2019年03月14日

Changing Faces『Visit Me』

ジャケで損していますが・・・☆Changing Faces『Visit Me』
changing faces visit me.jpg
発表年:2000年
ez的ジャンル:女性R&Bデュオ
気分は... :今宵はきのこ鍋・・・

今回は90年代女性R&B好きには忘れられない女性R&BデュオChanging Facesの3rdアルバム『Visit Me』(2000年)です。

高校の同級生であったCassandra LucasCharisse Roseの2人がN.Y.で結成した女性R&BデュオChanging Facesの紹介はデビュー・アルバム『Changing Faces』(1994年)、2ndアルバム『All Day, All Night』(1997年)に続き3回目となります。

『Changing Faces』が全米R&Bアルバム・チャート第1位となり、「Stroke You Up」(1994年、全米チャート第3位、同チャート第2位)といったシングル・ヒットも生まれ、上々のデビューを飾ったChanging Faces

続く2ndアルバム『All Day, All Night』(1997年)は全米R&Bアルバム・チャート第6位となり、「G.H.E.T.T.O.U.T.」(全米チャート第8位、同チャート第1位)といったシングル・ヒットが生まれました。

そして、3rdアルバムとなる本作『Visit Me』(2000年)ですが、全米R&Bアルバム・チャート第9位となりますが、前2作ほどの成功を収めることができず、結果として彼女たちのラスト・アルバムとなってしまいます。ジャケの酷さが災いしたのでしょうか(笑)

その意味で、『Changing Faces』『All Day, All Night』と比較すると見劣りするかもしれません。それでも女性R&B好きならば楽しめる1枚だと思います。

最近は女性虐待疑惑で窮地に立たされているR. Kellyをはじめ、JoeBryan-Michael CoxBrycyn Evans(元Groove Theory)、Jazze PhaKevin HicksTroy JohnsonMalik PendletonDerek GarrettJonuzEdmund "Butter" ClementHerb Middletonといった多彩なプロデューサーが起用されています。

Queen PenLil' MoB.R.E.T.T.Malik Pendletonがフィーチャリングされ、Dre & VidalVidal Davis(ds)、SoulquariansJames Poyser(p、el-p)もレコーディングに参加しています。また、元BlackstreetDave Hollisterもヴォーカル・アレンジで参加しています。

2000年の最新R&Bトレンドと彼女たちらしい90年代R&Bテイストの融合の試行錯誤が窺えるアルバムです。消化不良の部分もありますが、そこが面白いアルバムという気もします。

1stシングルとなった「That Other Woman」、セクシー・モードの「Come Over」、Queen Penをフィーチャーした「Baby You Ain't Got Me」、Bryce Wilsonのセンスが冴える「Be A Man」、少しダークな刺激のある「Doin To Me」、タイトルほどにはB.I.T.C.Hではない「B***h」、元BlackstreetのDave Hollisterがヴォーカル・アレンジを手掛けた「I Told You」、このデュオらしい美メロを満喫できる「That Ain't Me」「Don't Cry For Me」あたりがおススメです。

ジャケでドン引きしないで、聴いてみてください!

全曲紹介しときやす。

「Visit Me」
R. Kellyプロデュース。このデュオの魅力を再認識できるタイトル曲です。彼女たちの成熟ぶりが窺えるミディアム・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=gSQFoUr8mHw

「That Other Woman」
Joeプロデュース。アルバムからの1stシングルとして、US R&Bチャート第16位となっています。ダンサブルなミディアム・グルーヴ。(当時の)流行に配慮しつつ、成熟したオトナのR&Bデュオとしての魅力を打ち出すことに成功していると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=CDFaQDXPFis

「Come Over」
Bryan-Michael Cox/Jazze Pha/Kevin Hicksプロデュース。セクシー・モードで迫ってくる妖艶メロウ・ミディアム。ある意味、ジャケとフィットしていますが(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=3_655iGUzBQ

「Ladies Man」
Brycyn Evans/Troy Johnsonプロデュース。アルバムからの2ndシングルにもなりました。2000年女性R&Bらしいトレンドのシングルだったかもしれませんが、他にもシングル向きの楽曲があるような気も・・・
https://www.youtube.com/watch?v=tDyc1ULrcXs

「Baby You Ain't Got Me」
Bryce Wilsonプロデュース。Queen Penをフィーチャー。Queen Penのラップも含めて妖しげなアクセントを付けつつ、このデュオらしいしなやかな魅力も保たれているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=VuJwdlsliBo

「Last Night」
Bryan-Michael Coxプロデュース。Lil' Moをフィーチャー。哀愁モードの妖艶ダンサブル・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=VrmsVGBk73c

「Be A Man」
Bryce Wilsonプロデュース。Bryce Wilsonらしいセンスが冴えるミディアム・グルーヴ。90年代R&Bの魅力を2000年代モードにアップデートしている感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=URRfXMOFDWA

「Doin To Me」
Bryce Wilsonプロデュース。B.R.E.T.T.のラップをフィーチャー。少しダークな雰囲気の刺激的トラックがいいですね。彼女たちの新しい魅力を引き出すことに成功しています。
https://www.youtube.com/watch?v=JCWbbJLDy98

「B***h」
Malik Pendletonプロデュース。タイトルほどにはB.I.T.C.Hな仕上がりではありません(笑)。成熟したオトナのミディアム・グルーヴは悪くありません。
https://www.youtube.com/watch?v=SV--AUHKhZk

「That Ain't Me」
Malik Pendletonプロデュース。James Poyserのメロウ・エレピがナビゲートする美メロ・ミディアム。彼女たちの温もりが伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=-2GApTq0JAI

「Out Of Sight」
Malik Pendletonプロデュース&フィーチャリング。美しくも切ない雰囲気の哀愁バラードをMalik Pendletonとのデュエットで歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=kjKFAZ2kmeQ

「I Told You」
Derek Garrett/Jonuzプロデュース。元BlackstreetのDave Hollisterがヴォーカル・アレンジを手掛けた哀愁バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=hRZYzmt1ybU

「More Than A Friend」
Edmund "Butter" Clementプロデュース。疑似ライヴ仕立ての感動バラード。Larry Goldがストリングス・アレンジを手掛け、Vidal Davis、James Poyserもレコーディングに参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=UOewKziTZZI

「Don't Cry For Me」
Herb Middletonプロデュース。本編ラストは至極の美メロ・バラードで締め括ってくれます。結果として、本作で幕を閉じたデュオのフィナーレを示唆しているかのようです。
https://www.youtube.com/watch?v=Jp7wEh6cIYU

「That Other Woman (Joe Remix)」
CDボーナス・トラック。「That Other Woman」のJoeによるリミックス。コチラもいいですよ!
https://www.youtube.com/watch?v=LfWVGRsDihI

Changing Facesの過去記事もチェックを!

『Changing Faces』(1994年)
チェンジング・フェイシス

『All Day, All Night』(1997年)
All Day All Night
posted by ez at 04:48| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月13日

Michael Wycoff『On The Line』

アーバン・ディスコ色を強めた3rd☆Michael Wycoff『On The Line』
Come To My World/On The Line by Michael Wycoff (2014-05-03)
発表年:1983年
ez的ジャンル:アーバン・ディスコ/ソウル
気分は... :早合点にはご注意を!

昨日は早合点の連続で、時間とお金を無駄遣いしてしまいました。
いずれも小さなロスでしたが、冷静な判断力の欠如に情けなくなりました。

人気曲「Looking Up to You」で再評価の高い男性ソウル・シンガー『On The Line』の3rdアルバム『On The Line』(1983年)です。

は1956年カリフォルニア生まれのソウル・シンガー/ピアニストMichael Wycoffの紹介は、2ndアルバム『Love Conquers All』(1982年)に続き、2回目となります。

『On The Line』(1983年)は、『Come To My World』(1980年)、『Love Conquers All』(1982年)に続く3rdアルバム

Michael Wycoffと言えば、「Looking Up to You」のイメージが強すぎますね。

ご存知の通り「Looking Up to You」は、女性R&BデュオZhaneの大ヒット・デビュー・シングル「Hey Mr. D.J.」のサンプリング・ソースとして有名となりました。

そのため、「Looking Up to You」収録の『Love Conquers All』(1982年)が目立ってしまい、他のアルバムは割を食っているかもしれません。

本作『On The Line』は、『Love Conquers All』と同じくWebster Lewisがプロデュースしています。

レコーディングにはMichael Wycoff(vo、p、syn)、Webster Lewis(p、syn)、Leo Nocentelli(g)、Miles Joseph(g)、David Shields(b)、Nathan Watts(b)、James Gadson(ds)、Eddie "Bongo" Brown(per)、Dorothy Ashby(harp)、Anthony Wells(back vo)、Brenda White(back vo)、Cheryl James(back vo)、Delores Sanders(back vo)、Fonzi Thornton(back vo)、Cathy Thompson(back vo)、Lynn Rochelle(back vo)、Michelle Cobbs(back vo)、Phillip Ballou(back vo)、Robert Wright(back vo)、Tawatha Agee(back vo)といったミュージシャンが参加しています。

本作ではアーバン・ディスコ/ファンク色がより鮮明に打ち出されており、アルバムの魅力もそこにあります。

シングル・カットされた「Tell Me Love」、Gary Taylor作の「On The Line」「Do It To Me Baby」、個人的に一番のお気に入り「You've Got It Coming」といったアーバン・ディスコ/ファンクがおススメです。

バラード系であれば、「There's No Easy Way」「I'll Do Anything For You」がいい雰囲気です。

「Looking Up to You」だけではない、Michael Wycoffの魅力を堪能しましょう。

全曲紹介しときやす。

「On The Line」
Gary Taylor作。スペイシーなシンセ・サウンドが印象的なディスコ・ファンクがオープニング。80年代エレクトリック・ファンク好きの人は気に入るはず!作者Gary Taylorのヴァージョンはアルバム『G.T.』に収録されています。
https://www.youtube.com/watch?v=rTQpfinioTU

「There's No Easy Way」
Lol Mason/Richard Jon Smith作。Dorothy Ashbyのハープがロマンティック・ムードを盛り上げてくれるラブ・バラード。バラード系ではコレが一番好きです。AOR好きの人にもフィットすると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=ntalZEp5kRM

「You've Got It Coming」
Harold Johnson作。個人的には一番のお気に入り。昨今のディスコ/ブギー・ブームにもフィットするアーバン・メロウ・ダンサー。思わず一緒にハンドクラップしたくなります。夜遊びモードのアーバン・ナイトにピッタリ!
https://www.youtube.com/watch?v=DvKcfR88HGE

「So Close」
Arthur Hamilton/Webster Lewis作。ストリングスを配したオーセンティックなバラード。僕には少し仰々しいかな?

「Tell Me Love」
Robert Wright/Webster Lewis作。シングル・カットされ、US R&Bチャート第23位となったアーバン・ファンク。80年代らしいキラキラしたアーバン・サウンドと華のある女性コーラス隊がいいですね。Wycoff自身のピアノ・ソロにも注目です。
https://www.youtube.com/watch?v=A5Eq4pupAtc

「I'll Do Anything For You」
Leo Nocentelli作。アーバン・メロウなオトナのミディアム・バラードを伸びやかに歌い上げます。実に雰囲気があっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=_yb8cqNKVxo

「Do It To Me Baby」
Gary Taylor作。アーバンに疾走する僕好みのディスコ・チューン。コレも思わずハンドクラップしてしまいますね。
https://www.youtube.com/watch?v=1LwccF0NeR4

「You Are Everything」
ラストはThe Stylistics、1971年の大ヒット曲をカヴァー(Linda Creed/Thom Bell作)。お馴染みの名曲を熱唱します。
https://www.youtube.com/watch?v=XI4HUFTgUW4

僕の保有するCDには、「Looking Up to You」のリミックス「Looking Up to You (Extended Remix)」がボーナス・トラックとして追加収録されています。

未聴の方は「Looking Up to You」収録の『Love Conquers All』(1982年)もチェックを!

『Love Conquers All』(1982年)
ラヴ・コンカーズ・オール(期間生産限定盤)
posted by ez at 03:12| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月12日

Lee "Scratch" Perry & The Upsetters『Super Ape』

ダブ・アルバムの金字塔☆Lee "Scratch" Perry & The Upsetters『Super Ape』
Super Ape
発表年:1976年
ez的ジャンル:レジェンド系ダブ/レゲエ
気分は... :超猿獣の衝撃!

今回はダブ/レゲエのレジェンドLee "Scratch" Perryが、自身のハウス・バンドThe Upsettersと創り上げたダブ・アルバムの傑作『Super Ape』(1976年)です。

レゲエ/ダブ愛好家ならずとも、音楽好きであれば名盤としての認知度の高い1枚ですね。

日曜、月曜と不眠不休で仕事に没頭し、肉体的疲労と精神的高揚という心身アンバランス状態の今の僕にとって、一番の良薬となりそうなのがレゲエ/ダブ・サウンドかもしれません。

本作のようなドープなダブ・サウンドを聴いていると、その危険なサウンドに雑念が吸い取られ、心を無にできるのが良薬たる所以です。

ジャマイカのダブ・シーンのパイオニアLee "Scratch" Perryが、そのイノベーターぶりを示したダブ・アルバムの金字塔が本作『Super Ape』(1976年)です。

Lee "Scratch" Perryが手掛けた膨大な作品群のごく僅かしか聴いていない僕ですが、やはり本作『Super Ape』(1976年)はインパクトが大きいですね。

The Upsettersによるルーツ・レゲエの極上グルーヴと鬼才Lee "Scratch" Perryの神業が相俟って、中毒的なダブ・ワールドへ誘ってくれます。

プロデュースは勿論Lee "Scratch" Perry

レコーディングにはBoris Gardiner(b)、Michael "Mikey Boo" Richards(ds)、Anthony "Benbow" Creary(ds)、Earl "Chinna" Smith(g)、Keith Sterling(p)、Lee "Scratch" Perry(conga、per)、Noel "Skully" Simms(conga)、Bobby Ellis(horns)、"Dirty" Harry Hall(horns)、Herman Marquis(horns)、Vin Gordon(tb)、Egbert Evans(fl)、Prince Jazzbo(toasting)、Barry Llewellyn(back vo)、Earl Morgan(back vo)といったミュージシャンが参加しています。

Tony Wrightが手掛けたジャケもインパクト大ですね。
でも中身のインパクトはジャケ以上!

レゲエ/ダブ愛好家以外の人でも聴いて損はしない危険な音世界だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Zion's Blood」
Perryの魔術によって、コンガの効いたルーツ・レゲエ・グルーヴがエコー効きまくり異空間へ放り込まれた感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=qFWr6hlbcJQ

本曲はDevon Irons「When Jah Come」(1976年)と同じリズム・トラックです。
Devon Irons「When Jah Come」
 https://www.youtube.com/watch?v=ntUoIeA4iSg

「Croaking Lizard」
Prince Jazzboによるエコーの効いたトースティングが印象的です。聴いているうちにトリップ感覚に陥りそうになります。
https://www.youtube.com/watch?v=RdDlpQ-E7kE

本曲はMax Romeo & The Upsetters「Chase the Devil」(1976年)と同じリズム・トラックです。
Max Romeo & The Upsetters「Chase the Devil」
 https://www.youtube.com/watch?v=6TsL_QXWmiM

「Black Vest」
ドープなダブ・ワールドに引きずり込まれる危険な1曲。こういうダビー・サウンドを聴いていると雑念を払拭でき、頭の中がスッキリするから不思議!ノスタルジックなホーン隊もグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=rQJ7PcX4AxY

本曲はMax Romeo & The Upsetters「War Ina Babylon」(1976年)と同じリズム・トラックです。
Max Romeo & The Upsetters「War Ina Babylon」
 https://www.youtube.com/watch?v=_ILjMmfAGXQ

「Underground」
ソウルフルな女性コーラスが印象的な1曲。地を這うベースと妖しく響くドラムによるリズム・セクションもサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=JaMy-5aZImY

Petter & Looptroop「Top Dogz」、The Last Emperor「The Underground」等のサンプリング・ソースとなっています。
The Last Emperor「The Underground」
 https://www.youtube.com/watch?v=IY2AWIBK6ls

「Curly Dub」
Perryがこれでもかと言わんばかりにダビー・サウンドで攻めてきます。Vin Gordonの味のあるトロンボーンの音色がグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=qwUF6IqTI0c

「Dread Lion」
コレもかなりドープ!ダビーな哀愁ルーツ・レゲエが妖しく揺らめきます。不気味なメロディカの響きがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=fj6SEc93_2I

本曲はDean Fraser「Concrete Castle King」(1975年)と同じリズム・トラックです。
Dean Fraser「Concrete Castle King」
 https://www.youtube.com/watch?v=o7q2z2aLSmc

「Three in One」
コンガの効いたパーカッシヴなレゲエ・グルーヴと涼しげなフルートがダブ・ワールドに包まれている感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ZPwsfdqDbgs

「Patience」
暗闇の奥から聞こえてくるかのようなレゲエ・グルーヴにPerryマジックが加わり、覚醒的な音世界に引きずり込まれます。
https://www.youtube.com/watch?v=SRduyz5abCo

「Dub Along」
華のある女性コーラスでさえエコーかけまくりのPerryの徹底ぶりで本作を唯一無二の個性的作品にしているのでしょうね。
https://www.youtube.com/watch?v=cyVvR66W0YE

本曲はBlue Bells「Come Along」(1976年)と同じリズム・トラックです。
Blue Bells「Come Along」
 https://www.youtube.com/watch?v=gUIVZXQzd_Y

「Super Ape」
ダブという反則技的な表現手法の奥義を見せつけてくれるタイトル曲。僕でも吹けそうな適当な笛の音色がジャマイカン・レゲエらしくていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=JRZdEqpTmD4

Murs & 9th Wonder「Are You Ready?」のサンプリング・ソースとなっています。
Murs & 9th Wonder「Are You Ready?」
 https://www.youtube.com/watch?v=JSEcAN_e_Kw

本作の続編『Return of the Super Ape』(1977年)やLee "Scratch" PerryThe Upsettersによるもう1つの傑作Max Romeo & The Upsetters『War Ina Babylon』(1976年)もセットでどうぞ!

『Return of the Super Ape』(1977年)
Return of the Super Ape

Max Romeo & The Upsetters『War Ina Babylon』(1976年)
War Ina Babylon
posted by ez at 03:47| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月10日

Allison Miller's Boom Tic Boom『Glitter Wolf』

女性ジャズ・ドラマー、独自感性の最新作☆Allison Miller's Boom Tic Boom『Glitter Wolf』
Glitter Wolf
発表年:2019年
ez的ジャンル:女流ドラマー系現代ジャズ
気分は... :感性を磨くべし・・・

今回は新作ジャズからAllison Miller's Boom Tic Boom『Glitter Wolf』です。

Allison Miller's Boom Tic BoomはN.Y.を拠点とする女性ジャズ・ドラマーAllison Millerが率いるユニット。

Allison MillerはワシントンD.C.出身。N.Y.を拠点に20年近いレコーディング歴を持つ実力派女性ドラマー/コンポーザー/シンガー。

これまでソロ名義で『5am Stroll』(2004年)、『Boom Tic Boom』(2010年)、『No Morphine, No Lilies』(2013年)、Allison Miller's Boom Tic Boom名義で『Live At Willisau』(2012年)、『Otis Was a Polar Bear』(2016年) 、女性ピアニストCarmen Staafの共同名義で『Science Fair』(2018年)といったアルバムをリリースしています。

『Otis Was a Polar Bear』(2016年) 以来のAllison Miller's Boom Tic Boom名義での新作となる本作『Glitter Wolf』

正直、これまで彼女のリーダー作を聴いたことがありませんでしたが、何の予備知識もなくCDショップのJTNC的新作ジャズ・アルバム試聴コーナーで聴いたところ、その独特の感性を持つジャズ・ワールドに魅了され、衝動買いしてしまいました。

本作におけるAllison Miller's Boom Tic BoomのメンバーはAllison Miller(ds、vibe、celesta)、Myra Melford(p、harmonium)、Jenny Scheinman(violin)、Kirk Knuffke(cornet)、Ben Goldberg(clarinet)、Todd Sickafoose(b)。メンバーに女性ミュージシャンが多い点が印象的です。

メンバー以外にJohn Santos(per)、David Flores(per)、John Hatfield(per)がゲストとして参加しています。

プロデュースはAllison MillerJulie Wolf

アレンジ&ソングライティングもAllison Miller(共作含む)。

僕が本作に惹かれたのは、CDショップのJTNC的新作コーナーで聴いたものの、JTNC的文脈とは異なるワールド・ジャズを独自に昇華させたような現代ジャズ・ワールドに魅了されたからだと思います。その意味ではミステリアス&エキゾチックなジャケ・イメージをそのまま演奏に反映したかのようなサウンドを楽しめます。

何の予備知識もなく聴くと、欧米以外のミュージシャンの作品だと思う方も多いのでは?

女性ミュージシャンならではの繊細な感性と、女性ミュージシャンとは思えない力強い演奏が入り混じった感じがたまりません。

独特の感性を持つ現代ジャズをぜひご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Congratulations And Condolences」
何処となくエキゾチックなアンサンブルに惹きつけられるオープニング。女性メンバーが多いユニットとは思えない、男気のある演奏でグイグイ突き進みます。Myra Melfordのピアノ・ソロも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=wiuj-dRUfgk

「The Ride」
Allisonのドラム・ソロと共にスタート!静かなる暴動といったムードのエレガント&アヴァンギャルドなレゲエ調の演奏がいいですね。Jenny Scheinmanのヴァイオリン・ソロにも魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=PuE1QjG77I4

「Malaga」
タイトルはスペインのリゾート地マラガのことですかね。しなやかさと力強さを併せ持つ演奏がいいですね。何処となく地中海の香りのするワールド・ジャズ的な雰囲気も好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=kD5HsnTtNqM

「Zev - The Phoenix」
美しく雄大な演奏が印象的です。古代文明の神話の世界にタイムスリップしたかのような雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=J6G1w6elqMA

「Daughter And Sun」
今ジャズ的センスとAllisonならではのミステリアスな感性を融合させたようなアンサンブルを楽しめます。ここではAllisonのドラム・ソロも満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=FbtUA7bgWRo

「White Wolf」
Todd Sickafooseのベースが牽引するスリリングで美しい演奏に魅了されます。Jenny Scheinmanのヴァイオリン、Kirk Knuffkeのコルネットも活躍する、このユニット編成らしい音世界を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=4ynUlILVon0

「Welcome Hotel」
ワールド・ジャズ/レゲエ調の開放的な演奏です。バカンス・モードのワールド・ミュージックがお好きな人も気に入るのでは?Jenny Scheinmanのヴァイオリンが実にいい雰囲気を演出してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Lfhs6jRqCM8

「Vine And Vein」
2分半強の短い演奏ですが、少しノスタルジックで美しいアンサンブルを披露してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=8TY5oHqbIPw

「Glitter Wolf」
タイトル曲はAllisonのダイナミックなドラミングが演奏を牽引します。一気にテンポアップし、トライバルに疾走する後半の演奏はモロに僕好み!
https://www.youtube.com/watch?v=d5N2iwVjLYA

「Valley Of The Giants」
ラストはAllison とJazz Study (Lead Ensemble Of The Thailand Jazz Workshop)の共作。楽園モードのピースフルなワールド・ジャズで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=En3XsVkCAIo

Allison Millerの他作品もチェックを!

Allison Miller『5am Stroll』(2004年)
5am Stroll

Allison Miller『Boom Tic Boom』(2010年)
Boom Tic Boom

Allison Miller『No Morphine, No Lilies』(2013年)
No Morphine No Lillies

Allison Miller's Boom Tic Boom『Otis Was a Polar Bear』(2016年)
Otis Was a Polar Bear

Allison Miller & Carmen Staaf『Science Fair』(2018年)
SCIENCE FAIR
posted by ez at 00:26| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月09日

Le Gent『Le Gent』

元GuyのTimmy GatlingプロデュースのNJS作品☆Le Gent『Le Gent』
Le Gent
発表年:1991年
ez的ジャンル:NJS系男性R&Bグループ
気分は... :カラフル・ファッション・・・

今回は90年代男性R&Bグループ作品からLe Gent『Le Gent』(1991年)です。

Le Gentは、Ron WilsonLarry GatlingScott WeatherspoonEric Whiteの4名が結成した男性R&Bグループ。

メンバーのうち、Larry Gatlingは元GuyTimmy Gatlingの兄弟であり、Timmy Gatling自身も第5のメンバー的な存在だったようです。また、Ron Wilsonは往年のR&BシンガーJackie Wilsonの息子という情報もありますが、定かではありません。

グループ唯一のアルバム『Le Gent』(1991年)は、前述のTimmy Gatlingが全面プロデュースしています。

アルバムにはForce M.D.'sAntoine "T.C.D." LundyTrisco Pearsonがゲスト参加しています。

僕の一番のお気に入りのNJS「Need A Good Woman」、シングルにもなった「Need A Good Woman」、キャッチー&セクシーな「Good To Go Sex-U-O」、爽快コーラスで盛り上げてくれる「Momma Done Told Me」あたりのダンサブル・チューンが魅力です。

パンチには欠けますが、90年代好きであれば楽しめる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Le Gently (Intro)」
アルバムのイントロ。

「Woman's Heart」
アルバムに先駆けてリリースされたデビュー・シングル。爽快に駆け抜けていくダンサブル・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=VBNFPA2Q7yI

「Need A Good Woman」
僕の一番のお気に入り。NJS好きにはたまらない!軽快なハネハネ感が格好良すぎる、ミラクルな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=pexdu7AcH2I

「Let It Flow」
メロディアスなミディアム・バラード。スウィート・コーラスがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=Z3oH6DX9hoo

「Good To Go Sex-U-O」
キャッチー&セクシーなダンサブル・チューン。このサウンド・プロダクション好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=dcOx5SqQkxE

「Time For Love」
オーセンティックなバラードを甘くセクシーに歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=5uAK3ResgLk

「Easy To Love」
男臭くグイグイくるNJS。マッチョな雰囲気で迫ってくるダンサブル・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=WJAoZrzlw4Y

「Do You Really Want My Love」
シンセのダンサブル・サウンドと甘く危険な香りのするヴォーカルの組み合わせがグッド!後半にはChilli Moeのラップ・パートがあります。

「Our Love」
スロウ系ではコレが一番好き。Ron Wilsonと女性シンガーFelicia Mossによるロマンディックなデュエット。
https://www.youtube.com/watch?v=By7XKHjtHNc

「Momma Done Told Me」
Force M.D.'sのAntoine "T.C.D." LundyとTrisco Pearsonがバック・コーラスで参加。爽快コーラスで盛り上げてくれるダンサブル・チューン。Chilli Moeによるラップ・パートもあります。
https://www.youtube.com/watch?v=Jn82xP3rwWM

「Please Please Please」
ポップ・ソウルなミディアム・グルーヴ。他の曲にはないグループの魅力を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=fm2cdbb9RC0

「Need A Good Woman (Reprise)」
「Need A Good Woman」のリプライズはChilli Moeのラップ入り。

少し疲労が蓄積気味・・・
今必要なのは質の良い睡眠かもしれない。
posted by ez at 02:57| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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