2019年06月16日

Shafiq Husayn『The Loop』

超豪華メンバー参加。遂にリリースされた新作☆Shafiq Husayn『The Loop』
shafiq husayn the loop.jpg
発表年:2019年
ez的ジャンル:L.A.クロスオーヴァー・ソウル
気分は... :豪華すぎるメンツ!

新作アルバムからSa-Ra Creative PartnersのメンバーShafiq Husaynの2ndソロ・アルバム『The Loop』です。

2012年にリリースが予告されてから7年越しで遂にリリースが実現しました。

おそらくレコーディング時期はバラバラだと思いますが、参加ミュージシャンの豪華さが目を引きます。

当ブログで作品を紹介したアーティストだけ挙げても、Anderson .PaakFatimaHiatus KaiyoteBilalErykah BaduN'dambiNanna.BFlying LotusThundercatKamasi WashingtonChris DaveRobert GlasperJosef LeimbergAustin PeraltaSeven Davis Jr.という超豪華なメンツです。

これだけ当ブログで紹介したアーティストが揃えば、僕が購入しないわけにはいきませんよね(笑)

それ以外にもSa-Ra Creative Partnersの同僚Om'Mas Keith、L.A.ジャズのキーマンMiguel Atwood-FergusonRobert Glasper ExperimentCasey BenjaminPharoahe MonchAnderson .Paak作品でお馴染みのJose Rios(g)、Vicky Nguyen(key)、Kelsey Gonzalez(b)なども参加しています。

その一方で、あまり聞きなれない新進アーティストがフィーチャリングされている楽曲もあり、新旧多様なメンバーが参加しています。

エグゼクティブ・プロデューサーとして、Shafiq Husayn本人に加え、Anderson .PaakI CedJimetta Roseの名がクレジットされています。

L.A.音楽シーンの活況を凝縮させたようなクロスオーヴァー・ソウル作品に仕上がっています。ネオソウル、ジャズ、Hip-Hopが自然なかたちで融合しているのがいいですね。全体的にメロウな楽曲が多いのも僕好みです。

青山トキオ氏によるジャケ・デザインも秀逸ですね。

L.A.音楽シーンでいえば、先週紹介したFlying Lotus『Flamagra』も話題作でしたが、個人的にはそれ以上の重要作に思えます。

7年待たされましたが、その甲斐あったと納得の充実作です。

全曲紹介しときやす。

「Intro/The Flood」
Computer Jay/Shafiq Husaynプロデュース。Silkaをフィーチャー。イントロに続き、トライバルなリズムをバックに、レイヤーのようなヴォーカルワークが展開されます。Pharoahe Monchも参加。
https://www.youtube.com/watch?v=xgC52wbbECQ

「May I Assume」
スウェーデン生まれ、ロンドンを拠点に活動する注目の女性ソウル・シンガーFatimaとL.A.の女性ネオソウル・シンガーJimetta Roseをフィーチャー。ThundercatChris Dave、さらには2012年に22歳の若さで急逝した天才ジャズ・ピアニストAustin Peraltaの名もクレジットされています。本作らしいジャジー・フィーリングのクロスオーヴァー・ソウルを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=jIeiV3Oy_QM

「My-Story Of Love/Starring You」
Jimetta RoseとSilkaがリード・ヴォーカル。Shafiq Husaynらしいビート・センスを楽しめるクロスオーヴァー・ソウル。グッド・ヴァイヴがあって個人的にはかなり好みの1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=Mn1TTNpwx-0

「DMT (The Whill)」
J Dilla的ビートをバックに、BilalFatima、Jimetta Rose、Nia Andrews、Shafiq Husaynがヴォーカルをとります。

「Between Us 2」
L.A.を拠点とするトランぺッター/ビートメイカーJosef Leimbergによるプロデュース。Bilalをフィーチャーし、Kamasi Washington、Miguel Atwood-Fergusonも参加しています。
当ブログでも紹介したJosef Leimberg『Astral Progressions』(2016年)にも同じヴァージョンが収録されています。実にキャッチーなネオソウルで『Astral Progressions』で聴いたときから好きな曲でした。
https://www.youtube.com/watch?v=UvIbwwvcQE8

「Mrs. Crabtree」
Erykah BaduN'dambi、Aset SoSavvyをフィーチャー。Anderson .Paakがドラムを叩き、Thundercatが彼らしい格好良いベースを披露してくれます。キュートな女性ヴォーカル陣が映える素敵なクロスオーヴァー・ソウルです。

「On Our Way Home」
FatimaとJimetta Roseをフィーチャー。エクスペリメンタルな雰囲気でスタートしますが、Shafiqのプログラミングによるビートが加わると、アッパーなダンサブル・チューンへ様変わりします。
https://www.youtube.com/watch?v=BJhbeYRbwN0

「Walking Round Town」
Flying Lotus/Shafiq Husaynプロデュース。Silkaをフィーチャー。L.A.ビートらしいミニマルな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=x294qUtRPVQ

「Cycles」
注目のオーストラリアのフューチャリスティック・ハイブリッド・バンドHiatus Kaiyoteをフィーチャー。Hiatus Kaiyoteの個性を引き立てつつ、Shafiq Husaynの音世界とうまく融合させています。
https://www.youtube.com/watch?v=23wrnZZ5q_c

「Message In A Bottle」
Hawthorne Headhunters、Bottle Tree、Noble Metal名義でも作品をリリースしているセントルイス出身の異才男性ソウル・シンガーCoultrainをフィーチャー。Coultrainの放つ存在感を生かした雰囲気のあるネオソウル・チューンに仕上がっています。Ced Norah/Shafiq Husaynプロデュース。

「It's Better For You」
Anderson .Paakをフィーチャー。『Malibu』(2016年)でPaakがブレイクする以前の2014年にリリースされていた楽曲ですが、Shafiqの先見の明に感心します。今聴くと、Paakの最新作『Ventura』とリンクするメロウ・チューンに仕上がっているのが興味深いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=w1bpYrY7P_g

「Show Me How You Feel」
Karen Beをフィーチャー。ドリーミーなメロウ・ソウル。パーカッションによるトライバル・リズムとメロウ・サウンドとキュートなKaren Beのヴォーカルの組み合わせが絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=VRT_Mxn-wzg

「Hours Away」
Sa-Ra Creative Partnersの同僚Om'Mas KeithとCoultrainをフィーチャー。軽快なビートのダンサブル・チューン。フィーチャリングされた2人以上に女性バック・コーラスが目立っていますが(笑)。Ron Avant/Shafiq Husaynプロデュース。

「Twelve」
Anderson .Paak/Shafiq Husaynプロデュース。The Dove Societyをフィーチャー。「It's Better For You」と同じく2014年にリリースされた楽曲です。「It's Better For You」同様のメロウな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=nmHvxY5gGO8

「Picking Flowers」
El Sadiqをフィーチャー。Hip-Hop色の強い楽曲が少ない本作で一番Hip-Hopしている楽曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=blD8oofhTy4

「Optimystical」
Robert Glasperのエレピをフィーチャー。今ジャズ的な演奏ですが、ヴォーカル入りのメロウ・チューンに仕上がっています。。Robert Glasper ExperimentのCasey Benjaminもフルートで参加し、Miguel Atwood-Fergusonがストリングスを手掛けています。また、実力派ジャズ・ドラマーのMarcus Gilmoreの名がベースとしてクレジットされています。
https://www.youtube.com/watch?v=7qreAcij3WI

「Jungle Madness」
CDボーナス・トラック。King Karnov/Shafiq Husaynプロデュース。The Dove Societyをフィーチャー。当ブログでも紹介したデンマーク出身の女性ネオソウル・シンガー Nanna.Bもヴォーカルで参加しています。King Karnov/Shafiq Husaynのコラボ的な1曲であり、Shafiqらしいビートに乗ったメロウ・チューンに仕上がっています。

Shafiq Husaynの他作品やSa-Ra Creative Partnersの過去記事もチェックを!

『Shafiq En' A-Free-Ka』(2009年)
Shafiq En' A-Free-Ka

Blu + Shafiq Husayn『The Blueprint』(年)
THE BLUEPRINT (ザ・ブループリント) (直輸入盤帯付国内仕様)

Sa-Ra『Second Time Around』(2005年)
Second Time Around

Sa-Ra Creative Partners『The Hollywood Recordings』(2007年)
Hollywood Recordings

Sa-Ra Creative Partners『Nuclear Evolution: The Age Of Love』(2009年)
Nuclear Evolution: The Age of Love
posted by ez at 02:36| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする