2019年03月04日

Luiz Eca Y La Sagrada Familia『La Nueva Onda del Brasil』

サイケ×ジャズ・サンバ×ソフト・ロック☆Luiz Eca Y La Sagrada Familia『La Nueva Onda del Brasil』
La Nueva Onda Del Brasil
発表年:1970年
ez的ジャンル:サイケ調ブラジリアン・ソフト・ロック
気分は... :課外活動!

ブラジルの最高峰ジャズ・サンバ・トリオTamba Trioのリーダー、ピアニストLuiz Ecaが率いるLuiz Eca Y La Sagrada Familiaのアルバム『La Nueva Onda del Brasil』(1970年)です。

本作『La Nueva Onda del Brasil』(1970年)は、Luiz EcaTamba Trio(当時はTamba 4)を一時期離れていた時期に、リリースしたアルバムです。

内容はジャズ・サンバを基調としつつも、サイケデリックなエッセンスや、大胆なホーン・アレンジも取り入れたセルメン調ソフト・ロックに仕上がっています。

Luiz Eca自身がミュージック・ディレクターを務めています。

レコーディングにはLuiz Eca(p)以下、Mauricio Maestro(b、vo)、Getulio Pereira(ds)、Nana Vasconcelos(per、vo)、Nelson Angelo(strings、vo)、Jose Da Silva(tb)、Bill Vogel(tp、vo)、Claudio Roditi(tp、vo)、Ion Muniz(sax)、Joyce(vo)、Angela Viana(vo)、Carminha(vo)、Rose(vo)、Wilson Simonal(vo)等のミュージシャンが参加しています。

若き日のJoyceをはじめ、Nana VasconcelosWilson Simonalの参加に目を引きます。

Milton Nascimento「Homen Da Sucursal」
Jorge Ben「Pais Tropical」Antonio Adolfo「Juliana」「Sa Marina」といった有名曲のカヴァーが目立ちます。

それ以外にサイケでグルーヴィーな「Atras Das Portas Da Tarde」、Luiz Eca作の「La Vamos Nos」Joyce作の「Please Garcon」あたりもおススメです。

Tamba TrioTamba 4では聴けないLuiz Ecaの音世界を楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Homen Da Sucursal/Barravento」
Fernando Brant/Milton Nascimento作の「Homen Da Sucursal」、Sergio Ricardo作の「Barravento」のメドレー。変幻自在のリズムに先導されソフト・ロック調ヴォーカルと豪快なホーン・サウンドが躍動します。ビリンバウのソロやアヴァンギャルドな雰囲気もグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=qjN3dglzOEs

「Pais Tropical」
Jorge Ben作品のカヴァー。オリジナルは『Jorge Ben』(1969年)に収録されています。ここではドラマティックで華やかな「Pais Tropical」を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=ezYBYFG0QjM

当ブログではオリジナル以外にSom Okey 5Gal Costa‎Aquarius Y Luiz Antonio‎Aldemaro Romero Y Su Onda Nuevaのカヴァーも紹介済みです。

「Juliana」
Tiberio Gaspar/Antonio Adolfo作。Antonio Adolfoのオリジナルは当ブログでも紹介した『Antonio Adolfo E A Brazuca』(1969年)のオープニング曲として収録されています。アヴァンギャルドなソフトロックといった仕上がりがグッド!

「Atras Das Portas Da Tarde」
Nelson Angelo/Sergio Flaksman作。本作らしいサイケ・モードでグルーヴィーなジャズ・サンバを楽しめます。少しトライバルな感じも僕好み。

「La Vamos Nos」
Luiz Eca/Ruy Guerra作。ソフトロックなヴォーカルワークとメリハリの効いたサウンドぼ組み合わせがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=0jsLeZkx1zo

「Sequestro」
ダバダバ・スキャットと開放的グルーヴは70年代初めのイタリア映画のサントラっぽい雰囲気もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=qTc9mKJmVDY

「Se Voce Pensa」
Roberto Carlos作。素敵なコーラスワークとエレガントで変幻自在のジャズ・サンバ・サウンドが印象的です。

「Sa Marina」
Tiberio Gaspar/Antonio Adolfo作。「Pretty World」のタイトルでも知られる名曲をカヴァー。当ブログではBirgit LystagerSergio Mendes & Brasil '66ヴァージョンを紹介済みです。この楽曲自体が大好きですが、本ヴァージョンはホーン・サウンドが効果的に配されています。
https://www.youtube.com/watch?v=frmaV-V7Vb0

「Yemele」
Chico Faitosa/Luis Carlos Vinhas作。ここラテン風味の演奏を聴かせてくれます。ラテン・ソウル/ファンク、チカーノ・ソウルあたりとセットで聴いても合いそうです。

「Please Garcon」
Joyce作品をカヴァー。当ブログではUmas & Outrasヴァージョンも紹介済みです。最後はソフト・サイケなフォーキー・サウンドで締め括ってくれます。

Tamba Trio、Tamba 4の過去記事もご参照ください。

Tamba Trio『Tamba Trio』(1962年)
デビュー

Tamba Trio『Avanco』(1963年)
アヴァンソ

Tamba 4『We And The Sea』(1967年)
二人と海

Tamba 4『Samba Blim』(1968年)
サンバ・ブリン(紙ジャケット仕様)

Tamba Trio『Tamba Trio』(1975年)
タンバ・トリオ(紙ジャケット仕様)
posted by ez at 01:02| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする