_8
「Sim ou Nao」
Djavan作。Djavanらしいメロディのメロウ・バラード。Djavanの少し憂いを帯びた歌声がよく似合います。
https://www.youtube.com/watch?v=3LOn0tNmX64
「Lambada de Serpente」
Djavan/Cacaso作。ミナスの詩人Cacasoとの共作。しみじみと語りかけるDjavanの歌声が胸に染み入る味わい深い仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=HWMYb2QyGng
「A Rosa」
Chico Buarque作。Chico Buarqueとの共演。二人の軽快な掛け合いが小気味いいリズミックなメロウ・グルーヴ。晴れやかな雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=esmXTklzgtA
「Dor e Prata」
Djavan作。オーケストレーションが醸し出す穏やかな雰囲気がいい感じの牧歌的な仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=XOSod3j0uxI
「Meu Bem Querer」
Djavan作。当時のTVドラマ主題歌にもなった楽曲。感動的なビューティフル・バラードをしみじみと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=CAD4vV2yEbw
Nujabes feat. Five Deez「Fly by Nightby」のサンプリング・ソースとなっています。
Nujabes feat. Five Deez「Fly by Nightby」
https://www.youtube.com/watch?v=xT48S8y0_L0
「Aquele Um」
Djavan/Aldir Blanc作。再び詩人Aldir Blancとの共作。シンセ・サウンドも織り交ぜた軽快ポップ。適度にファンキーな感じもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=ElxHVimSU2g
「Alumbramento」
Djavan/Chico Buarque作。Chico Buarqueとの共作2曲目。エレガントな中にも小粋なポップ・フィーリングが効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=yQea7f1lE90
「Trite Baia de Guanabara」
Novelli/Cacaso作。エレガントなメロウネスが心地好い仕上がり。Djavanがソングライティングに関与していないのに、Djavanらしさを感じるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=8VvoliZxk-8
「Sururu do Capote」
Djavan作。ラストはシンセの効いたライト・メロウなコンテンポラリー・サウンドで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=I_M1ZAmRRQY
Djavanの他作品をチェックを!
『A Voz, O Violao, A Musica De Djavan』(1976年)
『Djavan』(1978年)
『Seduzir』(1981年)
『Luz』(1982年)
『Lilas』(1984年)
『Meu Lado』(1986年)
『Bird of Paradise』(1987年)
『Djavan』(1989年)
『Puzzle of Hearts』(1990年)
『Coisa de Acender』(1992年)
『Novena』(1994年)
『Ao Vivo』(1999年)