発表年:1975年
ez的ジャンル:人気ファンク/ソウル・バンド
気分は... :考えるな、感じろ!
人気ファンク・グループCommodoresの初期名作『Caught In The Act』(1975年)です。
Commodoresに関して、これまで当ブログで紹介したのは以下の3枚。
『Hot on the Tracks』(1976年)
『Commodores』(1977年)
『Live!』(1977年)
『Machine Gun』(1974年)に続く2ndアルバムとなる本作は、USアルバム・チャート第26位、同R&Bアルバム・チャート第7位となり、後の商業的大成功への確かな第一歩となった初期名作です。
僕の好きなCommodoresは『Live!』(1977年)までなので、その頂点に向かう助走的な1枚という気がします。
本作におけるメンバーは、Lionel Richie(vo、sax、key)、Thomas McClary(vo、g)、Milan Williams(key)、Ronald LaPread(b)、William King(tp)、Walter Orange(ds、vo、per)という最強ラインナップの6名。
プロデュースはJames Anthony CarmichaelとCommodores。
初期Commodoresらしいファンクとバラードのバランスの取れた1枚です。
1st『Machine Gun』収録のディスコ定番「The Bump」の再録をはじめ、US R&Bチャート第1位となったヒット曲「Slippery When Wet」、Lionel Richieのクラヴィネットがファンキーに響く「I'm Ready」や「Wide Open」、あたりがファンク・バンドの魅力に溢れた楽曲です。
バラード系であれば、Lionel Richieの手腕が発揮されたシングル曲「This Is Your Life」や「You Don't Know That I Know」がおススメです。同じバラードでも『Natural High』(1978年)以降にはない良さがある気がします。
あとはファンキー・メロウな「Let's Do It Right」も僕のお気に入りです。
時期によって好き/嫌いがはっきり分かれてしまうCommodoresですが、初期Commodores作品には他のファンク・バンドにはない何かを持っていると思います。
全曲紹介しときやす。
「Wide Open」
Walter Orange作。初期Commodoresならではの骨太のファンクネスを感じるオープニング。Lionel Richieのクラヴィネットの響きがいい感じです。ホーン・サウンドも盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=IW1gAsCEZO0
「Slippery When Wet」
Thomas McClary作。アルバムからの1stシングルとして、USチャート第19位、同R&Bチャート第1位となったヒット曲。格好良いギター・リフのファンキー・グルーヴですが、シングル向きのキャッチーさを兼ね備えているのがCommodoresらしいのでは?パーカッシヴな感じも僕好みです。
https://www.youtube.com/watch?v=bLr5cL0eG2w
7A3「Everybody Get Loose」、Limbomaniacs「Shake It」のサンプリング・ソースとなっています。
Limbomaniacs「Shake It」
https://www.youtube.com/watch?v=IedAaxFEF8Y
「The Bump」
Milan Williams作。1st『Machine Gun』収録曲の再録。ただし、『Machine Gun』ヴァージョンよりも尺が短くなっています。当時ディスコ好きだった人にとっての定番曲ですね。夜遊びモードの開放的なディスコ・ファンクです。
https://www.youtube.com/watch?v=jfZxiOg3SaM
「I'm Ready」
Milan Williams作。Lionel Richieのファンキー・クラヴィネット&スペイシー・シンセが冴え渡るインスト・ファンク・チューン。Beastie Boys「Egg Man」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=w5_VD2MLHcI
「This Is Your Life」
Lionel Richie作。アルバムからの2ndシングルとして、US R&Bチャート第13位となっています。Lionel Richieの手腕が発揮されたメロディアスなメロウ・バラードです。この時期のLionel Richieは良かったなぁ・・・
https://www.youtube.com/watch?v=NpS0NkGOMG0
Jerry Butlerがカヴァーしています。また、E.S.G.「9-Trey」、South Central Cartel「G's Game」、Da Weasel「Dedicado」、Sadat X「This Is Your Life」、Spax「Arche」のサンプリング・ソースとなっています。
Jerry Butler「This Is Your Life」
https://www.youtube.com/watch?v=mRjJhabLYBg
South Central Cartel「G's Game」
https://www.youtube.com/watch?v=NXXoW3rE-Vo
Sadat X「This Is Your Life」
https://www.youtube.com/watch?v=P2nZp4X-wzQ
「Let's Do It Right」
Lionel Richie作。これもLionel Richieらしいメロウ・ミディアム・グルーヴ。メロウな中にも適度なファンキー・フィーリングがあるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=O4grYIN0wHY
「Better Never Than Forever」
Milan Williams作。初期Commodoresならではの渋さを感じるバラード。バラードでも適度に塩味が効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=XnyDoZCQ32o
「Look What You've Done to Me」
Ronald LaPread作。ファンク・バンドとしての底力を感じる1曲。Thomas McClaryのギターが冴えます。TYPE 4「Scatterbrains」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=snVYl9AuyNQ
「You Don't Know That I Know」
Ronald LaPread/Lionel Richie/Walter Orange/Thomas McClary/Milan Williams/William King作。素敵なメロウ・バラード。Lionel Richieのバラード・センスはこの頃から秀でていたことを証明する1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=MWMLcXgXcUs
「Wide Open (Reprise)」
Walter Orange作。オープニングのリプライズでアルバムは幕を閉じます。
Commodoresの70年代の他作品もチェックを!
『Machine Gun』(1974年)
『Movin' On』(1975年)
『Hot on the Tracks』(1976年)
『Commodores』(1977年)
『Live!』(1977年)
『Natural High』(1978年)
『Midnight Magic』(1979年)