2019年08月06日

Sylvia St. James『Magic』

元Side Effectの歌姫の初ソロ☆Sylvia St. James『Magic』
マジック
発表年:1980年
ez的ジャンル:レディ・ソウル系モダン・ソウル
気分は... :スマイルシンデレラ!

Side Effectの女性ソウル・シンガーSylvia St. Jamesの初ソロ・アルバム『Magic』(1980年)です。

Sylvia St. Jamesは、Augie Johnsonを中心に結成したソウル・ヴォーカル・グループSide Effectの3代目女性リード・シンガー。

Side Effect脱退後に、本作『Magic』(1980年)、『Echoes and Images』(1982年)という2枚のソロ・アルバムをリリースしています。

初ソロ・アルバムとなる本作『Magic』(1980年)は、Lenny WhiteEarth,Wind & FireLarry Dunnがプロデュースしています。

この2人は当ブログでも紹介したTwennynine With Lenny White『Best Of Friends』(1979年)を手掛けたコンビであり、Lenny White(ds)以外にも、Nick Moroch(g)、Eddie Martinez(g)、Steve Williams(g)、Barry "Sonjon" Johnson (b)、Don Blackman(key)というTwennynineのメンバーがレコーディングに参加しています。

それ以外に、Chic作品への参加でも知られるRaymond JonesState Of Art)(key)、Don Myrick(as)、Carla Vaughn(back vo)、Sylvia Cox(back vo)、Vinnie Bell(sitar)等が参加しています。

シングル曲は爽快メロウ・ダンサー「Better Things」とメロウ・ミディアム「Ghetto Lament」

DJ Spinnaのセレクトで知られるミスティック・レディ・ソウル「Motherland」、スウェイビートなオープニング「Can't Make You Mine」も人気曲です。

ファンキー・ダンサー「Let Love Groove Me」、パンチな効いたミディアム・グルーヴ「Black Diamond」あたりもおススメです。

レディ・ソウルらしいモダン・ソウル作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Can't Make You Mine」
Joseph Brown作。スウェイビート調のダンス・チューンがオープニング。僕の一番のお気に入り曲。Sylviaのヴォーカルが躍動します。
https://www.youtube.com/watch?v=yPCsJoFO8GA

「Better Things」
Bob Oliver/George "Dreams" Williams/Lenny White作。シングルにもなったダンサブル・チューン。 Steve Williamsの軽快なギター・カッティングが牽引する爽快メロウ・ダンサー。Don Myrickをはじめとするホーン・サウンドもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=wXjUNIPV6HQ

「Ghetto Lament」
Tommy Smith/Weldon Irvine作。この曲もシングルになりました。しっとりと歌い上げるメロウ・ミディアムです。
https://www.youtube.com/watch?v=7RbVGojYxlM

Talib Kweli「Eat to Live」、Danny!「I'll Always Love Her」、Hodgy Beats「If Heaven Is a Ghetto」、Young Roddy「Baby」等のサンプリング・ソースとなっています。
Talib Kweli「Eat to Live」
 https://www.youtube.com/watch?v=NPRzNhyrvTs
Danny!「I'll Always Love Her」
 https://www.youtube.com/watch?v=rjJVxJ_VcEM
Hodgy Beats「If Heaven Is a Ghetto」
 https://www.youtube.com/watch?v=hKhUvpqExh0
Young Roddy「Baby」
 https://www.youtube.com/watch?v=QMeXqQmjDmo

「Let Love Groove Me」
Don Blackman/Larry Dunn/Lenny White作。Twennynine勢のバッキングらしい演奏を楽しめるファンキー・ダンサー。
https://www.youtube.com/watch?v=dunbXxql5KI

「Motherland」
Lenny White/Leslie Renee作。DJ Spinnaのセレクトでも人気のミスティック・レディ・ソウル。力強いSylviaのヴォーカルは母なる大地のようです。
https://www.youtube.com/watch?v=UoZvjOcNeEA

「Black Diamond」
Joseph Blocker作。Sylviaのパンチな効いたヴォーカルが映えるミディアム・グルーヴ。強力なバッキングとSylviaのヴォーカルのエナジーを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=D4Oj56fHSP4

「Magic Minstrel」
Larry Dunn/Sylvia St. James作。シンセ・サウンドが印象的な哀愁メロウ・ミディアム。
https://www.youtube.com/watch?v=v0m9ut4j7xs

「So I Say To You」
Don Blackman作。ストリングスも配したバラードをしっとりと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=WDk-H_U21LQ

Daniel Swain「So I Say to You (One for Sylvia)」、Jadakiss feat. Styles P「Synergy」のサンプリング・ソースとなっています。
Jadakiss feat. Styles P「Synergy」
 https://www.youtube.com/watch?v=HtS7n45pLiE

「Almaz Interlude」
ラストはアフリカン・チャントの小曲で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=tl1l3KwxIEM

『Magic/Echoes and Images』(1980/1982年) ※2in1CD
MAGIC / ECHOES & IMAGES
posted by ez at 00:33| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月05日

Duke Pearson『It Could Only Happen With You』

Blue Noteラスト作はボッサ・ジャズ☆Duke Pearson『It Could Only Happen With You』
イット・クッド・オンリー・ハプン・ウィズ・ユー
録音年:1970年
ez的ジャンル:名アレンジャー系ボッサ・ジャズ
気分は... :真夏の幻想...

ジャズ・ピアニスト/作曲家/アレンジャーDuke Pearson『It Could Only Happen With You』(1970年)です。
※1970年録音、1974年リリース

これまで当ブログで紹介してきたDuke Pearson(1932-80年)のリーダー作は以下の6枚。

 『Angel Eyes』(1961年)
 『Wahoo!』(1964年)
 『Prairie Dog』(1966年)
 『Sweet Honey Bee』(1966年)
 『The Right Touch』(1967年)
 『The Phantom』(1968年)
 『How Insensitive』(1969年)

本作はBlue Noteでのラスト・アルバムであると同時に、彼の最後のリーダー作となった作品です。

プロデュースはDuke Pearson自身。

レコーディング・メンバーはDuke Pearson(p、el-p)以下、Burt Collins(tp)、Joe Shepley(tp)、Kenny Rupp(tb)、Hermeto Pascoal(fl、g、b)、Jerry Dodgion(as、fl)、Al Gibbons(as、fl)、Frank Foster(ts)、Lew Tabackin(ts、fl)、Bob Cranshaw(b、el-b)、Ron Carter(b)、Mickey Roker(ds)、Flora Purim(vo)。

Hermeto Pascoal、Flora Purimの参加からも想像できるように、ボッサ・ジャズにアプローチした作品です。その意味では、『How Insensitive』(1969年)がお好きな人は気に入ると思います。

Flora Purimがヴォーカルをとる「Gira, Girou (Round and Round)」Milton Nascimento)、「It Could Only Happen with You」Antonio Carlos Jobim)、「Stormy」(Classics IV)というカヴァー3曲が目立ちます。

それ以外にもHermeto Pascoal作の「Hermeto」、スタンダードのロマンティック・カヴァーの「Lost in the Stars」「Emily」、クールなメロウ・ボッサ「Book's Bossa」という充実の全7曲です。

真夏の夕涼みにピッタリな1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Gira, Girou (Round and Round)」
Milton Nascimento作品をカヴァー。Milton本人ヴァージョンは『Courage』(1969年)に収録されています。当ブログではVox Populiのカヴァーを紹介済みです。Hermeto Pascoalの軽快なギターとFlora Purimのヴォーカルが涼しげなボッサ・ジャズがオープニング。涼しげなフルート・ソロもグッド!主役Pearsonのエレピ・ソロも忘れてはいけません!
https://www.youtube.com/watch?v=7WHB-VoVXME

「Hermeto」
Hermeto Pascoal作。メロウ・エレピの映えるボッサ・ジャズ。Pearsonのエレピ・プレイを存分に楽しめる演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=eWM70cwmVvM

「Lost in the Stars」
Maxwell Anderson/Kurt Weill作のスタンダードのカヴァー。当ブログではPatti Austinのカヴァー紹介済みです。ここでは名アレンジャーPearsonの手腕が冴えるロマンティックなボッサ・バラードで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=YaRIcX5BDsc

「It Could Only Happen with You」
Antonio Carlos Jobim/Louis Oliveira/Ray Gilbert作。原題「So Tinha de Ser Com Voce」。当ブログではTitaのカヴァーを紹介済みです。Flora Purimのヴォーカルをフィーチャーした素敵なメロウ・ボッサ。抑えたトーンの品良く涼しげな演奏がサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=2Rx-EJ-qlMI

「Stormy」
Classics IVの名曲カヴァー(Buddy Buie/J.R. Cobb作)。当ブログではCafe Apres-midiのコンピにも収録されているThird Waveのドリーミー・カヴァーやReuben WilsonGeorgie FameCelso Fonsecaのカヴァーも紹介済みです。ソフトロック名曲をFlora Purimのヴォーカルをフィーチャーした軽快なグルーヴィー・ボッサで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=97TGvxSw04o

「Emily」
1964年の映画『The Americanization of Emily(邦題:卑怯者の勲章)』の主題歌カヴァー(Johnny Mercer/Johnny Mandel作)。当ブログではGary McFarlandのカヴァーを紹介済みです。エレガントなPearsonのピアノが映えるロマンティック・ボッサに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=c0I4hHvlGYU

「Book's Bossa」
Walter Booker/Cedar Walton作。ラストはクールに疾走するメロウ・ボッサ・ジャズで締め括ってくれます。Pearsonの素敵なピアノ・プレイも楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=cSTqapP_PTA

Duke Pearsonの過去記事もご参照下さい。

『Angel Eyes』(1961年)
エンジェル・アイズ

『Wahoo!』(1964年)
ワフー

『Prairie Dog』(1966年)
プレイリー・ドッグ

『Sweet Honey Bee』(1966年)
Sweet Honey Bee

『The Right Touch』(1967年)
Right Touch

『The Phantom』(1968年)
ザ・ファントム

『How Insensitive』(1969年)
ハウ・インセンシティヴ
posted by ez at 02:13| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月04日

Carlos Aguirre『La musica del agua』

アルゼンチン・フォルクローレの巨匠7年ぶりの新作☆Carlos Aguirre『La musica del agua』
LA MÚSICA DEL AGUA / ラ・ムシカ・デル・アグア 〜 水の音楽
発表年:2019年
ez的ジャンル:アルゼンチン・コンテンポラリー・フォルクローレ
気分は... :水の音楽!

新作アルバムからアルゼンチンのコンテンポラリー・フォルクローレ・シーンの巨匠Carlos Aguirreの最新作『La musica del agua』です。

1965年アルゼンチン、エントレリオス州セギーの生まれのシンガー・ソングライター/ピアニスト/ギタリストCarlos Aguirreの紹介は、『Orillania』(2012年)、Andre MehmariJuan Quinteroとの共演作『Serpentina』(2017年)に続き3回目となります。

ソロ・アルバムとしては、『Orillania』(2012年)以来7年ぶりとなる本作『La musica del agua』

『水の音楽』というアルバム・タイトルが意味するように、彼が愛するラプラタ河流域の雄大な自然や、そこに暮らす人々について歌われた楽曲をセレクトし、ピアノの弾き語りでまとめあげた作品です。約5年の歳月をかけて、本作のテーマに合致する音楽家、楽曲を探求した模様です。

Carlos Aguirreのピアノとヴォーカルのみというシンプルな作りの作品ですが、実に深遠な音世界を創り上げているのが巨匠らしいですね。

都会の喧騒や夏の暑苦しさを忘れさせてくれるAguirreならではの澄み切った音世界は、まさに水の音楽です。

水羊羹でも食べながら聴きたくなる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Juancito en la siesta」
Chacho Muller作。Aguirreらしい穏やかさの中に深遠さを感じるオープニング。雄大な大自然の中のお昼寝時間が歌われています。自分だけの時間が流れていく感じがサイコーです。

「Pan del agua」
Ramon Ayala作。老いた漁師の生き様が河の流れに重ねて歌われます。人生は荒れた川のようなもの・・・

「Corrientes camba」
Alberico Mansilla/Edgar Romero Maciel作。アフリカ系住民の暮らしぶりを歌った美しい1曲。昔を懐かしむノスタルジックな雰囲気がたまりません。

「Santiago」
Silvia Salomone作。Aguirreらしい繊細な語り口の美しい1曲。目を閉じると雄大な自然の光景が浮かんできます。

「El loco Antonio」
Alfredo Zitarrosa作。本作らしい深遠さが伝わってくる1曲。古びた鉄橋をめぐる物語が語られます。

「Rio de los pajaros」
Anibal Sampayo作。ラプラタ河に生きる鳥たちについて歌った曲。自然や生物との共生を感じるフォルクローレらしい味わいを満喫できます。

「Cancion de verano y remos」
Anibal Sampayo作。美しいピアノと共に、ここではポエトリーリーディングのようなスタイルも取り入れています。

「Pasando como si nada」
Luis Barbiero作。神秘的な森のささやきを歌った曲。透明感に溢れたAguirreらしい歌世界を満喫できます。

「Sentir de otono」
Chacho Muller作。秋を歌った1曲。そのせいかセピア色の少し寂しげな雰囲気に仕上がっています。

「La Canera」
Anibal Sampayo作。邦題「焼酎の歌」。酔いどれモードの1曲です(笑)。少しブラジル的な雰囲気もあるのがいいですね。

「Leyenda」
Coqui Ortiz/Matias Arriazu作。これぞ静かなる音楽といった雰囲気の味わい深い弾き語りです。

「Pato siriri」
Jaime Davalos作。タイトルは鴨を意味しているようです。澄み切ったピアノとヴォーカル、これぞCarlos Aguirreワールドといった雰囲気でアルバムは幕を閉じます。

Carlos Aguirreの他作品もチェックを!

Carlos Aguirre Grupo『Crema』(2000年)
Carlos Aguirre Grupo(Crema)

『Orillania』(2012年)
Orillania

Andre Mehmari/Juan Quintero/Carlos Aguirre『Serpentina』(2017年)
Serpentina セルペンティーナ
posted by ez at 00:45| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月03日

Perri『Tradewinds』

4姉妹による素晴らしいヴォーカル・ワーク☆Perri『Tradewinds』
Tradewinds
発表年:1990年
ez的ジャンル:姉妹系女性R&Bグループ
気分は... :ルックスで損していますが・・・

今回は90年代女性R&Bグループ作品よりPerri『Tradewinds』(1990年)です。

PerriCarol PerryDarlene PerryLori PerrySharon PerryというPerry4姉妹による女性R&Bグループ。

Anita Bakerのバック・コーラスで名を上げたグループとして知られていますね。

グループは『Celebrate』(1986年)、『The Flight』(1988年)、『Tradewinds』(1990年)という3枚のアルバムをリリースしています。

3rdアルバムとなる本作のメイン・プロデュースはPerriJon Baker。また、Raymond JonesState Of Art)も1曲プロデュースを手掛けています。

レコーディングにはBill Summers>(per)、Bobby Lyle(p)、Freddie Washington(b)等のミュージシャンも参加しています。

実力派ヴォーカル・グループなので、オーセンティックな楽曲が似合います。その意味では、前半の「Someone Like You」「It's Been You」「You Taught Me How」「Tradewinds」というバラード4曲が圧巻です。ミディアム・バラード「Mary, Mary」やポップ・ソウルな「Say You Will」も彼女たちの魅力を楽しめます。

ダンサブル系は好き/嫌いが分かれるかもそれませんが、個人的には「Talk To Me」「You're The One」「No Way To Treat A Lady」あたりもかなり惹かれました。ダンサブル・サウンドに埋もれないヴォーカルの存在感に彼女たちの矜持を感じます。

90年代女性R&Bグループ好きやAnita Baker等のクワイエットストーム好きの方はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Someone Like You」
シングルにもなったオープニング。Anita Baker好きはハマるであろうクワイエットストームど真ん中の仕上がりです。このグループの持つオーセンティックな魅力が凝縮された1曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=7rchDk7zxkc

「It's Been You」
この曲もシングル曲。Anita Bakerも『Rhythm Of Love』(1994年)‎でカヴァーしています。クワイエットストームなバラード曲です。Bill Summers、Bobby Lyleといった名手がバッキングを務めています。
https://www.youtube.com/watch?v=RgZmoyYvx3k

「You Taught Me How」
オーセンティックなバラードを素晴らしいヴォーカル・ワークで聴かせてくれます。Everette Harpがサックス・ソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=oQNwGNByRc4

「Tradewinds」
「Where Is The Love?」のソングライティングでお馴染みの名コンビRalph MacDonald/William Salterによる名曲カヴァー。Rod StewartRoberta Flack、The Three Degrees、Maggie Bellあたりのカヴァーが有名ですかね。作者Ralph MacDonald自身のヴァージョンはアルバム『Universal Rhythm』(1984年)に収録されています。当ブログではPenny Goodwinヴァージョンも紹介済みです。作者Ralph MacDonaldヴァージョンをはじめ、個人的に大好きな曲ですが、本ヴァージョンは数ある本曲カヴァーの中でもかなり上位にくる出来栄えなのでは?‎楽曲の持つ魅力とグループの圧倒的なヴォーカル・ワークが見事に噛み合っています。
https://www.youtube.com/watch?v=npEmrkgQxpQ

「Talk To Me」
甘く危険な香りのするダンサブル・チューン。当時のR&Bサウンドが好きな人であれば楽しめる1曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=SzYAz7abMg8

「You're The One」
NJSなダンサブル・チューン。このタイプの楽曲もそつなくこなせるあたりにグループの実力を感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=ajmWbNRShX8

「Crazy」
メンバーのLori PerryとRaymond Jonesの共同プロデュース。打ち込みサウンドでオーセンティックなアプローチを試みていますが、あまり成功していないかも?
https://www.youtube.com/watch?v=gINxtP7Vg04

「Mary, Mary」
生音を強調したミディアム・バラード。息の合ったヴォーカル・ワークが躍動します。コンテンポラリー・ゴスペルが好きな人は気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=ySC_x3mKs0w

「No Way To Treat A Lady」
90年代らしいダンサブル・チューンですが、素晴らしいヴォーカル・ワークで自分たちの個性を埋没させていない点に、このグループの凄みを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=KrNjEwi654k

「Say You Will」
ラストはポップ・ソウルな楽曲で締め括ってくれます。なかなかキャッチーだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=OXWs6kmOA48

『Celebrate』(1986年)
Celebrate!
posted by ez at 03:32| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月02日

Funkadelic『Free Your Mind... And Your Ass Will Follow』

サイケデリックでヘヴィなブラック・ロック☆Funkadelic『Free Your Mind... And Your Ass Will Follow』
Free Your Mind And Your Ass Will Follow
発表年:1970年
ez的ジャンル:サイケデリック・ブラック・ロック
気分は... :心を解き放て!

George Clinton率いるP-Funk軍団Funkadelicの2ndアルバム『Free Your Mind... And Your Ass Will Follow』(1970年)です。

これまで当ブログで紹介してきたFunkadelic/Parliament作品は以下の8枚。

 Parliament『Mothership Connection』(1975年)
 Parliament『The Clones Of Dr. Funkenstein』(1976年)
 Parliament『Funkentelechy Vs. The Placebo Syndrome』(1977年)
 Parliament『Trombipulation』(1980年)
 Funkadelic『Maggot Brain』(1971年)
 Funkadelic『Let's Take It to the Stage』(1975年)
 Funkadelic『One Nation Under A Groove』(1978年)
 Funkadelic『Uncle Jam Wants You』(1979年)

『Funkadelic』(1970年)に続く2ndアルバムとなる本作『Free Your Mind... And Your Ass Will Follow』(1970年)は、サイケデリックなブラック・ロックが印象的な1枚です。

プロデュースは総帥George Clinton

本作におけるメンバーは、George Clinton(vo)、Ray Davis(vo)、Fuzzy Haskins(vo)、Calvin Simon(vo)、Grady Thomas(vo)、Eddie Hazel(g、vo)、Tawl Ross(g、vo)、Bernie Worrell(org、p)、Billy Nelson(b、vo)、Tiki Fulwood(ds)。

それ以外にDawnTelma HopkinsJoyce Vincent、さらにはMartha Reevesがレコーディングに参加しているようです。

P-Funk/ファンクをイメージして聴くと、トリッピー/アシッドなサイケデリック感とヘヴィなギターが唸るハードなロック・サウンドに面食らうかもしれません。

サイケデリック・ブラック・ロックのタイトル曲「Free Your Mind and Your Ass Will Follow」、Eddie Hazelのギターが炸裂する「Friday Night, August 14th」、Bernie Worrell存在感を示すハードなファンク・ロック「Funky Dollar Bill」、シングルにもなったドープで危険なブラック・ロック「I Wanna Know If It's Good to You?」あたりのインパクトが本作を象徴しています。

時代の空気感とリンクした初期Funkadelicの衝撃を楽しみましょう。

全曲を紹介しときやす。

「Free Your Mind and Your Ass Will Follow」
George Clinton/Eddie Hazel/Ray Davis作。タイトル曲はノイジー&サイケ&スペイシーなイントロに続き、Eddie Hazelのギター・リフが不気味に響く不穏なブラック・ロックです。FunkadelicというよりもJimi Hendrixを聴いている気分になります。
https://www.youtube.com/watch?v=Yw4lqwh5c1g

「Friday Night, August 14th」
George Clinton/Billy Nelson/Eddie Hazel作。Billy Nelsonがヴォーカルをとるヘヴィーなブラック・ロック。Eddie Hazelのギターが炸裂します。女性コーラス陣も盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=9Hbr778CD3M

Blueprint「Check Mate」のサンプリング・ソースになっています。
Blueprint「Check Mate」
 https://www.youtube.com/watch?v=Bh26Tk0IZ3U

「Funky Dollar Bill」
George Clinton/Eddie Hazel/Ray Davis作。ハードなファンク・ロックですが、ヘヴィーなギター・サウンドが目立つなかで、Bernie Worrellの鍵盤が存在感を示しています。
https://www.youtube.com/watch?v=CfVSqQ7FcDY

「I Wanna Know If It's Good to You?」
George Clinton/Billy Nelson/Fuzzy Haskins/Ray Davis作。シングルにもなった楽曲。トリップ感に満ちたドープなブラック・ロック。聴いているだけでアシッド・モードに陥りそうになる危険なサウンドです。
https://www.youtube.com/watch?v=11_h2WHkswo

Beastie Boys「Pass the Mic (Part 2...The Skills to Pay the Bills)」、Frankie Cutlass feat. Evil Twins and Madstyle「Redrum」、Esham「The Wicketshit Will Never Die」、Blueprint「Off the Top」のサンプリング・ソースになっています。
Blueprint「Off the Top」
 https://www.youtube.com/watch?v=WfWOuOhKP8c

「Some More」
George Clinton/Eugene Harris作。サイケデリックなブルース・ロック。この時代らしい空気感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ez1gRFvMey8

「Eulogy and Light」
Eugene Harris作。テープの逆回転サウンドにGeorge Clintonのヴォーカルによるアヴァンギャルドな楽曲で締め括ってくれます。Above the Law「Never Missin' a Beat」のサンプリング・ソースになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=DZwIoQl3iWs

Funkadelic/Parliamentの過去記事もご参照下さい。

Parliament『Mothership Connection』(1975年)
Mothership Connection

Parliament『The Clones Of Dr. Funkenstein』(1976年)
Clones of Dr Funkenstein

Parliament『Funkentelechy Vs. The Placebo Syndrome』(1977年)
Funkentelechy Vs. the Placebo Syndrome

Parliament『Trombipulation』(1980年)
トロンビピュレイション+2(紙ジャケット仕様)

Funkadelic『Maggot Brain』(1971年) 
Maggot Brain

Funkadelic『Let's Take It to the Stage』(1975年)
レッツ・テイク・イット・トゥ・ザ・ステージ [初回限定盤] [紙ジャケット仕様]

Funkadelic『One Nation Under A Groove』(1978年)
ワン・ネイション・アンダー・ア・グルーヴ+1(紙ジャケット仕様)

Funkadelic『Uncle Jam Wants You』(1979年)
Uncle Jam Wants You
posted by ez at 01:35| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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