2019年04月07日

Lucas Arruda『Onda Nova』

AOR路線を推し進めた最新作☆Lucas Arruda『Onda Nova』
オンダ・ノヴァ
発表年:2019年
ez的ジャンル:フュージョン/AOR系ブラジリアン・メロウ
気分は... :光合成!

今回はブラジリアン・メロウ/AORな新作Lucas Arruda『Onda Nova』です。

1983年生まれのブラジル人プロデューサー/コンポーザー/マルチインストゥルメント奏者Lucas Arrudaの紹介は、デビュー・アルバム『Sambadi』(2013年)、2ndアルバム『Solar』(2015年)に続き3回目となります。

前2作が日本でも高評価であったLucas Arruda。1st『Sambadi』(2013年)では、Azymuth等に通じるブラジリアン・メロウ・フュージョンを披露し、2nd『Solar』(2015年)では歌ものを増やし、AOR的アプローチも見せてくれました。

3rdアルバムとなる本作『Onda Nova』では、AOR路線をさらに推し進めた1枚に仕上がっています。"ブラジリアン"という形容詞が不要のAORチューンが数多く収録されている点が印象的です。その意味ではEd Mottaあたりが好きな人にもおススメです。

前2作と同じくPascal Riouxが主宰するフランスのレーベルFavorite Recordingsからのリリースです。

プロデュースはLucas Arruda本人と兄のThiago Arruda

Thiago ArrudaEd Motta『Criterion Of The Senses』(2018年)にも参加していましたね。

レコーディングには、兄Thiago ArrudaGeyster名義の最新作が日本でも話題になったフランス人ミュージシャン/プロデューサーのGael Benyamin等が参加しています。

80年代US AOR的な「What I'd Do For Love」「Heaven's In Your Arms」、ポップ・ディスコ的な爽快ブギー「Perdidos E Bobos」、フュージョン・ソウル的メロウ・グルーヴ「Dragoes E Tigres」、サンバ×ファンクなブラジリアン・フュージョン「Onda Nova」EW&F調コーラスが心憎い「Dois Naufragos」、サンセットなメロウ・バラード「Depois Do Sol」など夏が待ちきれない素敵な楽曲がズラリと並びます。

ブラジリアン・メロウ好きの人のみならず、AOR好きの人にもチェックして欲しい1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Dragoes E Tigres」
オープニングはギター・カッティングが心地好いメロウ・グルーヴ。フリー・ソウル好きの人も気に入るであろうフュージョン・ソウル的な仕上がりです。

「Perdidos E Bobos」
ポップ・ディスコ的な爽快ブギー・チューン。Lucasの80年代サウンドへのリスペクトを感じます。必要以上にポップになり過ぎないバランス感覚が絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=MlignlGzhAw

「What I'd Do For Love」
個人的には本作のハイライト。80年代US西海岸系AORのエッセンスを取り入れたサマー・ブリーズなAORチューン。Gael Benyaminがソングライティング&バック・コーラスで参加しています。予備知識なしで聴くと、80年代のUS AOR作品だと信じる人も多いのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=eEGjZnETOpk

「Onda Nova」
タイトル曲はサンバとファンクを融合させたブラジリアン・フュージョン・サウンドが魅力のセミ・インスト。ある意味、最もLucas Arrudaらしい音かもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=Ka4iZ8x32ck

「Heaven's In Your Arms」
AOR色の強いメロウ・ミディアム。「What I'd Do For Love」と同じく、実に80年代US AOR的な仕上がりです。この曲もGael Benyaminがソングライティング&バック・コーラスで参加しています。

「Soulshine」
ブラジリアン・ファンク・グルーヴ。Incognito系ジャズ・ファンクがお好きな人であれば楽しめる1曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=AsA1yKiQz74

「Dois Naufragos」
ポルトガル語の響きがブラジリアンAORらしいメロウ・ミディアム。サウンドは80年代US AORテイストです。EW&F調コーラスワークが心憎いですね。

「Depois Do Sol」
本編ラストはサンセット・モードの素敵なメロウ・バラードで締め括ってくれます。

「Volatil」
国内盤ボーナス・トラックその1。「What I'd Do For Love」のポルトガル語ヴァージョン

「Perdidos E Bobos (Dub)」
国内盤ボーナス・トラックその2。「Perdidos E Bobos」のセミ・インスト・ヴァージョン。
https://www.youtube.com/watch?v=MY9VAQXYKC0

未聴の方は、1st『Sambadi』(2013年)、2nd『Solar』(2015年)もチェックを!

『Sambadi』(2013年)
サンバディ

『Solar』(2015年)
ソラール

本作に参加しているGael BenyaminGeyster名義の最新作『With All Due Respect』(2017年)をチェックするのも楽しいのでは?

Geyster『With All Due Respect』(2017年)
ウィズ・オール・デュー・リスペクト
posted by ez at 01:56| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月06日

J. Rawls『The Essence Of Soul』

全編ヴォーカルをフィーチャーしたジャジー&メロウ作品☆J. Rawls『The Essence Of Soul』
ジ・エッセンス・オブ・ソウル
発表年:2005年
ez的ジャンル:アングラ・ジャジーHip-Hop
気分は... :儚さの美学・・・

今回はアングラ・ジャジーHip-Hop作品からJ. Rawls『The Essence Of Soul』(2005年)です。

オハイオ州出身のHip-HopプロデューサーJ. Rawlsについて、当ブログではFive DeezFat JonとのHip-Hopユニット3582名義の『Situational Ethnics』(2003年)を紹介しましたが、ソロ名義の作品の紹介は初めてになります。

Fat Jonとの3582以外にも、J. SandsとのLone CatalystsB Jazz(key)、Charles Cooper(sax)、Rob Riley(ds)と組んだThe Liquid Crystal ProjectJohn RobinsonとのJay AreCount Bass DとのTrue Ohio Playasなど様々なユニット名義で作品をリリースしているJ. Rawlsですが、ソロ名義(共同名義含む)でも数多くのアルバムをリリースしています。

本作『The Essence Of Soul』(2005年)は、単独名義では『The Essence of J. Rawls』(2001年)に続く2枚目となります。

アルバム全編にヴォーカルをフィーチャーしたHip-Hopファン以外も十分に楽しめるジャジー&メロウ作品です。

Eric RobersonAloe Blaccといったお馴染みのアーティストをはじめ、TavarisMiddle ChildWordsworthVenus MaloneJonellSol UprisingJohn Robinson/Stacy Epps)といったアーティストがフィーチャリングされています。

上記は国内盤ですが、輸入盤はジャケと一部収録曲が異なりますのでご注意を!

実は僕自身も国内盤を所有していながら、ジャケが異なることから別作品と勘違いして輸入盤も購入してしまいました(泣)

J. Rawls『The Essence Of Soul』(2005年) ※輸入盤
Essence of Soul

個人的にはボーナス・トラックが充実の国内盤をおススメします。

Eric Robersonをフィーチャーした「Pleasure Before Pain」、Middle Childをフィーチャーした「Woman Enough (The Apology)」「Inside Of Me」、Jonellをフィーチャーした「Miss You (Bring It Back)」、Aloe Blaccをフィーチャーした「Bailar」Wordsworth/Venus Maloneをフィーチャーした「Inhale, Exhale」などグッド・トラックがズラリと並びます。

ジャジー&メロウなHip-Hop好きには間違いのない1枚です。

全曲紹介しときやす。※国内盤仕様

「The Interview」
FMラジオ風のイントロ。
https://www.youtube.com/watch?v=oKey-01fHkA

「Smile Again」
Tavarisをフィーチャー。Astrud Gilberto「The Shadow of Your Smile」をサンプリングした幽玄的ドリーミー・トラックが印象的な哀愁メロウ・グルーヴです。ソウルフルなヴァイヴがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=sWYE10kln5Y

「Pleasure Before Pain」
Eric Robersonをフィーチャー。Eric Robersonらしい素敵なヴォーカルを満喫できる哀愁メロウ・ソウル。
https://www.youtube.com/watch?v=Qro3Q0hx1T0

「Woman Enough (The Apology)」
Middle Childをフィーチャー。本編ではコレが一番のお気に入り。ジャジーHip-Hop好きにはたまらないジャジー&メロウ・トラックに乗って、キュートなMiddle Childの女性ヴォーカルが響きます。
https://www.youtube.com/watch?v=7NnZCl1_Kh8

「Soul (Again & Again)」
前曲に続きMiddle Childをフィーチャー。中東テイストの哀愁メロウ・トラックをバックに、Middle Childのキュート・ヴォーカルが何処となく寂しげに聴こえてきます。
https://www.youtube.com/watch?v=7-VQgn7NXmc

「Inhale, Exhale」
Wordsworth/Venus Maloneをフィーチャー。メロウ・ディスコ・トラックとVenus Maloneの妖しげなヴォーカルの組み合わせがグッド!後半はWordsworthがラップで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ypzbPBTJ2bI

「Questions」
Tavarisをフィーチャー。哀愁モードのメロウ・ソウル。美しくも儚い雰囲気が漂います。
https://www.youtube.com/watch?v=M5CaRb5-Slk

「Inside Of Me」
Middle Childをフィーチャー。他のトラックにはないアブストラクト感が印象的です。アルバムのいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=t8MvIA6dwlw

「Miss You (Bring It Back)」
Jonellをフィーチャー。The 5th Dimension「Dimension 5ive」をサンプリングした軽快なメロウ・トラックとJonellの艶やかなヴォーカルがマッチしたジャジー・メロウ・ソウル。
https://www.youtube.com/watch?v=7NnZCl1_Kh8

「Ill Connect」
Sol Uprisingをフィーチャー。Lo Borges「Tudo Que Voce Podia Ser」をサンプリングしたメロウ・トラックにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=jgQSIfVE7Ww

「What If」
Middle Childをフィーチャー。Middle Childのキュートな魅力が映える切ないメロウ・グルーヴ。甘く切なく儚い雰囲気がたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=pNWp8CFGGOA

「This Can't Be Love」
国内盤のみ収録。1stソロ・アルバム『The Essence of J. Rawls』収録曲です。Tavarisをフィーチャーし、George Benson「California Dreaming」をサンプリングした哀愁トラックです。
https://www.youtube.com/watch?v=RdyQE2WRW-k

「Bailar」
Aloe Blaccをフィーチャー。バカンス・モードのトロピカル・メロウ・グルーヴ。軽快なホーン・サウンドも含めてモロに僕好み!
https://www.youtube.com/watch?v=WF8sLNl54fg

「Woman Enough (The Explanation)」
国内盤ボーナス・トラック。「Woman Enough」の別ヴァージョン。本編ヴァージョンが2分20秒に満たない尺だったので、3分30秒近くある本ヴァージョンは嬉しい限り。リアルタイムで本作を聴いていたときは、本ヴァージョンばかり何度もリピートしていました。
https://www.youtube.com/watch?v=PGnbounY1lg

J. Rawls関連の他作品もチェックを!

『The Essence of J. Rawls』(2001年)
Essence of J Rawls by J. Rawls

J. Rawls/The Living Vibe『Histories Greatest Battles, Campaigns & Topics』(2003年)
Histories Greatest T

Declaime a.k.a. Dudley Perkins & J. Rawls『It's the Dank & Jammy Show』(2005年)
IT'S THE DANK & JAMMY SHOW

J. Rawls & Holmskillit『J. Rawls Presents Holmskillit』(2007年)
ジェイ・ロウルズ・プレゼンツ・ホームスキリット

J. Rawls & Middle Child『Rawls & Middle』(2008年)
Rawls & Middle

『The Hip-Hop Affect』(2011年)
J Rawls /THE HIPHOP AFFECT

Casual x J. Rawls『Respect Game or Expect Flames』(2012年)
RESPECT GAME OR EXPECT FLAMES

3582『The Living Soul』(2001年)
THE LIVING SOUL

3582『Situational Ethnics』(2003年)
SITUATIONAL ETHICS

Lone Catalysts『Hip-Hop』(2001年)
HIP HOP

Lone Catalysts『The Catalysts Files』(2002年)
Catalysts Files

Lone Catalysts『Good Music』(2005年)
GOOD MUSIC

Lone Catalysts『Square Binizz』(2007年)
スクウェア・ビニズ

Lone Catalysts『Back To School』(2011年)
Back To School

The Liquid Crystal Project『The Liquid Crystal Project』(2006年)
Presents Liquid Crystal Project

The Liquid Crystal Project『The Liquid Crystal Project II』(2008年)
リキッド・クリスタル・プロジェクトII

The Liquid Crystal Project『LCP3』(2012年)
LCP3

Jay Are『1960's Jazz Revolution Again.. 』(2008年)
The 1960’s Jazz Revolution again..
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2019年04月05日

Melba Moore『This Is It』

Van McCoyプロデュースの第1弾☆Melba Moore『This Is It』
THIS IS IT (EXPANDED EDITION)
発表年:1976年
ez的ジャンル:Buddah系ダンサブル・レディ・ソウル
気分は... :コレだよコレ!

女性R&BシンガーMelba Mooreが1976年にリリースした『This Is It』(1976年)です。

1945年N.Y.生まれの女性R&BシンガーMelba Mooreについて、当ブログで紹介したのは以下の4枚。

 『Peach Melba』(1975年)
 『Melba』(1976年)
 『A Portrait of Melba』(1977年)
 『Closer』(1980年)

本作『This Is It』(1976年)は、『Peach Melba』(1975年)に続くBuddahでの第2弾アルバムです。

当時「The Hustle」の大ヒットで注目を浴びていたVan McCoyをプロデューサーに迎え、ダンス/ディスコ路線へ大きく舵を切った1枚です。

レコーディングにはVan McCoy(p)をはじめ、Gordon Edwards(b)、Eric Gale(g)、Richard Tee(key)、Steve Gadd(ds)というStuffの面々、John Tropea(g)、Leon Pendarvis(clavinet、el-p)、Herbie Lovelle(ds)、Jim Young(ds)、Crusher Bennett(congas、per)、George Devens(vibe、per)等のミュージシャンが参加しています。

US R&Bチャート第18位となったタイトル曲「This Is It」が目立ちますが、都会的なスムーズ・ダンサー「Free」、フレンチ・ポップのダンス・カヴァー「Play Boy Scout」、キュートなメロウ・グルーヴ「Stay Awhile」あたりが僕のおススメ。Curtis Mayfieldのカヴァー「Make Me Believe You」もいいですよ。

R&Bシンガーとして飛躍するきっかけとなったダンス作品を満喫しましょう!

全曲紹介しときやす。

「This Is It」
Van McCoy作。タイトル曲はUS R&Bチャート第18位となったダンス・チューン。Van McCoy起用の狙いがよく分かる華やかなダンス・サウンドをバックに、Melbaのポジティヴなヴォーカルが躍動します。Dannii Minogueがカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=n3NOELCaN4A

「Free」
僕の一番のお気に入りはコレ。次作『Melba』ではVan McCoyと共にプロデュースを手掛けたCharles Kippsの作品。Melbaの透明感のあるキュート・ヴォーカルが映える華やかで都会的なスムーズ・ダンサーです。
https://www.youtube.com/watch?v=hdWEPIXYoQo

「One Less Morning」
コレもCharles Kipps作品。流麗なストリングスを配したフィリー・ソウル調のダンス・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=drwmgXj2TD4

「Make Me Believe You」
Patti Joヴァージョンでも知られるCurtis Mayfield作品をカヴァー。Curtisヴァージョンはアルバム『Sweet Exorcist』(1974年)収録。Van McCoy流ディスコ× Curtis流ニュー・ソウルな感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=La-qmen48QU

Patti Jo、Curtis Mayfieldヴァージョンと聴き比べるのも楽しいのでは?
Patti Jo「Make Me Believe You」
 https://www.youtube.com/watch?v=TX87SBDDCFY
Curtis Mayfield「Make Me Believe You」
 https://www.youtube.com/watch?v=fexIgzfOAiE

また、Overlord X「Weapon Is My Lyric」、Rasco feat. Evidence & Defari「Major League (Remix)」、Soul Supreme feat. KRS-One & Shuman「The Message」のサンプリング・ソースとなっています。
Rasco feat. Evidence & Defari「Major League (Remix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=GcmV1kaTDMo
Soul Supreme feat. KRS-One & Shuman「The Message」
 https://www.youtube.com/watch?v=tIm5A_eEets

「Lean on Me」
Joe Cobb/Van McCoy作。Aretha Franklin、1971年のシングル「Spanish Harlem」のB面曲にもなっていた楽曲をカヴァー(オリジナルは1970年のVivian Reedヴァージョン)。アルバムからの2ndシングルとして、US R&Bチャート第17位となりました。感動バラードを堂々と歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=ywuAi7xNRzk

「Stay Awhile」
Joe Cobb/Van McCoy作。Melbaのキュートな魅力が伝わってきるメロウ・グルーヴ。個人的には「Free」「Blood Red Roses」に次ぐお気に入りです。
https://www.youtube.com/watch?v=Aunz5Mxdmd0

「Play Boy Scout」
Radiahによるフレンチ・ポップをカヴァー(Nino Ferrer作)。「Free」と並ぶお気に入り。フレンチ・ポップ・カヴァーのせいか、妖しいムードに包まれたダンス・チューンに仕上がっています。小悪魔的な魅力があって好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=p1arq1uza5M

「Blood Red Roses」
John Lewin/Michael Valenti作。ブロードウェイ・ミュージカルのカヴァー。ミュージカル出身らしい表現力のあるヴォーカルを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=nJsoResFAvw

Ayatollah「Blood Red Roses」、Rapsusklei「Sangre」のサンプリング・ソースとなっています。
Ayatollah「Blood Red Roses」
 https://www.youtube.com/watch?v=uWXGxHu0_lw
Rapsusklei「Sangre」
 https://www.youtube.com/watch?v=odFvqWSZ654

「Brand New」
Earl Hawley Robinson作。ラストはゴスペル調コーラス隊が盛り上げてくれるダンス・チューンで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=YCO3gREa0Ao

再発CDには「This Is It (12" Version)」「Free (Extended Version)」の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

他のMelba Moore作品もチェックを!

『Peach Melba』(1975年)
Peach Melba

『Melba』(1976年)
Melba

『A Portrait of Melba』(1977年)
Portrait of Melba

『Melba '78』(1978年)
Melba

『Closer』(1980年)
CLOSER

『What a Woman Needs』(1981年)
WHAT A WOMAN NEEDS(EXPANDED)

『The Other Side of the Rainbow』(1982年)
OTHER SIDE OF THE RAINBOW

『Never Say Never』(1982年)
NEVER SAY NEVER(PLUS BONUS)

『Read My Lips』(1985年)
READ MY LIPS (EXPANDED)

『A Lot of Love』(1986年)
A LOT OF LOVE (EXPANDED)
posted by ez at 01:36| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月03日

Phil Moore III & The Afro Latin Soultet『Afro Brazil Oba!/Wild!』

USラテン・ジャズ・プロジェクト☆Phil Moore III & The Afro Latin Soultet『Afro Brazil Oba!/Wild!』
アフロ・ブラジル・オバ!+ワイルド!
発表年:1966/67年
ez的ジャンル:USラテン・ジャズ・プロジェクト
気分は... :ワイルドだぜ!

今回はUS鍵盤奏者Phil Moore IIIが率いるラテン・ジャズ・プロジェクトPhil Moore III & The Afro Latin Soultet『Afro Brazil Oba!/Wild!』(1966/67年)です。

本作はPhil Moore III & The Afro Latin Soultet Introducing Leni Groves名義の『Afro Brazil Oba!』(1967年)およびThe Afro Latin Soultet Featuring Phil Moore III名義の『Wild!』(1966年)の2in1CDです。
※ジャケは『Afro Brazil Oba!』をベースにしたもの

女性シンガーLeni Grovesをフィーチャリングした『Afro Brazil Oba!』(1967年)の方がお馴染みかもしれません。

ちなみに、ライナー・ノーツによれば、このLeni Grovesは70年代にセッション・シンガーとして数多くの有名作品に参加したLani Grovesと同一人物らしいです。

『Afro Brazil Oba!』(1967年)のレコーディング・メンバーはPhil Moore III(p、org)以下、Leni Groves(vo)、Joe Pass(g)、Joe Comfort(b)、Clarence Johnston (ds)、Francisco Aguabella(congas、per)、Hadley Caliman(ts、fl)。Gil Fullerがアレンジを手掛けています。

一方のThe Afro Latin Soultet Featuring Phil Moore III名義の『Wild!』(1966年)は、プエルトリコでのライブ・レコーディング作品。

レコーディング・メンバーはPhil Moore III(p)以下、Chauncey Locke(tp)、Jack Fulks(as、fl)、Vance Matlock(b)、Leroy Brooks(ds)、Moises Obligacion(congas)。

Jack FulksMoises ObligacionThe Afro Blues Quintet Plus Oneのメンバーです。

個人的には、ヴォーカルものが多い『Afro Brazil Oba!』(1967年)メインのつもりで購入したのですが、実際に聴いてみると、インストのみの『Wild!』(1966年)の格好良さにシビれました。

『Afro Brazil Oba!』であれば、Leni Grovesのヴォーカルをフィーチャーした「Batucada」「I Want Your Kiss」「What Is Wrong With Grooving」あたりがおススメです。

『Wild!』であれば、「Afro Breed」「Afro Freakout」「Afro Soul」というタイトルにAfroが付く3曲、さらには「Get Ready」「So There You Are」あたりがおススメです。

全曲紹介しときやす。

「I Want Your Kiss」
Adylson Godoy/Gil Fuller作。妖しげなオルガンの音色が響くラテン・ジャズ。Leni Grovesの艶やかなヴォーカルも印象的です。

「The Eighth Day」
Phil Moore III作。インストのボッサ・ジャズ。アシッドなオルガンの音色が独特の雰囲気を醸し出します。

「He's Coming My Way」
C. Barnard作。名手Joe Passのギターと共に始まるロマンティックなバラード。Leni Grovesがしっとりと歌い上げます。

「Midnight Blue」
Phil Moore III作。ミッドナイトな雰囲気のオルガン・ラテン・ジャズ。ムーディーなサックスがミッドナイト気分を盛り上げます。

「Batucada」
Walter Wanderleyでお馴染み、Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作の名曲をカヴァー。オリジナルは『Samba '68』(1968年)に収録されています。小粋なオルガン・ジャズ・サンバをバックに、Leni Grovesのヴォーカルが躍動する好カヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=zIqV6N1sK3Y

当ブログではWalter Wanderleyヴァージョン以外に、Sergio Mendes & Brasil'66Sonido 5のカヴァーも紹介済みです。

「Prece A Chuva」
Adylson Godoy/Gil Fuller作。ムーディーなサウンドをバックに、Leni Grovesがエモーショナルに歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=foj7RIrfETg

「Lavender Lady」
Gil Fuller作。Joe Passのロマンティックなギターを楽しむインスト。

「Watching Pretty Raindrops」
C. Barnard作。ロマンティックなボレロをLeni Grovesがしっとりと歌い上げます。

「Recorda Me」
Joe Henderson作品をカヴァー。
オリジナルは『Page One』(1963年)に収録されています。ライトなオルガン・ボッサ・グルーヴが心地好いです。
https://www.youtube.com/watch?v=lGB8w7QcpZo

「What Is Wrong With Grooving」
Hugh Masekela作。『Afro Brazil Oba!』のラストはLeni Grovesのエモーショナルなヴォーカルで締め括ってくれます。ライトなパーカッシヴ感が心地好いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=v5JGHcFLpb4

ここまでが『Afro Brazil Oba!』収録曲です。

「I Couldn't Live Without Your Love」
『Wild!』のオープニングはPetula Clark、1966年のヒット曲をカヴァー(Jackie Trent/Tony Hatch作)。ワイルドに躍動するラテン・グルーヴです。

「Afro Breed」
グルーヴィーなブーガルー。パーティー・モードで盛り上げてくれます。。

「Get Ready」
The Temptationsのカヴァー(Smokey Robinson作)。アッパーなラテン・グルーヴ。ヒップな魅力があります。

「Afro Freakout」
Phil Moore IIIのアタッキングなピアノが躍動するヒップな演奏です。スウィンギン・ロンドン好き人にもフィットするはず!

「Afro Soul」
涼しげなフルートがナビゲートする軽やかでパーカッシヴな演奏です。

「So There You Are」
鮮やかなホーン・アンサンブルが格好良いラテン・ジャズ。モーダルな魅力もあります。

「The Sheik」
ラテン・ジャズ版「Cantaloupe Island」みたいな雰囲気がいいですね。

「Montuno」
ラストはPhil Moore IIIのピアノと共にエレガントに疾走するラテン・ジャズで締め括ってくれます。

年度末の残務が一区切りし、ようやく新年度モードへ!
今年度は変化すべきタイミングかも?
全ては自分次第!心技体を整えるべし・・・
posted by ez at 03:57| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月02日

Michael Cooper『Love Is Such a Funny Game』

Con Funk Shunリード・シンガーのソロ・デビュー作☆Michael Cooper『Love Is Such a Funny Game』
Love Is Such a Funny Game
発表年:1987年
ez的ジャンル:男性ソウル/ファンク
気分は... :賛否両論!

カリフォルニア出身の人気ファンク・バンドCon Funk Shunのリード・ヴォーカルであったMichael Cooperのソロ・デビュー・アルバム『Love Is Such a Funny Game』(1987年)です。

アルバム『Burnin' Love』(1986年)を最後にCon Funk Shunがその活動に終止符を打ち、Michael Cooperはソロへ転向します。

そして、Repriseから『Love Is Such a Funny Game』(1987年)、『Just What I Like』(1989年)、『Get Closer』(1992年)という3枚のアルバムをリリースします。

さらに2000年代に入ってから、『This Heart Of Mine』(2001年)、『Are We Cool』(2004年)といったアルバムをリリースしています。

僕がリアルタイムでよく聴いていたのは、ソロ・デビューとなった本作『Love Is Such a Funny Game』(1987年)と2ndアルバム『Just What I Like』(1989年)の2枚。

これら2枚はCon Funk Shunのイメージで聴くと、かなりギャップがありますね。

特に、本作『Love Is Such a Funny Game』(1987年)は酷評されることも少なくない賛否が分かれるアルバムですが、個人的には愛聴していた1枚です。

メイン・プロデューサーはMichael Cooper自身とClub NouveauJay King

それ以外に、Jay KingとClub Nouveauで同僚であった人気プロデューサー・チームFoster & McElroy(Denzil Foster/Thomas McElroy)やDavid AgentCon Funk Shun時代の同僚Felton Pilate IIRon EveretteBenjamin Wrightがプロデューサーとして起用されています。

多分、US R&Bチャート第3位のヒットとなった「To Prove My Love」や、Carole Kingの名曲カヴァー「You've Got A Friend」が目立つため、その印象が批判の対象となることが多いのではないかと思います。

それよりも、Con Funk Shun時代の同僚Felton Pilate IIも関与したアーバン・ソウル「Dinner For Two」、妖しげにシンセが響くダンサブル・チューン「Quickness」、当時一番よく聴いた「Just Thinkin' Bout Cha」、エレクトリック・ファンク「No Other Lover」、アーバン・ミディアム「Love Is Such A Funny Game」あたりに本作の魅力があるように思います。

好きか、嫌いか皆さん自身の耳でご確認を!

全曲紹介しときやす。

「To Prove My Love」
Jay King/Foster & McElroyプロデュース。シングル・カットされ、US R&Bチャート第3位のヒットとなりました。当時人気のClub Nouveauのサウンドを取り入れたダンサブル・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=8MwiBWEVEXg

「You've Got A Friend」
Michael Cooperプロデュース。Carole Kingの名曲をカヴァー。良くも悪くもプログラミング全開のこの時代らしいカヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ulDh6GS9CGo

この名曲に関して、当ブログではDonny HathawayRoberta Flack & Donny HathawayMeta Roos & Nippe Sylwens BandGretchen ParlatoCollageのカヴァーを紹介済みです。

「Dinner For Two」
Michael Cooper/Ron Everette/Felton Pilate IIプロデュース。Con Funk Shun時代の同僚Felton Pilate IIも関与したアーバン・ソウル。シングルにもなりました。Con Funk Shunのイメージで聴くと、許容できるのはこの曲ぐらいかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=JkyG8cZNveI

Snoop Dogg feat. Wiz Khalifa「Oh Na Na」のサンプリング・ソースとなっています。
Snoop Dogg feat. Wiz Khalifa「Oh Na Na」
 https://www.youtube.com/watch?v=gD2osfSuty4

「Just Thinkin' Bout Cha」
Michael Cooper/Benjamin Wrightプロデュース。リアルタイムで聴いていたとき、一番好きだったのがコレ。ロマンティックな雰囲気に惹かれていたのだと思います。後に女性R&BグループAltitudeのメンバーとしてデビューするPamela Bakerがバック・コーラスを務めています。
https://www.youtube.com/watch?v=JOpm2PgsjZs

「No Other Lover」
Michael Cooper/Jay King/David Agentプロデュース。このエレクトリック・ファンクも当時から好きでした。当時のCameoあたりと一緒に聴きたい感じですね。
https://www.youtube.com/watch?v=XIX-pU_RpPg

「Oceans Wide」
Michael Cooper/Jay Kingプロデュース。妖しげな雰囲気のミディアム・グルーヴ。Mike Buteraのサックスが盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=3eEQjwp603w

「Love Is Such A Funny Game」
Jay Kingプロデュース。今回久々に聴き直して気に入ったのがコレ。Michael Cooperらしいアーバン・ミディアムに仕上がっているのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=gBjLaySGuT0

「Quickness」
Michael Cooperプロデュース。この曲もシングルになりました。妖しげなシンセの響きに惹かれるダンサブル・チューン。アンダーグラウンドな雰囲気が好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=_z9l1Lg_0do

「Look Before You Leave」
Jay Kingプロデュース。ラストはForce M.D.'sがバック・コーラスで参加したメロウ・ミディアム・グルーヴで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=epZHyZLvGsw

Michael Cooperの他作品もチェックを!

『Just What I Like』(1989年)
Just What I Like

『Get Closer』(1992年)
Get Closer

『This Heart Of Mine』(2001年)
This Heart of Mine

『Are We Cool』(2004年)
Are We Cool
posted by ez at 03:51| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする