2018年11月11日

Khalab『Black Noise 2084』

超刺激的なアフロ・トライバル・ベース☆Khalab『Black Noise 2084』
Black Noise 2084
発表年:2018年
ez的ジャンル:アフロ・トライバル・ベース/フューチャー・ベース
気分は... :これは刺激的!

新作アルバムからアフロなトライバル・ベース/フューチャー・ベース作品で知られるDJ/プロデューサーKhalabの最新作『Black Noise 2084』です。

リリースから数カ月経っていますが、ようやく輸入盤CDを入手でき、ここ数週間で一番のヘビロテ作品となっているお気に入りの1枚です。

Khalab(DJ Khalab)はイタリア出身のDJ/プロデューサー。独自の民族トロピカル・ベースで人気を博しているプロデューサー/ミュージシャン/トラックメイカーClap! Clap!とも旧知の仲のようです。

トーキンドラム・マスターとして知られるマリ共和国出身のミュージシャンBaba Sissokoとのデュオ・アルバム『Khalab & Baba』(2015年)で注目を浴びるようになりました。

最新作となる『Black Noise 2084』は、タイトルの通り、2084年のブラック・ミュージックをコンセプトとした、トライバル・ベース/フューチャー・ベース作品です。

アルバムには、Clap! Clap!をはじめ、Shabaka HutchingsMoses BoydTamar OsbornといったUK新世代ジャズを牽引するミュージシャン、ブルキナファソ出身のGabin Dabir、ガーナ出身のPrince Bujuといったアフリカ人ミュージシャン等がゲスト参加しています。

アフリカン・チャントや民族楽器による伝統的なアフリカン・エッセンスとフューチャリスティックなトライバル・ベースを融合させたダークな音世界は、電脳的な刺激に満ちています。

ハマる人は相当ハマるであろう中毒性の高い1枚です。
僕も既に中毒症状かも・・・

全曲紹介しときやす。

「Father And Grandpa」
ブルキナファソ出身のシンガー/ギタリスト/コラ奏者Gabin Dabirをフィーチャー。コラの響きが心地好いダンサブルな辺境系トライバル・ベースでアルバムは幕を開けます。

「Black Noise」
Tenesha The Wordsmithのポエトリーリーディング調女性ヴォーカルをフィーチャー。地を這うような覚醒的ダーク・グルーヴがうねるトライバル・ベースなタイトル曲。
https://www.youtube.com/watch?v=1qyULNL2uTE

「Dense」
南ロンドン新世代ジャズを牽引するサックス奏者Shabaka Hutchingsとイタリア人ドラマーTommaso Cappellatoをフィーチャー。Shabaka Hutchingsのサックスが冴え渡るフューチャリスティックなKhalab流アフロ・ジャズを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=keo4q2TsIFo

「Chitita」
宗教儀式の呪文のようなチャントと地を這うようなベース・ミュージックが融合したトライバル・ベース。扇動的かつミニマルな電子音を聴いていると、知らぬ間に電脳モードへ・・・

「Yaka Muziek」
民族楽器の美しい音色とノイジーな電子音のコントラストが印象的なフューチャー・ベース。

「Bafia」
Rhye『Blood』にも参加していたUKの女性サックス/フルート奏者Tamar Osbornをフィーチャー。アフリカン・チャント、ジャズ、ベースミュージックが融合したフューチャリスティックなダンス・ミュージックが展開されます。

「Zaire」
女声アフリカン・チャント、トライバル・リズム、ミニマルな電子音のパルスが織り成すトライバル・ベース/フューチャー・ベース。プリミティブドライブなインパクトがあります。

「Shouts」
ガーナのコロゴ・ミュージシャン(2弦の弦楽器による弾き語り)Prince Bujuをフィーチャー。伝統的アフリカン・リズムと電子音を巧みに融合させたフューチャリスティックなトライバル・グルーヴに脳内が侵食されます。

「Cannavaro」
Clap! Clap!をフィーチャー。Clap! Clap!らしい民族トロピカル・ベースに、Khalabらしいアフロ・エッセンスが加わった注目の2人の共演に相応しいトライバル・ベース/フューチャー・ベースを満喫できます。

「Dawn」
ラストは先週『Displaced Diaspora』を紹介したばかりのUK新世代ジャズを牽引するドラマーMoses Boydをフィーチャー。トライバル・ベース/フューチャー・ベースと南ロンドン新世代ジャズの融合は実にエキサイティングです。

DJ Khalab,Baba Sissoko『Khalab & Baba』(2015年)
Khalab & Baba
posted by ez at 00:36| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月10日

Pharoah Sanders『Village Of The Pharoahs』

人気曲「Mansion Worlds」収録のスピリチュアル・ジャズ☆Pharoah Sanders『Village Of The Pharoahs』
ヴィレッジ・オブ・ザ・ファラオズ
発表年:1973年
ez的ジャンル:スピリチュアル・ジャズ
気分は... :コア・リフレクションへ・・・

今回はスピリチュアル・ジャズ作品Pharoah Sanders『Village Of The Pharoahs』(1973年)です。

スピリチュアル・ジャズの大物サックス奏者Pharoah Sandersについて、当ブログで紹介したのは以下の10枚。

 『Izipho Zam』(1969年)
 『Karma』(1969年)
 『Deaf Dumb Blind (Summun Bukmun Umyun)』(1970年)
 『Thembi』(1970年)
 『Black Unity』(1971年)
 『Elevation』(1973年)
 『Love In Us All』(1975年)
 『Journey To The One』(1980年)
 『Rejoice』(1981年)
 Pharoah Sanders & Norman Connors『Beyond A Dream』(1981年)

Impulse!からリリースされた本作『Village Of The Pharoahs』は以下の3つのセッションから構成されています。

「Mansion Worlds」のレコーディング・メンバー(1971年12月録音)
Pharoah Sanders(ss、bells)、Joe Bonner(p)、Stanley Clarke(b)、Cecil McBee(b)、Norman Connors(ds)、Lawrence Killian(conga、per)、 Marvin Peterson(per)。

「Memories of Lee Morgan」のレコーディング・メンバー(1972年11月録音)
Pharoah Sanders(ss、bells)、 Arthur Webb(fl)、Joe Bonner(p)、Stanley Clarke(b)、Cecil McBee(b)、Norman Connors(ds)。

上記以外の楽曲のレコーディング・メンバー(1973年9月録音)
Pharoah Sanders(ts、ss、per、vo、bells)、Sedatrius Brown(vo)、Joe Bonner(p、shakuhachi、fl、per)、 Calvin Hill(b)、Jimmy Hopps(ds)、Lawrence Killian(conga)、Kenneth Nash(sakara ceramic ds、per)、Kylo Kylo(tambura、per)。

一番の注目は、3部構成で16分超となる壮大なスケールのエキゾチックなスピリチュアル・ジャズ「Village of the Pharoahs Part 1〜3」だと思いますが、Pharoahファンであれば、『Elevation』(1973年)に通じる疾走感が格好良い「Mansion Worlds」をイチオシする人が多いのでは?

前年に射殺された天才トランぺッターLee Morganに捧げれた「Memories of Lee Morgan」も感動的で気に入っています。

また、ラストのソウルを媒介にスピリチュアル・ジャズとストレート・アヘッドなジャズが融合したユニークな演奏を楽しめる「Went Like It Came」もいい雰囲気です。

楽曲はすべてPharoah Sandersのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Village of the Pharoahs Part 1」
「Village of the Pharoahs Part 2」
「Village of the Pharoahs Part 3」
3部構成のタイトル曲。壮大なスケールのエキゾチックでカオスなスピリチュアル・ジャズが展開されます。パーカッション・アンサンブルとPharoahのフリーキーなサックスが生み出すエキゾチックな雰囲気がいいですね。そして、Sedatrius Brownらのコーラスが加わると、知らぬ間に宗教儀式の真っ只中にいるような気分になってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=aWCAOzXvk3M

「Myth」
宗教儀式のようなヴォーカルを中心とした2分に満たない短い演奏です。

「Mansion Worlds」
僕の一番のお気に入り。Joe Bonnerの美しいピアノと共にパーカッシヴに疾走するPharoah印100%のスピリチュアル・ジャズ。Pharoahのソプラノ・サックスが崇高なスピリチュアル・ワールドへ誘ってくれます。
僕の大好きな『Elevation』(1973年)のサウンドを予感させる演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=XpCe2ilgSdc

「Memories of Lee Morgan」
本曲のレコーディングと同じ1972年に射殺された天才トランぺッターLee Morganに捧げれた1曲。PharoahとLee Morganというのは、全く異なるタイプのジャズ・ミュージシャンという印象だけに、実に興味深いですね。美しく感動的なスピリチュアル・ジャズで悲運の天才Lee Morganを追悼しています。
https://www.youtube.com/watch?v=OvpMnH0AS8A

「Went Like It Came」
ラストは、カオスなスピリチュアル・ジャズとストレート・アヘッドなジャズが融合し、ソウルフルな味わいが加味されたユニークな演奏で締め括ってくれます。

Pharoah Sandersの過去記事もチェックを!

Pharoah Sanders『Izipho Zam』(1969年)
Izipho Zam

Pharoah Sanders『Karma』(1969年)
カーマ

Pharoah Sanders『Deaf Dumb Blind (Summun Bukmun Umyun)』(1970年)
SUMMUM BUKMUM UMYUM(紙ジャケット仕様)

Pharoah Sanders『Thembi』(1970年)
Thembi

Pharoah Sanders『Black Unity』(1971年)
Black Unity

Pharoah Sanders『Elevation』(1973年)
Elevation (Reis)

Pharoah Sanders『Love In Us All』(1975年)
ラヴ・イン・アス・オール(紙ジャケット仕様)

Pharoah Sanders『Journey To The One』(1980年)
ジャーニー・トゥ・ザ・ワン

Pharoah Sanders『Rejoice』(1981年)
リジョイス

Pharoah Sanders & Norman Connors『Beyond A Dream』(1981年)
ビヨンド・ア・ドリーム(期間生産限定盤)
posted by ez at 01:28| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月09日

MoKenStef 『Azz Izz』

L.A.の女性R&Bグループ唯一のアルバム☆MoKenStef 『Azz Izz』
Azz Izz
発表年:1995年
ez的ジャンル:L.A.産女性R&Bグループ
気分は... :あいがけカレー・・・

今回は90年代女性R&Bグループ作品からMoKenStef 『Azz Izz』(1995年)です。

MoKenStefは、Monifa BethuneKenya HadleyStephanie Sinclairの3名が1994年にL.A.で結成した女性R&Bグループ。察しが付くかもしれませんが、グループ名はメンバー3名の名前をくっつけたものです。

1995年にデビュー・アルバム『Azz Izz』をリリース。1stシングルとなった「He's Mine」は全米チャート第7位の大ヒットとなりました。

その後、1996年に映画『Phat Beach』のサントラ収録曲「Jock'n Me」、1999年にはシングル「He Say She Say」をリリースしますが、2000年にグループでの活動にピリオドを打ちました。ただし、2014年にリユニオンしている模様です。

さて、結果的にグループ唯一のアルバムとなってしまった本作『Azz Izz』ですが、SWVあたりがお好きな人であれば気に入るであろう、この時代らしい女性R&Bグループ作品に仕上がっています。その一方で、L.A.作品らしくG-Funkのエッセンスが多く取り込まれているのも本作の特徴です。

前述のグループ唯一のヒット曲「He's Mine」、2ndシングル「Sex In The Rain」Smokey Robinsonのカヴァー「Baby Come Close」といったバラード系がハイライトでしょう。バラード系であれば、個人的には「It Happens」もおススメです。

また、G-Funk調の楽曲であれば、「It Goes On」「Azz Izz」「Just Be Gentle」あたりがおススメです。

SWV的なバラードと、G-Funk調のダンサブル・チューンという組み合わせは、"あいがけカレー"のような満足感があります(笑)

全曲紹介しときやす。

「Sex In The Rain」
Big Hamプロデュース。2ndシングルとなりました。雨音と共に始まるミディアム・バラード。SWVタイプの僕好みのバラードです。Dom Kennedy feat. Carter「The Hotels」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=HEpUOuiaeI4

「Just Be Gentle」
Big Hamプロデュース。この時代らしいヒップ・ホップ・ソウル。L.A.産らしくシンセの音色がG-Funkしています。
https://www.youtube.com/watch?v=HLajrWp4Trk

「Azz Izz」
Vic Cプロデュース。タイトル曲はラップ・パートも織り交ぜたウエッサイなダンサブル・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=oNSvInCNros

「He's Mine」
Big Hamプロデュース。前述のように、1stシングルであると同時にグループ最大のヒットとなった代表曲。Zapp「Be Alright」、Prince「Do Me, Baby」ネタの素敵なバラード。90年代女性R&Bグループらしい甘く切ない雰囲気がたまりませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=7KnltQb_wdY

Grand Pubaをフィーチャーし、Patrice Rushen「Remind Me」をサンプリングしたリミックスもあります。また、Knxwledge「Myne」、DB Tha General「Hes Mine」のサンプリング・ソースとなっています。
MoKenStef feat. Grand Puba「He's Mine (Remix)」
https://www.youtube.com/watch?v=7MPufkrcdL8
Knxwledge「Myne」
 https://www.youtube.com/watch?v=z6H_p5CQQ5Y

「Don't Go There」
I-Roc/Jammmin' Jamesプロデュース。重低音を効かせたダンサブル・チューン。ここでもシンセの響きはG-Funk調です。
https://www.youtube.com/watch?v=oXiwUEFXa3Y

「Baby Come Close」
Smokey Robinsonのカヴァー。オリジナルはアルバム『Smokey』(1973年)に収録されています。美しいコーラスワークが映える素敵なバラードを聴かせてくれます。Big Hamプロデュース。
https://www.youtube.com/watch?v=Dwh1rCWlhLg

A Tribe Called Quest「Electric Relaxation」、Michael Jackson「I Can't Help It」をサンプリングしたリミックスも人気です。
「Baby Come Close/I Can't Help It (Remix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=ypHcMCH3qmo

「Stop Callin' Me」
Maddball Tony Deeプロデュース。インタールード。

「It Happens」
Big Hamプロデュース。僕好みのメロウネスたっぷりのミディアム・バラード。音のセンスがJam & Lewis的なのも気に入っている要因かもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=yl818igAvqY

「Laid Back」
Vic Cプロデュース。再びウエッサイ・モード全開!ラップも交えたG-Funk調の仕上がり。このタイプも難なくこなす器用さもあります。
https://www.youtube.com/watch?v=G3e8d0nGJxE

「Let Them Know」
I-Roc/Jammmin' Jamesプロデュース。意表を突いたレゲエ/ラガ調の仕上がり。このグループらしいとは思いませんが、アルバム全体のいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=hsrMZT0671s

「It Goes On」
Ben Wallachプロデュース。ラストはAudio Two「Top Billin'」ネタのビートを用いたG-Funk調ヒップ・ホップ・ソウルで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=wtVkKd1CmwE

実は数日前に不注意から足の甲を負傷してしまい、今週後半は自宅で安静状態に・・・
まぁ、その分家で仕事に集中できたのですが・・・

スマホの故障に、自分自身の負傷と今週は散々な1週間です。
厄払いした方がいいかもしれませんね。
posted by ez at 01:52| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月08日

『今の気分は...2018年11月8日編』

過去記事から10曲セレクトするシリーズです。

今日はソフトロックが聴きたい気分!そこでソフトロック10曲をセレクトしてみました。

Free Design「Now Is the Time」
https://www.youtube.com/watch?v=r4A9_dYfuSg
From 『Heaven/Earth』(1969年)
ヘブン・アース+6

The Cowsills「The Rain, The Park and Other Things」
https://www.youtube.com/watch?v=9VaASdUwKQY
From 『The Cowsills』(1967年)
The Cowsills

The Four King Cousins「I Fell」
https://www.youtube.com/watch?v=2SP1SdJvGdQ
From 『Introducing...The Four King Cousins』(1968年)
イントロデューシング・・・ザ・フォー・キング・カズンズ

The Carnival「Hope」
https://www.youtube.com/watch?v=DCSttWjD2pg
From 『The Carnival』(1969年)
カーニヴァル

Third Wave「Waves Lament」
https://www.youtube.com/watch?v=cZUYcrOYrC8
From 『Here & Now』(1970年)
Here & Now

Triste Janero「Rene de Marie」
https://www.youtube.com/watch?v=GYnryzAtBMc
From 『Meet Triste Janero』(1969年)
ミート・トリステ・ジャネロ

Salt Water Taffy「Finders Keepers」
https://www.youtube.com/watch?v=7AS6Nu8_M4U
From Salt Water Taffy『Finders Keepers』(1968年)
Finders Keepers

Eternity's Children「Mrs. Bluebird」
https://www.youtube.com/watch?v=ocWDIKN6xvc
From Eternity's Children『Eternity's Children』(1968年)
Eternity's Children

D'Angelo「Curto de Veu e Grinalda」
https://www.youtube.com/watch?v=jjobjkhO9Ts
From 『D'angelo』(1970年)
D'Angelo

Wendy & Bonnie「Let Yourself Go Another Time」
https://www.youtube.com/watch?v=wes7sv0RkN8
From 『Genesis』(1969年)
Genesis
posted by ez at 01:06| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月07日

Tierra『Tierra』

元El Chicanoメンバーが結成したL.A.ラテン・ロック・バンド☆Tierra『Tierra』
ティエラ
発表年:1973年
ez的ジャンル:チカーノ系ラテン・ロック
気分は... :iPhoneトラブルで・・・

昨日はiPhoneのiOSアップデート・トラブルで1日棒に振ってしまいました。

Appleのリモートサポートを利用したものの解決せず、仕方なく正規修理サービス店に持ち込む羽目に・・・

いくつか近隣の正規修理サービス店に事前連絡してみましたが、どの店も予約が一杯の状況。

最悪、昨日内でのトラブル解決は無理かもしれないと覚悟しつつ、とりあえず電話応対が一番丁寧であったビックカメラ某店へ持ち込んでみました。

結果として、丁寧かつ迅速に対応して頂き、受付から30分強で不具合が解決!
大満足のサービス対応で、すっかりお店のファンになってしまいました。

トラブルに振り回された1日でしたが、最後は期待以上のスピード解決となり、不思議とスッキリ気分・・・

それでも帰宅したら、心身共にグッタリ・モードで飯も食わずに数時間眠ってしまいました。

さて、今回は70年代US西海岸チカーノ・バンド作品からTierra『Tierra』(1973年)です。

Tierraは、El ChicanoのメンバーであったSteveRudySalas兄弟を中心に、L.A.で結成されたチカーノ系ラテン・ロック・バンド。

デビュー・アルバムとなる本作『Tierra』(1973年)を皮切りに、13枚のアルバムをリリースしています。1980年にはアルバム『City Nights』からのシングル「Together」(The Intrudersのカヴァー)がUSチャート第18位のヒットとなっています。

本作におけるメンバーはSteve Salas(vo、b)、Rudy Salas(g、vo)、David Torres, Jr.(key、brass、fl、recorder)、Kenny Roman(ds、timbales、per)、Conrad Lozano(b)。

Conrad Lozanoは、Los Lobosのメンバーといった方が馴染みがあるかもしれませんね。

プロデュースはArt Brambila

MaloAztecaSapoといったチカーノ系ラテン・グルーヴがお好きな人であれば、気に入るラテン・ロックだと思います。

ただし、前掲のチカーノ系グループと比較して、ドラマティックな展開やジャズ・フィーリングの大胆な導入など捻りの効いた作品に仕上がっています。

ラテン・ロック好きの人はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Tierra」
Rudy Salas/Steve Salas作。ルーツを感じる神秘的なフルート&ピッコロの音色に続き、Rudy Salasのギターが火を吹く灼熱のラテン・ロックが展開されます。
https://www.youtube.com/watch?v=GuQDadnHMak

「La Feria」
David Torres, Jr./Rudy Salas/Steve Salas作。MaloAztecaSapoあたりがお好きな人は気に入るであろうグルーヴィーなラテン・ロック。Rudy Salasのギターもキマっています。
https://www.youtube.com/watch?v=vUGALI3BQ38

「Together」
Steve Salas作。1980年にヒットした「Together」とは同名異曲です。アコースティックの質感の哀愁メロウ・バラード。中盤はRudy Salasのギターがむせび泣き、終盤はソウル・グループ調のコーラスを聴かせてくれます。

「If I Come This Way」
David Torres, Jr./Rudy Salas作。7分を超える大作。前半はDavid Torres, Jr.のジャズ・フィーリングのピアノが牽引します。中盤以降は美しいハーモニーによるピースフルなラテン・ロックが展開されます。

「Take What's Yours」
David Torres, Jr./Rudy Salas作。アルバムで最もロック色の強い仕上がり。ブラス・ロック調の緩急織り交ぜながら、ロック・グループとしての確かな演奏力を示してくれます。

「Gema」
"Guicho" Cisneros作。メキシコのポピュラー・スタンダードのカヴァー。古き良き伝統の哀愁メロディを素敵なスパニッシュのヴォーカル・ワークで聴かせてくれます。

「Doorsteps Of Your World」
David Torres, Jr.作。David Torres, Jr.の持つジャズ・フィーリングとラテン・ロックに取り込んだクロスオーヴァー感のあるラテン・グルーヴ。

「Barrio Suite」
David Torres, Jr./Rudy Salas/Steve Salas作。バリオ(L.A.のチカーノ居住区)のことを歌った組曲。歌詞・サウンド共にラテン・ロック・オペラといった雰囲気の大作です。

『Stranded』(1975年)
Stranded
posted by ez at 01:37| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする