2019年07月07日

Quantic『Atlantic Oscillations』

ダンスフロア仕様を目指した最新作☆Quantic『Atlantic Oscillations』
Atlantic Oscillations [解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC599)
発表年:2019年
ez的ジャンル:コスモポリタン系N.Y.クロスオーヴァー
気分は... :多元的・・・

UK出身のDJ/ミュージシャン/プロデューサーQuanticの最新アルバム『Atlantic Oscillations』です。

QuanticことWill Hollandに関して、これまで当ブログで紹介した作品は以下の10枚。

 Quantic『Apricot Morning』(2002年)
 The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
 The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
 Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)
 Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
 Quantic『Magnetica』(2014年)
 Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
 Quantic Presenta Flowering Inferno『1000 Watts』(2016年)
 Ondatropica『Baile Bucanero』(2017年)
 Quantic & Nidia Gongora『Curao』(2017年)

Quantic名義では『Magnetica』(2014年)以来のアルバムとなります。

今でもコロンビア、クンビアのイメージが強いQuanticですが、6年前から活動拠点をコロンビアからN.Y.へ移しています。

本作では、そんなN.Y.のクラブ・サウンドを意識したダンスフロア仕様のアルバムを目指したようです。

個人的な感想としては、これまでの路線を一新したN.Y.クラブ・サウンドというよりも、UK時代、コロンビア時代といったこれまでのキャリアやThe Quantic Soul OrchestraFlowering InfernoThe Combo BarbaroOndatropica等さまざまプロジェクトで培ってきたサウンドと今のQuanticとをクロスオーヴァーさせたN.Y.クラブ・サウンドという印象を受けます。

アルバムには盟友とも呼べるUKの女性シンガーAlice Russell、共演アルバム『Curao』(2017年)でお馴染みのコロンビア人女性シンガーNidia Gongora、テキサス出身のナイジェリア系アメリカ人女性シンガーDenitia、Quantic作品にはお馴染みのサックス奏者Sly5thAve(Sylvester Onyejiaka)がフィーチャリングされています。

それ以外にCaito Sanchez(ds)、Sydney Driver(ds)、Joe Blaxx(ds)、 Paul Wilson(p)、Kofi Hunter(congas)、Adriana Molello(violin)、Juliette Jones(violin)、Freddy Colorado(per)といったミュージシャンが参加しています。

ダンサブルなサウンドに満ちたアルバムですが、全曲生音ドラムを取り入れ、随所でQuantic自身がアレンジを手掛けた美しいストリングスが配されています。

とりあえずYouTubeに音源のある「Atlantic Oscillations」「Motivic Retrograde」「You Used To Love Me」の3曲を聴いてもらえれば本作の雰囲気をわかって頂けると思います。

世界を股に掛けるコスモポリタンQuanticらしいクロスオーヴァーなダンス・ワールドを満喫しましょう!

全曲紹介しときやす。

「Divergence」
美しいヴァイオリンとシンセのエレクトロニカな音色、さらに人力ビートによるオープニング。本作におけるQuanticのスタンスがよくわかります。

「Inscendium」
Quantic自身をヴォーカルを務めるダンス・チューン。N.Y.アンダーグラウンドのダンスフロア感がある本作らしいサウンドを楽しめます。

「September Blues」
Quantic自身が手掛けたストリングス・サウンドが冴えるインスト・ダンス・チューン。初期Quanticを2019年のN.Y.仕様にしたような雰囲気もあります。

「You Used To Love Me」
Denitiaをフィーチャー。少しレイジーなDenitiaのヴォーカルが映えるクールなソウル・グルーヴ。僕の一番のお気に入りです。
https://www.youtube.com/watch?v=e2NIBW8L_Jw

「Atlantic Oscillations」
タイトル曲はN.Y.を拠点とする今のQuanticと世界中を飛び回ってきた彼のこれまでのキャリアをクロスオーヴァーさせたようなインスト・ディスコに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=AFZJKZVWv3U

「Now Or Never」
Alice Russellをフィーチャー。美しいヴァイオリンと臨場感のある生音グルーヴがAlice Russellのヴォーカルを盛り立てるソウル・グルーヴ。

「Orquidea」
Sly5thAveのサックスをフィーチャー。Sly5thAveのサックスをはじめ、開放的なサマー・モードのジャジー・サウンドで楽しませてくれます。

「Tierra Mama」
Nidia Gongoraをフィーチャー。今のQuanticとコロンビア時代のQuanticとの
クロスオーヴァーといった感じですね。ラテン・サウンドの中にN.Y.ダンスフロアのスパイスが効いています。

「Motivic Retrograde」
これはUK時代の初期Quanticとコロンビア時代のQuanticの融合させたようなインスト・ダンス・チューンです。Quantic好きの人であれば楽しめるであろうクロスオーヴァー・サウンドなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=_ur-AFT460A

「La Reflexion」
Flowering Inferno的なダビー感覚も取り入れたN.Y.×ラテンなクロスオーヴァー・チューン。マリンバやカリンバのアクセントもいい感じです。

「Is It Your Intention」
本編ラストはQuantic自身をヴォーカルを務める哀愁エレクトロニカで締め括ってくれます。

「Atlantic Oscillations (Disco Dub)」
国内盤ボーナス・トラック。「Atlantic Oscillations」のリミックスです。
https://www.youtube.com/watch?v=VOKNLPfCiJI

Quantic関連の他作品もチェックを!

Quantic『The 5th Exotic』(2001年)
The 5th Exotic

Quantic『Apricot Morning』(2002年)
Apricot Morning (TRUCD034)

The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
Stampede

The Limp Twins『Tales From Beyond the Groove 』(2003年)
Tales from Beyond the Groove (TRUCD057)

Quantic『Mishaps Happening』(2004年)
Mishaps Happening

The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
Pushin On (TRUCD074)

Quantic『An Announcement to Answer』(2006年)
An Announcement to Answer (TRUCD100)

The Quantic Soul Orchestra with Spanky Wilson『I'm Thankful』(2006年)
I'm Thankful

The Quantic Soul Orchestra『Tropidelico』(2007年)
Tropidelico (TRUCD139)

Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)
Death Of The Revolution [日本語解説付き国内盤] (BRTRU163)

Quantic & His Combo Barbaro『Tradition in Transition』(2009年)
Tradition in Transition (TRUCD190)

Quantic Presenta Flowering Inferno『Dog With a Rope』(2010年)
Dog With A Rope [ボーナストラック2曲・日本語解説付き国内盤] (BRC-262)

Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
Look Around The Corner [解説付 / ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC325)

Ondatropica『Ondatropica』(2012年)
Ondatropica

Quantic『Magnetica』(2014年)
Magnetica [帯解説・ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC415)

Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
A NEW CONSTELLATION [帯解説・ボーナストラック収録] (BRC477)

Quantic Presenta Flowering Inferno『1000 Watts』(2016年)
1000 Watts [帯解説・ボーナストラック4曲収録 / 国内盤CD] (BRC514)

Ondatropica『Baile Bucanero』(2017年)
バイレ・ブカネロ

Quantic & Nidia Gongora『Curao』(2017年)
Curao [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC547)
posted by ez at 00:35| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月06日

The New Dave Pike Set & Grupo Baiafro In Bahia『Salomao』

ブラジリアン・パーカッション・ユニットとの共演作☆The New Dave Pike Set & Grupo Baiafro In Bahia『Salomao』
Salomao
発表年:1972年
ez的ジャンル:MPS系ジャズ・ロック×ブラジリアン・パーカッション
気分は... :バイーアの風

ジャズ・ヴァイヴ奏者Dave Pike率いるThe Dave Pike Setがメンバーを一新し、The New Dave Pike Set名義でリリースした『Salomao』(1972年)です。

当ブログでこれまで紹介したDave Pike関連作品は以下の5枚。

 The Dave Pike Quartet『Pike's Peak』(1961年)
 Dave Pike『Bossa Nova Carnival』(1962年)
 Dave Pike And His Orchestra『Manhattan Latin』(1964年)
 The Dave Pike Set『Noisy Silence-Gentle Noise』(1969年)
 The Dave Pike Set『Four Reasons』(1969年)

シタール人気曲「Mathar」『Noisy Silence-Gentle Noise』収録)で有名なThe Dave Pike Setですが、本作『Salomao』(1972年)ではDave Pike(vib)、Volker Kriegel(g)以外のメンバーが変わり、Eberhard Weber(b)、Marc Hellman(ds)が加わり、The New Dave Pike Setを名乗っています。

結果として、The New Dave Pike Set名義では唯一のアルバムとなった本作『Salomao』(1972年)ですが、最大の特徴はDjalma Correa率いるブラジル、バイーアの・パーカッション・ユニットGrupo Baiafroとの共演です。そのため、本作はブラジル、リオデジャネイロでレコーディングされました。

13分超のサイケデリック・グルーヴ「Salomao」、ドープなクロスオーヴァー「Berimbass」など土着的グルーヴが印象的なアルバムです。

その極めつけがメンバー4名とGrupo Baiafroをそれぞれフィーチャーした5部構成の「Ritmos Do Bahia」です。

楽曲はすべてThe New Dave Pike SetおよびGrupo Baiafroのメンバーによるオリジナルです。

ジャズ・ロックとバイーアの土着的リズムの融合を満喫できる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Salomao」
13分超のタイトル曲は密林の中の土着的サイケデリック・グルーヴといった雰囲気です。このタイプの演奏ではVolker Kriegelのギターが冴え渡ります。その
https://www.youtube.com/watch?v=GuwtUUTDg3s

「Berimbass」
エレクトリック・ベース、ビリンバウ、パーカッションによりドープな土着的クロスオーヴァー・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=WD6eBV6OnJs

「An Evening With Vincent Van Ritz」
神秘的な静寂さが印象的な演奏です。Pikeのヴァイヴと抑えたトーンのブラジリアン・パーカッションの組み合わせがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=ZGY_PZEmaM0

「Ritmos Do Bahia: Samba De Rhoda/Dave」
ここからはGrupo Baiafroとのセッションらしくバイーアの息吹を前面に打ち出した5曲。それぞれメンバーやGrupo Baiafroの名が冠されています。本曲はタイトルの通り、Dave Pikeのヴァイヴを前面に打ち出した高速サンバ・グルーヴ。ジャズ・ロックもしっかりあって一番Dave Pike Setらしい演奏かも?
https://www.youtube.com/watch?v=RR47LP2abk4

「Ritmos Do Bahia: Baion/Eberhard」
Eberhard Weberのエレクトリック・ベースとGrupo Baiafroによる土着的リズムの融合ですが、結果つぉいて格好良いクロスオーヴァー・ジャズに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=lLXEnOJxSzA

「Ritmos Do Bahia: Baiafrock/Volker」
Volkerのギターが冴え渡る少しサイケなブラジリアン・ジャズ・ロックは僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=nTPHWe-vszs

「Ritmos Do Bahia: Marc」
Grupo Baiafroに触発されたであろうMarc Hellmanのドラム・ソロ。
https://www.youtube.com/watch?v=4ndl3KKqfBc

「Ritmos Do Bahia: Baiafro」
Marcのドラム・ソロを受け継ぐかたちで、Grupo Baiafroによるエキサイティングなパーカッション・セッションが繰り広げられます。
https://www.youtube.com/watch?v=1xzyUuHpU6I

Dave Pike関連の他作品もチェックを!

Dave Pike『It's Time for Dave Pike』(1961年)
It's Time for Dave Pike

The Dave Pike Quartet『Pike's Peak』(1961年)
PIKE'S PEAK

Dave Pike『Bossa Nova Carnival』(1962年)
ボサ・ノヴァ・カーニヴァル+リンボ・カーニバル

Dave Pike And His Orchestra‎『Manhattan Latin』(1964年)
Manhattan Latin (Dig)

The Dave Pike Set『Got the Feeling』(1968年)
Got the Feeling

The Dave Pike Set『Noisy Silence-Gentle Noise』(1969年)
ノイジー・サイレンス-ジェントル・ノイズ(紙ジャケット仕様)

The Dave Pike Set『Four Reasons』(1969年)
Four Reasons

Dave Pike『The Doors of Perception』(1970年)
Doors of Perception

The Dave Pike Set『Live at the Philharmonie』(1970年)
Live at the Philharmonie (Mlps)

The Dave Pike Set『Infra-Red』(1970年)
Infra-Red

The Dave Pike Set『Album』(1971年)
アルバム
posted by ez at 13:11| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月05日

Kashif『Send Me Your Love』

Whitney Houston、George Benson、Al Jarreau参加の2nd☆Kashif『Send Me Your Love』
SEND ME YOUR LOVE
発表年:1984年
ez的ジャンル:N.Y.アーバン・ソウル
気分は... :脱構築・・・

今回は80年代に活躍した男性ソウル・シンガーKashifの2ndアルバム『Send Me Your Love』(1984年)です。

Kashif(Kashif Saleem)(1959-2016年)はN.Y.出身の男性ソウル・シンガー/マルチ・インストゥルメンタリスト/プロデューサー/ソングライター。

後期B.T. Expressのメンバーとして活動した後、Evelyn "Champagne" King『I'm In Love』(1981年)を皮切りに、Melba MooreHigh FashionWhitney HoustonGeorge BensonKenny GLa La等のプロデューサー/ソングライターとして頭角を現します。

1983年には『Kashif』でソロ・デビュー。それ以降も80年代に4枚のアルバムをリリースしています。

僕の中では80年代の人気男性ソウル・シンガーというイメージですが、改めてチャート・アクションを確認すると、それ程大ブレイクという訳ではありませんでしたね。それでもプロデューサー/ソングライターとしての手腕も含めて80年代を代表するソウル・アーティストの一人ではないかと思います。

今回紹介する2ndアルバム『Send Me Your Love』(1984年)は、US R&Bアルバム・チャート第4位(USアルバム・チャート第51位)となった作品であり、彼の全アルバムの中で最高位を記録しました。

内容的にも有名アーティストが多数参加し、KashifらしいN.Y.アーバン・サウンドが冴えるキャリアを代表する1枚に仕上がっていると思います。

プロデュースはKashif自身。

アルバムにはWhitney HoustonGeorge BensonKenny GAl JarreauLa LaSiedah GarrettMelissa Morganといったアーティストが参加しています。

レコーディングにはKashif(vo、key、syn、b、ds、per)以下、Ira Siegel(g)、Wayne Brathwaite(b)、Bashiri Johnson(per)、Roy Wooten(ds)、Joe Wooten(key)、Jeff Smith(sax、back vo)、Steve Horton(key)、Eddie Martinez(g)、Ronnie Drayton(g)、Lillo Thomas(back vo)、Michelle Cobbs(back vo)等のミュージシャンが参加しています。

US R&Bチャート第6位となったアーバン・ダンサー「Baby Don't Break Your Baby's Heart」、シングルにもなったWhitney Houstonとのデュエット・バラード「Are You The Woman」、グラミーにもノミネートされたAl Jarreauとの共演曲「Edgartown Groove」、メロウ・バラードのタイトル曲「Send Me Your Love」あたりが注目曲だと思います。

個人的にはSiedah Garrettとのデュエット「Love Has No End」、エレクトリック・ブギーなインスト「Call Me Tonight」George BensonのギターをフィーチャーしたKenny Gとの共作曲「I've Been Missin' You」、AOR的な魅力がある「That's How It Goes」もおススメです。

ブラコン好きの人にはたまらない1枚なのでは?

全曲紹介しときやす。

「Baby Don't Break Your Baby's Heart」
Kashif作。シングル・カットされ、US R&Bチャート第6位となったアーバン・ダンサー。N.Y.らしいダンサブル・サウンドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=X8dFCZdTbGs

「Ooh Love」
Kashif作。80年代ブラコンらしいキラキラした都会的グルーヴが魅力のアーバン・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=esmToOwUJRE

「Are You The Woman」
Kashif作。Whitney Houstonをフィーチャーしたアルバムからの2ndシングル。アーバン・ナイトに相応しいメロウ・バラード。素晴らしいの一言に尽きます!
https://www.youtube.com/watch?v=8rX-15SmneE

Metro Boomin feat. 21 Savage「10 Freaky Girls」のサンプリング・ソースとなっています。
Metro Boomin feat. 21 Savage「10 Freaky Girls」
 https://www.youtube.com/watch?v=l-pZco9ZLOQ

「Love Has No End」
Kashif作。後にMichael Jacksonとのデュエット「I Just Can't Stop Loving You」でブレイクするSiedah Garrettとのデュエット。シンセ使いのセンスがいい感じのメロウ・ミディアムです。
https://www.youtube.com/watch?v=IWUObbgSyEw

「Call Me Tonight」
Joe Wooten/Roy Wooten/Kashif作。Joe Wooten、Roy WootenというThe Wootensメンバーとの共作によるエレクトリック・ブギーなインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=oYhpf-_8b5g

「Send Me Your Love」
Kashif作。La Laをフィーチャー。タイトル曲はN.Y.らしい雰囲気のアーバンなメロウ・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=rsPjhX5_K7s

Warm Brew「Proper Amount」、4est & Karas feat. Rover「Pani Doktor」のサンプリング・ソースとなっています。
Warm Brew「Proper Amount」
 https://www.youtube.com/watch?v=dS4VFvMe6g0
4est & Karas feat. Rover「Pani Doktor」
 https://www.youtube.com/watch?v=tTWLbRMjpDc

「I've Been Missin' You」
Kashif/Kenny G 作。George Bensonのギターをフィーチャー。作者のKenny G はサックスではなくキーボードで参加しています。George Bensonのギターがいいアクセントになっているオトナのアーバン・ダンサーです。
https://www.youtube.com/watch?v=ZK7RyxD1fnA

「Edgartown Groove」
Al Jarreau/Kashif作。Al Jarreauとの共演曲であり、グラミーのBest R&B Performance by a Duo or Group with Vocalにもノミネートされました。スキャットを交えたAl Jarreauらしい歌世界とKashifらしいN.Y.サウンドの融合が興味深いです。
https://www.youtube.com/watch?v=ylhhPQkii4k

「That's How It Goes」
Steve Horton作。本作で唯一の本人以外の作品ですが、コレがかなり僕好み。AOR的な魅力もある都会的サウンドがいい感じのアーバン・ソウルです。
https://www.youtube.com/watch?v=CHX7xQKzbBw

Kashifの他作品もチェックを!

『Kashif/Send Me Your Love』(1983/1984年) ※2in1CD
KASHIF / SEND ME YOUR LOVE

『Condition of the Heart』(1985年)
Condition of the Heart

『Love Changes』(1987年)
LOVE CHANGES

『Kashif』(1989年)
Kashif

『Music From My Mind』(2003年)
Music from My Mind
posted by ez at 01:55| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月04日

Outside『Sus?icious』

フューチャー・ジャズ的な4thアルバム☆Outside『Sus?icious』
Suspicious
発表年:1998年
ez的ジャンル:UKアシッド・ジャズ/フューチャー・ジャズ
気分は... :擬同型のつながり・・・

今日はUKフューチャー・ジャズよりOutsideの4thアルバム『Sus?icious』(1998年)です。

マルチ・プレイヤーMatt CooperによるUKのジャズ・ファンク・プロジェクトOutsideの紹介は、デビュー・アルバム『Almost In』(1993年)に続き2回目となります。

アシッド・ジャズなイメージが強いOutsideですが、本作はフューチャー・ジャズ的アプローチが目立つアルバムに仕上がっています。美しくもダークなトーンな楽曲も印象的です。

プロデュースはMatt CooperAndreas Allen

アシッド・ジャズ期から活動し、ドラムンベースにも関わったUK男性シンガーCleveland Watkiss、元GallianoConstantine Weir、女性シンガーKarime Kendraがフィーチャリングされています。

ダンサブルなフューチャー・ジャズ「Don't Know Who I Am」、人力ブロークンビーツ的な「To Fly As Fast As Thought」、優美なピアノが響くコズミックなインスト「Transmigration」、Cleveland Watkissをフィーチャーした「The Blackman & The Jew (Similarities)」「Revelation」当たりが僕のおススメです。

Matt Cooperの美学が貫かれた音世界を楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「To Fly As Fast As Thought」
本作らしいフューチャー・ジャズなオープニング。人力ブロークンビーツ的なドラミングもエキサイティングです。

「The Blackman & The Jew (Similarities)」
Cleveland Watkissをフィーチャー。シンセ・ベースの効いたソウルフル・チューン。少しダークな雰囲気がUKらしくていいですね。

「Transmigration」
浮遊する音空間で優美なピアノが響くインスト。コズミックなジャズ・ワールドを感じる演奏です。

「Incient Itation」
Constantine Weirをフィーチャー。川の流れの効果音はひたすら流れる前半から、中盤以降は美しいピアノのインストに展開していきます。

「Don't Know Who I Am」
クラブジャズ好きの人は気に入るであろう、ピアノと共に疾走するダンサブルなフューチャー・ジャズ。

「Resist」
Karime Kendraの女性ヴォーカルをフィーチャー。美しくも切ない哀愁バラードをKarime Kendraが歌い上げます。

「Overstanding」
Constantine Weirをフィーチャー。美しさと不気味さが同居する1曲。美しいピアノや弦の音色と荒々しいビートの組み合わせが印象的です。

「Revelation」
Cleveland Watkissをフィーチャー。コズミック&フューチャリスティック&ソウルフル&ダークネスな感じがたまりません。

「The Elements」
ラストは美しくもダークなフューチャー・ジャズで締め括ってくれます。

Outsideの他作品もチェックを!

『Almost In』(1993年)
Almost In

『The Rough And The Smooth』(1995年)
The Rough And The Smooth

『Discoveries』(1997年)
Discoveries

『Out of the Dark』(2001年)
Out of the Dark
posted by ez at 01:03| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月03日

Culture『International Herb』

開放的で爽快なレゲエ・ヴォーカル・グループ☆Culture『International Herb』
International Herb
発表年:1979年
ez的ジャンル:ジャマイカン・レゲエ・ヴォーカル・グループ
気分は... :たまに聴くならこんなレゲエ!!

今回はルーツ・レゲエ作品からCulture『International Herb』(1979年)です。

Cultureは、リード・ヴォーカルJoseph Hill を中心に、Albert WalkerKenneth Dayesという3名が1976年にジャマイカ、キングストンで結成したレゲエ・ヴォーカル・グループ。当初はAfrican Disciplesというグループ名を名乗っていました。

Joe Gibbsのプロデュースで1977年にデビュー・アルバム『Two Sevens Clash』をリリース。同作は本国ジャマイカのみならず、UKでもヒットしました。

『Harder than the Rest』(1978年)からは女性レゲエ・プロデューサーSonia Pottingerと組むようになります。

本作『International Herb』(1979年)もSonia Pottingerのプロデュースです。

1982年にはリード・ヴォーカルJoseph Hill以外のメンバーがグループを脱退しますが、Josephはグループを継続します。

2006年のJoseph Hillの逝去後は息子のKenyatta Hillが父の遺志を継いでグループを率いています。

本作『International Herb』(1979年)は、ルール・レゲエ・アルバムですが、爽快ヴォーカルと開放的なサウンドの組み合わせが実に心地好い1枚に仕上がっています。歌自体はラスタファリアニズム、ガンジャ・チューン全開ですが・・・

レコーディングにはMikey "Boo" Richard(ds)、Bertram "Ranchie" McLean(b)、Radcliffe "Dougie" Bryan (g)、Harry Powell(congas)、Sticky(per)、Nambo Robinson(tb)、Clive Hunt(tp)、Dean Frazer(ts)等のミュージシャンが参加しています。

国内盤CDのライナーノーツには、グループ以上にClive Huntに関する記述に大部分が割かれ、本作も彼が加わったホーン・サウンドのアルバムへの貢献を強調しています。


レゲエに明るくない僕には、Cultureというグループおよび本作のレゲエ史における位置づけはよくわかりませんが、開放的かつ爽快なレゲエ・ワールドは今の気分にかなりフィットします。

たまに聴くならこんなレゲエ!と思わせてくれる1枚でした。

全曲紹介しときやす。

「The International Herb」
タイトルのまんまガンジャ・チューン全開のタイトル・チューン。心を開放される陽気でリラックスしたムードがサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=sCbJrFgFoD8

「Jah Rastafari」
ホーン・サウンドが盛り上げてくれるルーツ・レゲエ。Joseph Hillの味のある歌い回しがいい感じですね。
https://www.youtube.com/watch?v=CWQsoHFAzp8

「It A Guh Round」
本作らしいメロディアスな爽快レゲエ・ワールドを楽しめる1曲。ここでもホーン・サウンドがいい味出しています。

「Rally Around Jahoviah's Throne」
リラックスしたレゲエ・グルーヴが心地好いルーツ・レゲエ。ゆったりと時間が流れていく感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Y79vNr-CvxQ

「The Land We Belong」
自由で開放的でリラックスしたレゲエ・ワールドを満喫できます。のんびりと過ごしたい気分にフィットします。
https://www.youtube.com/watch?v=V1X84tH17hE

「Ethiopians Waan Guh Home」
華やかなホーン・サウンドとレゲエ・ヴォーカル・グループらしい開放的な歌い回し&コーラスを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=Q1DDEqmQJdU

「Chiney Man」
確かにホーン・サウンドに秀でたレゲエ・アルバムであることに気づかされる1曲。ヴォーカルやバッキングも含めたピースフルな雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=JH9_xUW9Jgw

「I Tried」
明るく開放的な曲が多い本作ですが、本曲は哀愁モードです。
https://www.youtube.com/watch?v=WNQcdulMkcY

「The Shepherd」
オルガンをはじめとするバッキングによるアクセントが印象的です。ここでは女性のバック・コーラスも加わっています。
https://www.youtube.com/watch?v=S7ecBLZjFww

「Too Long In Slavery」
ラストは開放を呼びかけるルーツ・レゲエらしい雰囲気で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=wx6bT26zt5U

Cultureの初期作品もチェックを!

『Two Sevens Clash』(1977年)
Two Sevens Clash

『Baldhead Bridge』(1978年)
Baldhead Bridge

『Harder than the Rest』(1978年)
Harder Than the Rest

『Cumbolo』(1979年)
Cumbolo

『Lion Rock』(1982年)
Lion Rock
posted by ez at 01:06| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする