2019年05月26日

The Gramophone Allstars Big Band『Maraca Soul』

ビッグ・バンドによる魅惑のスカ/レゲエ・ワールド☆The Gramophone Allstars Big Band『Maraca Soul』
マラカ・ソウル
発表年:2019年
ez的ジャンル:バルセロナ産ジャマイカン・ビッグ・バンド・ジャズ
気分は... :夏が待てない!

今回は新作アルバムから、バルセロナ産のジャマイカン・ジャズ作品The Gramophone Allstars Big Band『Maraca Soul』です。

The Oldiansと並ぶジャマイカン・ジャズ・バンドThe Gramophone Allstars Big Bandの紹介は、『Jazzmaica』(2014年)に続き2回目となります。

本国スペイン盤『Maraca Soul』は2017年リリースですが、本作はオリジナル『Maraca Soul』の10曲に、2019年リリースのEP「The Reel Influence: 10th Anniversary Celebration」の4曲を加えた、今年リリースの国内盤です。

本作におけるメンバーはGenis Bou(ts、fl)、Lluc Casares(as、cla)、Pau Vidal(ts、fl)、Pere Miro(bs)、Pep Garau(tp)、Andres Tosti(tp)、Pep Tarradas(tp)、Albert Costa(tb)、Sidru Palmada(tb)、Adria Plana(g)、Eloi Escude(p、key)、Vic Moliner(b)、Xoan Sanchez(per)、Aleix Bou(ds)、Judit Neddermann(vo)、Kathy Sey(vo)、Yolanda Sey(vo)です。

前作『Jazzmaica』(2014年)同様、ビッグ・バンドらしいスカ/レゲエを聴かせてくれます。

本編は全10曲中9曲がカヴァー。EP「The Reel Influence: 10th Anniversary Celebration」は全曲カヴァーです。全体的にはスカ/レゲエ、ラテンのカヴァーが多いですね。

スカ/レゲエ、ラテン/カリプソ、ジャズを巧みに融合された開放的なビッグ・バンド・サウンドは、聴いているだけで常夏気分にさせてくれます。ノズタルジックな雰囲気を今日的な感覚で聴かせるセンスが抜群ですね。

これから夏に向けて手放せない1枚になりそうです。

全曲紹介しときやす。

「I Don't Know」
ジャマイカのヴォーカル・デュオThe Blues Bustersのカヴァー(Lloyd Campbell/Phillip James作)。このバンドらしい軽快なビッグ・バンド・スカ。軽快なスカ・リズムに乗った鮮やかなホーン・アンサンブルと艶やかなJudit Neddermannのヴォーカルが常夏へと連れていってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=JbFGmwNRhtA

「Don't You Worry 'Bout A Thing」
Stevie Wonderの名曲カヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介した名盤『Innervisions』に収録されています。本作の目玉かもしれませんね。オリジナルの雰囲気を受け継ぎ、ラテン・フレイヴァーを効かせたビッグ・バンド・ジャズ/スカに仕上がっています。聴くだけで開放的な気分にさせてくれるサマー・ソングです。
https://www.youtube.com/watch?v=BT2xezCBKf4

本曲に関して、当ブログではIncognitoWeldon IrvineSergio Mendes & Brasil '77The Main IngredientRoy Ayers Ubiquityのカヴァーも紹介済みです。ご興味がある方はそちらもチェックを!

「Iko Iko」
Dr. Johnでお馴染みのニューオーリンズ名曲をカヴァー(James "Sugar Boy" Crawford作)。ニューオリンズ・サウンドのエッセンスを取り入れたダイナミックな1曲に仕上がっています。ブレイクを含む中盤のProfessor Longhair「Big Chief」の引用もキマっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Z1cOVKMPYjk

「Treat Me Good」
USスカ・バンドThe Slackersのカヴァー(David Hillyard/Victor Ruggiero作)。ラテン×スカを巧みに融合させた演奏を楽しむことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=8FBK4y5GWC4

「Jamaica Farewell」
Harry Belafonteでお馴染みの楽曲をカヴァー(Lord Burgess作)。ノスタルジック・ムードのレゲエ・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Z1cOVKMPYjk

「Hot Cargo」
The Skatalitesの元メンバーLester Sterlingの楽曲をカヴァー。オランダのジャズ・ユニットNew Cool CollectiveのメンバーBenjamin Hermanによるサックス・ソロがフィーチャリングされています。ビッグ・バンド・ジャズらしいスカ・サウンドで楽しませてくれるインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=deL9X-P_6C0

「The Soul Drummers」
ラテン・グルーヴの帝王"ハード・ハンズ"Ray Barrettoのカヴァー。リード・ヴォーカルはKathy Sey/Yolanda Sey。パーカッション/ドラム・ブレイクと共い始まる軽快なスカ。格好良さでいえば、コレが一番かも?
https://www.youtube.com/watch?v=qfIMbaZSw4M

「Ah Diggin' Horrors」
"キング・オブ・カリプソ"Mighty Sparrowのカヴァー。カリビアン・テイストの開放感が心地好い1曲に仕上がっています。華のあるJudit Neddermannのヴォーカルがよく似合います。
https://www.youtube.com/watch?v=Y8xeX-q8oSU

「I Wish I Knew How It Would Feel To Be Free」
Dick Dallas/Billy Taylor作。Nina Simoneヴァージョン等で知られる楽曲をカヴァー。当ブログではShirley Scott & The Soul Saxesのカヴァーを紹介済みです。ソウルフルなスカ・チューンはかなり僕好み。このバンドの魅力が凝縮された1曲に仕上がっているのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=ACvte7bPJZg

「Tommy's Spaceship」
メンバーLluc Casaresによるオリジナル。素晴らしいホーン・アンサンブルと共に始まるムーディーなビッグ・バンド・レゲエで本編のラストを締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Djsbi8tHJ4I

ここからは「The Reel Influence: 10th Anniversary Celebration」の4曲。

「Dance Crasher」
Alton Ellis & The Flamesのカヴァー。ノスタルジックなビッグ・バンド・ジャズとスカ・サウンドをいい塩梅で融合させた1曲。小悪魔的な魅力を持った1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=vrmfNZ7d-CM

「The Harder They Come」
同名映画でもお馴染みのJimmy Cliffの名曲カヴァー。Judit Neddermannのヴォーカルが映える雰囲気のあるビッグ・バンド・レゲエに仕上がっています。完成度の高いカヴァーだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=lgfofds4gQA

「Shame & Scandal」
カリプソのレジェンドSir Lancelotのカヴァー(Lord Melody/Sir Lancelot作)。軽やかなスカ・サウンドに乗ったJudit Neddermannの艶やかなヴォーカルにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=5wDoonKZ0iM

「Rock Sweet Rock」
The Wailers、1966年のシングル曲をカヴァー。ラストはサンセット・モードの素敵なラヴァーズで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=1Yxu-22XoQg

The Gramophone Allstars/The Gramophone Allstars Big Bandの他作品もチェックを!

『Just Delightin'』(2008年)
Just Delightin'

『Simbiosi』(2010年)
Simbiosi

『Levitant a La Deriva』(2011年)
Levitant a La Deriva

『Jazzmaica』(2014年)
ジャズマイカ
posted by ez at 01:42| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月25日

Love Committee『Law And Order』

Ron Tyson率いるソウル・グループ☆Love Committee『Law And Order』
LAW AND ORDER + 5
発表年:1978年
ez的ジャンル:Salsoul系ディスコ/ソウル
気分は... :動十分心、動七分身!

今回は後にThe Temptationsに加入するRon Tyson率いるLove Committeeの1stアルバム『Law And Order』(1978年)です。

Love Committeeは、1967年にフィラデルフィアで結成されたThe Ethicsを前身とするヴォーカル・グループ。1974年に
P.I.R.傘下のGolden Fleeceへ移籍し、シングル1枚をリリースした後、グループ名をLove Committeeに改名しています。

Ron Tysonは、その後フィリー・ソウル界隈の作品でソングライターとして注目されるようになります。特にNorman HarrisSalsoul Records傘下にGold Mind Recordsを立ち上げると、強力プロダクション・チームB-H-Y(Ron Baker/Norman Harris/Earl Young)に近しいソングライター/プロデューサーとしてB-H-Y関連作品を中心に活躍しました。

そんな流れでGold Mind RecordsからLove Committeeの1stアルバム『Law And Order』(1978年)がリリースされました。

本作時点でのグループのメンバーは、Ron TysonNorman FrazerLarry RichardsonJoe FreemanMichael Bellという5名。

プロデュースはTan Productions(Ron Tyson、Allan Felder、Norman Harris)Ron TysonEarl YoungNorman Harris

レコーディングにはRon Baker(b)、Norman Harris(g)、Earl Young(ds)、Bobby Eli(g)、Keith Benson(ds)、、Jimmy Williams(ds)、Eddie Moore(g)、Roland Chambers(g)、Bruce Gray(key)、Bruce Hawes(key)、"Professor Cotton" Kent(key)、Ron Kersey(key)、T.G. Conway(key)、Allan Felder(per)、Larry Washington(congas)等のミュージシャンが参加しています。Sigma Sound Studios録音であり、3曲でTom Moultonがミックスを手掛けています。

アルバムは大きくサルソウル系らしいディスコ・チューンと、ソウル・グループらしい楽曲の2つに大別されます。

多くの人が本作に期待するのは、前者のディスコ・チューンではないかと思います。ただし、ディスコ・チューンといってもRon BakerのファルセットとJoe Freemanのバリトンのツイン・リードが映えるフィリー・ソウルらしい素晴らしいヴォーカルワークを満喫できるのが、このグループの魅力だと思います。

本編であれば、ガラージ・クラシック「Law And Order」、サルソウルらしい華やかなディスコ・チューンの「Pass The Buck」「Just As Long As I Got You」というTom Moultonがミックスを手掛けた3曲がおススメです。

さらに本作の魅力をアップさせているのが国内再発CDボーナス・トラックの5曲。人気のフィリー・ダンサー「Where Will It End (Original Walter Gibbons 12" Mix)」、ガラージ・クラシックとしての人気のミックス「Just As Long As I Got You (Original Walter Gibbons 12" Mix)」、オリジナル・ヴァージョンとは一味違う 12"ならではの魅力に満ちた「Law & Order (Original Walter Gibbons 12'' Mix)」という3曲が特におススメです。いずれもWalter Gibbonsによるミックスです。

ボーナス・トラックも含めて充実のSalsoul系ディスコ/ソウル作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Law And Order」
Tan Productionsプロデュース。Allan Felder/Norman Harris/Ron Tyson作。Tom Moultonミックス。シグマ録音、Tom Moultonミックスらしいフィリー・ディスコ・サウンドをバックに、グループがファルセットとバリトンのツイン・リードによる素晴らしいヴォーカルワークを聴かせてくれるガラージ・クラシック。
https://www.youtube.com/watch?v=6X2r9z3xouw

「Tired Of Being Your Fool」
Ron Tysonプロデュース。Eddie Moore/Ron Tyson作。スウィートなミディアム・グルーヴ。ディスコだけではないヴォーカル・グループの魅力を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=xwo_W1T6hfI

「If You Change Your Mind」
Tan Productionsプロデュース。Allan Felder/Norman Harris/Ron Tyson作。Ron Tysonのファルセットが映える甘く切ないバラード。
https://www.youtube.com/watch?v=8viVBJn1k_w

「Cheaters Never Win」
Ron Baker/Norman Harris,/Earl Youngプロデュース。Allan Felder/Ron Tyson/T.G. Conway作。1976年のシングル曲。ソウル・ヴォーカル・グループらしいキャッチーさに溢れた1曲に仕上がっています。フィリー・ディスコ/ガラージのイメージで聴くと、レトロ感のある仕上がりにギャップを感じるかもしれませんが・・・
https://www.youtube.com/watch?v=bBbg_ThvxbQ

「Pass The Buck」
Tan Productionsプロデュース。Allan Felder/Norman Harris/Ron Tyson作。Tom Moultonミックス。これぞサルソウル!といった感じの巧みなサウンド・プロダクションが映える華やかなディスコ・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=F8AieJQrS4E

「Put It In The Back Of Your Mind」
Ron Tysonプロデュース。Bruce Gray/Bruce Hawes/Ron Tyso作。「Cheaters Never Win」と同タイプの軽快なポップ・ソウル。この路線はコレで悪くありません。
https://www.youtube.com/watch?v=vtB8qpE9Hsw

「Give Her Love」
Tan Productionsプロデュース。Allan Felder/Norman Harris/Ron Tyson作。オーセンティックなソウル・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=0CkSuNJphk8

「Just As Long As I Got You」
Ron Baker/Norman Harris,/Earl Youngプロデュース。Bruce Gray/Ron Tyson/T.G. Conway作。Tom Moultonミックス。ボーナス・トラックのWalter Gibbonsによる 12" Mixがガラージ・クラシックとしての人気ですが、このアルバム・ヴァージョンも魅力的なディスコ・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=x1Bzl5ty5sQ

CDには以下の5曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

「Where Will It End (Original Walter Gibbons 12" Mix)」
1976年のシングル「Cheaters Never Win」のB面曲だった「Where Will It End」のロング・ヴァージョン。Walter Gibbonsによるミックスです。このグループらしいツイン・リードの魅力に満ちた至極のフィリー・ダンサー。CDのお得感が増すボートラです。
https://www.youtube.com/watch?v=NgeiXE2JPL0

David Dallas feat. Buckshot「Ain't Coming Down」のサンプリング・ソースとなっています。
David Dallas feat. Buckshot「Ain't Coming Down」
 https://www.youtube.com/watch?v=Cq8ecXOhCM0

「Law & Order (Original Walter Gibbons 12'' Mix)」
「Law & Order」のWalter Gibbonsによるミックスです。スパニッシュ・テイストのイントロが印象的です。オリジナル・ヴァージョンとは一味違う 12"ならではの魅力に満ちています。
https://www.youtube.com/watch?v=XCpl2vA6BK4

「Cheaters Never Win (Original Walter Gibbons 12" Mix)」
「Cheaters Never Win」のWalter Gibbonsによるミックスです。個人的にはアルバム・ヴァージョンよりもサルソウルらしい本ヴァージョンの方が好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=S0IfczCRN8A

「Just As Long As I Got You (Original Walter Gibbons 12" Mix)」
「Just As Long As I Got You」のWalter Gibbonsによるミックスです。ガラージ・クラシックとしての人気のミックスです。アルバム・ヴァージョンと聴き比べながら、Walter Gibbonsの仕事ぶりをチェックすると楽しいと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=KGv-t9uSJVg

「Cheaters Never Win (Original Acappella Version)」
「Cheaters Never Win」のア・カペラ・ヴァージョン。

その後のLove Committeeは、MCA傘下のT-Electricから2ndアルバム『Love Committee』(1980年)をリリースしています。しかしながら、1983年にRon TysonThe Temptationsに加入したため、グループの活動に終止符が打たれました。

『Love Committee』(1980年)
LOVE COMMITTEE
posted by ez at 02:51| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月23日

A Few Good Men『Take A Dip』

Babyface、L.A. Reid、Dallas Austinプロデュース☆A Few Good Men『Take A Dip』
a few good men take a dip.jpg
発表年:1995年
ez的ジャンル:LaFace系男性R&Bグループ
気分は... :転機をどう乗り切るか?

今回は90年代男性R&Bグループ作品からA Few Good Men『Take A Dip』(1995年)です。

A Few Good Menは、Aaron HilliardDavid MorrisTony AmeyDemail Burksの4人が結成した男性R&Bグループ。

BabyfaceL.A. ReidLaFace Recordsとの契約に成功し、LaFace Recordsのコンピ『A LaFace Family Christmas』(1993年)に参加し、グループのお披露目を行います。

1994年には期待のデビュー・アルバム『A Thang for You』をリリースしますが、サンプリング・リソースの権利問題が発生し、直ちに店頭から回収という憂き目に遭ってしまいます。

そして、『A Thang for You』から楽曲を大幅に差し替えて再構成した出直しアルバムが本作『Take A Dip』(1995年)です。

BabyfaceL.A. Reidといったレーベルの総帥をはじめ、Dallas AustinDaryl SimmonsTim ThomasTed BishopTony Rich等がプロデュースを手掛けています。

実力派グループだけに、シングルにもなった「Have I Never」をはじめ、グループの魅力が伝わってくる「A Thang For You」Babyface作の「Young Girl」、L.A. Reidプロデュースの「Don't Cry (Behind My Back)」といったバラードの良さが際立ちます。

シングルにもヒップホップ・ソウル「Tonite」Zapp「Computer Love」ネタの「All Of My Love」、G-Funk風の「Walk You Thru」といったキャッチーなダンサブル・チューンもおススメです。

全体的に安定感のある良質な男性R&Bグループ作品です。

全曲紹介しときやす。

「Tonite」
Dallas Austinプロデュース。Slick Rick「Treat Her Like a Prostitute」をサンプリングしたキャッチーな爽快ヒップホップ・ソウル。シングルにもなりました。実にスマートなのがLaFaceらしいかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=4zkPiKcqiBI

「Walk You Thru」
Dallas Austinプロデュース。G-Funk風のトラックが印象的な哀愁ダンサブル・チューン。Dallas Austinらしい仕事ぶりを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=ecKSwyhpd6Y

「Let's Take A Dip」
Dallas Austinプロデュース。Dallas AustinがメンバーだったR&BグループHighland Place Mobstersのカヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介した『1746DCGA30035』(1992年)に収録されています。本ヴァージョンはコーラス・グループらしいバラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=QO6ci_D7q0U

「All Of My Love」
Dallas Austinプロデュース。Zapp「Computer Love」の引用と共にスタートする爽快グルーヴ。Dallas Austinのセンスとグループのキャラがフィットしたキャッチーな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=B2D-OmfjWek

「Please Baby Don't Cry (Interlude)」
次の名曲へと向かうインタールード。

「Have I Never」
Babyface/Daryl Simmonsプロデュース。シングルにもなったビューティフル・バラード。ソングライティングもBabyfaceであり、さすがはBabyface!と思わせる至極のバラードに仕上がっています。愛する人と2人でどうぞ!
https://www.youtube.com/watch?v=4YGcEXkZyG0

「A Thang For You」
Derek "D.O.A." Allenプロデュースによるミディアム・バラード。素晴らしいヴォーカルワークをはじめ、グループの魅力を存分に引き出している名曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=PQpTJss4PmQ

「Young Girl」
Babyface/Daryl Simmonsプロデュース。ソングライティングもBabyfaceであり、楽曲の良さが光る素敵なラブ・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=qLANXFm247g

「Don't Cry (Behind My Back)」
L.A. Reid/Tony Richプロデュース。美しいメロディを素敵なコーラスワークで歌い上げるビューティフル・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=oUPyZy8XtrA

「Sexy Day」
Tim Thomas/Ted Bishopプロデュース。タイトルの通りセクシー・モードですが、エロエロにならずスマートなのが彼ららしいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=ys-gq6qEaR0

「A Good Man」
Daryl Simmonsプロデュース。オーセンティックなバラードを堂々と歌い上げる。まさにグッド・マンな仕上がり!
https://www.youtube.com/watch?v=OR76ip9KXf4

「1-900-G-Man (How I Say I Love You)」
Daryl Simmonsプロデュース。ラストは7分超のストーリー性のあるバラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=nARpELRD_PQ

『A Thang for You』(1994年)
Thang for You
posted by ez at 00:38| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月22日

Cannonball Adderley Quintet『Country Preacher』

人気曲「Walk Tall」収録のライブ☆Cannonball Adderley Quintet『Country Preacher』
カントリー・プリーチャー
録音年:1969年
ez的ジャンル:ジャズ巨人系ソウル・ジャズ/ファンク
気分は... :罪悪感と快感と・・・

昨日の昼の大雨は激しかったですね。
僕の場合、外出先で用事が早く済んだので、大雨の中、昼から知人と寿司屋で酒宴モードに・・・まぁ、これも個人事業主の特権ということで。

今回はジャズ・サックスの巨人Cannonball Adderleyのライブ・アルバム『Country Preacher』(1969年)です。

大物ジャズ・アルトサックス奏者Julian "Cannonball" Adderley(1928-1975年)について、当ブログでこれまで紹介したのは以下の4枚。

 『Cannonball's Bossa Nova』(1962年)
 『Mercy, Mercy, Mercy!』(1966年)
 『Inside Straight』(1973年)
 『Love, Sex, And The Zodiac』(1974年)

Capitolからリリースされた本作は、1969年10月にシカゴで行われた黒人運動指導者Jesse Jackson牧師が主催した集会Operation BreadbasketにCannonball Adderley Quintetが招かれ、演奏した時のライブ録音です。

メンバーはCannonball Adderley(as、ss)、Nat Adderley(cornet、vo)、Joe Zawinul(key)、Walter Booker(b)、Roy McCurdy(ds)という5名。

プロデュースはDavid Axelrod

Hip-Hop世代にもお馴染みのジャズ・ファンク・クラシック「Walk Tall」、ゴスペル調のタイトル曲「Country Preacher」、強力なジャズ・ファンク「Hummin'」、約15分40秒の一大ジャズ絵巻「Afro-Spanish Omlet」など聴き応え十分のライブです。

サンプリング・ソースとなっている楽曲も多いので、Hip-Hopファンも要チェックを!

全曲紹介しときやす。

「Walk Tall」
Joe Zawinul/Esther Marrow/James Rein作。ジャズ・ファンク・クラシックとして人気の高い演奏ですね。個人的にもCannonball Adderleyのレパートリーで一番好きです。Jesse Jacksonによるイントロダクションに続き、演奏がスタートします。キャッチーなホーン・サウンドのジャズ・ファンクで会場も大いに盛り上がります。
https://www.youtube.com/watch?v=JtTz26lVQWE

当ブログでも紹介したA Tribe Called Quest「Footprints」Brand Nubian「Concerto in X Minor」等のサンプリング・ソースとなっています。 ATCQの場合、演奏本編ではなくJesse Jacksonによるイントロダクション・ネタですが・・・
Brand Nubian「Concerto in X Minor」
 https://www.youtube.com/watch?v=nBM2C97Mdhg

「Country Preacher」
Joe Zawinul作。こういったゴスペル・タッチの曲がZawinul作というのが興味深いですね。会場の臨場感が伝わってくるのもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=XwvWKcNE0cI

Pete Rock & C.L. Smooth「Return of the Mecca」、Pharoahe Monch「Push」等のサンプリング・ソースとなっています。
Pete Rock & C.L. Smooth「Return of the Mecca」
 https://www.youtube.com/watch?v=R8k5PPMdKz4
Pharoahe Monch「Push」
 https://www.youtube.com/watch?v=yYtjASjsvzM

「Hummin'」
Nat Adderley作。作者Nat Adderleyのプレイが印象的なジャズ・ファンク。このカルテットの漆黒のファンクネスを存分に楽しめす。
https://www.youtube.com/watch?v=XI9kMSZ28vE

Roy AyersQuincy Jonesがカヴァーしています。
Roy Ayers「Hummin'」
 https://www.youtube.com/watch?v=J3il2aGVUZI
Quincy Jones「Hummin'」
 https://www.youtube.com/watch?v=ml8HXGxpKus
また、De La Soul feat. Common「The Bizness」、3rd Bass「Green Eggs and Swine」、Maestro Fresh Wes「Another Funky Break (From My Pap's Crate)」、Da King & I「This Is How We Do」、J Dilla「DD.005」のサンプリング・ソースとなっています。
De La Soul feat. Common「The Bizness」
 https://www.youtube.com/watch?v=ONtXSlRjcMk
3rd Bass「Green Eggs and Swine」
 https://www.youtube.com/watch?v=cjfomGuSsLI
Maestro Fresh Wes「Another Funky Break (From My Pap's Crate)」
 https://www.youtube.com/watch?v=dBo7IdEMEIY
Da King & I「This Is How We Do」
 https://www.youtube.com/watch?v=h7SD5db0wbE
J Dilla「DD.005」
 https://www.youtube.com/watch?v=zETtUwD9OYI

「Oh Babe」
Nat Adderley/Cannonball Adderley作。Nat Adderleyのヴォーカル入りのブルース。手拍子で会場が一体化していくのがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=DXWOlGU7Fzo

Atmosphere「Guns and Cigarettes」のサンプリング・ソースとなっています。
Atmosphere「Guns and Cigarettes」
 https://www.youtube.com/watch?v=PoD6YRzofZk

「Afro-Spanish Omlet」
Nat Adderley作の「Umbakwen」、Walter Booker作の「Soli Tomba」、Joe Zawinul作の「Oiga」、Cannonball Adderley作の「Marabi」という4曲の組曲。各人のソロをフィーチャーしながら、約15分40秒の緩急織り交ぜた一大ジャズ絵巻を展開します。特に、終盤のCannonball Adderleyの軽快なアルト・ソロが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=_fCvXXjRe-M

The Beatnuts feat. V.I.C.「World's Famous」、Large Professor「Large Pro:Verbs」、O.C.「Kevvy Kev Promo」のサンプリング・ソースとなっています。
The Beatnuts feat. V.I.C.「World's Famous」
 https://www.youtube.com/watch?v=JEOKmqnnCTY
Large Professor「Large Pro:Verbs」
 https://www.youtube.com/watch?v=OOT2liz_p-8
O.C.「Kevvy Kev Promo」
 https://www.youtube.com/watch?v=rOkYshlcGGU

「The Scene」
Joe Zawinul/Nat Adderley作。メンバー紹介を兼ねた軽快な演奏で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZJo9GNQHxVk

Cannonball Adderleyの過去記事もご参照ください。

『Cannonball's Bossa Nova』(1962年)
キャノンボールズ・ボサノバ

『Mercy, Mercy, Mercy!』(1966年)
マーシー・マーシー・マーシー

『Inside Straight』(1973年)
Inside Straight

『Love, Sex, And The Zodiac』(1974年)
ラヴ・セックス・アンド・ザ・ゾディアック
posted by ez at 03:27| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月20日

Osibisa『Osibirock』

UKアフロ・ファンク!☆Osibisa『Osibirock』
Osibirock
発表年:1974年
ez的ジャンル:UKアフロ・ファンク
気分は... :素朴派・・・

今回はUKのアフロ・ファンク・バンドOsibisaの4thアルバム『Osibirock』(1974年)です。

1969年にロンドンで結成されたアフロビート/アフロ・ファンク・バンドOsibisaの紹介は、『Happy Children』(1973年)に続き2回目となります。

本作『Osibirock』(1974年)は、『Happy Children』(1973年)に続くWarner Bros.移籍第2弾アルバムとなります。

印象的なジャケは、フランス素朴派の画家アンリ・ルソーの代表作の一つ『大豹に襲われる黒人』です。

本作におけるメンバーは、前作『Happy Children』と同じく、Teddy Osei(sax、fl、per)、Mac Tontoh(tp、flh、per)、Sol Amarfio(ds、per)、Kofi Ayivor(congos、per)、Jean Dikoto Mandengue(b、g、per)という5名。

プロデュースはPeter Gallen。メンバー以外にKiki Gyan(key、per)、Paul Golly(g)がレコーディングに参加しています。

楽曲はすべてメンバーのオリジナルです。

基本はアフロ・ファンクですが、ラテン・ロックなテイストも織り交ぜられているのが面白いと思います。

グルーヴィーなアフロ・ファンク「African Jive」、ダンサブルに疾走するアフロ・グルーヴ「Kangaroo」、パーカッシヴなカリビアン・ディスコ「Why」、アフロ×ラテンなクロスオーヴァー「Home Affairs」あたりが僕のおススメです。

このバンドらしいアフロ・ファンク×ラテン・ロックなテイストを楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「Who's Got The Paper」
全くアフロもファンクもしていない。能天気なオープニング。これはご愛嬌で。
https://www.youtube.com/watch?v=T22W-vhuUoY

「Why」
哀愁バラードな前半から一転し、後半はど派手なギター・ソロ入りのパーカッシヴなカリビアン・ディスコが展開されます。
https://www.youtube.com/watch?v=QyFS-Z0HYS0

「Osibirock」
タイトル曲はその名の通り、Osibisa流ロック。このバンドらしいクロスオーヴァー感覚を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=HQp7UULyPSc

「Kelele」
アフリカン・パーカッション&アフリカン・ヴォーカルによる民族音楽色の強い1曲。大地のリズムが響き渡ります。
https://www.youtube.com/watch?v=pHmXfBXH94U

「Atinga Bells」
アフリカン・パーカッションによるインタールード的な小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=xoyCPcn5YTU

「African Jive」
このバンドの魅力が凝縮されたグルーヴィーなアフロ・ファンク。少しラテン・ロック的なエッセンスもあって格好いいです!
https://www.youtube.com/watch?v=srl5SgRIhQk

「We Belong」
Teddy Oseiのサックス、フルート、Mac Tontohのトランペットが活躍するアフロ・ジャズ・ファンク。アフリカの大地の香りがします。
https://www.youtube.com/watch?v=Bik7ibSosr0

「Komfo (High Priest)」
アフロな哀愁メロウ・グルーヴ。フルートの響きがよく似合います。
https://www.youtube.com/watch?v=LG3F4ZoTQCQ

「Kangaroo」
格好良いベースラインが牽引し、ダンサブルに疾走するアフロ・グルーヴ。もっと長尺で聴きたいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=G5TlwS5qsvQ

「Home Affairs」
このバンドのクロスオーヴァー感覚の表れたダイナミックなジャズ・ファンクで締め括ってくれます。アフロのみならずラテンのエッセンスを巧みに取り入れています。
https://www.youtube.com/watch?v=mHGK3xugqcU

Osibisaの他作品もチェックを!

『Osibisa』(1971年)
Osibisa

『Woyaya』(1971年)
Woyaya

『Heads』(1972年)
Heads

『Happy Children』(1973年)
Happy Children

『Welcome Home』(1975年)
Welcome Home

『Ojah Awake』(1976年)
Ojah Awake

『Black Magic Night - Live at The Royal Festival Hall』(1977年)
Black Magic Night-Live
posted by ez at 01:49| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする