2018年10月21日

Victory『The Broken Instrument』

女性ソウル・シンガーのフォーキーなデビュー作☆Victory『The Broken Instrument』
The Broken Instrument
発表年:2018年
ez的ジャンル:女性フォーキー・ソウル
気分は... :Roc Nationらしからぬ・・・

新作R&BからVictory『The Broken Instrument』です。

VictoryことVictory Boydはデトロイト出身の女性ソウル・シンガー/ソングライター。

音楽ディレクターである父John Boydをはじめ、家族全員がミュージシャンという音楽一家に生まれ、幼少期から音楽活動をしていました。

一家でニュージャージー州ノース・バーゲンに移住し、兄弟で組んだグループInfinity's SongのメンバーとしてN.Y.の公園や地下鉄構内で歌うようになります。

そんな中、N.Y.セントラル・パーク内でのパフォーマンスを目の当たりにしたHip-Hop界のキングJay-Zに惚れ込まれ、彼のレーベルRoc Nationとの契約に成功します。

そして、2017年に5曲入りデビューEP「It's A New Dawn」(2017年)をリリースします。
Feeling Good」
 https://www.youtube.com/watch?v=x2JyPVezEho
「Believe in Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=7J13N7bGBfg
「Overjoyed」Stevie Wonderのカヴァー)
 https://www.youtube.com/watch?v=Y9HsILD6hVo
「Cheap Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=y5Nha6flnF8
「Lessons From My Father」
 https://www.youtube.com/watch?v=DD0C7kvphUA

その「It's A New Dawn」を経てレコーディングされたデビュー・アルバムが本作『The Broken Instrument』です。

すべてのソングライティングを彼女自身で手掛け(共作含む)、殆どの曲のプロデュースも自身で務めています。それ以外に、9th WonderJonathan Batisteもプロデュースを手掛けています。

基本は"現代のTracy Chapman"とも称されるフォーキー・ソウルの人ですが、本作はホーンやストリングスを積極的に取り入れてサウンドに厚みを持たせています。ジャズ、ゴスペル等のエッセンスも随所で聴くことができます。

9th Wonderプロデュースの「Open Your Eyes」 、Tracy Chapman風の「Against the Wind 」、ソングライターとしてのセンスを感じる「Weatherman」、ボッサ・フィーリングの「Jazz Festival」、魅惑のフォーキー「First Night Together」Infinity's Songをフィーチャーした「Don't You Ever」 あたりが僕のおススメです。

Jay-ZRoc Nationらしからぬビューティフルなフォーキー・ソウルを満喫しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Against the Wind 」
このオープニングを聴くと、"現代のTracy Chapman"と称したくなるのも頷けます。アコギとピアノの響き、Victoryの真摯な語り口が聴く者の魂を揺さぶります。
https://www.youtube.com/watch?v=mTp5K4xqCqc

「Open Your Eyes」
Victory Boyd/Lloyd Pinchback作。アルバムからの先行曲。9th Wonderらがプロデュース。Hip-Hopビートを効かせつつも、美しいストリングスやコーラスを交えながら、Victoryのナチュラルなヴォーカルに魅せられるビューティフル・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=gxXytFFAqZQ

「Weatherman」
ソングライターVictory Boydの魅力を実感できる1曲。楽曲の良さを引き立てるアレンジ・センスも抜群。
https://www.youtube.com/watch?v=QFczzebk8bs

「Who I Am」
ホーン&ストリングス・アレンジが冴える1曲。終盤のゴスペル調コーラスも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=jOmaGExHu_o

「Jazz Festival」
Jonathan Batisteプロデュース。ボッサ・フィーリングのフォーキー&ジャジー・ソウル。
A Tribe Called Quest『We Got It From Here…Thank You 4 Your Service』にも参加していたLouis Catoが演奏面で貢献しています。
https://www.youtube.com/watch?v=ozrCKRLOyrk

「Interlude」
ギター&ストリングスによる短いインスト。

「Extraordinary」
素朴なフォーキーとしてスタートしますが、次第に音が重なり、感動的なビューティフル・チューンへ・・・感動ドラマのクライマックスを見ているような気分になれます。
https://www.youtube.com/watch?v=wo_ArL20Sww

「A Happy Song 」
60年代モータウン調のビートが印象的なポップなメロウ・ソウル。David Caldwell-Masonのエレピも心地好いです。
https://www.youtube.com/watch?v=nNNrKz-CLSw

「First Night Together」
Jonathan Batisteプロデュース。彼女のプリミティブな魅力を満喫できるフォーキー・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=2EoLoFoyZhk

「Don't You Ever」
兄弟と組んだグループInfinity's Songをフィーチャー。感動的なコーラスワークが印象的なビューティフル・ソング。
https://www.youtube.com/watch?v=so4GbECllu4

「I. Broken Instrument」
タイトル曲のパート1は、Victory本来のフォーキー・マインドと本作らしい美しいストリングスによるドラマティックな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=YugVF84VDbQ

「II. Broken Instrument–I've Heard Legends」
パート2はポエトリー・リーディング。
https://www.youtube.com/watch?v=XEZzX-06inQ

「III. Broken Instrument」
パート3はジャズ、フォーク、クラシック、ソウルが絶妙に調和しています。 崇高な美しさでジワジワと感動が胸に押し寄せてきます。
https://www.youtube.com/watch?v=QkUfTgssNlk

この1週間はモヤモヤが多かった。
周囲に惑わされず、自分の成すべきことを、淡々と邁進するのみ!
posted by ez at 00:22| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする