発表年:1980年
ez的ジャンル:都会派シンガーソングライター
気分は... :危ない視線...
今回はエヴァーグリーンな名曲を数々残してくれたシンガーソングライターStephen Bishopの3rdアルバム『Red Cab To Manhattan』(1980年)です。
“Bish”の愛称で知られるStephen Bishop(1951年生まれ)の紹介は、1stアルバム『Careless』(1976年)に続き2回目となります。
『Careless』(1976年)を紹介したのが、2007年なので12年ぶりのStephen Bishop作品です。
僕の中でStephen Bishopといえば、1stアルバム『Careless』(1976年)と2ndアルバム『Bish』(1978年)なのですが、何気なく3rdアルバムとなる本作『Red Cab To Manhattan』(1980年)を久々に聴いたら、案外悪くなかったので取り上げることにしました。
本作『Red Cab To Manhattan』は、前2作と比較して、ロック色が強くなっているのが特徴であり、そこで賛否が分かれる1枚だと思います。
僕もロック色には否定派だったのですが、久々に聴くとポップ・ロックな感じが意外に悪くないと感じました。ただし、明らかに僕の好みの対象外の楽曲がいくつか含まれているのも事実なのですが・・・
プロデュースはTommy LipumaとMike Mainieri
レコーディングにはStephen Bishop(vo、g、p、tb)以下、Sid McGinnis(g)、David Spinozza(g)、Hugh McCracken(g)、Jeff Mironov(g)、John Tropea(g)、Eric Clapton(g)、Buzzy Feiten(g)、Ed Walsh(syn、prog、koto)、Don Grolnick(p、el-p)、Warren Bernhardt(p、el-p、clavinet)、Gary Brooker(p、el-p)、Chris Stainton(p、el-p)、Neil Larsen(p)、Willie Weeks(b)、Jeffrey Stanton(b、back vo)、Dennis Belfield(b)、John Giblin(b)、Neil Jason(b)、Andy Newmark(ds)、Steve Gadd(ds)、Chris Parker(ds)、Phil Collins(ds)、Lenny Castro(per)、Mike Mainier(marimba、vibe、syn、cymbal、timpani、vocoder、contrabass)、Clive Anstree(cello)、Phoebe Snow(back vo)、David Lasley(back vo)、Arnold McCuller(back vo)、Art Garfunkel(back vo)といったミュージシャンが参加しています。
また、Don Sebesky、Gene Page、Jeremy Lubbockがアレンジを手掛けています。
Bishopらしいジェントル・メロウがお好みであれば、「Send A Little Love My Way (Like Always)」、「Don't You Worry」、「Living In The Land Of Abe Lincoln」、「Red Cab To Manhattan」、「My Clarinet」あたりがおススメです。
本作らしいポップ・ロック色を楽しむのであれば、「The Big House」、「The Story Of A Boy In Love」、「City Girl」あたりをどうぞ!
楽曲はすべてStephen Bishopのオリジナルです(共作含む)。
全曲紹介しときやす。
「The Big House」
クリスマスを刑務所で暮らす男を歌ったオープニング。ポップ・ロック色の強い曲ですが、Bishopらしいメロウ・フィーリングも楽しめます。歌詞に日本も登場する関係からか、オリエンタルなアクセントも加えています。
https://www.youtube.com/watch?v=5N3AOMkPKdo
「Don't You Worry」
Bishopらしいジェントルな魅力が伝わってくるメロウ・ミディアム。派手さはありませんが、Hugh McCrackenのスライド・ギターがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=0kacGwdDv7Y
「Thief In The Night」
Stephen Bishop/Judy Maizel作。ジャズ・フィーリングの仕上がり。Phoebe Snowがバック・ヴォーカルを務めます。
https://www.youtube.com/watch?v=N0as39p45d0
「Send A Little Love My Way (Like Always)」
僕の一番のお気に入り。愛する人への届かない思いを歌ったラブ・バラード。甘く切ない雰囲気がたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=WOVVbCckB4s
「Let Her Go」
テンポのいいロックン・ロールですが、正直僕はStephen Bishopにこういう音は求めていません。
https://www.youtube.com/watch?v=R2oJLDuoFy0
「Little Moon」
Eric Clapton、Phil Collins参加曲。でもこの大物2人はそれほど目立ちません。前半はピアノとチェロをバックに歌うビューティフル・バラードですが、後半はドラム、ギターも加わった躍動感のある演奏n変貌します。
https://www.youtube.com/watch?v=dMWAGibFkZM
「The Story Of A Boy In Love」
Chris Staintonのソロ・ピアノに続き、メロウな本編がスタート。都会的なメロウ・ポップは僕好みの仕上がり。ここではBishop自身のギター・ソロも披露してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=hQhip-61b78
「Living In The Land Of Abe Lincoln」
N.Y.で暮らす様々な人々を歌ったBishopらしい歌世界を楽しめる1曲。都会的なジャジー・メロウ・サウンドがフィットする仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=7vj3lGh6Udk
「Red Cab To Manhattan」
Bishopらしいメロウ・ワールドを楽しめるバラードですが、琴のアクセントで好き/嫌いが分かれてしまうかも?個人的にはそれ程気になりませんが・・・。Art Garfunkelがバック・コーラスを務めています。
https://www.youtube.com/watch?v=T98Ag1TKcoQ
「Sex Kittens Go To College」
Eric Clapton、Phil Collins参加曲。ベートーヴェン「歓喜の歌」のフレーズも飛び出すロック、ブルース、カントリーのエッセンスを取り入れた演奏ですが、正直僕の興味の対象外です。
https://www.youtube.com/watch?v=reLCMQHlsiQ
「City Girl」
都会的なポップ・ロック。リード・ギターはBuzzy Feiten。これはこれで意外に悪くありません。
https://www.youtube.com/watch?v=uXGxegfjxu0
「My Clarinet」
ラストはギターの弾き語りによるジェントル・バラードで締め括ってくれます。Mainieriのヴァイヴ、マリンバ、コントラバスのアクセントもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=mTfXXYcuNYs
『Careless』(1976年)
『Bish』(1978年)