発表年:2006年
ez的ジャンル:ジェントル系男性ソウル・シンガー
気分は... :不遇にめげず・・・
今回は"21世紀のDonny Hathaway"と称される男性ソウル・シンガーFrank McCombの『The Truth Vol.2』(2006年)です。
"21世紀のDonny Hathaway"として日本でも根強い人気を誇るFrank McCombの紹介に関して、これまで当ブログで紹介した作品は以下の3枚。
『The Truth』(2003年)
『Straight From The Vault(Special Edition)』(2006年)
『A New Beginning』(2011年)
『The Truth』(2003年)で日本のR&B/ソウル・ファンを虜にしたFrank McComb。
本作『The Truth Vol.2』(2006年)は、その『The Truth』(2003年)の続編となります。
なんて書きましたが、結局、『The Truth』(2003年)や本作『The Truth Vol.2』(2006年)は、お蔵入りになっていた楽曲群を本人の意思に関係なくリリースした未発表作品集です。
そのため、本作『The Truth Vol.2』(2006年)は、同時期にリリースされた『The 1995 Bootleg』(2006年)と内容が重複している部分があるので注意してください。
それでも、素晴らしい内容のアルバムに仕上がっているのがFrank McCombというアーティストの凄さかもしれませんね。
プロデュースはSteve Harvey。
レコーディングにはFrank McComb(key、vo)以下、Sekou Bunch(b)、Freddie Washington(b)、元Rufus & Chaka KhanのBobby Watson(b)、Steve Harvey(ds、per)、Harvey Mason(ds)、Doc Powell(g)、Tony Maiden(g)、Jimi Macon(g)、Billy Preston(org)、Paulinho Da Costa(per)、Jerry Hey(horns)、Derek Watkins(sax)、Branford Marsalis(sax)、Louis Van Taylor(sax)、Lynn Davis(back vo)等が参加しています。
"21世紀のDonny Hathaway"と称されるMcCombですが、個人的にはStevie Wonder的な部分にも惹かれます。
そのStevie Wonderのカヴァー「Golden Lady」をはじめ、
「Only In My Dreams」、「Somebody Like You」、「Do You Remember」といったStevieライクな楽曲が僕のお気に入りです。
それ以外に「More Than Friends」、「Labelled As Love」といったジェントルな魅力に溢れたバラードもおススメです。
ちなみに国内盤はジャケが異なるのでご注意を!
『The Truth Vol. 2 aka Motown Sessions』(2007年)※国内盤
「Golden Lady」以外はFrank McCombのオリジナルです(参加メンバーとの共作含む)。
全曲紹介しときやす。
「More Than Friends」
これぞ"21世紀のDonny Hathaway"といった趣のオープニング。メロウなローズの音色と美しいストリングスをバックに、ジェントルなヴォーカルで歌い上げる素敵なミディアム・バラード。Donny HathawayとStevie Wonderを足して2で割ったようなMcCombのヴォーカルの魅力を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZmcXdusrxOY
「Only In My Dreams」
70年代のStevie Wonder作品をイメージさせるドリーミーなミディアム・グルーヴ。薄っすらラテンの隠し味がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=r20kDc6q7c4
「Golden Lady」
Stevie Wonderの名曲カヴァー。オリジナルは名盤『Innervisions』(1973年)収録です。当ブログではこれまでJose Feliciano、Reel Peopleのカヴァーも紹介済みです。オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、McCombらしいジェントルな魅力に溢れた好カヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=FDvFdG2l2aM
「So Lovely」
コンテンポラリーなミディアム・ソウル。力みのないオトナのコンテンポラリー・ソウルといった感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=VEAQTFkFZ5I
「Somebody Like You」
McCombのピアノに加え、ベテランBilly Prestonのハモンドがいい味出しているStevie Wonder調のミディアム・バラード。McCombのソウル愛に溢れた聴く者をハッピーにしてくれる素敵な1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=x9vQ9-SZgQw
「Tomorrow's Not Promised」
ジャジー&メロウな魅力に溢れたアーバン・ソウル。Jerry Hey、Branford Marsalisといったホーン陣の好アシストも光ります。
https://www.youtube.com/watch?v=vKnHmrSECZc
「Do You Remember」
ウーリッツァーの響きが印象的なソウル・グルーヴ。70年代テイストをコンテンポラリーにアップデートさせた感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=lX3J8J5DHkc
「Labelled As Love」
McCombお得意のメロウなローズの音色に乗ったジェントル・バラード。さり気なさが魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=whMI2wQflWc
「Intimate Times」
『The Truth』(2003年)にも収録されていた楽曲のヴァージョン違い。このあたりは販売元の無理矢理感がありますが・・・
https://www.youtube.com/watch?v=j0W5_H_zkpQ
「Left Alone」
『Straight From The Vault(Special Edition)』(2006年)にも収録されているバラード。抑えたトーンながらもDonny Hathaway調ヴォーカルを楽しめます。
「Mr. Integrity」
インストのジャジー・グルーヴ。McCombのエレピ・プレイを楽しめます。
「24/365/10」
エレピによる弾き語りの小曲。
「Satan's Jam」
タイトルの通り、スタジオでのジャム・セッション。これも未発表作品集ならではの取って付けた感が・・・
「Love Is On It's Way」
ラストはStevie Wonder調のソウル・グルーヴで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=k-APrbZokpE
Frank McCombの他作品もチェックを!
『Love Stories』(2000年)
『The Truth』(2003年)
『Straight From The Vault(Special Edition)』(2006年)
『Live in Atlanta Vol. 1』(2007年)
『A Tribute to the Masters』(2007年) ※インスト・アルバム
『Live in Atlanta Vol. 2』(2008年)
『A New Beginning』(2011年)
『The Living Room』(2012年)
『Live At The Bitter End』(2013年)
『Soulmate: Another Love Story』(2016年)