2019年07月31日

『今の気分は...2019年7月31日編』

過去記事から10曲セレクトするシリーズです。

そこで、今回は60年代カテゴリーから10曲セレクトしました。サイケ/グルーヴォー系が多いかな。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

The Foundations「In The Bad Bad Old Days」
http://www.youtube.com/watch?v=hAFb-00mXJQ
From 『Digging the Foundations』(1969年)
Digging the Foundations

The Love Exchange「Swallow The Sun」
https://www.youtube.com/watch?v=y5l1BfTlrhA
From 『The Love Exchange』(1968年)
Love Exchange

Rotary Connection「Respect」
https://www.youtube.com/watch?v=2elj9jm4RU0
From 『Songs』(1969年)
ソングス

The Harvey Averne Dozen「Wishing And Hoping」
https://www.youtube.com/watch?v=-BNWSOEdSwg
From 『Viva Soul』(1968年)
VIVA SOUL

Manfred Hubler & Siegried Schwab「Dedicated To Love」
https://www.youtube.com/watch?v=j1tIbPxhvSM
From 『Vampyros Lesbos - Sexadelic Dance Party』(1969年)
Vampyros Lesbos (Sexadelic Dance Party)

The Latin Blues Band「Lay an Oz on Me Baby」
https://www.youtube.com/watch?v=Yxr7ozGVKTQ
From 『Take A Trip Pussycat』(1968年)
Take a Trip Pussycat

The Free Pop Electronic Concept「Chewing Gum Delirium」
http://www.youtube.com/watch?v=XzLVo28ppmo
From 『A New Exciting Experience』(1969年)
A New Exciting Experience

Lalo Schifrin「Secret Code」
https://www.youtube.com/watch?v=hM6DNJzZaoM
From 『There's A Whole Lalo Schifrin Goin' On』(1968年)
lalo schifrin there's a whole lalo schifrin goin' on.jpg

Klaus Doldinger「Shakin' The Blues」
https://www.youtube.com/watch?v=9nLo-4u1QNE
From 『Goes On』(1967年)
klaus doldinger goes on.png

The Dave Pike Set「Greater Kalesh No. 48」
https://www.youtube.com/watch?v=guJQyolOy-M
From 『Four Reasons』(1969年)
Four Reasons
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2019年07月30日

Orchester Pete Jacques『Round Trip To Rio』

ビッグバンドによるラウンジ・ボッサ作品☆Orchester Pete Jacques『Round Trip To Rio』
Round Trip to Rio
発表年:1970年
ez的ジャンル:ヨーロピアン・ラウンジ・ボッサ
気分は... :ようこそリオの旅へ・・・

遂に東京も梅雨明けしましたね。
夏モードらしい1枚を紹介したいと思います。

セレクトしたのは スイス出身のピアニスト/コンポーザー/アレンジャーPete Jacquesによるビッグバンド・ラウンジ・ボッサ作品、Orchester Pete Jacques『Round Trip To Rio』(1970年)です。

Pete Jacquesは1935年生まれ。Orchester Peter Jacques名義等で作品をリリースしています。

本作『Round Trip To Rio』(1970年)は、タイトルから想像できるようにラウンジ・ボッサにアプローチしたビッグバンド作品です。各種ディスク・ガイドにも掲載された再評価の高い1枚です。

スキャットをフィーチャーしたラウンド・ボッサ・サウンドは一気に夏気分にしてくれます。

タイトル曲「Round Trip To Rio」、ラウンジ系コンピにも収録された「Bossa Da Bahia」「Rebecca」、女性スキャットの映える「Blue Water」「Fanatico」をはじめ、どの演奏もラウンド・ボッサの魅力に溢れています。

あとCDのボーナス・トラックの3曲もかなり良いです、

素晴らしいリオの夜景のジャケも含めてラウンジ名盤だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Round Trip To Rio」
Pete Jacques作。ダバダバ・スキャットをフィーチャーした軽快なラウンジ・ボッサがオープニング。本作の魅力が凝縮されたタイトル曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=O9TsVtxc9ww

「Bright Shining Stars」
Werner Tautz作。美しいオーケストレーションと艶やかな女性スキャットに癒されるエレガント・ラウンジ・ボッサ。ハープシコードのアクセントもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=sfknPGGYLAU

「Fanatico」
Heinz Kiessling作。Jacquesの小粋なピアノが先導する軽やかなボッサ・グルーヴ。お色気十分の女性スキャットもサイコーです。

「Pretty Belinda」
Chris Andrews作。ビッグバンドらしいセンスに溢れたラウンジ・ボッサ・ジャズを満喫できます。スパイ・コメディ映画のBGMにありそうな感じです。

「Cool Touch」
Joe Lordup作。抑えたトーンのボッサ・ジャズ。オルガンの使い方のセンスが抜群です。
https://www.youtube.com/watch?v=nRF92sy5vao

「Sandwichman」
Paul Rothman作。華やかなヨーロピアン・ラウンジ・ボッサ。メリハリの効いたビッグバンド・サウンドがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=gUQ2PQZuVXo

「Blue Water」
Guenter Sonneborn作。小粋なジャズ・サンバと艶やかな女性スキャットは正に真夏のリオの夜といったムードです。
https://www.youtube.com/watch?v=TQkONwUdFRQ

「Bossa Da Bahia」
Pete Jacques作。ラウンジ系コンピにも収録された人気曲。男女スキャット入りの軽快なラウンド・ボッサです。
https://www.youtube.com/watch?v=okz4fR7Ask0

「Dengosa」
Werner Tautz作。この曲もラウンジ系コンピ収録曲。素敵なアレンジのビッグバンド・サウンドによる哀愁ボッサです。

「Bacana」
Heinz Kiessling作。疾走感の中にもエレガントさが漂う女性スキャット入りのジャズ・サンバ調の1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=Sc284XguCNU

「Fruit Vendor」
Willy Fruth作。ラウンジ・ポップ的な雰囲気もある華やかな演奏です。

「Rebecca」
Richard Bristol作。ラウンジ系コンピにも収録された人気曲。華やかなラウンジ・ボッサ気分を満喫できる演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=QRaaIN60w38

ここから3曲はCDボーナス・トラック。

「Avenida Copacabana」
Bacharach作品のカヴァーのような雰囲気を持ったラウンジ・ボッサ。グルーヴィーなオルガンの音色もグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=Yzp_J6An9rI

「Easy Motion」
グルーヴィーなオルガンとラウンジ・ボッサ・グルーヴの組み合わせが生み出す躍動感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=aPUVCamIBAM

「Fata Morgana」
本作の中では異色の1曲。少しサイケな雰囲気も感じる抑えたトーンの演奏ですが、かなり僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=3G-Ts4Xsiho

他のPete Jacques作品も聴いてみたいですね。
posted by ez at 01:32| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月29日

Rose Royce『Stronger Than Ever』

L.A.ディスコ/ファンク☆Rose Royce『Stronger Than Ever』
STRONGER THAN EVER ~ EXPANDED EDITION
発表年:1982年
ez的ジャンル:L.A.ディスコ/ファンク
気分は... :より強く・・・

今回は70年代後半〜80年代前半に人気を博したファンク/ソウル・バンドRose Royceの7thアルバム『Stronger Than Ever』(1982年)です。

1973年にL.A.で結成されたファンク・バンドRose Royceの紹介は、『Rose Royce II: In Full Bloom』(1977年)に続き2回目となります。

チャート・アクション的には振るわなかった本作『Stronger Than Ever』(1982年)ですが、内容的にはディスコ/ファンク作品として楽しめる1枚に仕上がっています。

本作におけるメンバーはRicci Benson(vo)、Kenny Copeland(vo、tp)、Lequeint "Duke" Jobe(b、vo)、Michael Nash(key)、Walter McKinney(g)、Henry Garner(ds、vo)、Michael Moore(sax)、Terral Santiel(per)、Freddie Dunn(tp)という9名。

プロデュースはNorman Whitfieldをはじめ、メンバーのKenny CopelandMichael Nash、さらにL.A.ファンク・バンドDream MachineRon Artis等が起用されています。

楽曲はすべてメンバーおよびプロデューサー陣によるオリジナルです。

アーバン・ディスコ・ブギー「Best Love」、ストリングスを配したファンク・チューン「Still In Love」、爽快アーバン・ダンサー「You Blew It」といったシングル3曲が印象的です。

それ以外にオープニングを飾るディスコ・ファンク「Dance With Me」、少し猥雑な雰囲気が魅力のファンク「Fire In The Funk」、ファルセット・ヴォーカルが映えるブギー・ファンク「Talk To Me」あたりもおススメです。

L.A.ディスコ/ファンク好きの方はぜひどうぞ!

全曲紹介しときやす。

「Dance With Me」
Kenny Copelandプロデュース。ドラム・ブレイクと共にスタートするディスコ・ファンクがオープニング。ファンキー・ギターとホーン・サウンドが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=oThBStAx_E8

「Sometimesy Lady」
Norman Whitfieldプロデュース。美しいストリングス、ピアノによるオーセンティック・バラード。正攻法すぎて少し退屈な気も・・・
https://www.youtube.com/watch?v=4goQyxj52kk

「Best Love」
Norman Whitfield/Robert Daniels/Ron Artisプロデュース。シングルにもなったアーバンなディスコ・ブギー。紅一点Ricci Bensonのヴォーカルが躍動する僕好みの1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=gROzyo1jAC4

The Courseがカヴァーしています。
The Course「Best Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=K8E-de94oe4

「Still In Love」
Michael Nashプロデュース。「Best Love」に続いてシングル・カットされたファンク・チューン。ストリングスも配したスケールの大きな1曲に仕上がっています。Michael Nashの美しいピアノも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=3Ilsi1y5ZKk

Shuya Okino feat. Navasha Dayaがカヴァーしています。
Shuya Okino feat. Navasha Daya「Still In Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=NvvwWcBSnwk

「You Blew It」
Michael Nashプロデュース。この曲もシングルになりました。Ricci Bensonのヴォーカルが映える爽快アーバン・ダンサー。この曲も大好き!
https://www.youtube.com/watch?v=o25bv-YvL1w

「Somehow We Made It Through The Rain」
Marvin Smith/Norman Whitfieldプロデュース。雷雨の効果音と共に始まるバラード。Kenny CopelandとRicci Bensonのツイン・ヴォーカルが映えます。
https://www.youtube.com/watch?v=JsKbZlU9JyA

「Fire In The Funk」
Norman Whitfieldプロデュース。印象的なホーン・アンサンブルと共に始まるファンク・グルーヴ。少し猥雑なファンクネスが魅力的です。
https://www.youtube.com/watch?v=B3tH96-tBLs

「Talk To Me」
Kenny Copeland/Michael Nashプロデュース。ラストはKenny Copelandのファルセット・ヴォーカルが映えるブギー・ファンクで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=7K90o6CiUuI

再発CDには「Best Love (12" Version)」「Still In Love (Single Version)」「Fire In The Funk (Single Version)」「Dance With Me (12" Version)」がボーナス・トラックとして追加収録されています。

Rose Royceの他作品もチェックを!

『Car Wash』(1976年)
Car Wash: Original Motion Picture Soundtrack by Rose Royce (1996-09-24)

『Rose Royce II: In Full Bloom』(1977年)
イン・フル・ブルーム

『Rose Royce III: Strikes Again!』(1978年)
STRIKES AGAIN: EXPANDED EDITION

『Rose Royce IV: Rainbow Connection』(1979年)
Rainbow Connection IV

『Golden Touch』(1980年)
ゴールデン・タッチ

『Jump Street』(1981年)
Jump Street

『Music Magic』(1984年)
Music Magic

『Fresh Cut』(1986年)
FRESH CUT
posted by ez at 00:58| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月28日

Al Sunny『Time To Decide』

サマー・モードのフランス産AOR☆Al Sunny『Time To Decide』
タイム・トゥ・ディサイド
発表年:2017年
ez的ジャンル:フランス産AOR
気分は... :2年遅れのギフト・・・

今回は新作アルバムから噂のAOR作品Al Sunny『Time To Decide』(2017年)です。

2017年にアナログ盤のみでリリースされたアルバムですが、今年になって日本で独自CD化が実現しました。

Al Sunnyはフランス人シンガー・ソングライター/アレンジャー/ギタリストAlexandre Tricardのワンマン・プロジェクト。

デビュー・アルバムとなる本作『Time To Decide』(2017年)は、"現代のNed Doheny"と発売当時からDJ界隈で評判になったようです。

Andre SolomkoLucas Arrudaといったアーティストの作品のリリースするPascal Riouxが主宰するフランスのレーベルFavorite Recordingsからのリリースです。

実際、本作にはNed Doheny「Get It Up For Love」が収録されており、その意味でもNed Doheny好きにはグッとくる1枚に仕上がっています。

「Get It Up For Love」以外はAlexandre Tricardおよび参加ミュージシャンによるオリジナルですが、ウエストコーストな「Time To Decide 」、アーバン・メロウな「Beautiful Lady」、ブラジリアン・フレイヴァーのメロウ・グルーヴ「Don't Let Nobody Know」、ブルーアイド・ソウル的なポップ・ソウル「Since I've Been Loving You」、エレクトリック・ブギー「Open Up Your Eyes」とそのリミックス2曲(国内盤ボーナス・トラック)とAORファンは勿論のこと、フリーソウル好き、ディスコ/ハウス好きの人も楽しめる楽曲が揃っています。

梅雨明けが遅い令和元年ですが、本作と共に夏モードに突入しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Time To Decide 」
ウエストコーストの眩しい日差しをイメージさせるメロウ・ミディアムがオープニング。優しいファルセット・ヴォーカルとメロウ・サウンドがよくマッチします。
https://www.youtube.com/watch?v=g7uJDrw-0Fw

「Beautiful Lady」
サマー・モードのアーバン・メロウ。AORファンの心をくすぐるアーバン・サウンドに思わずニンマリ。個人的にはアルバムで一番のお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=qhEqrqxamLk

「Get It Up For Love」
話題のNed Doheny作品カヴァー。Ned自身のヴァージョンは名作『Hard Candy』(1976年)に収録されています。当ブログで紹介したThe Rhinestonesヴァージョンをはじめ、Average White Band & Ben E. King、Tata Vega、Bruce Ruffin等もカヴァーしている名曲。ここではオリジナルの雰囲気を受け継いだメロウ・フォーキーで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=rI3bVyUJZ1M

Ned Doheny「Get It Up For Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=XwouzFuEMKI
The Rhinestones「Get It Up For Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=lGsFlpBTiXU
Average White Band & Ben E. King「Get It Up For Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=YXzfzABioPQ
Tata Vega「Get It Up For Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=wGbmK9QM0XE

「Don't Let Nobody Know」
フリーソウル好きの人も気に入るであろうブラジリアン・フレイヴァーのメロウ・グルーヴ。サマー・モード全開のサウンドとファルセット・ヴォーカルがよくフィットしています。
https://www.youtube.com/watch?v=YlIWinfnojQ

「Open Up Your Eyes」
Al Sunny流のエレクトリック・ブギー。少しパワー不足ですが悪くありません。
https://www.youtube.com/watch?v=9flerCjakGM

「Since I've Been Loving You」
ブルーアイド・ソウル的なグルーヴィー・ポップ・ソウル。ポップ職人的な魅力を満喫できる1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=uR65QdCQN3U

「Supervision」
本編ラストはクールなソウル・チューンで余韻を感じながら締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=CSi9K5rQNUY

「Open Up Your Eyes (Patchworks Disco Remix)」
国内盤CDボーナス・トラックその1。「Open Up Your Eyes」のPatchworksによるリミックス。ディスコ・チューンという点はオリジナルよりもコチラが好き。
https://www.youtube.com/watch?v=iTL6Hod7GNo

「Open Up Your Eyes (Jex Opolis Remix)」
国内盤CDボーナス・トラックその2。「Open Up Your Eyes」のJex Opolisによるリミックス。コチラはサマー・モードのハウス・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ns30av_GerA

2年遅れのリリースですが、嬉しい日本独自CD化です。
posted by ez at 01:18| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月26日

Chairmen Of The Board『Skin I'm In』

ファンク色を強めた4thアルバム☆Chairmen Of The Board『Skin I'm In』
スキン・アイム・イン
発表年:1974年
ez的ジャンル:インヴィクタス系男性ソウル・グループ
気分は... :曰く付きの作品ですが・・・

Holland-Dozier-Hollandのインヴィクタスを代表する男性ソウル・グループChairmen Of The Boardの4thアルバム『Skin I'm In』(1974年)です。

デトロイトで結成されたGeneral Johnsonを中心とした男性ソウル・グループChairmen Of The Boardの紹介は、1stアルバム『The Chairmen Of The Board』(1970年)に続き2回目となります。

ノーザン・ソウルな作品で人気を博したChairmen Of The Boardですが、本作『Skin I'm In』はファンク色を強めた仕上がりになっています。

これはGeneral Johnsonをはじめとするグループの意向というよりも、プロデューサーJeffrey Bowen主導の路線変更だった模様です。

レコーディング自体は1972年までに終えていたようですが、ファンク路線はグループの本意ではなく、一度はお蔵入りとなりました。しかしながら、1974年になってインヴィクタス側が音源に編集を加えて、グループの意志を無視するかたちでリリースされたのが本作『Skin I'm In』(1974年)です。

こうした曰く付きの作品ですが、ファンク好きの人であれば結構楽しめる1枚に仕上がっています。その要因の1つとして、Parliamentのメンバーがバッキングを務めている点があります。また、Sly Stone作品をカヴァーしている点にも惹かれます。

本作におけるメンバーはGeneral JohnsonDanny WoodsHarrison Kennedyの3名。

正直、本来のChairmen Of The Boardらしさは殆ど感じられませんが、Sly & The Family StoneFunkadelic/Parliament的なファンク・グルーヴが格好良い1枚に仕上がっています。

その意味では、シングルにもなった「Finder's Keepers」、オープニングを飾るハードな「Everybody Party All Night」、ミディアム・ファンクのタイトル曲「Skin I'm In」、サイケなファンク・ロック組曲の「Morning Glory」「Life & Death Pt. I」「White Rose (Freedom Flower)」「Life & Death Pt. II」がおススメです。

あとファンク路線とは異なりますが、ラテン・ソウルな「Let's Have Some Fun」も僕のお気に入りです。

国内盤CDのボーナス・トラックも聴く価値があると思います(グループと無関係の曲もありますが)。

グループとしての魂が抜け落ちている作品ですが、それでも十分に魅力的という面白さのある1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Everybody Party All Night」
General Johnson/Jeffrey Bowen作。いきなりSly & The Family Stone調のハードなファンク・グルーヴでアルバムは幕を開けます。いやぁ、この推進力はたまりません!
https://www.youtube.com/watch?v=etNFskuMr2E

「Skin I'm In」
General Johnson/Jeffrey Bowen作。ワウ・ギターの怪しげな響きにグッとくるミディアム・ファンク。ホーン・サウンドもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=YxFTssM_eG8

「Morning Glory」
「Life & Death Pt. I」
「White Rose (Freedom Flower)」
「Life & Death Pt. II」
この4曲は1つの組曲のような流れです。Sly StoneプロデュースによるJoe Hicksのシングル曲「Life & Death」のカヴァー(Sly Stone作)に、Billy Nelson/Donald Baldwin作の「Morning Glory」、「White Rose (Freedom Flower)」を織り交ぜています。サイケなファンク・ロックは全くChairmen Of The Boardらしさはありませんが、Funkadelic好きならばグッとくる格好良さがあります。カリンバによるアクセントもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=cVFUr66Xk1c

「Let's Have Some Fun」
General Johnson作。ラテン・パーカッションの効いたラテン・ソウル調の仕上がりは本作の中でも異色ですが、ラテン好きの僕にはどストライクな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=e8YScrJWSVQ

「Love At First Sight」
General Johnson作。壮大なスケールのドラマチック・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=bMQre_pjyiU

「Only Love Can Break A Heart」
Burt Bacharach/Hal David作品のカヴァー。オリジナルはGene Pitney、1962年のシングルです。ようやくソウル・グループらしいバラードです。

Wordsworth「Wildlife」のサンプリング・ソースとなっています。
Wordsworth「Wildlife」
 https://www.youtube.com/watch?v=zKYezZDDyAw

「Live With Me, Love With Me」
Donald Baldwin/General Johnson/Jeffrey Bowen作。ストリングスを配したバラード
https://www.youtube.com/watch?v=sisTVXV3Za4

「Finder's Keepers」
General Johnson/Jeffrey Bowen作。アルバムに先行してシングル・リリースされ、US R&Bチャート第7位のヒットとなりました。クラヴィネットのリフが格好良いファンク・グルーヴです。
https://www.youtube.com/watch?v=Hq0Jyie9MME

国内盤再発CDには以下の4曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

「Finders Keepers (Inst Version)」
「Finders Keepers」のインスト・ヴァージョン。

「You've Got Extra Added Power In Your Love」
1976年にChairmen Of The Board Featuring Prince Harold名義でリリースされたシングル曲。実質Prince Haroldのシングルであり、グループ自体は無関係のものです。それでも初期Chairmen Of The Board的な魅力があるのが面白いですね。純粋にいい曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=3XVeRJBIezY

「Someone Just Like You」
上記「You've Got Extra Added Power In Your Love」のB面曲。こちらもソウル好きの人であれば楽しめる1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=UwRMNV3Q8NQ

「Come On In And Dance」
1978年リリースされたシングルらしいです。リード・ヴォーカルはDanny Woods。タイトル通り、ダンサブルな仕上がり。キャッチーでいい曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=uXz-aTkd0Vs

Chairmen Of The BoardInvictus時代の他作品もチェックを!

『The Chairmen Of The Board』(1970年)
ギヴ・ミー・ジャスト・ア・リトル・モア・タイム

『In Session』(1970年)
イン・セッション

『Bittersweet』(1972年)
ビタースウィート+2(日本独自企画盤、解説、ボーナストラック付き)
posted by ez at 01:15| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする