発表年:1981年
ez的ジャンル:レジェンド男性ソウル・シンガー
気分は... :食わず嫌いかも?
久々のMarvin Gayeです。
セレクトしたのはMotown/Tamlaでのラスト・アルバム『In Our Lifetime』(1981年)です。
レジェンド男性ソウル・シンガーMarvin Gayeについて、当ブログでこれまで紹介したのは以下の4枚。
『What's Going On』(1971年)
『Trouble Man』(1972年)
『I Want You』(1976年)
『Midnight Love』(1982年)
前回紹介した『Trouble Man』のエントリーが2009年10月9日だったので、約9年半ぶりのMarvin作品の紹介となります。
この流れでいえば、次は人気作『Let's Get It On』(1973年)あたりを紹介すべきなのでしょうが、あまのじゃくな僕は『In Our Lifetime』をセレクトしてしまいます(笑)
ファンの方はご存知の通り、本作『In Our Lifetime』(1981年)は、元々『Love Man』のタイトルで制作が進めされていたアルバムです。
Motownの総帥Berry Gordy Jr.の姉Anna Gordy Gayeとの離婚問題でMotownとの関係に亀裂が生じ、移籍を望んだMarvinに対して、本人の承諾なしにリリースしたいわく付きの1枚です。
本人の未承諾=未完成の作品というイメージが強かったので、昔はMarvinのオリジナル・アルバムとして認めたくない思いが強く、マイナスな先入観で聴いていました。しかしながら、月日が経つにつれてスクエアなスタンスで聴けるようになり、案外いいアルバムかもしれないと思うようになってきました。
プロデュースはMarvin Gaye本人。
レコーディングにはMarvin Gaye(vo、key、ds)以下、Gordon Banks(g)、Curtis Nolen(g)、Raymond Crossley (key)、Bugsy Wilcox(ds)、Gary Jones(congas、per)、Sonship Theus(per)等のミュージシャンが参加しています。
セクシー・メロウ・ダンサー「Heavy Love Affair」、『I Want You』な魅力がある「Life Is For Learning」、ベース・ラインが格好良いメロウ・ファンク「Funk Me」、シングルにもなった爽快ダンサー「Praise」、ボーナス・トラックの1979年のシングル曲「Ego Tripping Out」あたりが僕のおススメです。
僕のように先入観で食わず嫌いな人もいるかもしれませんが、スクエアなスタンスで聴けば楽しめると思います!
全曲紹介しときやす。
「Ego Tripping Out」
1979年のシングル曲をCDボーナス・トラックとして追加収録。Marvinのセクシーな魅力が映えるファンキー・グルーヴですが、今聴くと、ラップの隆盛を予感させるような楽曲に仕上がっているのが興味深いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=cT404lA4TGU
「Praise」
この曲もシングルになりました。爽快ダンサーと共にMarvinのヴォーカルが疾走する。この時期のMarvin自身のゴタゴタと真逆の開放的なムードが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=A360wOzu1Io
「Life Is For Learning」
セクシーMarvinの魅力全開のメロウ・グルーヴ。『I Want You』のMarvinがお好きな人であれば気に入るはず!僕がMarvinに期待するのは、こういう音世界です。
https://www.youtube.com/watch?v=MZQvHOv5fDA
2nd II None「Underground Terror」、Esham「No Singing/misery」、Eightball「The Artist Pays the Price」、Mista Rodd feat. Jazze Pha「Cheeze」のサンプリング・ソースとなっています。
2nd II None「Underground Terror」
https://www.youtube.com/watch?v=Zov-iHoMAVU
Esham「No Singing/misery」
https://www.youtube.com/watch?v=8WURPZOQyTU
Eightball「The Artist Pays the Price」
https://www.youtube.com/watch?v=qj_67dYO3Yg
「Love Party」
軽やかなメロウ・ダンサー。他の楽曲と比較すると多少見劣りしますが、それでも悪くない1曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=N5uyjY3S18I
「Funk Me」」
ボトムの効いたベース・ラインが格好良いセクシー・メロウ・ファンク。ノリのいいディスコ・ファンクと一緒に聴いてもフィットするはず!
https://www.youtube.com/watch?v=W6GUV0C2mXo
Mobb Deep「M.O.B.」、Amerigo Gazaway feat. Toshi「Living for the Funk」のサンプリング・ソースとなっています。
Mobb Deep「M.O.B.」
https://www.youtube.com/watch?v=esaMe3hgbP0
Amerigo Gazaway feat. Toshi「Living for the Funk」
https://www.youtube.com/watch?v=mpIjp_78Z44
「Far Cry」
ファンキーなミディアム・グルーヴの前半からセクシー・バラードの中盤へ、後半は再びミディアム・グルーヴへ・・・
https://www.youtube.com/watch?v=CFCkY31unmY
U-God「Bizarre」、Snoop Dogg「Dance Wit Me」、Yo Gotti feat. Bun B & 8Ball「Gangsta Party」、Fabolous & Jadakiss feat. Swizz Beatz「Theme Music」等のサンプリング・ソースとなっています。
U-God「Bizarre」
https://www.youtube.com/watch?v=oH0oAzGhMBg
Snoop Dogg「Dance Wit Me」
https://www.youtube.com/watch?v=SlZugWAU2PQ
Yo Gotti feat. Bun B & 8Ball「Gangsta Party」
Yo Gotti feat. Bun B & 8Ball「Gangsta Party
Fabolous & Jadakiss feat. Swizz Beatz「Theme Music」
https://www.youtube.com/watch?v=W9Lo5qhXPDo
「Love Me Now Or Love Me Later」
ブルージーなエッセンスがユニークなミディアム・バラード。アルバムのアクセントにはなっていますが、僕には少しビミョー・・・
https://www.youtube.com/watch?v=YbbDFwvjHhA
「Heavy Love Affair」
本作の一番人気はコレなのでは?僕の好きなMarvinに出会えるセクシー・メロウ・ダンサー。それでも完成度にさらなる余地を感じるので、本人納得レベルまで完成度を高めたらどうなっていたのか・・・なんて思ってしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=SdqILd1GB0w
Linus Loves「The Love」のサンプリング・ソースとなっています。
Linus Loves「The Love」
https://www.youtube.com/watch?v=CnWhaoLDgIQ
「In Our Lifetime」
ラストは7分という長尺のタイトル曲。ファルセット・ヴォーカルを駆使した軽やかなファンキー・グルーヴ。序盤や途中で「Ego Tripping Out」と同じくラップ調のアプローチも聴こえてきます。エンディングはセンチメンタルな雰囲気で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=6cfUUK_ndjE
Group Home「Serious Rap Shit」、Teflon「Get Mine」のサンプリング・ソースとなっています。
Group Home「Serious Rap Shit」
https://www.youtube.com/watch?v=ZJXildJRHl4
『What's Going On』以降のMarvin Gaye作品もチェックを!
『What's Going On』(1971年)
『Trouble Man』(1972年)
『Let's Get It On』(1973年)
Diana Ross & Marvin Gaye『Diana & Marvin』(1973年)
『I Want You』(1976年)
『Here, My Dear』(1978年)
『Midnight Love』(1982年)