2019年06月29日

Muriel Winston『A Fresh Viewpoint』

ピースフルな女性ジャズ・ヴォーカル作品☆Muriel Winston『A Fresh Viewpoint』
ア・フレッシュ・ヴューポイント
発表年:1975年
ez的ジャンル:Strata-East系女性ジャズ・シンガー
気分は... :これはジャケ買いしてしまう!

今回は女性ジャズ・シンガーMuriel WinstonStrata-Eastからリリースしたピースフル・ジャズ作品『A Fresh Viewpoint』(1975年)です。

Muriel Winstonは1939年生まれ。

ニューヨークを拠点に音楽を教えながら自身の音楽を活動を行っていましたが、スピリチュアル・ジャズの最高峰SStrata-Eastでレコーディングした本作が唯一のアルバムです。

レコーディング・メンバーはMuriel Winston(vo、p)、Stanley Cowell(p)、Bill Lee(b)、Billy Higgins(ds、per)、Clifford Jordan (fl)等で、Strata-Eastを代表するミュージシャンたちがMurielのバッキングを務めます。

特に、映画監督Spike Leeの父親としても知られるBill Leeが楽曲提供も含めて本作に大きく貢献しています。

美しいジャケが印象的なアルバムですよね。
僕もアーティスト自身よりもジャケが先にインプットされ、気になっていた作品でした。

アルバムの中身は、子供たちのコーラスも交えたピースフルな雰囲気が印象的なジャズ・ヴォーカル作品に仕上がっています。また、黒人ジャズ・シンガーらしいソウルフルな味わいもいい感じです。

派手な作品ではありませんが、ピースフル&ハッピーな愛に溢れた素敵な1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Children's Trilogy」
Bill Lee作の子供向けオペラ『Little' Johnny』からの組曲。子供たちのコーラスと共にスピリチュアル・ジャズからスウィンギー・ジャズへ展開します。本作らしいピースフルなヴァイヴに溢れています。

「We'll Remember Those Years」
Consuela Lee Moorehead作。Murieのヴォーカルの魅力を楽しめるバラード。控え目な感じですが味わいがあります。

「A Song For My Daddy」
Muriel Winston/Bill Lee作。Clifford Jordanのフルートによる先導に続き、Murielがポエトリーを読み上げます。

「Sing Chillun Sing」
Bill Lee作。子供たちを歌い上げるピースフル・ジャズ。スウィンギーな中にもブラック・ジャズを感じられるのがいいですね。

「The Lord Will Make A Way Somehow」
Thomas A. Dorsey作。気分は一気に南部モードへ・・・ソウルフル&アーシーな雰囲気に惹かれるバラード。
https://www.youtube.com/watch?v=Xg2rlYf3ddo

「A Song To Everyone In The World」
Muriel Winston作。ファンキー・ソウル・フィーリングが印象的です。どこか垢抜けない感じが逆にいいですね。

「Never Been In Love」
Tadd Dameron/Irving Reid作。美しいピアノの音色をバックに、しっとりと歌い上げるバラード。ジャケのような誰もいない海辺の夕陽の光景がフィットします。

「Weekend」
Tadd Dameron/Irving Reid作。黒人ジャズ・シンガーならではの歌い回しに味があります。さり気ないけど絶妙なバッキングも見事です。
https://www.youtube.com/watch?v=0p1SjMyHhnQ

「Soul Trane」
Tadd Dameron作。味のあるスキャットで歌うバラード。歌詞がないのに心動かされてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=Lcy_uZZoZ_s

「I'm Never Happy Anymore」
Tadd Dameron/Irving Reid作。個人的にはアルバムで一番のお気に入り。子供コーラスと共にMurieのヴォーカルが躍動します。Clifford Jordanのフルートもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=hDA8mMcrb50

「Love Took The 7:10 Tonight」
Tadd Dameron/Irving Reid作。Strata-Eastらしい音世界を感じるバッキングとMurieのヴォーカルがフィットしたバラード。

「The Happy Heart」
Tadd Dameron/Irving Reid作。前半はスウィンギー&ハッピーな感じで、後半はしっとりと歌い上げます。

ご興味がある方はStrata-Eastの過去記事もご参照ください。

JuJu『Chapter Two : Nia』(1974年)
チャプター2:ニア

Shamek Farrah『First Impressions』(1974年)
ファースト・インプレッションズ (BOM1408)

Stanley Cowell『Musa・Ancestral Streams』(1974年)
Musa Ancestral Streams

Stanley Cowell『Regeneration』(1975年)
リジェネレーション(紙ジャケット仕様)
posted by ez at 01:39| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする