発表年:1980年
ez的ジャンル:姉妹ソウル・コーラス・グループ
気分は... :内気なオヤジ・・・
今回はPointer Sisters『Special Things』(1980年)です。
カリフォルニア州オークランド出身のPointer姉妹によるコーラス・グループPointer Sistersの紹介は、『Having A Party』(1977年)、『Black & White』(1981年)に続き3回目となります。
Ruth、Anita、Juneという3名体制で、Richard PerryのPlanetへ移籍し、コンテンポラリーなポップ路線の作品で大成功を収めたPointer Sisters。
本作『Special Things』(1980年)は、『Energy』(1978年)、『Priority』(1979年)に続くPlanet第3弾アルバムとなります。
プロデュースは勿論Richard Perry。
レコーディングにはMark Goldenberg(g)、Marlo Henderson(g)、Paul Jackson, Jr.(g)、David Williams(g)、Greg Phillinganes(key、syn)、Tom Snow(key、syn)、Burt Bacharach(key)、John Barnes(key)、Clarence McDonald(p)、Michael Boddicker(syn)、James Jamerson(b)、Nathan Watts(b)、Ollie E. Brown(ds)、James Gadson(ds)、Ricky Lawson(ds)、Paulinho da Costa(per)、Chuck Findley(tp、flh)、Don Myrick(sax、fl)、Bill Reichenbach(tb)等のミュージシャンが参加しています。
アルバムからはシングル「He's So Shy」(邦題「内気なボーイ」)がUSシングル・チャート第3位、同R&Bチャート第10位の大ヒットとなっています。
そのため、「He's So Shy」がどうしても目立ってしまいますが、個人的にはグループの魅力を存分に満喫できる「Save This Night for Love」、名ソングライター陣の共作によるバラード「The Love Too Good to Last」、N.Y.ディスコを意識した「We've Got the Power」、晴れやかな「Could I Be Dreaming」あたりもおススメです。
「内気なボーイ」以外にも素敵な楽曲の揃った充実作です。
全曲紹介しときやす。
「Could I Be Dreaming」
Anita Pointer/Trevor Lawrence/Marlo Henderson作。シングルにもなったオープニング。リード・ヴォーカルはAnita。Paul Jackson, Jr.の軽快なギター、鮮やかなホーン・サウンドと共にAnitaのヴォーカルが躍動するダンサブル・チューン。晴れやかな雰囲気が実に心地好いです。
https://www.youtube.com/watch?v=AqYlizTrzlw
「He's So Shy」
邦題「内気なボーイ」。Tom Snow/Cynthia Weil作。前述のように、USシングル・チャート第3位、同R&Bチャート第10位の大ヒット曲。リード・ヴォーカルはJune。The Doobie Brothers「What A Fool Believes」的なエッセンスを散りばめたアーバン・メロウ/AOR。「What A Fool Believes」好きの人ならば気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=YS_KakS1cD4
「The Love Too Good to Last」
Burt Bacharach/Carole Bayer Sager/Peter Allen作。リード・ヴォーカルはAnita。名ソングライター陣の共作らしい名曲の風格が漂う1曲。そんな素敵な楽曲を素晴らしいヴォーカル・ワークで聴かせてくれるミディアム・バラード。Phyllis Hymanがカヴァーしています。また、Letherette「What's the Point」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=MVv--nXi19g
「Evil」
Geoffrey Leib/Larry Lingle作。リード・ヴォーカルはJune。タイトルの通り、悪魔のように攻め入ってくるダークなダンサブル・チューン。ギター・ソロはPaul Jackson, Jr.。
「Save This Night for Love」
Ellison Chase/Bill Haberman/Art Jacobson作。リード・ヴォーカルはAnita。このグループの魅力を存分に満喫できるメロウ・グルーヴ。このメロウ・フィーリングはAOR好きも気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=I_mjNDwYqsg
「We've Got the Power」
Michael Brooks/Bob Esty作。リード・ヴォーカルはJune。ChicやChangeあたりのN.Y.ディスコを意識したサウンドが心地好いダンサブル・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=aScD-mOotWA
「Where Did the Time Go」
Burt Bacharach/Carole Bayer Sager作。リード・ヴォーカルはJune。切々とした思いが伝わってくる哀愁バラード。姉妹コーラスの魅力を実感できます。
https://www.youtube.com/watch?v=nyODtP_zHFA
「Special Things」
Anita Pointer作。リード・ヴォーカルはAnita。ラテン・フレイヴァーを効かせたアーバンに疾走するダンサブル・チューン。甘く危険な香りが漂います。
https://www.youtube.com/watch?v=-07eXXir_RY
「Here Is Where Your Love Belongs」
Sons of Champlinのカヴァー(Bill Champlin作)。オリジナルは『A Circle Filled With Love』(1976年)に収録されています。リード・ヴォーカルはRuth。Don Myrickのサックス・ソロが印象的なアーバン・メロウ・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=U5kTZFcIlZw
再発CDにはボーナス・トラックとして「Movin' On」が追加収録となっています。
Pointer Sistersの他作品もチェックを!
『The Pointer Sisters』(1973年)
『That's A-Plenty』(1974年)
『Steppin'』(1975年)
『Having A Party』(1977年)
『Energy』(1978年)
『Priority』(1979年)
『Black & White』(1981年)
『So Excited』(1982年)
『Break Out』(1983年)
『Contact』(1985年)
『Hot Together』(1986年)
『Serious Slammin』(1988年)
『Right Rhythm』(1990年)
『Only Sisters Can Do That』(1993年)