発表年:1992年
ez的ジャンル:実力派男性R&Bシンガー
気分は... :Here I Go Again !
今回は90年代男性R&B作品からGlenn Jones『Here I Go Again』(1992年)です。
Glenn Jonesは1962年、フロリダ州ジャクソンビル生まれ。
フロリダを拠点とするゴスペル・グループThe Modulationsとして、『With a Made Up Mind』(1978年)、『Feel the Fire』(1980年)という2枚のアルバムをリリース。
Norman Connors『Take It To The Limit』(1980年)からのシングル「Melancholy Fire」でフィーチャリングされ、同シングルはUS R&Bチャート第20位のヒットとなりました。
その後、Norman Connorsのツアーに同行し、1983年にはRCAとのソロ契約に成功します。
1983年にミニ・アルバム『Everybody Loves a Winner』(1983年)をリリース。Leon Sylvers IIIがメイン・プロデュースを務めた1984年の初フル・アルバム『Finesse』(1984年)からはUS R&Bチャート第3位のヒット・シングル「Show Me」が生まれています。
その後、RCA、Jive、Atlantic等からコンスタントにアルバムをリリースし、『Glenn Jones』(1987年)からは「We've Only Just Begun (The Romance Is Not Over)」(US R&Bチャート第2位)、本作『Here I Go Again』(1992年)からは「Here I Go Again」(US R&Bチャート第1位)といったヒットが生まれています。
また、『All for You』(1990年)収録の「Stay」をUKの女性R&BグループEternalがカヴァーし、UKチャート第4位、USチャート第19位のヒットとなりました。
てっきりGlenn Jones作品は紹介済みだと思い込んでいましたが、今回は初めてとなります。
僕が初めてGlenn Jones作品を購入したのは『Glenn Jones』(1987年)でした。そこから『Here I Am』(1994年)あたりまではリアルタイムで愛聴していました。
Glenn Jonesを紹介するならば、本当は一番よく聴いた『Glenn Jones』(1987年)を最初に紹介したかったのですが、成り行きで『Here I Go Again』(1992年)が一番手となりました。
本作『Here I Go Again』(1992年)はJiveからAtlanticへの移籍第1弾アルバムであり、前述のように初のUS R&BチャートNo.1ヒット「Here I Go Again」が収録されています。
プロデュースはGlenn Jones/Raymond Watkins、Bernard Belle、Art Powell/Scott Powellという3組。人気プロデューサーBernard Belleの起用が目を引きます。
US R&BチャートNo.1ヒット「Here I Go Again」、同R&Bチャート第8位のヒットとなった「I've Been Searchin' (Nobody Like You)」、美メロ・ミディアム・グルーヴ「Good Thang」という3曲がシングル。
それ以外であれば、再評価の高いNJS「Open Up Your Heart」、Glenn JonesとDave Hollisterの共作曲「Say Yeah」、アーバンな「The Way You Do」といったダンサブル・チューンや、奥方Genobia Jeterとのデュエット「Love Is Forever」、Bernard Belleのセンスが冴える「Call Me」あたりがおススメです。
バラードのイメージが強いGlenn Jonesですが、ダンサブル・チューンも充実しているのが本作の魅力かもしれません。
その意味では、バランス良くGlenn Jonesの魅力に触れることができる1枚かもしれません。
全曲紹介しときやす。
「Here I Go Again」
Glenn Jones/Raymond Watkinsプロデュース。前述のようにUS R&BチャートNo.1となったヒット・シングル。実力派シンガーらしいコンテンポラリー&オーセンティックなな美メロ・バラードです。久々に聴き直しましたが、いつ聴いても安定感のあるバラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=057ainWcWk0
「I've Been Searchin' (Nobody Like You)」
Bernard Belleプロデュース。この曲もシングル・カットされ、US R&Bチャート第8位となりました。奥方Genobia Jeterのバック・コーラスも素敵なメロウ・バラード。さすがはBernard Belle、手堅い仕事ぶりです。
https://www.youtube.com/watch?v=pAOeBJeU0Dg
「Call Me」
Bernard Belleプロデュース。Glenn Jonesらしくないかもしれませんが、アーバンな魅力があるメロウ・バラードは僕好み。Bernard Belleのセンスが冴えます。
https://www.youtube.com/watch?v=Jz7jvUvKtxU
「Good Thang」
Art Powell/Scott Powellプロデュース。この曲もシングル・カットされました。この時代らしい美メロ・ミディアム・グルーヴ。ここでも奥方Genobia Jeterのバック・コーラスが実に効果的です。打ち込みサウンドの好き/嫌いが分かれるかもしれませんが、コレが90年代コンテンポラリーR&Bだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=Dy6G3pEigfw
「Open Up Your Heart」
Art Powell/Scott Powellプロデュース。ソングライティングにはKenny Lattimoreの名もクレジットされています。Lattimoreはヴォーカル・アレンジも手掛けています。NJS好きには再評価の高い今日的な人気曲です。コレ目当てで本作を購入する方もいるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=IKOQNuY9Mb0
「The Way You Do」
Art Powell/Scott Powellプロデュース。メロディアスなアップ・チューン。アーバンな雰囲気もあっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=tHyXpF1t9uQ
「Baby Come To Me」
Glenn Jones/Raymond Watkinsプロデュース。オーセンティックなバラードを実力派シンガーらしく歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=kdCDP0y3y0E
「In You」
Bernard Belleプロデュース。スケールの大きな王道バラードを堂々と歌い上げます。次作『Here I Am』(1994年)にもCDボーナス・トラックとして再収録されています。
https://www.youtube.com/watch?v=Hp57Rj061O8
「Love Is Forever」
Glenn Jones/Raymond Watkinsプロデュース。奥方Genobia Jeterとのデュエット。2人で永遠の愛をロマンティックに歌う素敵なラブ・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=KiV0ydkrf2I
「Get It Right」
Glenn Jones/Raymond Watkinsプロデュース。Glenn Jonesらしいとは思いませんが、純粋にNJSとして聴けば、悪くない出来です。
https://www.youtube.com/watch?v=ZuRXcKFSGQg
「Say Yeah」
Art Powell/Scott Powellプロデュース。Glenn JonesとDave Hollisterの共作。ダンサブル・サウンドに乗ってGlennが伸びやかに歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=4Y4nT5my8tQ
Glenn Jonesの他作品もチェックを!
『Everybody Loves a Winner』(1983年)
『Finesse』(1984年)
『Take It From Me』(1986年)
『Glenn Jones』(1987年)
『All for You』(1990年)
『Here I Am』(1994年)
『It's Time』(1998年)
『Feels Good』(2002年)
『Forever: Timeless R&B Classics』(2006年)