発表年:1972年
ez的ジャンル:MPS系ジャズ・ロック×ブラジリアン・パーカッション
気分は... :バイーアの風
ジャズ・ヴァイヴ奏者Dave Pike率いるThe Dave Pike Setがメンバーを一新し、The New Dave Pike Set名義でリリースした『Salomao』(1972年)です。
当ブログでこれまで紹介したDave Pike関連作品は以下の5枚。
The Dave Pike Quartet『Pike's Peak』(1961年)
Dave Pike『Bossa Nova Carnival』(1962年)
Dave Pike And His Orchestra『Manhattan Latin』(1964年)
The Dave Pike Set『Noisy Silence-Gentle Noise』(1969年)
The Dave Pike Set『Four Reasons』(1969年)
シタール人気曲「Mathar」(『Noisy Silence-Gentle Noise』収録)で有名なThe Dave Pike Setですが、本作『Salomao』(1972年)ではDave Pike(vib)、Volker Kriegel(g)以外のメンバーが変わり、Eberhard Weber(b)、Marc Hellman(ds)が加わり、The New Dave Pike Setを名乗っています。
結果として、The New Dave Pike Set名義では唯一のアルバムとなった本作『Salomao』(1972年)ですが、最大の特徴はDjalma Correa率いるブラジル、バイーアの・パーカッション・ユニットGrupo Baiafroとの共演です。そのため、本作はブラジル、リオデジャネイロでレコーディングされました。
13分超のサイケデリック・グルーヴ「Salomao」、ドープなクロスオーヴァー「Berimbass」など土着的グルーヴが印象的なアルバムです。
その極めつけがメンバー4名とGrupo Baiafroをそれぞれフィーチャーした5部構成の「Ritmos Do Bahia」です。
楽曲はすべてThe New Dave Pike SetおよびGrupo Baiafroのメンバーによるオリジナルです。
ジャズ・ロックとバイーアの土着的リズムの融合を満喫できる1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Salomao」
13分超のタイトル曲は密林の中の土着的サイケデリック・グルーヴといった雰囲気です。このタイプの演奏ではVolker Kriegelのギターが冴え渡ります。その
https://www.youtube.com/watch?v=GuwtUUTDg3s
「Berimbass」
エレクトリック・ベース、ビリンバウ、パーカッションによりドープな土着的クロスオーヴァー・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=WD6eBV6OnJs
「An Evening With Vincent Van Ritz」
神秘的な静寂さが印象的な演奏です。Pikeのヴァイヴと抑えたトーンのブラジリアン・パーカッションの組み合わせがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=ZGY_PZEmaM0
「Ritmos Do Bahia: Samba De Rhoda/Dave」
ここからはGrupo Baiafroとのセッションらしくバイーアの息吹を前面に打ち出した5曲。それぞれメンバーやGrupo Baiafroの名が冠されています。本曲はタイトルの通り、Dave Pikeのヴァイヴを前面に打ち出した高速サンバ・グルーヴ。ジャズ・ロックもしっかりあって一番Dave Pike Setらしい演奏かも?
https://www.youtube.com/watch?v=RR47LP2abk4
「Ritmos Do Bahia: Baion/Eberhard」
Eberhard Weberのエレクトリック・ベースとGrupo Baiafroによる土着的リズムの融合ですが、結果つぉいて格好良いクロスオーヴァー・ジャズに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=lLXEnOJxSzA
「Ritmos Do Bahia: Baiafrock/Volker」
Volkerのギターが冴え渡る少しサイケなブラジリアン・ジャズ・ロックは僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=nTPHWe-vszs
「Ritmos Do Bahia: Marc」
Grupo Baiafroに触発されたであろうMarc Hellmanのドラム・ソロ。
https://www.youtube.com/watch?v=4ndl3KKqfBc
「Ritmos Do Bahia: Baiafro」
Marcのドラム・ソロを受け継ぐかたちで、Grupo Baiafroによるエキサイティングなパーカッション・セッションが繰り広げられます。
https://www.youtube.com/watch?v=1xzyUuHpU6I
Dave Pike関連の他作品もチェックを!
Dave Pike『It's Time for Dave Pike』(1961年)
The Dave Pike Quartet『Pike's Peak』(1961年)
Dave Pike『Bossa Nova Carnival』(1962年)
Dave Pike And His Orchestra『Manhattan Latin』(1964年)
The Dave Pike Set『Got the Feeling』(1968年)
The Dave Pike Set『Noisy Silence-Gentle Noise』(1969年)
The Dave Pike Set『Four Reasons』(1969年)
Dave Pike『The Doors of Perception』(1970年)
The Dave Pike Set『Live at the Philharmonie』(1970年)
The Dave Pike Set『Infra-Red』(1970年)
The Dave Pike Set『Album』(1971年)