発表年:1980年
ez的ジャンル:変幻自在N.Y.女性ジャズ・シンガー
気分は... :早合点にご用心・・・
昨日は早合点な行いを三連発・・・
結果オーライなものもあり、大事に至ることはなかったのですが、勝手な思い込みの怖さを
今回はフリーソウル方面でも再評価の高い女性ジャズ・シンガー作品、Nanette Natal『My Song of Something』(1980年)です。
Nanette Natalは1945年、N.Y.ブルックリン生まれの女性ジャズ・シンガー。
60年代後半から70年初めにかけて、『Yesterday Today Tomorrow』(1969年)、『...The Beginning』(1971年)という2枚のSSW的アルバムをリリースしています。
70年代後半からはジャズ・クラブを中心に活動し、自身のレーベルBenyo Musicを設立します。その第一弾アルバムとなったのが本作『My Song of Something』(1980年)です。
レコーディング・メンバーはNanette Natal(vo、kazoo)、Kuni Mikami(三上クニ)(p、el-p)、Ernesto Provencher(b)、 Bob O'Connell(b)、Pat Wehl(ds、per)、Ed Palermo(ts、fl)、
プロデュース、アレンジ、ソングライティングはNanette Natal自身。
軽快でアップテンポな演奏をバックに、スキャットを含むNanetteの変幻自在のヴォーカルが魅力のアルバムです。シンガー・ソングライター的センスが楽曲があるのも僕好み。
本作のハイライトは、本作が再評価を高めるきっかけをつくったクラブ・クラシックなブラジリアン・ジャズ「It's Over」。フリーソウルのコンピにも収録された人気曲です。
アップ系であれば、オープニングを飾る軽快な高速スウィング「Love Signs」、クールなファンク・グルーヴ「Talkie」もおススメです。
それ以外であれば、ボッサ調のメロウ・ミディアム「My Song Of Something」、SSW的な「I Can Remember」あたりもおススメ。
Judy Roberts、Sheila Landisあたりがお好きな方はぜひチェックを!
全曲紹介しときやす。
「Love Signs」
軽快な高速スウィングがオープニング。Nanetteの変幻自在のスキャットが冴え渡ります。三上クニのピアノもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=uAnqPPS3wBg
「My Song Of Something」
タイトル曲はメロウ・エレピの音色が心地好いボッサ調のミディアム。さり気ないメロウ・ワールドがいいですね。Ed Palermoのサックス・ソロがムードを盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=dYNvsnrhZvg
「Let's Just Fall In Love Again」
ジャズ・シンガーらしい雰囲気のあるスウィング・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=xZEDgJjbb7g
「You'd Think I Would Have Learned By Now」
しっとりとしたバラードですが、ジャズ・シンガーらしい技で聴く者を惹きつけます。
https://www.youtube.com/watch?v=7TdM31aLqf4
「Talkie」
Ernesto Provencherの格好良いエレクトリック・ベースが牽引するファンクネスの効いた1曲。ファンク・グルーヴと変幻自在のNanetteのスキャットの組み合わせがいい感じです。特に後半は盛り上がります。
https://www.youtube.com/watch?v=LNoF2xqrGCs
「I Can Remember」
シンガー・ソングライター的作風の1曲。涼しげなフルートに先導されてNanetteの歌がそよ風のように舞います。
https://www.youtube.com/watch?v=kqT4rnM81NU
「It's Over」
本作のハイライト。フリーソウルのコンピにも収録されていたクラブ・クラシック。静かな序盤からいきなりテンポ・アップしてブラジリアン・ジャズへ変貌します。後半のNanetteのスキャットやドラム・ブレイクも盛り上がります。
https://www.youtube.com/watch?v=y6JqfkIDfbs
ご興味がある方はNanette Natalの他作品もチェックを!
『Stairway To The Stars』(1992年)
『Lose Control』(1999年)
『Is Love Enough?』(2001年)
『It's Only a Tune』(2004年)