2019年04月07日

Lucas Arruda『Onda Nova』

AOR路線を推し進めた最新作☆Lucas Arruda『Onda Nova』
オンダ・ノヴァ
発表年:2019年
ez的ジャンル:フュージョン/AOR系ブラジリアン・メロウ
気分は... :光合成!

今回はブラジリアン・メロウ/AORな新作Lucas Arruda『Onda Nova』です。

1983年生まれのブラジル人プロデューサー/コンポーザー/マルチインストゥルメント奏者Lucas Arrudaの紹介は、デビュー・アルバム『Sambadi』(2013年)、2ndアルバム『Solar』(2015年)に続き3回目となります。

前2作が日本でも高評価であったLucas Arruda。1st『Sambadi』(2013年)では、Azymuth等に通じるブラジリアン・メロウ・フュージョンを披露し、2nd『Solar』(2015年)では歌ものを増やし、AOR的アプローチも見せてくれました。

3rdアルバムとなる本作『Onda Nova』では、AOR路線をさらに推し進めた1枚に仕上がっています。"ブラジリアン"という形容詞が不要のAORチューンが数多く収録されている点が印象的です。その意味ではEd Mottaあたりが好きな人にもおススメです。

前2作と同じくPascal Riouxが主宰するフランスのレーベルFavorite Recordingsからのリリースです。

プロデュースはLucas Arruda本人と兄のThiago Arruda

Thiago ArrudaEd Motta『Criterion Of The Senses』(2018年)にも参加していましたね。

レコーディングには、兄Thiago ArrudaGeyster名義の最新作が日本でも話題になったフランス人ミュージシャン/プロデューサーのGael Benyamin等が参加しています。

80年代US AOR的な「What I'd Do For Love」「Heaven's In Your Arms」、ポップ・ディスコ的な爽快ブギー「Perdidos E Bobos」、フュージョン・ソウル的メロウ・グルーヴ「Dragoes E Tigres」、サンバ×ファンクなブラジリアン・フュージョン「Onda Nova」EW&F調コーラスが心憎い「Dois Naufragos」、サンセットなメロウ・バラード「Depois Do Sol」など夏が待ちきれない素敵な楽曲がズラリと並びます。

ブラジリアン・メロウ好きの人のみならず、AOR好きの人にもチェックして欲しい1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Dragoes E Tigres」
オープニングはギター・カッティングが心地好いメロウ・グルーヴ。フリー・ソウル好きの人も気に入るであろうフュージョン・ソウル的な仕上がりです。

「Perdidos E Bobos」
ポップ・ディスコ的な爽快ブギー・チューン。Lucasの80年代サウンドへのリスペクトを感じます。必要以上にポップになり過ぎないバランス感覚が絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=MlignlGzhAw

「What I'd Do For Love」
個人的には本作のハイライト。80年代US西海岸系AORのエッセンスを取り入れたサマー・ブリーズなAORチューン。Gael Benyaminがソングライティング&バック・コーラスで参加しています。予備知識なしで聴くと、80年代のUS AOR作品だと信じる人も多いのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=eEGjZnETOpk

「Onda Nova」
タイトル曲はサンバとファンクを融合させたブラジリアン・フュージョン・サウンドが魅力のセミ・インスト。ある意味、最もLucas Arrudaらしい音かもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=Ka4iZ8x32ck

「Heaven's In Your Arms」
AOR色の強いメロウ・ミディアム。「What I'd Do For Love」と同じく、実に80年代US AOR的な仕上がりです。この曲もGael Benyaminがソングライティング&バック・コーラスで参加しています。

「Soulshine」
ブラジリアン・ファンク・グルーヴ。Incognito系ジャズ・ファンクがお好きな人であれば楽しめる1曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=AsA1yKiQz74

「Dois Naufragos」
ポルトガル語の響きがブラジリアンAORらしいメロウ・ミディアム。サウンドは80年代US AORテイストです。EW&F調コーラスワークが心憎いですね。

「Depois Do Sol」
本編ラストはサンセット・モードの素敵なメロウ・バラードで締め括ってくれます。

「Volatil」
国内盤ボーナス・トラックその1。「What I'd Do For Love」のポルトガル語ヴァージョン

「Perdidos E Bobos (Dub)」
国内盤ボーナス・トラックその2。「Perdidos E Bobos」のセミ・インスト・ヴァージョン。
https://www.youtube.com/watch?v=MY9VAQXYKC0

未聴の方は、1st『Sambadi』(2013年)、2nd『Solar』(2015年)もチェックを!

『Sambadi』(2013年)
サンバディ

『Solar』(2015年)
ソラール

本作に参加しているGael BenyaminGeyster名義の最新作『With All Due Respect』(2017年)をチェックするのも楽しいのでは?

Geyster『With All Due Respect』(2017年)
ウィズ・オール・デュー・リスペクト
posted by ez at 01:56| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする