2019年07月13日

Les DeMerle『Live At Concerts By The Sea』

『Concerts By The Sea』、『Transcendental Watusi!』の2in1CD☆Les DeMerle『Live At Concerts By The Sea』
ライヴ・アット・コンサーツ・バイ・ザ・シー
発表年:2004年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系ジャズ・ドラマー
気分は... :強力2in1!

今回はレア・グルーヴ方面で人気のファンキー・ジャズ・ドラマーLes DeMerle『Concerts By The Sea』(1978年)、The Les DeMerle Transfusion名義の『Transcendental Watusi!』(1979年)という人気作2枚の2in1CD『Live At Concerts By The Sea』です。

1946年N.Y.ブルックリン生まれのジャズ・ドラマーLes DeMerleの紹介は、『Transfusion』(1977年)に続き2回目となります。

本CDは上記のように、『Concerts By The Sea』(1978年)、『Transcendental Watusi!』(1979年)というレア・グルーヴ人気の高い2作品の2in1CDです。

そもそもこの2作品は1978年8月23日にConcerts By The Seaで行われたライブ録音を2枚のアルバムに分けたものなので、本CDが本来の姿なのかもしれません。

上記ジャケは『Concerts By The Sea』のものですが、『Transcendental Watusi!』のオリジナル・ジャケはこんな感じです。

The Les DeMerle Transfusion『Transcendental Watusi!』(1979年)
Transcedental Watusi

レコーディング・メンバーはLes DeMerle(ds)以下、Rex Robinson(b)、Ronald Muldrow(g)、Ramsey Embick(el-p、clavinet、syn)、Dido Morris(congas、per)、Jim Coile(as、ts、ss、fl)、Don Menza(ts、ss、fl)、Ralph Rickert(tp、flh)、Josh Hanna(vo)。

Disc1(『Concerts By The Sea』)で目立つのは、「Music Is The Message」「Freedom Jazz Dance」というJosh Hannaのヴォーカルをフィーチャーしたジャズ・ファンク2曲。

それ以外にソウルフル&ファンキーな「Ambidextrous」、爽快ジャズ・ファンク「San Quentin Quail」、高速ブラジリアン・グルーヴ「Sambandrea Swing」もおススメです。

Disc2(『Transcendental Watusi!』)では、レア・グルーヴ好き向けの「Manfred S」、ミステリアスなメロウ・グルーヴ「Transcendental Watusi」、格好良いベースが牽引するエキサイティングな高速グルーヴ「Daggerpoint」がおススメです。

レア・グルーヴ人気盤2枚の2in1。
悪いはずがありません。

全曲紹介しときやす。

Disc1(『Concerts By The Sea』)

「Quetzal」
Stu Goldberg作。歓声と共に始まるオープニング。エレピや絶妙なホーン・アンサンブルと軽快に駆け抜けるフュージョン・ファンク風の仕上がり。ギター・シンセのソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=jppYmnfp9dY

「Ambidextrous」
Eddie Harris作品をカヴァー。オリジナルは『How Can You Live Like That』(1977年)に収録されています。ソウル・フィーリングのファンキー・チューンに仕上がっています。芳醇な味わいがあっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Fhsqd-4sj0I

「Island Winds」
Robby Robinson作。コンガ、ベース、エレピで始まり、DeMerleのドラムやフルート、さらにはホーン隊と音が加わっていくレイヤー感が格好良い演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=G28F53l0ElQ

「Music Is The Message」
Brian Atkinson作。Josh Hannaのヴォーカルをフィーチャーした格好良いジャズ・ファンク。推進力のあるグルーヴと鮮やかなホーン・サウンドの組み合わせがサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=lpT3mlKZncM

「San Quentin Quail」
Les DeMerle作。抜けのいい爽快ジャズ・ファンク。サマー・モードにフィットします。ライブらしい各プレイヤーの見せ場もあって楽しめます。

「Freedom Jazz Dance」
Eddie Harris作のダンス・クラシックをカヴァー。Josh Hannaのスキャット・ヴォーカルをフィーチャーしたタイトなジャズ・ファンクに仕上がっています。DeMerleの格好良いドラミングも存分に堪能できる好カヴァーです。
https://www.youtube.com/watch?v=7D7Ix6r8iac

本曲に関して、当ブログではMiles DavisWoody HermanBrian Auger's Oblivion ExpressHarold McKinneyのカヴァーも紹介済みです。

「Sambandrea Swing」
Don Menza作。タイトルの通り、高速ブラジリアン・グルーヴで一気に駆け抜けていきます。エキサイティングなホーン・アンサンブルにもグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=iT6C1nSR8cE

Disc2(『Transcendental Watusi!』)

「Manfred S」
Sid Blair作。DeMerleの格好良いドラム・ブレイクと共に始まるジャズ・ファンク。レア・グルーヴ好みの演奏を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=Y_OjztXzpKM

「Once Upon A Time」
Robby Robinson作。哀愁モードの演奏ですが適度にパーカッシヴなのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=KG2AcBGx_7I

「Ear Food」
Les DeMerle作。ジャズ・ユニット的な演奏で楽しませてくれます。また、DeMerleのドラム・ソロもたっぷり満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=-nue6qOSk2o

「Transcendental Watusi」
Roland Vasquez作。フルートがナビゲートする少しミステリアスなメロウ・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=QLJj7REsu1s

「Daggerpoint」
Bettie Ross作。Rex Robinsoの格好良いベースが牽引する高速グルーヴ。アドレナリン出まくりな感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=e5nbxXlJYr0

「In Transit」
Eddie Harris作。ラストは10分超の演奏です。前半は美しく優雅なアンサンブルで楽しませてくれます。後半は一変し、DeMerleのドラム・ソロ・タイムに・・・

ご興味がある方はLes DeMerleの他作品もチェックを!

『Spectrum』(1970年)
Spectrum

『Transfusion』(1977年)
トランスフュージョン
posted by ez at 04:01| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月12日

RSVP『Don't Look Back』

マイアミ産モダン・ソウル/AOR☆RSVP『Don't Look Back』
Don’t Look Back
発表年:1985年
ez的ジャンル:マイアミ産モダン・ソウル/AOR
気分は... :今シーズンのマイアミ・ドルフィンズは・・・

今回はマイアミ産モダン・ソウル/AOR作品、RSVP『Don't Look Back』(1985年)です。

再評価が高く、アナログ盤の価格が高騰したことで話題となり、2014年に日本で世界初CD化が実現しました。

RSVPは、リーダーのRey Sanchezを中心としたマイアミのグループ。

メンバーはRey Sanchez(g)、Cheryl Sanchez(vo)、Jim Scott(vo)、Ed Smart(woodwinds、key、vo)、Billy Paul Williams(b、vo)、Manny Martinez(ds)という6名。ラテン系メンバーが多いみたいですね。

グルーの唯一のアルバムとなるのが本作『Don't Look Back』(1985年)です。

再発CDの帯には"マイアミ産モダン・ソウル"となっていますが、内容的にはAOR好きの人に一番フィットする気がします。特にAOR/シティ・ポップ好きの日本人との相性はいいのでは?また、ラテン/ブラジリアン・テイストが散りばめられているのも僕好みです。

「On The Run」「Destiny」「When You Realize」という冒頭3曲に本作のAOR的な魅力が凝縮されています。それ以外であればAORバラード「Secret Sin」も人気なのでは?

個人的にはラテン/メロウ・ボッサ調の「Where I'm Going」もお気に入りです。

楽曲はすべてメンバーらのオリジナルです。

NFLドルフィンズ好きの僕としては、"マイアミ"という言葉にすぐ反応してしまいますが、そんなマイアミ好きの僕を満足させてくれるAOR作品です。

全曲紹介しときやす。

「On The Run」
AORファンも気に入りそうなアーバン・メロウがオープニング。ホーン・サウンドも交えた寛いだ雰囲気が80年代らしくていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=QJj4l_uS2nI ※音質悪いです

「Destiny」
日本人好みのシティ・ポップ的な魅力があります。80年代らしい華やかさもいいですね。やりすぎないシンセ・サウンドのさじ加減も絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=4Lx8Pc5xSBg ※音質悪いです

「When You Realize」
AOR×アーバン・メロウ・ファンクな仕上がり。爽快アーバン・サウンドとシンセ・ファンクのいいとこ取りな感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=FT61a1rri74 ※音質悪いです

「Where I'm Going」
ラテン/メロウ・ボッサ調の仕上がり。このあたりはマイアミのグループらしいですね。

「P.I.」
ブラジリアン・フュージョン調のインスト・チューン。軽快メロウ・サウンドで疾走します。
https://www.youtube.com/watch?v=oDxzTBOFGzo ※音質悪いです

「Secret Sin」
AOR調の哀愁バラード。ラテン・フレイヴァーの都会的サウンドがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=ROulFnrFiZM

「Rat Race」
ポップな楽曲ですが、僕はスルー。イモ臭さが目立ってしまい失敗していますね。

「Gethsemane」
ラストはCheryl Sanchezのしっとりとした歌声によるバラードで締め括ってくれます。

マイアミ・ドルフィンズの今シーズンがどうなるのか楽しみです。
新たなエースQBとしてチームを牽引するジョシュ・ローゼンの活躍に期待しています。
posted by ez at 00:48| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月11日

Eric Lau『New Territories』

UKプロデューサー/ビートメイカーの1st☆Eric Lau『New Territories』
New Territories
発表年:2008年
ez的ジャンル:UKビートメイカー系Hip-Hop/ネオソウル
気分は... :コズミック!

Eric Lau『New Territories』(2008年)です。

Eric LauはUK出身(香港系イギリス人)のプロデューサー/ビートメイカー。

これまで1stアルバムとなる本作『New Territories』(2008年)を皮切りに、『Makin' Sound』(2010年)、『One of Many』(2013年)、『Quadrivium』(2011年)、『Examples』(2017年)、『Examples Volume Two』(2018年)といったアルバムをリリースしています。

また、当ブログで紹介した以下の作品にプロデューサーあるいはリミックス/ミックスで関与しています。

 Hil St. Soul『SOULidified』(2006年)
 Freddie Joachim『Fiberglass Kisses』(2012年)
 Ruth Koleva『Rhythm Slave(Remix Album)』(2015年)
 Kaidi Tatham『It's A World Before You』(2018年)

また、DegoFatimaLupe FiascoGeorgia Anne Muldrow等のアーティストとの仕事でも知られています。

さて、1stアルバムとなる本作『New Territories』(2008年)ですが、アルバムのイントロ、アウトロ以外はヴォーカルをフィーチャーしたメロウ・トラックがズラリと並ぶアルバムです。

J Dillaの影響を受けたビートメイカーですが、どのトラックもメロウなエッセンスが絶妙なので、Hip-Hop好きのみならず、ネオソウル好きや次世代ネオソウル好きの人もフィットするのでは?

プロデュースはEric Lau自身。曲によって、Jodi MillinerLayla Rutherfordが共同プロデューサーとしてクレジットされています。

Hejiraのメンバーとしても活動する女性シンガーRahel Dessalegneをはじめ、Sarina LeahTawiahMeshach BrownAnnabelTosinといったシンガーがフィーチャリングされています。

それ以外にHejiraのメンバーAlex Reeve(g)、Jodi Milliner(b、el-p)、Finn Peters(fl)、Layla Rutherford(per)、Julian Ferraretto(strings)等がレコーディングに参加しています。

どのトラックも甲乙つけがたいですが、あえておススメをピックアップするならば、Tawiahをフィーチャーした「I Don't Do It To」、エレクリック・ソウル「Confession Lounge」、ミステリアスな「Time Will Tell」、コズミック・メロウな「Show Me」、3人の歌姫をフィーチャリングした「Begin」、Meshach Brownをフィーチャーしたビューティフル・トラック「Hope」あたりでしょうか。

J Dilla経由のメロウ・トラック群は、今聴いても魅力的だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Welcome」
メロウ&ドリーミーなアルバムのイントロ。
https://www.youtube.com/watch?v=QDo1xQeEvXw

「I Don't Do It To」
Tawiahをフィーチャー。Jodi Millinerとの共同プロデュース。メロウ&コズミックなHip-Hopトラックと、少しレイジーなTawiahのヴォーカルの組み合わせ。Georgia Anne Muldrowあたりが好きな人は気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=v82606NWENs

「Right Side」
Sarina Leahをフィーチャー。J Dilla的ビートに乗って、Sarina Leahのキュート・ヴォーカルが舞います。
https://www.youtube.com/watch?v=QMjRF0PR2wE

「Confession Lounge」
Rahel Dessalegneをフィーチャー。僕好みのキャッチーなエレクリック・ソウル。Rahel Dessalegneの透明感のあるヴォーカルもフィットしています。
https://www.youtube.com/watch?v=fAthmfvgl6A

「Final Chance」
Meshach Brown/Rahel Dessalegneをフィーチャー。 Layla Rutherfordとの共同プロデュース。レトロ・ソウル×Hip-Hopにフューチャリスティックなエッセンスも加わったミクスチャー感覚が楽しいトラック。
https://www.youtube.com/watch?v=yiq4WI7Ev7M

「Time Will Tell」
Sarina Leahをフィーチャー。少しミステリアスな雰囲気のメロウ・ミディアム。Sarina Leahの少し儚いヴォーカルがサウンドにマッチしています。Lenny White「Sweet Dreamer」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=LqSnrXPtqAQ

「Don't Let Them」
Tosinをフィーチャー。クール&メロウなトラックと切々としたヴォーカルの組み合わせがジワジワきます。さり気なさが魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=NwuM-IDh3pE

「Free It Out」
Sarina Leahをフィーチャー。 J Dilla的ビートのメロウ・トラック。
https://www.youtube.com/watch?v=ms41RD6z2kM

「Show Me」
Rahel Dessalegneをフィーチャー。Layla Rutherfordとの共同プロデュース。僕好みのコズミック・メロウ・トラック。Rahelのコケティッシュ・ヴォーカルもサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=YJgG1NEARds

「Let It Out」
Rahel Dessalegneをフィーチャー。前曲「Show Me」からの流れがサイコー。最近の次世代ネオソウル好きの人も気に入る流れなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=-HMQ_hTBGgk

「Begin」
Annabel/Rahel Dessalegne/Sarina Leahをフィーチャー。3人の歌姫をフィーチャリングしたキュート&メロウ・トラック。キュート・ヴォーカル大好きな僕好みの1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=L2jXaV3eKjw

「How Far」
Rahel Dessalegneをフィーチャー。浮遊するメロウ・トラックに乗ったRahelのヴォーカルがコケティッシュ・ヴォーカルに魅せられます。
https://www.youtube.com/watch?v=13O8_dmrCis

「Hope」
Meshach Brownをフィーチャー。美しいストリングスを配したビューティフル・トラック。祈るようなMeshach Brownのヴォーカルもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=64klVwVMTvU

「Outro」
アルバムのアウトロ。穏やかな中にもコズミック・フィーリングが漂います。
https://www.youtube.com/watch?v=MKXCX6nTYJg

『Makin' Sound』(2010年)
MAKIN' SOUND

『One of Many』(2013年)
One of Many
posted by ez at 02:24| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月10日

Burton Inc.『L.A. Will Make You Pay $$$』

レア・グルーヴ人気作☆Burton Inc.『L.A. Will Make You Pay $$$』
L.A.ウィル・メイク・ユー・ペイ・ダラーズ(紙ジャケット仕様)
発表年:1976年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系ローカル・ファンク/ソウル
気分は... :ジャケはB級以下ですが・・

今回はレア・グルーヴ人気作Burton Inc.『L.A. Will Make You Pay $$$』(1976年)です。

Burton Inc.は、Charles BurtonBarbara BurtonのBurton夫妻によるファンク/ソウル・プロジェクト。本作『L.A. Will Make You Pay $$$』(1976年)が唯一のアルバムとなります。

Burton夫妻はオハイオのローカル・ファンク・バンドMessengers Incorporatedの中心メンバーでした。
Messengers Incorporatedとしてはアルバム『Soulful Proclamation』(1972年)をリリースしています。

本作『L.A. Will Make You Pay $$$』(1976年)は、某ディスク・ガイドにも掲載され、アナログはレア盤として高値で取引されたことで知られる1枚です。近年は国内外でCD化されたことで、かなり入手しやすくなりました。

Barbara Burtonの素晴らしいヴォーカルと、都会的センスの中に少しイナたさが残るファンキー・サウンドの絶妙な組み合わせが魅力のアルバムです。

ダンサブルなモダン・ソウルの「L.A. Will Make You Pay」「You Know I Love You」、メロウ・バラードの「Groovin' At The Night Club」「Nation Song」あたりがおススメです。

プロデュースもBurton夫妻です。

レア・グルーヴ人気作というのも頷ける充実の1枚です。

全曲紹介しときやす。

「L.A. Will Make You Pay」
おススメその1。ファンキーなモダン・ダンサーのタイトル曲はアルバムのハイライト。タイトルの通り、西海岸をイメージさせる開放的なファンキー・サウンドとBarbara Burtonの伸びやかなヴォーカルが躍動します。
https://www.youtube.com/watch?v=en4RFRxHxlo

「Sincerely Yours」
切ないソウル・バラードですが、Barbaraのシンガーとしての魅力が伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=Ygy4Tg1aSmw

「Why Don't You Let Me Know」
快調なホーン・サウンドが先導するファンキーな疾走感が魅力の1曲。ここでのBarbaraは歌いすぎず、ファンキー・グルーヴの中に溶け込んでいる感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=QLjPozZ8-fM

「Who You Gonna Get」
ソウル・ヴォーカル・グループ調のミディアム・ソウル。オーセンティックな魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=QhKDxF6weGw

「You Know I Love You」
おススメその2。Barbaraのヴォーカルが輝きを放つ、ダンサブルなモダン・ソウル。秀逸なホーン・アレンジも盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=oAO2IWUQPSY

「Groovin' At The Night Club」
おススメその3。メロウ・バラード好きにはたまらない1曲。Barbaraのヴォーカルの瑞々しさがサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=geIyEfe8a5g

「See What You Made Me Do」
ローカル・ファンク・バンドらしく少しイナたいファンク・チューン。スペイシーなアクセントはご愛嬌(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=0WOPt7v7qGA

「Nation Song」
おススメその4。ラストもメロウ・バラードで締め括ってくれます。日本をはじめ、様々な国名が歌われます。
https://www.youtube.com/watch?v=3xJ5bFNu-IM

ご興味がある方はMessengers Incorporatedのアルバムもチェックを!

Messengers Incorporated『Soulful Proclamation』(1972年)
ソウルフル・プロクラメイション(紙ジャケット仕様)
posted by ez at 01:05| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月08日

Sheila Jordan『Portrait Of Sheila』

幻の女性ジャズ・ヴォーカル作品☆Sheila Jordan『Portrait Of Sheila』
Portrait of Sheila
発表年:1962年
ez的ジャンル:女性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :忽然と・・・

今回は60年代女性ジャズ・ヴォーカル作品からSheila Jordan『Portrait Of Sheila』(1962年)です。

Sheila Jordan(本名:heila Jeanette Dawson)は1928年ミシガン州デトロイト生まれの女性ジャズ・シンガー。

1952年ジャズ・ピアニストDuke Jordanとの結婚を機にSheila Jordanを名乗るようになります。

1962年、George Russell『The Outer View』収録の「You Are My Sunshine」で初レコーディング。この時の歌声が評判となり、Blue Noteで初リーダー作のレコーディング機会を得ます。こうして制作されたのが本作『Portrait Of Sheila』です。

本作以降しばらく目立った活動はありませんでしたが、70年代以降は断続的に10枚以上のリーダー作をリリースしています。

初リーダー作『Portrait Of Sheila』(1962年)は、忽然と現れ、忽然と消えていったイメージからか"幻のジャズ・ヴォーカル作品"とも形容されるアルバムのようです。

レコーディング・メンバーはSheila Jordan(vo)、Barry Galbraith(g)、Steve Swallow(b)、Denzil Best(ds)という少人数編成。

シンプルなバッキングがSheilaの抑えたトーンの可憐なヴォーカルを際立たせます。ピアノ・トリオではなく、ギター・トリオによるバッキングがSheilaのヴォーカル・スタイルにジャスト・フィットしている気がします。メロウ&クールな美学が貫かれている感じも僕好み!

この独特の雰囲気は"幻のジャズ・ヴォーカル作品"と形容したくなるのも頷けます。

全曲紹介しときやす。

「Falling in Love with Love」
Richard Rodgers/Lorenz Hart作。ミュージカル『The Boys from Syracuse』(1938年)のために書かれた楽曲。白人シンガーらしい可憐な歌声がいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=5VFT2zc1lbI

「If You Could See Me Now」
Tadd Dameron/Carl Sigman作のスタンダードをカヴァー。ギター・トリオらしいメロウなバッキングと切々としたSheilaのヴォーカルが実にフィットしています。
https://www.youtube.com/watch?v=-34UkHqd3B4

「Am I Blue」
Grant Clarke/Harry Akst作品のカヴァー。メロウ&ブルージーなバッキングが、Sheilaの抑えたトーンのキュート・ヴォーカルを際立たせます。
https://www.youtube.com/watch?v=NeU5tS7DFmw

「Dat Dere」
Bobby Timmons作品のカヴァー。オリジナルは『This Here Is Bobby Timmons』(1960年)に収録されています。ここではベースのみのバッキングで、キュートな中にも豊かな表現で歌います。
https://www.youtube.com/watch?v=PhRRg_IYPjc

「When the World Was Young」
M. Philippe-Gerard作のポピュラー・スタンダードをカヴァー。英語歌詞Johnny Mercer作。フランス語のオリジナル・タイトルは「Le Chevalier de Paris」。抑えたトーンながらも情感たっぷりのヴォーカルで哀愁バラードを歌います。
https://www.youtube.com/watch?v=Ad2veKJv77s

「Let's Face the Music and Dance」
Irving Berlin作。Fred Astaire、Ginger Rogers出演の映画『Follow the Fleet』(1936年)で使われた楽曲のカヴァー。当ブログではThe Kenny Clarke-Francy Boland Big Bandのカヴァーも紹介済みです。アップテンポのスウィンギーなバッキングを従え、Sheilaのヴォーカルが軽やかなに弾けます。
https://www.youtube.com/watch?v=lIQAVmZTIUk

「Laugh, Clown, Laugh」
Sam M. Lewis/Joe Young/Ted Fiorito作。序盤はBarry Galbraithのメロウ・ギターとSheilaの抑えたヴォーカルでしっとりと聴かせ、終盤にベース&ドラムが加わる二段構えの構成がいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=2hQ5v5cfTpI

「Who Can I Turn To?」
Alec Wilder/William Engvick作。バッキングはBarry Galbraithのギターのみのメロウ・バラード。甘く切ないSheilaの歌声にグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=pWToLcw0VnE

「Baltimore Oriole」
Hoagy Carmichael/Paul Francis Webster作のスタンダードをカヴァー。当ブログではNicola Conteのカヴァーも紹介済みです。ここでは妖艶な歌声で男心をくすぐります。
https://www.youtube.com/watch?v=4cJb5LlIUHc

「I'm a Fool to Want You」
Joel Herron/Frank Sinatra/Jack Wolf作。Frank Sinatraでお馴染みのスタンダードをカヴァー。当ブログではRobin McKelle & The Flytonesのカヴァーも紹介済みです。哀愁バラードを抑えたトーンながらも雰囲気たっぷりに歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=PTBacWx6deM

「Hum Drum Blues」
Oscar Brown Jr.作。ベースとドラムのみのバッキングにSheilaの艶めかしいヴォーカルが加わり、至極のジャズ・ヴォーカル・ワールドを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=V_e9x-qSd9E

「Willow Weep for Me」
ラストは「柳よ泣いておくれ」の邦題で有名なスタンダード(Ann Ronnell作)をカヴァー。この名曲をブルージーな雰囲気で聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=fbo8qXCir4Q

本曲に関して、当ブログではDexter GordonWynton KellyRed GarlandClifford BrownWes MontgomeryJohn Lewis & Sacha DistelStanley Turrentine with The Three SoundsJohnny Lewis QuartetGene Russellのヴァージョンを紹介済みです。ご興味がある方はそちらの記事もご参照を!

Sheila Jordanの他作品もチェックを!

『Confirmation』(1975年)
Confirmation

Sheila Jordan & Arild Andersen『Sheila』(1977年)
シーラSheila

『Body and Soul』(1986年)
ボディ・アンド・ソウル

『The Crossing』(1986年)
Crossing

『Lost and Found』(1989年)
Lost & Found

『Heart Strings』(1993年)
Heart Strings

『Jazz Child』(1998年)
JAZZ CHILD

Sheila Jordan & Cameron Brown 『I've Grown Accustomed to the Bass』(2000年)
I've Grown Accustomed To The Bass

『Little Song 』(2003年)
LITTLE SONG

Sheila Jordan & E.S.P. Trio『Straight Ahead』(2005年)
STRAIGHT AHEAD

Sheila Jordan & Cameron Brown 『Celebration: Live at Triad』(2005年)
CELEBRATION-LIVE AT THE TRIAD
posted by ez at 01:22| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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