発表年:2006年
ez的ジャンル:元アイドル系女性R&Bシンガー
気分は... :あなたの番です・・・
今回はアイドル的人気を誇った女性R&BシンガーShaniceの5thアルバム『Every Woman Dreams』(2006年)です。
Shanice(本名:Shanice Lorraine Wilson)は1973年ピッツバーグ生まれの女性R&Bシンガー。
10代前半からTV出演し、アイドル的な人気を誇り、1987年にデビュー・アルバム『Discovery』をリリースします。
その後Motownへ移籍し、2ndアルバム『Inner Child』(1991年)をリリース。Narada Michael Waldenプロデュースのシングル「I Love Your Smile」がUSチャート第2位、同R&Bチャート第1位の大ヒットとなり、アルバムもゴールド・ディスクを獲得しました。
それ以降、『21... Ways to Grow』(1994年)、『Shanice』(1999年)、『Every Woman Dreams』(2006年)という3枚のアルバムをリリースしています。
さて、本作『Every Woman Dreams』(2006年)ですが、2000年に結婚し、その後2人の子供の出産を経て制作されたアルバムです。
その意味で、結婚・出産前のShaniceとは一味異なるオトナのR&B作品に仕上がっています。
メイン・プロデューサーはShanice自身とPMG(Richard Garcia/Tony Minter)、Jamey Jaz(Rahsaan Patterson作品でお馴染み)。
さらにBud'da、Mike City、John Barnesもプロデュースを手掛けています。
Sheila E.をフィーチャーした「Every Woman Dreams」や「So Sexy」など当時の流行を取り入れたダンサブル・チューンもありますが、本作の魅力はスロウ〜ミディアム系にあると思います。
シングルにもなったタイトル曲「Every Woman Dreams」、同じくシングルになった「Take Care Of U」、Minnie Riperton不朽の名曲カヴァー「Loving You」、Mike Cityプロデュースのアーバン・メロウ「That's Why I Love U」、メロウ・ソウル「Things In The Movies」、アコギ・メロウ・バラード「Crazy 4 U」など素敵な楽曲が並びます。
個人的にはRahsaan Pattersonがソングライティングで参加した「I Can't Imagine」と「Chocolate」の2曲が興味深いです。
元アイドルの先入観なしに聴いて欲しい女性R&B作品です。
全曲紹介しときやす。
「Intro」
アルバムのイントロ。
「Get Up」
PMG/Shaniceプロデュース。Sheila E.をフィーチャーしたアラビック調のダンサブル・チューン。Tahir Jahiもラップで参加しています。個人的にはこのタイプの曲はビミョーなのですが・・・
https://www.youtube.com/watch?v=3K29seoOGz8
「Every Woman Dreams」
PMG/Shaniceプロデュース。シングルにもなったタイトル曲。2006年らしいスタイルで歌姫としての成熟を示してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=UWqWEy9s5Ts
「Things In The Movies」
Bud'da/Shaniceプロデュース。しっとりと歌い上げるメロウ・ソウル・バラード。オーセンティックな作りが逆にいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=UYWoLK624-s
「Keep It To Yourself」
PMG/Shaniceプロデュース。力強いビートにメッセージを乗せたミディアム。この時代の女性R&Bらしい雰囲気ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=9k5zbGxVLtU
「Take Care Of U」
PMG/Shaniceプロデュース。シングルにもなりました。Steve DeMarchiのギターが印象的なメランコリックなメロウ・ミディアム。オトナの色気を感じる1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=fWvqW0doX8g
「So Sexy」
PMG/Shaniceプロデュース。クランク調のセクシー・ダンサブル・チューン。僕には少しビミョーですかね。
https://www.youtube.com/watch?v=CyD0ovn6rtI
「That's Why I Love U」
Mike Cityプロデュース。80年代テイストがいい感じのアーバン・メロウ。かなり僕好みです。
https://www.youtube.com/watch?v=-uC3iTQ5wyw
「Crazy 4 U」
Jamey Jazプロデュース。アコギに合わせてShaniceが優しく語りかけるメロウ・バラード。いいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Vq6X6seHs0E
「So Free」
Jamey Jazプロデュース。さり気ないですが、力みがない感じが心地好いメロウ・ミディアム。
「Chocolate」
Jamey Jazプロデュース。ヴァイオリン入りのビューティフル・チューン。作者の一人として、Rahsaan Pattersonの名もクレジットされています。
https://www.youtube.com/watch?v=2zFWfbCrSnE
「Loving You」
Minnie Riperton不朽の名曲をカヴァー(Minnie Riperton/Richard Rudolph作)。ここではオリジナルに近い雰囲気で天使の歌声を披露してくれます。Shaniceのシンガーとしての実力を見せつけられる好カヴァーです。John Barnes/Shaniceプロデュース。
https://www.youtube.com/watch?v=xaFWzyPBR1o
「Forever Like A Rose」
Jamey Jazプロデュース。美しくも切ないギターをバックに、切々と歌い上げるビューティフル・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=R0pfSwZoczM
「I Can't Imagine」
Jamey Jazプロデュース。この曲も作者の一人として、Rahsaan Pattersonの名がクレジットされています。僕好みの素敵なメロウ・バラード。円熟味を増したShaniceとJamey Jaz/Rahsaan Pattersonの相性は抜群です。
https://www.youtube.com/watch?v=Vvuaulw8PNA
「Joy」
Jamey Jazプロデュース。オーセンティックなバラードを堂々と歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=qwfTCoW0Xf4
「Outro」
アルバムのアウトロ。
Shaniceの他作品もチェックを!
『Discovery』(1987年)
『Inner Child』(1991年)
『21... Ways to Grow』(1994年)
『Shanice』(1999年)