発表年:1972年
ez的ジャンル:ライブラリー系ユーロ・ジャズ
気分は... :自分らしさを貫く・・・
今回はイギリスの大手ライブラリー・レーベルDe Wolfeからリリースされた1枚、Pierre Daubresse『Little Bossa』(1972年)です。
テレビ、ラジオ、CF、その他映像作品のBGM用に作られるライブラリー・ミュージック。そんなライブラリー・ミュージックの中からクラブ方面で再評価される作品が出てきました。本作『Little Bossa』(1972年)もそんな1枚です。
フランス人ピアニスト/コンポーザーPierre Daubresse名義の作品ですが、それ以外にコンポーザーとして、Ludovic Decosne、Olivier Natalの名がクレジットされています。
本作にはSmall Band Jazz Featuring Flutes and Brassというサブ・タイトルが冠されており、フルートやホーンをフィーチャーしたスモール・コンボによる演奏が収録されています。
タイトルからボッサ・ジャズ調の演奏のオンパレードをイメージしてしまいますが、スモール・コンボによる小粋なスリリングなジャズ・サウンドも多数収録されています。
ボッサ・ジャズならば、「Low Tide」、「Little Bossa」、「Beach Comber」、「Sweet Bossa」、スリリングなジャズならば、「Lapping」、「Flood Tide」あたりがおススメです。
それ以外に、ジャズ・ロック調の「Gloaming」、小粋なフルート・ジャズ「Boat Race」も僕好みの演奏です。
サウンド・イメージを強調しやすいライブラリー・ジャズならではの魅力を楽しみましょう。
全曲紹介しときやす。
「Low Tide」
Ludovic Decosne/Pierre Daubresse作。ホーン・サウンドをフューチャーしたボッサ・ジャズ。エレピのメロウな響きも心地好いです。ラウンジ・ジャズがお好きな人は気に入るはず。
「Little Bossa」
Pierre Daubresse/Olivier Natal作。タイトル曲はAntonio Carlos Jobim「Wave」風のボッサ・ジャズ。ライブラリー・ジャズらしいロマンティックな雰囲気があります。
「Lapping」
Ludovic Decosne/Pierre Daubresse作。スリリングな4ビート・ジャズ。鮮やかなホーン・アンサンブルが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=Jqc82925HvQ
「Adrift」
Ludovic Decosne/Pierre Daubresse作。小粋なスウィンギン・ジャズ。疾走する格好良さがあります。
「Ballade A Merlette」
Ludovic Decosne/Pierre Daubresse作。トランペットとオルガンが印象的な哀愁バラード。ヨーロピアンな魅力があります。
「Flood Tide」
Ludovic Decosne/Pierre Daubresse作。スパイ・ジャズ的な魅力を持つ高速スウィンギン。スリリングなサウンドで一気に駆け抜けます。
「Rough Sea」
Ludovic Decosne/Pierre Daubresse作。絶妙なホーン・アンサンブルで楽しませてくれる4ビート・ジャズ。
「Open Sea」
Ludovic Decosne/Pierre Daubresse作。リラックスした雰囲気の演奏は、ユーモラスな映像にフィットしそうです。
「Beach Comber」
Ludovic Decosne/Pierre Daubresse作。フルートをフィーチャーした穏やかなメロウ・ボッサ。爽快な気分にさせてくれる映像が目に浮かびます。
「Sweet Bossa」
Pierre Daubresse/Olivier Natal作。コレもフルートをフィーチャーしたボッサ・ジャズ。タイトル通り、スウィートなボッサ・サウンドです。
「Boat Race」
Ludovic Decosne/Pierre Daubresse作。小粋なスウィンギン・ジャズですが、フルートをフィーチャーしている分、演奏全体が実にマイルドです。
「Gloaming」
Ludovic Decosne/Pierre Daubresse作。ラストはグルーヴィー・オルガンを含むジャズ・ロック調の演奏で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=PnRnE9NEmBM
ここ数日、価値観の相違を考えさせられる出来事にいくつか直面しました。
「わからない人」をわかろうと努力することが重要であると頭では理解していますが、それでも「わからない人」とは、わかり合えないのかな・・・というのが本音でしょうか。
自分らしさを貫き、自由に生きるためには、偏見や孤独を耐え抜くタフネスが不可欠かな。