2018年11月03日

Bobby Glenn『Shout It Out!』

レア・グルーヴとして再評価の高いモダン・ソウル作品☆Bobby Glenn『Shout It Out!』
SHOUT IT OUT!   シャウト・イット・アウト!
発表年:1976年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系男性ソウル
気分は... :スパークル!

今回はレア・グルーヴとして再評価の高い1枚、Bobby Glenn『Shout It Out!』(1976年)です。

男性ソウル・シンガーBobby Glennの詳しいプロフィールは不明です。アルバムは今回紹介する『Shout It Out!』(1976年)のみ、それ以外にシングル「Bad Connection」(1989年)、12"シングルRocq-e Harrell & Bobby Glenn「It's Just A Matter Of Time」(1991年)をリリースしています。

L.A.のマイナー・レーベルKoalaからリリースされた本作が注目されるきっかけとなったのが、Hip-Hop界のキングJay-Zの大ヒット・アルバム『The Blueprint』(2001年)の収録曲「Song Cry」のサンプリング・ソースとして、本作収録の「Sounds Like A Love Song」が使われたことです。
Jay-Z「Song Cry」
 https://www.youtube.com/watch?v=w5srnNrICJo

それ以外の文脈としては、絶頂期のEarth, Wind & Fireのメンバーが大挙して参加している作品としてもレア・グルーヴ的価値の高い1枚です。

プロデュースはDouglas GibbsGlen Scott、さらにはEW&FRalph Johnson

レコーディングにはRalph Johnson(ds、per)、Al McKay(g)、Larry Dunn(el-p)、Phillip Bailey(per)といったEW&F勢をはじめ、L.T.D.Henry Davis(b)、John Raines(ds、per)、Rick Severson(g)、Douglas Gibbs(p、el-p、clavinet)、Bob Farrell(p、el-p)、Kenny Moore(p)、Dorothy Ashby(harp)等ミュージシャンが参加しています。

さらにJulia TillmanMaxine Willard WatersOren WatersというThe Watersの面々等がバック・コーラスを務めています。

前述のJay-Z「Song Cry」サンプリング・ソースとなった「Sounds Like A Love Song」に代表されるように、Donny Hathawayを思わせるBobbyのヴォーカルが映えるスロウ〜ミディアム系が本作の魅力です。

それ以外にも、ニュー・ソウル風のモダン・ソウル「Hey Love!」をはじめ、「Morning Song」「Morning Song」「Put Yourself In My Place, Friendといった曲でDonny Hathaway調の感動的なヴォーカルを満喫できます。

また、EW&F的な音を期待する人には、オープニングのブギー・ファンク「Must Be Funk」がおススメです。

レア・グルーヴ/モダン・ソウル好きの人はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Must Be Funk」
Douglas Gibbs/Ralph Johnson作。EW&F勢の参加作品らしいパワフルなブギー・ファンクがオープニング。主役のBobby以上に女性コーラス隊の方が目立っていますが(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=pzS6mBzz_qI

「Hey Love!」
Douglas Gibbs/Phillip Bailey/Ralph Johnson作。僕の一番のお気に入り。Donny Hathawayを思わせるBobbyのヴォーカルにグッとくるニュー・ソウル風のモダン・ソウルです。
https://www.youtube.com/watch?v=hA5SBmkleHc

「Lady, Lady, Lady」
Douglas Gibbs/Ronnie Crowder作。ミュージカルの挿入歌のような雰囲気のポップ調の仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=Yq2CuPu8N-o

「Sounds Like A Love Song」
Douglas Gibbs/Ralph Johnson作。前述のようにJay-Z「Song Cry」のサンプリング・ソースとなった楽曲。Dorothy Ashbyの美しいハープが印象的なビューティフル・ラブ・ソング。Donny Hathaway調のBobbyのヴォーカルが感動的です。
https://www.youtube.com/watch?v=AgXlVnK0dEY

The Whispers、Walter Jackson、Phyllis Hymanがカヴァーしています。また、Jay-Z「Song Cry」以外にも、2Pac & Outlawz「As the World Turns」、Childish Gambino「Almost There」、Stat Quo「I Am Hip Hop」、Gold Roger「Yunus (Neidische Nazis)」、Tory Lanez「Benevolent」のサンプリング・ソースとなっています。
The Whispers「Sounds Like A Love Song」
 https://www.youtube.com/watch?v=UXxcHo0UcW0
Jay-Z「Song Cry」
 https://www.youtube.com/watch?v=w5srnNrICJo
Childish Gambino「Almost There」
 https://www.youtube.com/watch?v=q2XsmWghwfM
Stat Quo「I Am Hip Hop」
 https://www.youtube.com/watch?v=vztksAE4Zrs

「Shout It Out!」
Charles Mays作。タイトル曲はゴスペル調のノリでファンキーに弾けるグルーヴィー・ソウル。

「Morning Song」
Douglas Gibbs作。女性コーラス隊と息の合ったヴォーカル・ワークを聴かせてくれるスケールの大きなミディアム。
https://www.youtube.com/watch?v=tXhcoOOtToU

「Shake A Hand」
Carol Carmichael作。ゴスペル調のミディアム・グルーヴ。

「Ask」
Douglas Gibbs/Ralph Johnson作。Bobbyの伸びやかなヴォーカルが映えるニュー・ソウル調のメロウ・ミディアム。

「Put Yourself In My Place, Friend/Return Of Funk (Reprise)」
Douglas Gibbs/Ralph Johnson作。Donny Hathaway調のビューティフル・バラード。そして、「Return Of Funk」のリプライズでアルバムは幕を閉じます。
https://www.youtube.com/watch?v=mUN9bRAdSSw

今日は祝日だったんですね。すっかり忘れた・・・
posted by ez at 02:48| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする