2019年05月31日

Opa『Goldenwings』

Hugo Fattoruso率いるウルグアイ・フュージョン・グループ☆Opa『Goldenwings』
Goldenwings
発表年:1976年
ez的ジャンル:ウルグアイ産フュージョン
気分は... :邂逅・・・

今回はHugo Fattoruso率いるウルグアイのフュージョン・グループOpaの1stアルバム『Goldenwings』(1976年)です。

Opaは、Hugo Fattoruso(key、per、vo)、Osvaldo Fattoruso(Jorge Fattoruso)(ds、per、vo)、Ringo Thielmann(b、vo)というウルグアイ人ミュージシャン3名が1969年に結成したフュージョン・グループ。OsvaldoはHugoの弟です。

リーダーのHugo Fattoruso(1943年生まれ)は、Airto MoreiraFlora PurimMilton Nascimento等ブラジル人ミュージシャン作品への参加でお馴染みですね。

また、当ブログでも紹介したブラジル人女性シンガーMaria De Fatimaは、彼の奥方でした。

そのHugo Fattoruso率いるOpaの1stアルバム『Goldenwings』(1976年)は南米レア・グルーヴつぃて再評価の高いフュージョン作品です。

プロデュースはお馴染みのブラジル人パーカッション奏者Airto Moreira

メンバー、Airto Moreira(per、congas)以外に、Flora Purim(vo)、David Amaro(g)、Hermeto Pascoal(fl、per)といったミュージシャンがレコーディングに参加しています。

Opaの3人は、Airto Moreira『Fingers』(1973年)、Flora Purim『Nothing Will Be As It Was...Tomorrow』(1977年)といった作品に参加しており、Airto Moreira/Flora Purim夫妻との共演は自然な流れだったのかもしれませんね。

メンバーのオリジナルに加え、次作『Magic Time』(1977年)からメンバーとして参加するRuben Radaの楽曲を2曲取り上げています。

アルバム全体としては、ブラジリアン・フュージョンを基調にしつつも、その枠をはみ出したウルグアイ人ミュージシャンならではの味わいや、プログレシッヴなサウンド・センスがアルバムを魅力的なものにしています。

Azymuthを彷彿させる「Goldenwings」、フォルクローレ×フュージョンなメロウ・グルーヴ「Paper Butterflies (Muy Lejos Te Vas)」、南米プログレシッヴ・フュージョン「Totem」、クラブジャズ/ブラジリアン・グルーヴ好きも注目の「African Bird」Flora Purim『Nothing Will Be As It Was...Tomorrow』でも取り上げられていた「Corre Nina」Airtoの人気サンバ・グルーヴ「Tombo in 7/4」が引用されている「Pieces:Tombo/La Escuela/Tombo/The Last Goodbye」、各プレイヤーが存在感を示すファンキーな「Groove」という充実の全7曲です。

グループの個性とAirtoのカラーがケミストリーを起こした名盤だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Goldenwings」
Hugo Fattoruso/Osvaldo Fattoruso作。人気ブラジリアン・フュージョン・バンドAzymuthを彷彿させるようなコズミック・フュージョン。Hugoのキーボードが冴え渡ります。
https://www.youtube.com/watch?v=eblNAoISzrs

「Paper Butterflies (Muy Lejos Te Vas)」
Ruben Rada作。南米ならではのフォルクローレ×フュージョンな味わいが魅力のメロウ・グルーヴ。ブラジルの鬼才Hermeto Pascoalのフルートが盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=2pEaSMvnMxg

「Totem」
Hugo Fattoruso/Osvaldo Fattoruso作。このグループのスケールの大きさを感じる南米プログレシッヴ・フュージョン。ケバケバしいサウンドがよく似合います(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=mQvtFVeFVuc

「African Bird」
Ruben Rada作。クラブジャズ/ブラジリアン・グルーヴ好きにはたまらないブラジリアン・フュージョン。ウルグアイ特有のカンドンベ・リズムのパーカッション・ソロも飛び出します。Opaの個性とAirtoのカラーが見事に融合しています。
https://www.youtube.com/watch?v=NL7TlXwSQLk

「Corre Nina」
Hugo Fattoruso/Osvaldo Fattoruso作。Flora Purim『Nothing Will Be As It Was...Tomorrow』でも取り上げられていた楽曲です。そのFlora Purimのスキャットが冴え渡るエキサイティングなブラジリアン・フュージョンですが、本作らしいプログレシッヴなスパイスが効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=L-3n5s2YlsI

「Pieces:Tombo/La Escuela/Tombo/The Last Goodbye」
Hugo Fattoruso/Osvaldo Fattoruso作。Airto Moreiraの人気サンバ・グルーヴ「Tombo in 7/4」のメロディが引用されているメロウ&ミステリアスな組曲。リズムよりメロウ・サウンド重視の「Tombo in 7/4」といった感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ss7JaHFeB6s

Kan Kick「Laserbeam」、Captain Murphy(Flying Lotus) feat. Earl Sweatshirt「Between Friends」、Guts「The Only Thing I Have」、Termanology feat. Kendra Foster「Moving Forward」のサンプリング・ソースとなっています。
Kan Kick「Laserbeam」
 https://www.youtube.com/watch?v=s39nkfpenl8
Captain Murphy feat. Earl Sweatshirt「Between Friends」
 https://www.youtube.com/watch?v=1FS35SshVxQ
Guts「The Only Thing I Have」
 https://www.youtube.com/watch?v=5kgTaPJWS5s
Termanology feat. Kendra Foster「Moving Forward」
 https://www.youtube.com/watch?v=bx3pgusMLDM

「Groove」
Hugo Fattoruso/Osvaldo Fattoruso作。ラストはDavid Amaroのギターも加わったファンキー・フュージョンで締め括ってくれます。Ringo Thielmannのベース、Hermeto Pascoalのフルートも含めて各プレイヤーが存在感を示してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=1WH6mRqrHl0

Opaの他作品もチェックを!

『Goldenwings/Magic Time』(1976/77年) ※2in1CD
Goldenwings / Magic Time

『En Vivo 87' & Rarities...』(2001年)
En Vivo 87` & Rarities

『Back Home: Lost 1975 Sessions』(2003年)
Back Home
posted by ez at 01:53| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする