2018年10月30日

Deodato『Night Cruiser』

絶頂期のフュージョン・ディスコ作品☆Deodato『Night Cruiser』
ナイト・クルーザー<FUSION 1000>
発表年:1980年
ez的ジャンル:天才アレンジャー系フュージョン・ディスコ
気分は... :ジャケは胡散臭いですが(笑)

今回はブラジルが誇る天才アレンジャー/プロデューサー/コンポーザー/キーボード奏者Eumir Deodatoが1980年にリリースした『Night Cruiser』です。

1943年ブラジル、リオデジャネイロ生まれのキーボード奏者Eumir Deodatoについて、これまで当ブログで紹介したのは以下の3枚。

 『Os Catedraticos 73』(1973年)
 『Whirlwinds』(1974年)
 『Love Island』(1978年)

本作『Night Cruiser』(1980年)は、Kool & The Gangのプロデュースを手掛け、大ヒットを連発していた時期にレコーディングされた作品であり、前作『Knights of Fantasy』(1979年)の流れを汲むフュージョン・ディスコ作品に仕上がっています。

プロデュース&アレンジはEumir Deodato自身。

Eumir Deodato(key、syn、g)以下、元Os MutantesSergio Dias(g)、Gary Granger(b)、Skipp Ingram(b)、Stephen Daniels(ds)、David Bravo(el-p)、George Parrish Jr.(g)、Victor Jones(g)、Ray Gomez(g)、Jimmy Maelen(per)、>、Kool & The GangRonald Bell(ts)、USファンク・バンドPlatinum Hook等のミュージシャンがレコーディングに参加しています。

ダンス・クラシックとして人気のタイトル曲「Night Cruiser」がハイライトかもしれませんが、個人的にはAngie Stone feat. Snoop Dogg「I Wanna Thank Ya」のサンプリング・ソースにもなった「Skatin'」Banda Black Rio「Mr. Funky Samba」を引用した「Uncle Funk」の2曲がおススメです。残りの「East Side Strut」「Love Magic」「Groovitation」も含めて、充実の全6曲となっています。

ジャケには胡散臭さが漂いますが(笑)、Kool & The Gangの大成功の勢いに乗った、絶好調のDeodatoサウンドを楽しめる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Night Cruiser」
David Bravo/Eumir Deodato作。タイトル曲はダンス・クラシックとしての再評価も高いディスコ・ファンク。ジャケの色彩感をそのままサウンドにしたようなDeodatoのキーボードの音色や鮮やかなホーン・サウンドが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=-BE2SNP_TeY

「East Side Strut」
Eumir Deodato/Sergio Dias/Van Gibbs作。キャッチーなアレンジが冴える爽快フュージョンを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=UFWglLqvUas

Phife Dawg feat. Hi-Tek「D.R.U.G.S.」のサンプリング・ソースになっています。
Phife Dawg feat. Hi-Tek「D.R.U.G.S.」
 https://www.youtube.com/watch?v=i0SataeNaBM

「Skatin'」
David Bravo/Renaud White作。僕の一番のお気に入り。Deodatoのサウンド・センスが光るメロウなフュージョン・ファンクです。
https://www.youtube.com/watch?v=gASaGpVUxh0

当ブログで紹介したAngie Stone feat. Snoop Dogg「I Wanna Thank Ya」をはじめ、The Notorious B.I.G. and Diddy feat. Nelly, Jagged Edge & Avery Storm「Nasty Girl」、Dubee「Catch a Case」のサンプリング・ソースになっています。
Angie Stone feat. Snoop Dogg「I Wanna Thank Ya」
 https://www.youtube.com/watch?v=VX8iaOzF9Jk
The Notorious B.I.G. and Diddy feat. Nelly, Jagged Edge & Avery Storm「Nasty Girl」
 https://www.youtube.com/watch?v=ufKxCclo7-c

「Uncle Funk」
Eumir Deodato/Jamil Joanes作。「Skatin'」と並ぶ僕のお気に入り。作者の一人にBanda Black RioのメンバーJamil Joanesがクレジットされているように、当ブログでも紹介したBanda Black Rio「Mr. Funky Samba」のエレメントが用いられた軽快なメロウ・ファンク。Kool & The GangのRonald Bellがサックス・ソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=hKLJW28B7jQ

Upfront Rudies「Rudie Smoothness」のサンプリング・ソースにもなっています。
Banda Black Rio「Mr. Funky Samba」
 https://www.youtube.com/watch?v=-EP6nIuEYA0
Upfront Rudies「Rudie Smoothness」
 https://www.youtube.com/watch?v=kMuuU6aaflM

「Love Magic」
David Bravo作。オーケストレーションを配した爽快フュージョン・ディスコ。70年代前半のDeodatoの面影も感じるサウンドにファンもニンマリするのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=WaTO8XJL5U8

「Groovitation」
Eumir Deodato作。ラストは80年代らしいスペイシー感覚のフュージョン・ディスコで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=YX89BER1OS4

Eumir Deodatoの70年代、80年代の他作品もチェックを!

『Percepcao』(1972年)
Percepcao

『Prelude』(1973年)
ツァラトゥストラはかく語りき

『Os Catedraticos 73』(1973年)
オス・カテドラーチコス 73(紙ジャケット仕様)

『Deodato 2』(1973年)
ラプソディー・イン・ブルー

Deodato/Airto『In Concert』(1973年)
In Concert

『Whirlwinds』(1974年)
旋風

『Artistry』(1974年)
アーティストゥリー

『First Cuckoo』(1975年)
ファースト・クックー(紙ジャケット仕様)

『Very Together』(1976年)
ヴェリー・トゥゲザー

『Love Island』(1978年)
Love Island

『Knights of Fantasy』(1979年)
ナイツ・オブ・ファンタジー<FUSION 1000>

『Happy Hour』(1982年)
ハッピー・アワー<FUSION 1000>

『Motion』(1984年)
モーション<FUSION 1000>
posted by ez at 04:08| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする