発表年:1980年
ez的ジャンル:天才アレンジャー系フュージョン・ディスコ
気分は... :ジャケは胡散臭いですが(笑)
今回はブラジルが誇る天才アレンジャー/プロデューサー/コンポーザー/キーボード奏者Eumir Deodatoが1980年にリリースした『Night Cruiser』です。
1943年ブラジル、リオデジャネイロ生まれのキーボード奏者Eumir Deodatoについて、これまで当ブログで紹介したのは以下の3枚。
『Os Catedraticos 73』(1973年)
『Whirlwinds』(1974年)
『Love Island』(1978年)
本作『Night Cruiser』(1980年)は、Kool & The Gangのプロデュースを手掛け、大ヒットを連発していた時期にレコーディングされた作品であり、前作『Knights of Fantasy』(1979年)の流れを汲むフュージョン・ディスコ作品に仕上がっています。
プロデュース&アレンジはEumir Deodato自身。
Eumir Deodato(key、syn、g)以下、元Os MutantesのSergio Dias(g)、Gary Granger(b)、Skipp Ingram(b)、Stephen Daniels(ds)、David Bravo(el-p)、George Parrish Jr.(g)、Victor Jones(g)、Ray Gomez(g)、Jimmy Maelen(per)、>、Kool & The GangのRonald Bell(ts)、USファンク・バンドPlatinum Hook等のミュージシャンがレコーディングに参加しています。
ダンス・クラシックとして人気のタイトル曲「Night Cruiser」がハイライトかもしれませんが、個人的にはAngie Stone feat. Snoop Dogg「I Wanna Thank Ya」のサンプリング・ソースにもなった「Skatin'」、Banda Black Rio「Mr. Funky Samba」を引用した「Uncle Funk」の2曲がおススメです。残りの「East Side Strut」、「Love Magic」、「Groovitation」も含めて、充実の全6曲となっています。
ジャケには胡散臭さが漂いますが(笑)、Kool & The Gangの大成功の勢いに乗った、絶好調のDeodatoサウンドを楽しめる1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Night Cruiser」
David Bravo/Eumir Deodato作。タイトル曲はダンス・クラシックとしての再評価も高いディスコ・ファンク。ジャケの色彩感をそのままサウンドにしたようなDeodatoのキーボードの音色や鮮やかなホーン・サウンドが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=-BE2SNP_TeY
「East Side Strut」
Eumir Deodato/Sergio Dias/Van Gibbs作。キャッチーなアレンジが冴える爽快フュージョンを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=UFWglLqvUas
Phife Dawg feat. Hi-Tek「D.R.U.G.S.」のサンプリング・ソースになっています。
Phife Dawg feat. Hi-Tek「D.R.U.G.S.」
https://www.youtube.com/watch?v=i0SataeNaBM
「Skatin'」
David Bravo/Renaud White作。僕の一番のお気に入り。Deodatoのサウンド・センスが光るメロウなフュージョン・ファンクです。
https://www.youtube.com/watch?v=gASaGpVUxh0
当ブログで紹介したAngie Stone feat. Snoop Dogg「I Wanna Thank Ya」をはじめ、The Notorious B.I.G. and Diddy feat. Nelly, Jagged Edge & Avery Storm「Nasty Girl」、Dubee「Catch a Case」のサンプリング・ソースになっています。
Angie Stone feat. Snoop Dogg「I Wanna Thank Ya」
https://www.youtube.com/watch?v=VX8iaOzF9Jk
The Notorious B.I.G. and Diddy feat. Nelly, Jagged Edge & Avery Storm「Nasty Girl」
https://www.youtube.com/watch?v=ufKxCclo7-c
「Uncle Funk」
Eumir Deodato/Jamil Joanes作。「Skatin'」と並ぶ僕のお気に入り。作者の一人にBanda Black RioのメンバーJamil Joanesがクレジットされているように、当ブログでも紹介したBanda Black Rio「Mr. Funky Samba」のエレメントが用いられた軽快なメロウ・ファンク。Kool & The GangのRonald Bellがサックス・ソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=hKLJW28B7jQ
Upfront Rudies「Rudie Smoothness」のサンプリング・ソースにもなっています。
Banda Black Rio「Mr. Funky Samba」
https://www.youtube.com/watch?v=-EP6nIuEYA0
Upfront Rudies「Rudie Smoothness」
https://www.youtube.com/watch?v=kMuuU6aaflM
「Love Magic」
David Bravo作。オーケストレーションを配した爽快フュージョン・ディスコ。70年代前半のDeodatoの面影も感じるサウンドにファンもニンマリするのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=WaTO8XJL5U8
「Groovitation」
Eumir Deodato作。ラストは80年代らしいスペイシー感覚のフュージョン・ディスコで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=YX89BER1OS4
Eumir Deodatoの70年代、80年代の他作品もチェックを!
『Percepcao』(1972年)
『Prelude』(1973年)
『Os Catedraticos 73』(1973年)
『Deodato 2』(1973年)
Deodato/Airto『In Concert』(1973年)
『Whirlwinds』(1974年)
『Artistry』(1974年)
『First Cuckoo』(1975年)
『Very Together』(1976年)
『Love Island』(1978年)
『Knights of Fantasy』(1979年)
『Happy Hour』(1982年)
『Motion』(1984年)