発表年:2000年
ez的ジャンル:女性R&Bデュオ
気分は... :今宵はきのこ鍋・・・
今回は90年代女性R&B好きには忘れられない女性R&BデュオChanging Facesの3rdアルバム『Visit Me』(2000年)です。
高校の同級生であったCassandra LucasとCharisse Roseの2人がN.Y.で結成した女性R&BデュオChanging Facesの紹介はデビュー・アルバム『Changing Faces』(1994年)、2ndアルバム『All Day, All Night』(1997年)に続き3回目となります。
『Changing Faces』が全米R&Bアルバム・チャート第1位となり、「Stroke You Up」(1994年、全米チャート第3位、同チャート第2位)といったシングル・ヒットも生まれ、上々のデビューを飾ったChanging Faces。
続く2ndアルバム『All Day, All Night』(1997年)は全米R&Bアルバム・チャート第6位となり、「G.H.E.T.T.O.U.T.」(全米チャート第8位、同チャート第1位)といったシングル・ヒットが生まれました。
そして、3rdアルバムとなる本作『Visit Me』(2000年)ですが、全米R&Bアルバム・チャート第9位となりますが、前2作ほどの成功を収めることができず、結果として彼女たちのラスト・アルバムとなってしまいます。ジャケの酷さが災いしたのでしょうか(笑)
その意味で、『Changing Faces』、『All Day, All Night』と比較すると見劣りするかもしれません。それでも女性R&B好きならば楽しめる1枚だと思います。
最近は女性虐待疑惑で窮地に立たされているR. Kellyをはじめ、Joe、Bryan-Michael Cox、Brycyn Evans(元Groove Theory)、Jazze Pha、Kevin Hicks、Troy Johnson、Malik Pendleton、Derek Garrett、Jonuz、Edmund "Butter" Clement、Herb Middletonといった多彩なプロデューサーが起用されています。
Queen Pen、Lil' Mo、B.R.E.T.T.、Malik Pendletonがフィーチャリングされ、Dre & VidalのVidal Davis(ds)、SoulquariansのJames Poyser(p、el-p)もレコーディングに参加しています。また、元BlackstreetのDave Hollisterもヴォーカル・アレンジで参加しています。
2000年の最新R&Bトレンドと彼女たちらしい90年代R&Bテイストの融合の試行錯誤が窺えるアルバムです。消化不良の部分もありますが、そこが面白いアルバムという気もします。
1stシングルとなった「That Other Woman」、セクシー・モードの「Come Over」、Queen Penをフィーチャーした「Baby You Ain't Got Me」、Bryce Wilsonのセンスが冴える「Be A Man」、少しダークな刺激のある「Doin To Me」、タイトルほどにはB.I.T.C.Hではない「B***h」、元BlackstreetのDave Hollisterがヴォーカル・アレンジを手掛けた「I Told You」、このデュオらしい美メロを満喫できる「That Ain't Me」や「Don't Cry For Me」あたりがおススメです。
ジャケでドン引きしないで、聴いてみてください!
全曲紹介しときやす。
「Visit Me」
R. Kellyプロデュース。このデュオの魅力を再認識できるタイトル曲です。彼女たちの成熟ぶりが窺えるミディアム・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=gSQFoUr8mHw
「That Other Woman」
Joeプロデュース。アルバムからの1stシングルとして、US R&Bチャート第16位となっています。ダンサブルなミディアム・グルーヴ。(当時の)流行に配慮しつつ、成熟したオトナのR&Bデュオとしての魅力を打ち出すことに成功していると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=CDFaQDXPFis
「Come Over」
Bryan-Michael Cox/Jazze Pha/Kevin Hicksプロデュース。セクシー・モードで迫ってくる妖艶メロウ・ミディアム。ある意味、ジャケとフィットしていますが(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=3_655iGUzBQ
「Ladies Man」
Brycyn Evans/Troy Johnsonプロデュース。アルバムからの2ndシングルにもなりました。2000年女性R&Bらしいトレンドのシングルだったかもしれませんが、他にもシングル向きの楽曲があるような気も・・・
https://www.youtube.com/watch?v=tDyc1ULrcXs
「Baby You Ain't Got Me」
Bryce Wilsonプロデュース。Queen Penをフィーチャー。Queen Penのラップも含めて妖しげなアクセントを付けつつ、このデュオらしいしなやかな魅力も保たれているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=VuJwdlsliBo
「Last Night」
Bryan-Michael Coxプロデュース。Lil' Moをフィーチャー。哀愁モードの妖艶ダンサブル・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=VrmsVGBk73c
「Be A Man」
Bryce Wilsonプロデュース。Bryce Wilsonらしいセンスが冴えるミディアム・グルーヴ。90年代R&Bの魅力を2000年代モードにアップデートしている感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=URRfXMOFDWA
「Doin To Me」
Bryce Wilsonプロデュース。B.R.E.T.T.のラップをフィーチャー。少しダークな雰囲気の刺激的トラックがいいですね。彼女たちの新しい魅力を引き出すことに成功しています。
https://www.youtube.com/watch?v=JCWbbJLDy98
「B***h」
Malik Pendletonプロデュース。タイトルほどにはB.I.T.C.Hな仕上がりではありません(笑)。成熟したオトナのミディアム・グルーヴは悪くありません。
https://www.youtube.com/watch?v=SV--AUHKhZk
「That Ain't Me」
Malik Pendletonプロデュース。James Poyserのメロウ・エレピがナビゲートする美メロ・ミディアム。彼女たちの温もりが伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=-2GApTq0JAI
「Out Of Sight」
Malik Pendletonプロデュース&フィーチャリング。美しくも切ない雰囲気の哀愁バラードをMalik Pendletonとのデュエットで歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=kjKFAZ2kmeQ
「I Told You」
Derek Garrett/Jonuzプロデュース。元BlackstreetのDave Hollisterがヴォーカル・アレンジを手掛けた哀愁バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=hRZYzmt1ybU
「More Than A Friend」
Edmund "Butter" Clementプロデュース。疑似ライヴ仕立ての感動バラード。Larry Goldがストリングス・アレンジを手掛け、Vidal Davis、James Poyserもレコーディングに参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=UOewKziTZZI
「Don't Cry For Me」
Herb Middletonプロデュース。本編ラストは至極の美メロ・バラードで締め括ってくれます。結果として、本作で幕を閉じたデュオのフィナーレを示唆しているかのようです。
https://www.youtube.com/watch?v=Jp7wEh6cIYU
「That Other Woman (Joe Remix)」
CDボーナス・トラック。「That Other Woman」のJoeによるリミックス。コチラもいいですよ!
https://www.youtube.com/watch?v=LfWVGRsDihI
Changing Facesの過去記事もチェックを!
『Changing Faces』(1994年)
『All Day, All Night』(1997年)